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edgeのつながり・リンク集
edge2010セミファイナル開催レポート [2009年12月22日(Tue)]
2009年も後わずかになりました。寒さも随分厳しくなりました。

そんな中、寒さもふっとばすedge2010のセミファイナルが、
12月19日(土)に開催されました。

開催レポートをお届けします!

 
 午前9時を過ぎ、受付時間が近付くと、会場となったECC国際外語専門学校にプレイ
ヤーたちがぞくぞくと集まってきます。「おはようございます!」との挨拶にはじまり、プ
レイヤー同士で話したり、プレゼンの内容をメンバーで確認するチーム、この間にメン
タリングを受けたメンターへ近況を話しにいくなど、おのおの、セミファイナルが始まる
時を待ちます。

 1カ月前の集合メンタリングから比べて、各チーム人数が増えたようです。
プレイヤーのプランに賛同した新しい仲間ですね。プレイヤーは少しずつ、確実に周囲
を巻き込んでいます。

 会場を見渡すと、プレイヤーから緊張が伺えますが、ピリピリした空気は感じません。
プレイヤー同士が笑顔で話す場面も見られます。もちろん、これからのプレゼンでは
競争相手です。しかしedgeのコンペがプランを競うだけでないことは、みなさんにも伝
わっていると思います。社会起業家の人々の交流・相互研鑽の場。これを作ることが
edgeのコンペでもあるのです。まさにこの目的が形になったのを垣間見た気がします。

 ここでセミファイナル(第3次審査)について説明します。各プレイヤーは5分間のプレ
ゼンテ−ションを行い、その後、審査員(edge理事が担当)との質疑応答が8分間。プレ
イヤーたちはこの13分間にこれまでの活動、自分達の想いを詰め込みます。
そしてプランは、

  共感性=多くの支援者や協力者を巻き込めるか
  実現可能性=アイデアにとどまらず、ビジネスとして実現可能なプランか
  社会変革性=ビジネスを通して社会にインパクトが与えられるか
  独自性=他にない独自の手法で計画されているか
  成長性=申請者が持つ強みとプランに関連性があるか
 
以上の5点から審査されます。

 セミファイナルには社会起業家部門・9組、学生チャレンジ部門・6組、合計15組が
参加。
15組のうちファイナルの舞台に立てるのは、わずかに各部門3組、計6組。狭き門です。

9:40 さぁ、いよいよセミファイナルの開幕です。

 実行委員長である河内の挨拶が、開幕の口火を切ります。プレイヤーの緊張を察し、
自身が緊張を和らげるための方法を紹介しました。パワーポイントに「ゆっくり、はっき
り」と書いたり、身振り手振りを加えるといいそうです。みなさんも試してみてください。
「僕もこういうとこに立つとすごい緊張するんですよ。わからないかもしれないですけど、
今もマイクがプルプル震えてます」とプレイヤーの緊張を解す挨拶でした。

 河内の挨拶が終わると遂にプレイヤーの出番です。

 午前中には社会起業家部門のうち7組の発表が行われました。多くのプレイヤーが
パワーポイントを使ってのプレゼンですが、1人で語るプレイヤー、大きな画用紙にま
とめた手作りのグラフを使うプレイヤーもいました。この5分間でなぜプランを立ち上げ
たのか、なぜこの事業が必要なのか、自分のプランの概要、今後どうしていくのかを
審査員、そして会場全体に伝えます。





 次の質疑応答では審査員からの質問が飛び交います。プレイヤーからの想いを受
け取っているからこそ、審査員も突っ込んだ質問をぶつけ返します。やはりセミファイ
ナルになると「広報はどのように行いますか?」「顧客にはなんのメリットがあるの?」
と、これまでより具体的な質問も出てきます。抽象的な言葉では通用しません。
 質問を受けるプレイヤーは準備してきたつもりでも、つい考え込んでしまったり戸惑
う様子も見られました。



 7組が終わったところでお昼休憩。午前中に発表を終わったプレイヤーは、「緊張し
ましたよ。でも後は待つだけです。」と笑顔で話してくれました。一方、午後に発表を
控えるプレイヤーは、「5分間は短いですね。話し終わらないかも」と悩んだり、「緊張
で食欲でないです」と昼ごはんが喉を通らない様子。

 12:30からは社会起業家部門残りの2組。その後、学生チャレンジ部門6組が登場
です。

 その前にみんなで背伸びして眠気を追い出し、いざ午後の部へ。

 午後からも午前中に負けない熱いプレゼン、そしてプレイヤーと審査員との本気の
やり取りが続きます。「既存のサービスとはどこが違いますか?」「対象を決める基準
は?」と思わずプレイヤーが固まってしまうような質問も変わらずに飛び出します。
 審査員は自己の経験から「もっとこうしたら?」「こんなやり方もあるのでは?」とア
イデアが湧いてくるようです。「お前、それメンタリングになってる」と他のメンターから
ツッコミがはいり、会場を沸かせるシーンもありました。



 すべての発表が終わると審査員は早速審査に入ります。その間、プレイヤーはプレ
イヤー同士で自由に交流を行います。会場には、edgeの過去のファイナルグランプリ
チームの映像などが流れ、和やかな空気に包まれました。

