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エコロッジ協会ブログ

NPO法人エコロッジ協会のイベントや活動報告をしています。参加された方、関心のある方はぜひ書き込みして下さい。

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【米国】エコロッジ・ワークショップ

[2012年09月16日(Sun)]
国際エコツーリズム協会(TIES)が主催するエコツーリズム・サステイナブルツーリズム会議(ESTC)にてエコロッジ・ワークショップが米国モントレーのポートーラホテルにて開催されました。

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ケニアからはエコツーリズムにおけるエコロッジの役割、アメリカからは建築家によるエコロッジデザインとマーケティング専門家によるソシアルメディアによるディレクトマーケティングについて、コスタリカからはエコロッジの運営とサステイナビリティーについて、そして当協会からは「sustainable tourism design」と題して日本における持続可能な宿泊施設が有効に活用できる技術について講演をしました。講演内容は自然災害の統計からはじまりゼロエミッションハウス、光触媒、OMソーラーなど日本が誇る技術と協会の会員施設を紹介しました。

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ワークショップの部では、参加者の多くがリゾートやロッジのオーナー、または観光局や建築家でした。20名程度であったものの、関心は高く、とても中身の濃いディスカッションが出来ました。

Posted by NPOエコロッジ協会 at 18:05 | エコツーリズム会議 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

【トルコ】黒海東部におけるエコツーリズム会議

[2012年06月01日(Fri)]
6月1日、トルコの黒海沿岸にあるトラブゾンという町で黒海東部開発局の主催でエコツーリズム会議が行われました。トルコでは初めてのエコツーリズムに関する国際会議であり、環境大臣も同席される一大イベントとなりました。トルコはご存じの方も多いと思いますが、親日国で、日本の動向も知りたいという理由からエコロッジ協会も参加させて頂く機会を得ました。

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トルコの経済発展は著しく、開発と自然保護のバランスを重視する必要が出てきました。既に黒海沿岸の高速道路の整備等で実際に自然が多く残るのは山間部に限られているようですが、その中で環境保全と地域住民が深く関わり経済効果のある形態の観光を導入したいという願いがあります。日本人のツアーでも見られるように、イスタンブールやカッパドキアのような観光地はありますが、まだまだいわゆる田舎のツアーは少なく、またトレッキングなどに最適な山脈を持ちながらも、その利用者は少数に限られています。

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会議の内容は海外から8名の招待講演者による全大会が一日目、トルコ及び隣国グルジアの報告会が二日目となり、エコツーリズムの概念から、各国の事例、マーケティングなど多岐に題目が揃いました。エコロッジ協会は日本でのエコツーリズムの動向及びエコロッジの環境に配慮した運営や国際基準に沿った認定制度についてお話をさせて頂きました。

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トルコはヨーロッパとアジアの中間に位置しながらも、経済は欧州に多く依存しており、日本の事例には特に関心があったように感じました。また、トルコではエコロッジと呼ばれるものはまだ存在せず、今後連携を模索しながらエコロッジ化のお手伝いをすることになればと願っています。

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自分よがりのエコではなく、第三機関に認定してもらう方法が国際的にも認知されてきており、世界の波に乗り遅れないように、エコロッジ協会では今後も活動を展開していきますので応援・支援お待ちしております。

Posted by NPOエコロッジ協会 at 10:26 | エコツーリズム会議 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

世界エコツーリズム会議inカンボジア

[2011年11月03日(Thu)]
ラオス、マレーシアと続いてきた世界エコツーリズム会議(WEC)は10月3-5日にかけてカンボジア南部タイランド湾に面したシハヌークビルで「アジアにおけるエコツーリズムの方向性を見定める」と題して3回目を迎えました。世界観光機関(UNWTO)が承認するこの会議は、国策としてエコツーリズムを推進するホスト国が主催することで、諸外国の大臣や政府高官も出席し、多国間での情報交換や政策に関する円卓会議が全体会議と並行して実施されました。また、エコツーリズムを実践する観光協会、地方自治体、NGOや旅行会社などのトラベルマートも人気がありました。






