edge2009集合研修報告レポート:3日目 [2008年11月14日(Fri)]
長い長い夜が明け、
いよいよ運命の3日目。 ハードなスケジュールで、プレイヤーはかなり疲れも溜まっていたと思います。 それでも最後までプランと向き合い、少しでも良いものにしようと夜を徹して作業を続けていました。 |
7:30 <朝食>
このときほとんどのプレイヤーがプランを完成させていたようで、どこかスッキリとした表情で朝食を食べていました。 それでもやはり心配なのか、 何人かはご飯を食べ終えるとすぐに席を立ち、最後の見直しに取りかかっていました。 9:00 <第2次審査シート 締切> ここで第2次審査シートの提出が締め切られます。 もちろん不安もあったと思いますが、みなさんやり切ったという清々しい顔でプランを提出していきました。 きっとこんな表情ができるのも、全力を尽くしたからこそだと思います。 9:30 <講義「独自の売りと市場確認」 関原さん> 会場ではedge理事の関原による講義が行われました。 プランを提出し終えて、安堵と疲労でいっぱいのプレイヤー。 眠気もピークのはず... そんなプレイヤーの眠気を、関原は見事に追い払ってしまいました。 「マーケティングの調査で、アンケートを取る時どれくらいサンプルを集めれば良いのか?アンケートって大変そうなイメージですが、アンケートの数値が正しいと言い切るためには、実は43サンプル集めれば良いんです。こう考えるとすぐに集められそうでしょう?」 えっ、43サンプル? それぐらいならすぐに調査できそう。 プレイヤーは眠たいどころか、ギラギラ眼を輝かせて食い入るように関原さんの講義を聞いていました。 マーケティングはどのプレイヤーにとっても大きな悩み。 関原の講義で解決の糸口をつかんだのではないでしょうか? ![]() プレイヤーが講義に夢中になっている頃、別室ではメンターによる第2次審査が進められていました。 さぁ、結末やいかに... 12:00 <昼食> プレイヤーは談笑しながら食事をとっていましたが、 やはり結果が気になるはずです。 内心はかなりドキドキしていたのではないでしょうか? 何人かに心境を尋ねてみました。 「結果を待っている時間は苦手なんですよね。すこし緊張してます。 でもコンペで勝ち残ることが目的じゃないですからね、たとえダメでも今回の合宿で学んだことを活かして必ず起業させてみます」 結果待ちでナーバスになっているだろうと思っていたので、予想外の力強いコメントにびっくりしました。 確かによく見るとどのプレイヤーも初日に比べて顔付きが違います。 合宿を通して、プランだけではなく自分自身の想いも固めることができたようです。 これも、メンタリングを受けながらひたすら自問自答した結果でしょう。 ひとつ壁を乗り越えたという雰囲気がプレイヤーにはありました。 13:00 <第2次審査 結果発表> ![]() いよいよ、発表の時... 審査結果を読み上げるのは河内実行委員長。 プレイヤーの奮闘を労いながら、ゆっくりと結果を発表していきます。 「...それでは、結果を発表したいと思います」 河内がマウスをクリックし、 パワーポイントのスライドが映しかわる。 そしてスクリーンには、 審査を通過したチームの名前が! ![]() …第2次審査通過プラン一覧[自由テーマ部門] …第2次審査通過プラン一覧[課題設定部門] 歓声、悲鳴がなり響く会場。 まさに大学の合格発表のような光景。 自分のチーム名を見つけて第2次審査通過に満面の笑みを浮かべるプレイヤー。頑張ったぶん喜びを爆発させていました。 またその影で、残念な結果に呆然としているプレイヤーの姿も... 一生懸命プランを考えていたのですから、相当なショックだったと思います。 悔しさや落胆の気持ちが強ければ強いほど、真剣にプランと向き合っていたという証拠ではないでしょうか。 結果を発表し終えると、審査を通過したしないに関わらず全プレイヤー一人ひとりにメンターから講評とアドバイスが送られました。 「○○さんのプランはユーザーの視点で考えられています。今後はユーザーとどう信頼関係を築いていくのか、それが課題です」 「プラン自体はおもしろいが、少し現実性が足りない。仮説の背景をもっと調べてみて」 「今回残念な結果となってしまいましたが、それは企業の課題にプランがマッチしていなかったからです。また合わせようとする姿勢も感じられませんでした」 などなど、中には厳しい指摘もありました。 edgeコンペは優れたプランを競い合う、文字通りの「競争」ではありません。 プレイヤーはコンペを通していろんな出会いを経験し、 プランも自分も成長させながら、 心強いつながりのもと、起業までの道のりを歩いていきます。 