開催報告:第2回ブラッシュアップワークショップ [2006年09月19日(Tue)]
9月2日に開催した第2回ブラッシュアップワークショップの
開催レポートをお送りします。 ブラッシュアップの現場の雰囲気を感じ取っていただければ幸いです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第2回ブラッシュアップワークショップ開催報告 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ───────────────────────────── [10:00- 全体ワーク、全体発表] ───────────────────────────── 第1回ワークショップから約1ヵ月後の再会。会場では、 早速プレーヤー同士が情報交換したりと和やかな雰囲気の中 スタート。 「ビジネスプランとは何か?」と、前回の振り返り後、 自分たちのプランは『誰に(顧客は?)』『何を(商品・サー ビス)』『いくらで(価格・単価)』『どこが「ソーシャル」 なのか?』について簡単に紙に書き、1プランにつき2分 程度で発表していった。 それぞれのプランには、前回のメンタリングを受けて 内容が変わったもの、サービスの中身が明確になったもの など様々な変化が見られた。 続いて、書籍「好きなまちで仕事を創る」を用いて田村 太郎よりビジネスモデル事例の解説が行われた。 「一般的なビジネスモデルに執着せず、直接サービスや商品を 買う顧客からではなく、別の顧客からお金をもらっても良い」 と解説。 事例から、実際に様々なパターンがあることを学んだ。 ───────────────────────────── [11:20- 事業化(ビジネスモデル)の事例紹介1] [担当]能島裕介さん(edge実行委員、BrainHumanity理事長) ───────────────────────────── ![]() 自分たちが事業していくお金(管理費)は しっかりと計上しよう メンターでもある能島裕介から、BrainHumanityの様々な事業 の中から、キャンプの価格設定をテーマに事例紹介。 価格設定を行う際には1つの設定方法だけではなく、原価や 消費者の感覚なども考慮した上で様々な設定方法を組み合わせて 価格を設定していくことが必要と語る。そして、実際の価格を 決定する際には、原価だけにとらわれず、管理費や予定通りに いかなかった場合のリスクに対する予備費までも考慮し、それ ぞれのバランスを見て設定を行っているとのことであった。 プレーヤーからは、「最初はどれ位の粗利を目指していたのか?」 「赤字の事業があるのに、それを辞めて儲かる事業だけをやらない のはなぜか?」といった質問が次々と寄せられていた。 ───────────────────────────── [12:10- 事業化(ビジネスモデル)の事例紹介2] [ゲスト]福井佑実子さん(ippoプロジェクト代表) (STYLE2004 ファイナリスト) ───────────────────────────── ![]() 「当初に掲げたミッションはずっと変わっていない。 だからこそ大変な時もやってこれた」という言葉が印象的でした ippoプロジェクトの代表である福井佑実子さんをゲストに 迎え、ippoプロジェクトの商品である「贅沢野菜のバランス ンチ」を頂きながら実践の話を聞くという贅沢な時間となった。 まず、ippoプロジェクトの目標と、2004年にSTYLEに 出場してから現在の「バランスランチの宅配事業」に至るまでの 2年間のヒストリーの説明から。 既存のデータはもちろんのこと、自転車に乗って自分の足で 回り市場調査を行い、そこから商品絞込み、ターゲットの絞込み、 テストマーケティング、価格帯絞込みなどを行ったというエピ ソードを紹介。「自分で調べてみること」「小さくても一歩ずつ やってみること」が大切であるとメッセージがあった。 プランコンペに応募し、プランを磨いていくという同じ立場を 経験された福井さんの話は、現在のプレーヤーたちにとって大きな 励みになったようだ。 ───────────────────────────── [13:30- セミファイナルのインフォメーション] ───────────────────────────── 午後からは、まず次回のセミファイナルのプレゼンテーション 順番を決定した。 <セミファイナル発表順> 1:菊池 2:春名 3:西上 4:中西 5:嘉村 6:永田 7:杉山 8:森 9:佐野 10:毛利 その後、審査基準などについての案内があり、第2次審査通過に 向けて各プレーヤーは真剣な表情で説明を聞いていた。 ───────────────────────────── [13:55- グループメンタリング] ───────────────────────────── ![]() グループメンタリングは、互いに学び合える 大事な時間 【グループ1】 (メンター)東口、要、能島 (プレーヤー)毛利、永田、杉山 【グループ2】 (メンター)河内、川北 (プレーヤー)中西、佐野、森 【グループ3】 (メンター)永井、田村 (プレーヤー)菊池、嘉村、西上、春名 グループに分かれる前に、プレーヤー1人に1枚、紙が配られた。 現状から目標に向かうまでの間で『いま、私(たち)に足りない のは?』をそれぞれ書きそれをもとにグループメンタリングがスタート。 ![]() 【グループ1】 事業内容についてグループ内で共有し合った後、足りない点に ついてプランごとにメンタリング。各プレーヤーとも足りない点 として、「コミュニケーション」「情報」「収支」に関することが 多く出されていた。メンターはプレーヤーの意思を尊重しながら、 プランの具体的な内容を掘り下げて質問していき、そのなかで 疑問点や問題点に関して指摘し、アドバイスを行っていた。 【グループ2】 まず、事業内容について5分で紹介。その後、メンターからの 質問やアドバイスがあった。それぞれのプレーヤーが足りない点 として挙げた内容に対して、具体的にメンターから「何をアピール して売るのかを明確にする」「ターゲットを決め、サンプルをつくる」 「スタンスを決める」などといったアドバイスが行われた。 また、プラン実現に向けてのアイデア、提案も多く出されていた。 【グループ3】 プレーヤーもお互いがメンターとなりあって、足りない点について プランごとに発表。それに対してメンターから今何が必要か、これから 何をすべきかといった多くの提案があった。 全体としては、「見えるもの、手にとれるものをつくってほしい」 「難しければ、実際のシチュエーションを考える」「実際に作業をして ほしい」といったアドバイスをおくっていた。 今回は、前回のような個別メンタリングではなく、3つのグループに 分かれてのグループメンタリングとなった。個別よりもグループで行う ことによって、プレーヤー同士でもお互いの情報などを出し合って、共有 し合って高めていくことができるという効果が生まれ、それぞれサービスの イメージを具体化させていた。 ───────────────────────────── [16:10- ふりかえり・わかちあい] ───────────────────────────── ![]() 第1回ブラッシュアップワークショップのときと同じく、 プレーヤー、メンターともに全員が1人ずつ、『今日の大発見』と 『セミファイナルまでにやること』を紙に書き、発表が行われた。 プレーヤーからの意見をまとめると・・・ 『今日の大発見』 ・ターゲットの絞込みが甘かった ・他のグループの問題点は、自分のグループの問題点でもあった ・売りたいものと売れるものは違う 『セミファイナルまでにやること』 ・ニーズの再調査 ・組織内の情報共有 ・ターゲットを絞り、方向性を決める などといった意見が出ていた。グループメンタリングを受け、 それぞれ課題を再認識したり、新たな発見があったようだ。 ───────────────────────────── [17:00- 川北実行委員からの激励のことば] ───────────────────────────── 最後に、edge実行委員の川北秀人より、各プレーヤーに向けて 激励のことばがあった。 「皆さんはもうリサーチではなくテストの段階にきている。 実際にやってみて、その結果を見てどうなのかを考え、商品を磨いて いけばよい。」 「自分たちだけがうまくいくことを作っても仕方がない。周りに 発信できるようなものを作って、周りをどう巻き込んでいくかである。 自分自身の力は小さくても、誰か(どこか)と組むだけで社会を変えて いける。これこそ、社会起業家の本質なのだ。」 ───────────────────────────── [17:30 終了] ───────────────────────────── 最後にプレゼンテーションの参考資料(おみやげ)として、 edge2006DVDとプレゼンテーションの心構えDVDの2つが 各プレーヤーに配布された。 レポート執筆:運営スタッフ山根宏美(龍谷大学4回生) ───────────────────────────── ■レポーター山根宏美の感想 ───────────────────────────── 前回のワークショップのときと比べて、プランそのものはもちろん のこと、プレーヤーの皆さんの表情、言葉などから一歩一歩前に進んで いる様子が伺えました。プランについて考えているときのプレーヤーの 皆さんのキリッと引き締まった表情、プランについて語っているときの キラキラとした目がとても印象的で、それと同時に、「このプランを実現 させるんだ!」という強い熱意が伝わってきました。 次回のセミファイナルの発表も楽しみです。 |