カンボジアはアジアで最貧国のひとつですが、その問題の中心は農村部にあります。インフラ、教育、栄養、衛生など社会問題が山積する中、土地を保有しない農民、地雷埋設地域居住者、戦争・地雷被害による障害者など固有の課題を抱えており、農村部を活性化するツールとしてエコツーリズムが期待されています。約350名の参加者には半数以上のカンボジア人が含まれましたが、資金やノウハウは海外に依存せざるを得ないという現実、また外資系宿泊施設やツアー会社の営利の多くは海外へ流出することなど課題は多いと口を揃えて語っていました。

この会議でエコロッジ協会が発表したのは、"DISASTER-PROOFING LODGES"防災の宿というものですが、今年は東日本大震災は世界でも大きな自然災害として報道されており、通常インフラに依存している宿よりも、自然エネルギーや井戸水・雨水などの代替手段を持っていることはスマートであるとの内容です。

自然災害の件数はここ数年伸びが顕著に出ており、地球温暖化との関連性は否定できません。カンボジアで観光客数を伸ばす政策はいいが、それに応じてカーボンフットプリントも比例して高まることをデータで示しました。また世界の先進エコロッジを事例に、今できることのヒントを数多く提案しました。

ポスト会議での視察ツアーでも、実際にカンボジアの民家や宿を拝見し、エコツーリズムの推進を応援すべく、提案をさせて頂きました。



カンボジアのような外貨を必要とする国は多々ありますが、エコツーリズムをうまく活用して立国するためには、それなりの準備や教育、そして資本が必要です。エコロッジ協会は国内外で今後も活躍して行きたいと思っています。(まサル

Posted by NPOエコロッジ協会 at 22:40 | エコツーリズム会議 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

韓国国立公園管理公団主催会議

[2011年06月14日(Tue)]
韓国雪岳山国立公園近くのホテル内会議場にて(KNPS)韓国国立公園管理公団主催の国際会議「Healthy Parks, Healthy People」における基調講演「Health Benefits thru Japanese National Park and Ecotour」と題して行ってきました。




日本の国立公園におけるエコツアーが、いかに癒しや健康に効果があるかという事例発表ですが、森林セラピーなどを中心に取り組みを紹介しました。

エコロッジ協会は、セラピーセンターや国立公園内のビジターセンター等全ての施設が周囲の自然環境に対し、負荷を最小限に抑えることを重要視しているということで呼ばれました。

講演の内容は概して以下の通りです。

1)日本は長寿国:世界で一位であり、健康に関心が高い。韓国は27位。
2)観光として自然と健康を利用する森林セラピー、バルネオセラピー、タラソセラピーなどがある
3)森林浴は1982年に林野庁が考案、以降フィトンチッドなどの効果が認識され今では44もの森林セラピーロードがある
4)認定制度が導入され、ガイドラインに準拠した運営が求められている
5)エコツーリズム推進の一環として取り入れる場合は包括的な計画が欠かせない

一日に及ぶ会議の翌日から1泊2日でKNPSのパイロットプロジェクトの現地視察に同行しました。ソウルからKTX(JRのようなもの)の新幹線に乗り、木浦まで移動、更にKNPS所有の船で片道2時間半の距離を移動し、多島海海上国立公園の観梅島へ。



ここでは、島めぐりと宿泊施設を視察。里海と里山を併せ持つこの島では、半島ではなかなか見られないのどかさが残っていました。多くは漁師で日本に輸出向けの海苔や海産物を販売して生計を立てているとのこと。畑はあるものの、民家の屋根まで低くするという独特な建築様式に見られるほど強風が吹くらしく、肥沃な大地という感じではありませんでした。




農家民宿風の施設もありましたが、内部はモダンにリフォームされ、電化製品が所狭しと並べられていました。天井が低いので余計に大きく見えます。同じ電化製品でも、価格で選択するのではなく、消費効率とのバランスを考え、風力発電等の自然エネルギーの導入なども検討されるよう伝えました。パイロットプロジェクトだけに、今後はこれらの面が見直されることを願っています。

