■お知らせ(ぜひお申し込みください)■
3月25日に丸の内さえずり館で
ナマケモノ倶楽部主催・LOHASな夕べでお話しします。
3月30日に新宿のオゾンで
セミナー・エコアーキビジネスの新潮流でお話しします。
エコアパPT平田です。
最近、エコアパートを建てたいと、かなり具体的な話をお聞きするようになりました。
第2・第3のエコアパも時間の問題かもしれません(企業関係者の方でも、取り組み始めているようです)。
また、セミナーなどでは、単にアパートの話ではなく、コミュニティ形成や教育・実践(ESD)などと絡めた話を、という依頼もいただいております。
エコアパがどんどん増えてくれるのはうれしいですし、そういう意図でブログ等で情報発信しているのですが、
「単に畑を付ければお隣同士がうまくいく」
という単純なわけではないことについては、ご考慮いただきたく、ちょっと経営ノウハウの話をします。経営のノウハウというとちょっとおおげさですが、コミュニティ活動の手法をエコアパ経営では取り込んでいます。
以前のブログにも書きましたが、社会学者の先生とディスカッションをした際、
「エコアパートは、畑が付いていることに価値があるのではなく、信頼構築のプロセスにおもしろさがある」
というご指摘をいただき、その分析に関心しました。
上記の図は、通常のアパート経営とエコアパート経営の範囲の差を示したものです。
通常のアパートがオーナーと住まい手の関係性で成り立っているのに対し、エコアパは、外部関係者(設計士さんや工務店さん)や関心者(メディア・エコライフを望む関心層)までを範囲とし、ブログやセミナーやゴーヤパーティなどを通じて外部に展開しています。
これは、企画の段階でブログにも書いた
「
エコのつながり・ひろがり」
「
場外乱闘する仕掛け」
などにもありますが、こういったゆるいけれども、なんとなく「つながっている感」が、人を呼び込んだり、思わぬ出来事を呼び込んだりと、生活をエキサイティングなものにするわけです。
そうやって住まい手を包み込むように、多くの人と顔の見える関係、つまり信頼構築のプロセスを踏んでいて、それは障子が閉まらなくなった時の工務店さんへの電話や、取材の際の協力などがスムースになるなどの状況をつくりあげています。
コミュニティガーデンの運営をしていたので、このへんのところを当たり前にやっていましたが、色々な方と話してみると、どうやらここが特殊な&テクニカルな部分であることに改めて気づきました。
そう考えてみると、コミュニティガーデンでもゴーヤを4000本も育てたり、キウイを1万個も育てたり、お客さんお土産用の畑があったりと、一見不必要なことをたくさんしていて、それが内と外をつなげる「フック」になっているのでした。
市民農園やコーポラティブハウスの運営がうまくいかないことを時々耳にしますが、おそらくそれは内向きの閉じた関係だけで物事を進めようとしているからでしょう。
気心知れた仲間内の関係は楽だし楽しいんですが、長いスパンでみると脆いものです。
オーナーは外に向けたフックを仕掛ける分の労力がかかってしまいますが、ブランド向上は住まい手が住まいを大切にするインセンティブになるでしょうし、部屋が空いた際の次の入居者に向けたPRにも、結果的にはなっているわけです。
エコ賃貸を建てたい、コーポラティブハウスを建てたいという方は、ぜひ畑や果樹を外部とつながるフックとしてご活用ください。