 「緊張で頭真っ白でした」「絶対言いたいことを用意してきたのに」「前に立ったら意外
に落ち着いてました」とプレゼンの感想を話したり、これまでの活動を互いに話したりと
緊張から開放された表情でした。

 一方で審査員は別室にてファイナリストの選出、担当のメンター決めに没頭しています。
時計の針は運命の時間へと刻々と近づいていきます。

 16:10。ついに審査発表です。

 発表を行うのは実行委員長の河内です。「みなさんも結果が気になってるでしょう。
引っ張らずにいきたいと思います。ぽちっとな!」との言葉とともにPCのキーを押すと、


<社会起業家部門ファイナリスト>

1.Live on グリーフサポートプラン〜遺族への情報提供と電話相談〜
2.HappyBeautyProject 坑ガン剤投与による副作用や脱毛症の方のための
                トータルビューティーサポートサービス「Wing」
3.Pleasure Support 障害者支援プランCHANCE


<学生チャレンジ部門ファイナリスト>

1.@School 教育サポート あなたと作る奨学金 〜育ち、つながり、助け合う〜
2.Chance for Children 教育バウチャー制による子どもの貧困撲滅プロジェクト
3.駄菓子屋プロジェクト 青少年の居場所としての駄菓子屋プロジェクト

(順位はセミファイナルでの通過順位です)

 ファイナルへの切符を手にしたのはこの6組です。



 一瞬の沈黙の後に、ファイナルの進出を決めたプレイヤーからは歓声が上がりました。
思わずこぼれる笑顔に、ガッツポーズ。「まさか自分が…」という驚きの表情、安堵の表
情を浮かべるプレイヤーと、反応は千差万別。

 残念ながら、ファイナルへの切符を手にできなかったプレイヤーも大勢います。コンペ
である以上、edgeとして「選ぶ」作業は必要です。しかし、どのプレイヤーの口からも「こ
こで終わる」という言葉はでませんでした。

 各プレイヤーのブログは、今後もプレイヤーズブログで確認できます。ぜひのぞいて
ください。
http://www.edgeweb.jp/2010semifinalist.html
 ちなみに過去の例として、ファイナリストよりもファイナルに進めなかったプレイヤーの
ほうが、ぐんぐんプランを進めていったこともあるそうです。彼らの今後にも注目ですよ。

 発表の後は、全プレイヤーに講評が送られました。メンターの言葉に真剣な表情でう
なづいたり、コメントを書き留めたり、評価されたポイントを言われると笑みも見えました。

 セミファイナルの最後はedgeの恒例「わかちあい」です。プレイヤーの仲間で今回初め
てedgeコンペの場に参加した人からは、「現場に行くことの大切さを学びました」「熱い
思いを持った人がこんなにいたなんて」「ここにいる人たちの思いが広がれば日本も変
わるんじゃないかと感じました」と心境に変化が現れたみたいです。

 彼らをセミファイナルの場へと連れて来たのは、プレイヤーの熱い思いです。それを
受け、今度は彼らが新しい人を巻き込んでいく。1つ1つは小さな変化かもしれません。
それでも、edgeから、1つのプランから、1人のプレイヤーから起こる変化が社会へと連動
していく。この動きを起こすのが社会起業家の一面なのかもしれません。

 わかちあいの中で、あるプレイヤーが「ファイナルには応援に行きます。ファイナルに
進む人は私たちの代表ですから」と話しました。また、今回は事情により辞退し、セミ
ファイナルに見学に来ていたあるプレイヤーからは、他のプレイヤーのプレゼンを見て
いて「自分ができないことが悔しい」との声も。それでも「ファイナルも行きます」と元気
よく発言していました。

 自分のチームが終われば、そこで「さよなら」ではないのです。メンターの古野からは
「連絡をくれたらとりあえず現場に行きます。今回はファイナルに進めなかったチームで
ももちろんOKです。本気な人、素直な人を応援します」とプレイヤーを前に伝えました。

 この思いは古野だけではありません。他のメンターも同じようなことを思い、口にして
いました。edgeには社会起業家としての輪、繋がりを築くという面もあります。コンペは
その入り口です。コンペを通して知り合った社会起業家の芽を、メンターはこれからも
支え続けていきます。
 プレイヤーたちが本気で取り組み続ける限り。

 長かった1日も過ぎてしまえばあっと言う間。セミファイナルが終わると交流会です。
プレイヤーもメンターも皆が思い思いに話し合い、語り合いました。

 こうして、12月19日は、終わっていきました。


さて、セミファイナルが終わったということは

そうです!、プレイヤーたちの最終ステージ「edge2010ファイナル」まで、
残り約3ヶ月ということです。ファイナルを「晴れの舞台」とするべく、事務局を中心として
準備を始めています。僕も微力ながらお手伝いしています。


「edge2010」のレポートを見てくれているあなた!
 ぜひ、プレイヤーの想いを実際に聴きに来ませんか?

「社会起業家って興味でたかも」と思ったあなた!
 ぜひ、社会起業家に実際に触れてみませんか?

「このプランがあれば助かるのに」と思ったあなた!
 ぜひ、その声を直接届けに来ませんか?

ファイナルに関する情報は今後もお知らせしていきます。要チェックですよ。
みなさんと会場でお会いできること期待しています。

それでは良いお年を!             


レポート:岡本育也(edgeボランティア)

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