韓国は膨大な国家予算をつけてエコツーリズムを推進していますが、日本と同様、省庁による定義が違い、また資金の出所も縦割によって異なることから相乗効果を生むまでには至っていないようです。国民の血税を効率よく、サステイナブル社会の構築に使ってほしいと願います。(まサル

Posted by NPOエコロッジ協会 at 11:32 | エコツーリズム会議 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

FEALACエコツーリズム会議

[2010年05月12日(Wed)]
FEALAC(アジア中南米協力フォーラム)Forum for East Asia - Latin America Cooperationのホスト国である韓国はエコツーリズムをキーワードにフォーラムを5月12日に開催しました。エコロッジ協会はその中でも地球温暖化対策やエコロッジに関しての講演を頼まれました。

フォーラムはアジア勢と中南米からのラテン諸国の観光大臣クラスの方々が招かれ、いささか場違いを感じつつの参加となりました。


<日本人を体現して講演>


講演の題目は「Eco-lodging Industry Can Win the Biggest Ever Challenge: Climate Change」エコ宿産業は地球温暖化という難題を乗り越えられる!というような内容です。

いつもビジネスやファーストクラスで出張されている政府高官の方々を槍玉に今回の韓国出張のカーボンフットプリントを見せました。スピーカーだけで約45トンを排出しています。また、今回参加で最も一人当たりの排出量が少ないパラグアイでは、今回の長距離フライト往復で13.5年分を排出してしまっている事実も説明。

<どよめきが出たカーボンフットプリントの数字>


その後はちょっとした気づきでも省エネできること、協会が得意とする宿泊施設における省エネ診断と研修会、実例に基づく省エネ効果やフードマイレージについて言及しました。国レベルの観光政策の話が多かった中、NPOとしての活動を紹介できたことはとても意義があると思われます。

ポスト会議二日目はチェジュ島へ飛行機で移動。世界自然遺産の登録後二回目の訪問となりましたが、韓国全土から集まる修学旅行生らの団体が多く、自然を楽しむまでには残念ながらいたりませんでした。また海女さんが時間になるとパフォーマンスをしていますが、まるでショーのようで、観光化された商品になっていました。


<海女さんが歌っているが。。>



<これだけいると辛い。。>


3日目はそれでも、オルレ(OLE)と呼ばれる待ち歩きにもトライしましたが、やはり修学旅行生と衝突!韓国でのエコツーリズム振興はまだまだのようです。(まサル

【リンク】
・FEALAC<http://www.fealac.org/>
・会議の様子動画<http://bit.ly/cXwSxI>
・講演概要<http://www.japan-ecolodge.org/japanese/pdfs/FEALAC.pdf>

Posted by NPOエコロッジ協会 at 09:00 | エコツーリズム会議 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

「惑星、人、平和」コスタリカ国際エコツーリズム会議

[2009年10月26日(Mon)]
コスタリカで始めての国際エコツーリズム会議「planet, people, peace」がコスタリカエコツーリズム協会CANAECOの主催で10月26-29日に開催されました。この「惑星、人、平和」というテーマでのエコツーリズム会議はとても国内外からの関心が高く、エコツーリズムがただの観光ではなく、和平や人々の生活向上に役立つツールとしての意味が国際的に認知されていることを示す会議となりました。

エコロッジ協会は27日の午後45分間の講演の時間を頂きました。題目は'Construction Technology'、建築技術です。幅の広い題目ですが、エコツーリズムにおける環境配慮した建築技術の紹介をしました。中でも光触媒や燃料電池コージェネ、地熱エアコンに関する関心は高く、多くの人から質問を受けました。



今回の国際会議では、コスタリカ国家森林財政基金FONAFIFOとCANAECOが、2021年までにコスタリカを訪れる観光客による二酸化炭素の排出量を相殺していくことに合意しました。約130万人の観光客による670万トンに及ぶカーボンフットプリントは、エコツーリズムを推進していく上で不都合な真実でしたが、その問題を打開すべく、重要な国家戦略となりました。