第2次審査に通らなかったとしても、参加者全員がそれぞれの課題を克服し、 少しでも起業に近づけるようメンターは協力してくれます。 そこが他のビジネスコンペとの違いです。 edgeは起業家コミュニティーを作るものであり、コンペ参加者はそれに加わることができるのです。 ですから、ただ結果を告げてハイ解散ということにはしません。 合宿での経験を糧に、みんなで次なるステップを。 メンターからはそんな想いの込もったメッセージが送られていました。 ![]() 14:30 <合宿のふりかえり> プレイヤー、メンター、事務局スタッフなど今回の集合研修に関わるメンバー全員でこの合宿を振り返りました。 A4用紙のオモテと裏に『この3日間で発見したこと』『次までにやること』を書いて、 みんなで輪をつくり一人ずつ発表していきました。 『合宿で発見したこと』には、 「自分のこのプランのやりたさ度合、再発見!」 「やっぱり俺が大阪のオカンと子どもを支えなアカンっていう気持ちの再発見!」 など自分の気持ちを再確認した人や、 「準備不足だった...」 「メンバーと話し合うことの必要性に気がついた」 「現場感の無さ」 「俺の性格かたい...」 と自身が抱えていた問題点を発見したという人もたくさんいました。 また、 「頑張っている人のつながりを感じた」 「こんなにも多くの人が社会について考えていることに驚いた」 「頑張っている人が目の前にいっぱいいて、すごくパワーをもらった」 という人も。 これも合宿の狙いのひとつです。 普段生活をしていると、周りに社会起業家になろうと考えている人はそんなにいないと思います。 一人で闘っているような気がして心細い想いをしてきた人もいるでしょう。 しかし、edgeではこんなにもたくさんの人が社会を良くしようと奮闘しています。 合宿の中で感じた「つながり」は、これからもプレイヤーを勇気づけてくれることでしょう。 もし今ひとりで活動していて心細さや不安を感じている人がいたら、 ぜひ2009年2月22日に行われるedge2009コンペファイナルの会場にお越しください。 きっとたくさんの「同志」に囲まれて、強い「つながり」を感じられると思います。 ![]() そして『次までにやること』には、 「フリーペーパーをつくります」 「WEBショップを立ち上げます」 「現場に踏込む」 [ニーズを調査する] 「大学時代の友人10人に会います」 と行動の実践を挙げた人が多かったです。 「プランだけじゃなく実際に動かなきゃ!」 という気持ちが芽生えたようですね。 セミファイナルまでにどれくらい事業を展開されているのか、本当に楽しみです。 16:00 <セミファイナル打ち合わせ・解散> 最後はセミファイナルまでの行動計画について、メンターと打ち合わせをして解散。 最後の最後まで真剣にメンターと話し合いをしていました。 帰り際、プレイヤーに合宿の感想とセミファイナルへの意気込みをインタビューしました。 「この合宿で自分をさらけ出しました。そうすることで自分の知らなかった自分を知れたと思います。プランもはっきりしてきたし、セミファイナルまでとことんやれることをやっていきます!」 「本当に中身の濃い合宿でした。学んだことがいっぱいあります。ここまできたら後戻りなんてしないで最後までやり切ろうと思います」 「何かひとつのことでこんなに一生懸命になれたのは初めてかもしれない。良い体験ができたと思います。セミファイナルまで時間は少ないけど、後悔しないようにどんどん実践を積んでいきます」 プレイヤーが語ってくれた感想の通り、 合宿を通して起業への想いが一回りも二回りも大きくなったようです。 自分の家族や友人、同じ職場の人が不当な理由で苦しんでいる、 自分自身、過去にツライ経験があった、 それぞれ社会起業家を目指すバックグラウンドは違いますが、 プランを実現させたい強い気持ちを全てのプレイヤーが持っています。 そのため、どんな困難にも仲間と協力して諦めずに立ち向かっています。 そしてそんなプレイヤー同様、どのプランも魅力的で可能性に満ちています。 本当に12月のセミファイナルが、2月22日のファイナルが楽しみでなりません。 今後のプレイヤーの活躍にご期待ください! なお、各プレイヤーの活動状況やプランの詳細をブログで見ることができます。 彼らの想いや奮闘ぶりがもっと密に感じられると思います。 そちらもぜひご覧下さい! http://www.edgeweb.jp/edge2009players/ 最後に今回の集合研修の会場をご提供くださった、 積水ハウス株式会社様に心より御礼申し上げます。 レポート:北條達人(ユースビジョン・インターン)
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