OZONEセミナー [2009年03月31日(Tue)]
![]() 3月30日(月)、新宿のOZONEで講演会に参加してきました。 年度末の忙しい時期にもかかわらず、ほぼ会場いっぱいの方が参加いただきました。 今回の講演は3回のシリーズもので、馬路村でカッコいい木のカバンなどをデザインしている島村さんや、ちょっと住宅に詳しい方ならご存知の東京R不動産の馬場さんなど、まさに新しい潮流を生み出す先端にいるような方たちばかり。 コーディネーターをしていただいた田中さんや、会場からの質疑、またアンケートなど非常に刺激を受ける意見をいただき、色々なことに思いを馳せました。 お話しさせていただくことで、このプロジェクトがなんだったのか、咀嚼する機会が持てることはとても貴重です。 色々と思いを巡らす中、ふとDr.キムコ氏の観音開きのエコアパイラストを思い出しました(↓下)。 ![]() この絵が不思議なのは、ほとんど打合せをせず、キムコ氏にお任せだったのにも拘らず、今のエコアパを予言するかのようなものになっているのです。 こういうのをひらめきというんでしょうか? キムコ氏もおそらく創造的人間なんでしょう。そしてもうひとつ、氏はとても観察力があります。 こういうプロジェクトを展開していく上では、論理的思考だけでなく、全体像を一瞬で捉えてしまう力が必要なのかもしれません。そうでないと、既存のアパート経営のやり方が足かせとなって、創造的なアプローチが損なわれてしまいます。 ただし、こういったプロジェクトを創造的発想だけで成功に導くのは不可能です。創造的発想とは時に妄想であり、羽がついてどんどん現実から遠のいてしまうからです。 大まかなイメージや方向性を定めたら、それをきちんと落とし込んでいく、論理的発想が必要で、エコアパでは、設計士の山田さんや現場監督の菊池さんが、無理難題に頭を抱えつつ、その役目を果たしたというわけです。 アンケートのなかに 「ユニークなアパートだが、せいぜい住んで10年だと思う。もっと大きな土地がほしいと要求がでるのでは?」 というコメントがありました。 この意見、ごもっとも。なんだか不安になってしまいました。 経年していく中で、それが「古く」なり、資産としての価値が下がるのか、それとも「味わい」となって価値が上がるのか。 たいていは前者ですが、エコアパが目指しているのはもちろん後者。 でもなるかどうかなんてわかりません。なんとも野心的というか、無謀ですね。 ・・・、論理的・左脳的思考ですね。しかし、楽天的・右脳的思考からは別のことが見えてきます。 10年たって巣立っていく住まい手を想像すると、そこにもまた新しい物語が見えてきます。 転勤などの受動的な理由を除き、主体的にここから巣立っていく住まい手は、きっと畑つきの、無垢材の、自然と対話し、地域と対話するような住まいを捜すことでしょう。 それは、ちょうど植物が種を残すように、私たちの仲間が新しいエコアパコミュニティを生んでいくことを意味しています。 ビジネスをさておいて、そんなきままな発想ができるのも、右脳人間ならではです。 (きちんとした定義もなく、左脳=論理的な思考、右脳=創造的な思考という言葉を使っておりますが、間違っていたらゴメンナサイ) |