四国と九州を合わせたほどの小国ながら、環境先進国としての取組はわが国も見習う必要があると感じた会議でした。(まサル

【リンク】
・planet, people, peace (http://www.planetpeoplepeace.com/)
・CANAECO(http://www.canaeco.org/)
・FONAFIFO(http://www.fonafifo.com/)(

Posted by NPOエコロッジ協会 at 10:30 | エコツーリズム会議 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

世界エコツーリズム会議2009inラオス

[2009年07月15日(Wed)]
7月15-17日にかけてラオスでは初めてとなる世界エコツーリズム会議が開催されました。LNTA(ラオス観光協会)が首都のビエンチャン空港(Vientiane)にて、会議参加者優先レーンを設けて入国審査をほぼフリーパスにする腰の入れようからも国を挙げての意気込みが感じられました。新インフルエンザや世界的な不景気により観光業界が大きくダメージを受けている時期だからこそ、情報交換や新しいアイデアを出し合ってエコツーリズム産業の活性化を目的とした会議となりました。

2007年にラオスではエコツーリズムフォーラムを開催しましたが、今回の会議はマレーシアで主に開催されていたアジア太平洋エコツーリズム会議(2007年が最終)が成長し国際社会を対象に生まれ変わった会議です。目玉はなんと言ってもUNWTO(世界観光機関)の協力が得られたことでしょう。日本を含む154カ国が加盟している観光分野の世界最大の国際機関で、2003年12月に国際連合の専門機関となりました。エコツーリズムは隙間産業として揶揄されることもありましたが、国連が認める産業となったのです。

UNWTO加盟国の政府代表ら


活気ある全体会議


ラオスの首相をはじめ東南アジア諸国、遠くは中米から観光大臣・政府高官が来訪され、NGO、研究機関、大学(学生)、エコツアー従事者等400名以上の参加があり、メコン川流域を舞台にした世界的なエコツーリズムへの熱意を感じました。日本からはエコロッジ協会が講演し、その他京都大学、JICAからも現地派遣員が出席されました。講演は"Revitalizing Rural Areas: Green and Blue Tourism with hints of sustainability"「田舎の活性化:日本におけるグリーンツーリズムとブルーツーリズムに持続可能性の味付けを」というような題目です。内容は;
1)日本のGT・BTについて:第一次産業従事者のための融資やインストラクター養成制度等
2)エコロッジ協会の活動:省エネワークショップや認定制度について
3)今後の課題:田舎でもマスツーリズムによる一局集中型によるインパクト、エコという名を使って安易に集客(グリーンウォッシング)、認定制度のハードル等


エコロッジ協会はもはやNPOというよりNGO?


開催地となったホテルは冷房の効かせすぎ、ペットボトルの水が出てくるなど問題が指摘されましたが、事務局が即対応していました。参加者のホテルもエコロッジとはほど遠く、道のりは遠いとも感じられる会議となりました。

今後この会議はUNWTOに加盟している主催国を毎年移らせての開催を見込んでおり、世界のエコツーリズムの動向と本来の役割を知るには絶好の会議となると思われます。また、この会議後には関心のある人々が集まり、アジア太平洋エコツーリズム協会(APES)を発足させ、環境保護・貧困撲滅・教育・社会インフラ整備等に還元するためにアジア太平洋におけるエコツーリズムに関する情報交換と「がんばっている事業者」が認められる事業へ交付金を出す等の事業を展開する予定です。エコロッジ協会は運営委員としてAPESの活動に今後貢献することになりました。(まサル

【リンク】
世界エコツーリズム会議2009
世界観光機関

Posted by NPOエコロッジ協会 at 10:00 | エコツーリズム会議 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

アジア太平洋地域エコツーリズム会議inスリランカ

[2009年05月07日(Thu)]
アジア太平洋地域エコツーリズム会議(Asia Pacific Regional Ecotourism Conference, APREC)が5月7-8日にかけてスリランカの首都コロンボGalle Faceホテルにて開催されました。同国では北部におけるタミル人のLTTEが武装するなど、緊張が高まっていましたが、政府軍の完全なる警備で会議は無事行われました。

