クロスボーダー化する消費者取引
[2012年06月07日(Thu)]
国際IT財団ともども秋葉原に移転して初のセミナーは、5月31日、消費者庁越境消費者センター(CCJ)の2011年度活動報告をテーマとさせて頂きました。ビルの事情で空調が効かず、ご参加頂いた皆様には、暑い(&狭い)中、本当にありがとうございました。

はじめに消費者庁消費者政策課財産被害対策室長の川上一郎様より、CCJプロジェクトの趣旨や背景についてご紹介を頂いた後、CCJ運営事務局を代表して、ベリトランス株式会社事業開発部シニアマネージャーの矢井知章様から、CCJの活動や寄せられた相談の概要等につき報告をして頂きました。

以下、ごく簡単にご紹介いたします。報告書全文(pdf)は、こちらをご覧ください(CCJサイトの下の方にリンクがあります)。
2011年10月から2011年3月までに767件(2012年6月現在、累計で1080件になりました)。インターネット取引の相談が9割で、残りは海外旅行中の買い物などに関するものです。商材としては、趣味用品、衣類、履物、身の回り品で70%を占めています。サービスでは、宿泊や航空券予約に関する相談が多かったです。
購入金額では1〜5万円の価格帯が最も多く、決済方法は7割がクレジットカードでした。トラブル類型で最も多かったのが「商品未到着」で32%、次の「模倣品」トラブルが29%。「商品未到着」には、詐欺的なものもあれば、事業者の怠慢、何らかの手違いなど様々なケースがあり、地域的な特性はあまりありません。これに対し、いわゆる偽ブランド品のトラブルは、事業者所在国が中国に集中しています。
CCJの基本的な対応方法は、提携先の海外機関に協力を求め、調査や事業者へのコンタクトを行ってもらった結果を相談者に伝える、というものです。これにより、途絶えていた事業者とのコミュニケーションが復活して解決できた案件が34件ありました(注:集計の都合上、2月15日までの数字です)。これには米国BBBの貢献によるところが大きいです。
これまでに正式な提携契約を締結できた国・地域は、北米の他、シンガポール、台湾及び南米の数カ国に限られています。英国やドイツ、フランスなど、正式な提携関係がなくても協力が得られたケースもありますが、案件が増えてくれば、今後はそうもいかないでしょう。
そのほか、海外機関に依頼するのではなく、CCJで、英文の規約内容を解説したり、翻訳のサポートをしたり、といった形で解決できたケースもありました。
悪意のあるサイトとのトラブルでは解決が難しいのは国内取引と同様ですが、権利侵害品は関税法の制約で海外への返品ができないなど、国境を越えた取引ならではの難しさも加わっていることがわかります。
報告の最後には、再び川上室長から、相談受付体制の充実や関係機関との連携の必要性、消費者庁のリリースで述べられている消費者啓発などCCJ運用上の今後の課題についてご紹介頂きました。
その後、一橋大学大学院の松本恒雄教授にご登壇頂き、「越境電子商取引と消費者保護」について、国際的な場で様々に議論されてきた”歴史”をご紹介頂きました。改めてCCJの位置づけについて考える良い機会となったと思います。ご指摘頂いた課題はやはり「継続可能性」と、それを前提とした「ネットワークの拡大」。ううむ。

質疑応答の時間は僅かとなってしまいましたが、悪質なサイトとのトラブルに対する救済策として、クレジットカード会社に期待するご意見が寄せられました。越境取引という新しい課題に対応するため、今後もいろいろな視点で議論していく必要がありそうです。
はじめに消費者庁消費者政策課財産被害対策室長の川上一郎様より、CCJプロジェクトの趣旨や背景についてご紹介を頂いた後、CCJ運営事務局を代表して、ベリトランス株式会社事業開発部シニアマネージャーの矢井知章様から、CCJの活動や寄せられた相談の概要等につき報告をして頂きました。
以下、ごく簡単にご紹介いたします。報告書全文(pdf)は、こちらをご覧ください(CCJサイトの下の方にリンクがあります)。
2011年10月から2011年3月までに767件(2012年6月現在、累計で1080件になりました)。インターネット取引の相談が9割で、残りは海外旅行中の買い物などに関するものです。商材としては、趣味用品、衣類、履物、身の回り品で70%を占めています。サービスでは、宿泊や航空券予約に関する相談が多かったです。
購入金額では1〜5万円の価格帯が最も多く、決済方法は7割がクレジットカードでした。トラブル類型で最も多かったのが「商品未到着」で32%、次の「模倣品」トラブルが29%。「商品未到着」には、詐欺的なものもあれば、事業者の怠慢、何らかの手違いなど様々なケースがあり、地域的な特性はあまりありません。これに対し、いわゆる偽ブランド品のトラブルは、事業者所在国が中国に集中しています。
CCJの基本的な対応方法は、提携先の海外機関に協力を求め、調査や事業者へのコンタクトを行ってもらった結果を相談者に伝える、というものです。これにより、途絶えていた事業者とのコミュニケーションが復活して解決できた案件が34件ありました(注:集計の都合上、2月15日までの数字です)。これには米国BBBの貢献によるところが大きいです。
これまでに正式な提携契約を締結できた国・地域は、北米の他、シンガポール、台湾及び南米の数カ国に限られています。英国やドイツ、フランスなど、正式な提携関係がなくても協力が得られたケースもありますが、案件が増えてくれば、今後はそうもいかないでしょう。
そのほか、海外機関に依頼するのではなく、CCJで、英文の規約内容を解説したり、翻訳のサポートをしたり、といった形で解決できたケースもありました。
悪意のあるサイトとのトラブルでは解決が難しいのは国内取引と同様ですが、権利侵害品は関税法の制約で海外への返品ができないなど、国境を越えた取引ならではの難しさも加わっていることがわかります。
報告の最後には、再び川上室長から、相談受付体制の充実や関係機関との連携の必要性、消費者庁のリリースで述べられている消費者啓発などCCJ運用上の今後の課題についてご紹介頂きました。
その後、一橋大学大学院の松本恒雄教授にご登壇頂き、「越境電子商取引と消費者保護」について、国際的な場で様々に議論されてきた”歴史”をご紹介頂きました。改めてCCJの位置づけについて考える良い機会となったと思います。ご指摘頂いた課題はやはり「継続可能性」と、それを前提とした「ネットワークの拡大」。ううむ。
質疑応答の時間は僅かとなってしまいましたが、悪質なサイトとのトラブルに対する救済策として、クレジットカード会社に期待するご意見が寄せられました。越境取引という新しい課題に対応するため、今後もいろいろな視点で議論していく必要がありそうです。