主催は当協会でも講義して頂いたパリサ氏が会長を務めるスリランカエコツーリズム財団、協賛はスリランカの観光省、コンベンションビューロー、開発局、国際エコツーリズム協会です。後援はセワランカ財団、サバラガムワ大学等国内の団体多数。今回の焦点はアジア太平洋におけるエコツーリズム関係者(政府機関、専門家、民間事業者、大学等)間でのネットワーキングと産業の推進、貧困撲滅、自然保護等エコツーリズムの活用法におかれました。


オープニングはエキゾチックな民族舞踊


エコロッジ協会では、全体会議において「上級市場における訪日観光客向け地域住民主導のエコロッジ開発」'The Developement of Community Supported Ecolodges for Up-market International Tourists' について講演をしました。

講演内容は;
1)国際的に伸びている観光客数
2)通訳案内士法
3)エコロッジワークショップ
4)登録認定精度
5)上級市場の開拓
6)エコツーリズム推進法

1)国際的に伸びている観光客数
日本ではビジットキャンペーン等訪日観光客の誘致で毎年約100万人ほどの伸びが近年で見られます。マスツーリズムを後押しし、サービスの質より量を重視した政策で、これに伴って増加する環境負荷に関しては何も対策がないのが現状です。リーマンショックや豚インフルなどで多少の旅行客の減少が見込まれるものの、以前その数は上昇すると考えられます。

2)通訳案内士法
わが国では1949年から通訳案内士法(旧通訳ガイド法)が存在し、2006年に改正されたものの、訪日外国人を外国語で案内する人は全てこの国家資格を保持していなければなりません。エコツーリズムで通常話しをする環境や自然、動植物に関しての知識は試験においてほとんど問われず、資格を持っていても即戦力になる人はほとんどいません。また、現在エコツアーガイドとして従事している人々にとっては外国語試験が難しく、雲の上の存在になっており、制度上の問題があると言わざるをえません。

3)エコロッジワークショップ
協会で催している各講座の案内をし、フィールドでの体験の重要性を強調しました。

4)登録認定制度
チェックリストの利用から加盟施設の登録または認定制度の説明をしました。

5)上級市場の開拓
経済事情に左右されにくい上級市場の市場規模、マーケティング等、日本での具体的な例を挙げて説明しました。

6)エコツーリズム推進法
世界でも珍しい取組を紹介し、制度化における利点とエコツーリズムの定義の定着について話しました。


国内外の講演者と主催者


スリランカでは経済格差や宗教問題、政治混沌等による内戦等自然保護以外にも多くの社会問題を抱えています。その解決の糸口をエコツーリズムによって見出せたら。。というのが今回の趣旨で、観光大臣の出席からもその取組の重要性がくみとれます。現在では新しく35箇所のエコツーリズム拠点を開拓中ということで、今後のスリランカのエコツーリズムに期待したいものです。(まサル


孤児のゾウが水浴びする姿は必見


【リンク】
・アジア太平洋地域エコツーリズム会議 (http://www.aprec2009.com/)

Posted by NPOエコロッジ協会 at 09:00 | エコツーリズム会議 | この記事のURL | コメント(1) | トラックバック(1)

グローバルエコツーリズム会議inオスロ

[2007年05月15日(Tue)]
5月14日から16日にかけてノルウェーのオスロにて73ヶ国から約450名が集まるエコツーリズムの国際会議に出席し、発表の機会を頂きました。会場はオスロ市を見渡せるHolmenkollen Park Hotel Rica、スキージャンプ場の名で分かる方もおられると思いますが、北欧建築が美しく、地下鉄駅まで歩ける距離にあります。


オープニングにはノルウェーの女王も同席されました


2002年国際エコツーリズム年から5年が経過し、国際エコツーリズム協会(TIES)・国連環境プログラム(UNEP)・エコツーリズムノルウェーが共催した大イベントでは全体会の他に4つの分科会が用意されました。

テーマ1):Ecotourism and Local Sustainable Development
テーマ2):Ecotourism and Nature Conservation
テーマ3):Communication, Education and Global Branding for Ecotourism
テーマ4):Critical Issues and Current Trends in Ecotourism

各テーマを持つ分科会は3日間で5つのサブテーマを設けることで、参加者は最も関心のある会議室へと足を運ぶことができました。ただ残念なのは同時進行している関係でどちらかひとつを選択せねばならないということです。

分科会II.4のモデレーターはエコロッジ協会海外顧問でもあり、エコロッジ建築家のヒテッシュ・メータ氏、もう一人の発表者はノルウェーの建築家及びパーマカルチャーデザイナーのフェデリカ・ミラー氏でした。サブテーマはArchitecture & Landscaping in Ecotourism(エコツーリズムにおける建築と造園)、こちらで"The Latest in Innovative Technologies"(「日本が誇る革新的な技術」:邦題)を紹介しました。分科会会場には宿泊運営者・建築家・NGO関係者等による約50名の参加がありました。


熱心に聞き入る参加者


発表内容は
1)エコロッジ協会の紹介(日本の加盟施設&海外パートナー施設)
2)ハイドロテクト(TOTO社)
3)発電床(速水氏)
4)電気のいらない自動ドア(コスモテック)
5)燃料電池コージェネ(東京ガス・パナソニック)
6)エネルギーマネージメントシステム(EMS)
7)地熱利用空調(ジオパワー)


着物姿での講演は初めて。。


日本ではサステイナブル社会に向けて日々研究者やメーカーの努力で新製品が生み出されています。エコツーリズム産業、特にエコロッジ等の環境に配慮した宿泊産業はこのような情報をいつも探しており、今回も日本の新技術は各国の代表者皆々を圧倒したようです。このような新技術を導入することで宿泊施設には以下のようなメリットがあると考えます。

1) 省エネ、長寿命化、保守管理等を通じて必要経費の削減
2) サステイナブル機器導入による環境保護への貢献
3) 客寄せや環境教育に使う新技術の公開
4) 視察等による集客
5) メーカーへの報告書提出等による設置費優遇

まとめ:革新的な技術もそれを活用する産業がなければ育ちません。またそれが環境に配慮した製品であれば、エコツーリズム事業者はそれを優先して選ぶべきだと考えます。自然環境は「後世からの借り物」という言葉がありますが、それを次の世代に残していくのは私たちの使命です。今ある自然は先祖がその取組をしてきた証ではないでしょうか。やみくもな発展や自然破壊は中止し、持続可能な社会を育成するために、このような機会を通じてさらなる啓蒙活動を国内外で行っていきますので応援よろしくお願いします。(まサル

関連リンク:
Global Ecotourism Conference 2007
スケジュールやスピーカーの発表内容をダウンロードできます。

Posted by NPOエコロッジ協会 at 15:15 | エコツーリズム会議 | この記事のURL | コメント(1) | トラックバック(0)

全国エコツーリズム大会in白川郷

[2007年03月04日(Sun)]
3月2日から4日にかけて開催された全国エコツーリズム大会に参加し、4日の分科会4[エコツーリズムの拠点としての「民宿」を見直そう〜合掌造り囲炉裏談義]のコーディネーター役を務めさせて頂きました。コメンテーターは秋神温泉旅館代表の小林繁氏。


荻町の風景


会場は世界文化遺産飛騨白川郷荻町にある神田家。この合掌造りは江戸後期に石川県の大工により十年の歳月をかけて建造されたと云われており、通常は日中だけに公開されているお屋敷です。このような貴重な建造物にて分科会が行うことができたのはとても光栄に思います。エルニーニョによる暖冬で90歳のおばあちゃんも今まで見たことがないほど雪がなく、地球温暖化をより意識する分科会となりました。

出席者は大会登録者が20名、実際に荻町で民宿を営んでおられる方が7名、その他6名(記録係、役場担当、司会等)の計33名。当協会からは役員は4名が参加しました。

8時45〜9時30分まずは出席者全員に自己紹介を兼ねて以下を答えて頂きました。
1)氏名
2)所属、出身
3)なぜこの分科会に出席したのか
4)分科会の成果としてみたいもの

日本全国津々浦々から来られており、また所属産業も多岐に渡りました。ひとつ全員が疑問に思ったのは今白川郷に年間150万人もの観光客が訪れ、そのほとんどが1時間以内の通過型観光になっていることです。この多くの人が訪問することによる環境、文化、景観等のインパクトは量りかねません。

9時30〜10時
皆さんが分科会に参加された理由と所属が分かった上で、5つのグループに分かれ、民宿の役割は何であるべきか、また現状の問題は何であるかをいろんな見地から協議して頂くことにしました。満足度を上げるには接客する側と接客される側の双方の意見を良く聞くことから始まります。


グループによる協議の様子


これぞ囲炉裏談義!


意見をまとめ、発表の準備中


10時〜10時40分
以下のグループによる発表をまとめました。

グループ1:エコツーリスト
  ・宿屋さんでどんなアクティビティーがあるのかを明確にしらせてほしい。
  ・忙しいのに無理に接客する必要はない。無理したら分かってしまう。

グループ2:宿屋運営者
  ・本当にお客さんが満足して帰られているのか不安。
  ・合掌造りの間取り上、プライバシーの確保ができない。
  ・無理したら続かない。→ここでエコツーリストと意見が一致!
  ・囲炉裏を維持するための薪の調達は骨が折れる仕事。
  ・遺産ブーム前の学生等による長期滞在者が激減。

グループ3:ツーリスト
  ・本当の笑顔(作り笑いでない)が見たい。
  ・地元の食材を楽しみたい。
  ・清潔感も大切。民宿だからということで片付けない。
  ・客との時間をもっと割いてほしい。

グループ4:行政
  ・民宿はエコツーリズムの最前線、拠点である。
  ・お客同士をつなげる場である。
  ・生活の臭いを感じる場である。
  ・万人向けでなく、地元民の意思を反映した客層を呼び込むためのガード(フィルター)の役目を担っている。

グループ5:旅行業者
  ・旅行者、宿泊施設運営者、観光業者の全ての産業について勉強している。
  ・情報発信を業者向け、ユーザー向けに分けてしてほしい。
  ・滞在を促す情報の強化が必要。
  ・現在は合掌造りを見にくるだけのテーマパーク化が問題、通過型を誘引している。

10時40分〜11時
コメンテーターの小林氏から秋神温泉での集客についての取り組みをお話頂き、白川郷で取り組みべき活動についてアドバイスをお願い致しました。また質疑応答の時間を最後に数分取りました。
  ・先人の知恵とロマンを大切にする。
  ・山村文化や遺産の素晴らしさに誇りを持ち、それを学ぶ。
  ・話のきっかけは自分で作り出し、お客様に喜んでもらう。
  ・民宿では「だんな」「主人」と呼ばれるが、その関係は望ましくない。
  ・山中の一軒屋で集客に成功した「氷点下の森」。マイナスの雪をプラスへ。

以上の内容を分科会報告会(全体会)にて発表致しました。囲炉裏が珍しくて集まったと云う訳ではなく、民宿をはじめとした宿泊施設の役割の重要性を認識して参加されたばかりで熱の入った意見交換がなされたと思います。

荻町の民宿の皆さんは、昔のようにゆっくりとした時間の流れの中で長期滞在される方とお話を楽しむことを望んでおられます。完全にツアー会社による薄利多売式のマスツーリズムから、客単価が高く地域文化・景観保護、環境保全の意識が一般的に高いといわれるエコツーリストの集客にこれから取り組んで頂きたいと思います。この分科会で話合われた内容が白川村の観光対策に少しでも持続可能性を考え、民意を反映する機会になったことと期待しています。(まサル

関連リンク:
全国エコツーリズム大会in白川郷
岐阜県白川村
秋神温泉旅館
氷点下の森
神田家
分科会報告書PDF(全国エコツーリズム大会in白川郷実行委員会まとめ)

Posted by NPOエコロッジ協会 at 08:45 | エコツーリズム会議 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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