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アーシアン
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アレッポ石鹸の生産者からみたシリアの現状[2017年08月24日(Thu)]
2017年6月2日 美浜文化ホールにて、総会後の講演会として行われました。
講師は、株式会社アレッポの石鹸の共同代表である太田昌興さんにお願いしました。



シリアでは2011年からアラブの春の影響を受け始まった民主化デモが弾圧や外国の干渉などの影響から武装闘争へと泥沼化し、6年たった今でも収束のめどがつかない状況にあります。

アーシアンでは昨年度からアレッポの空爆の被害を知り、販売事業で支援のとりくみを始めました。
今回は株式会社アレッポの石鹸の共同代表である太田昌興さんに講師をお願いしました。
(株)アレッポの石鹸は22年前から石鹸の輸入元として日本での販売を行っています。総会の後の短い時間でしたが映像を交えていろいろなお話を伺いました。



中東の国境は直線的な部分が多くあり、第1次大戦後に列強の大国が決めた影響を見ることができます。
シリアはシルクロードの地中海航路へと抜ける東西とユーラシアからアフリカへ抜ける南北交易の十字路にあたり、今のシリアからイスラエルとヨルダンの一部、イラクの一部をさしてシャームと呼ばれていました。宗教はイスラム教徒が92%を占めています。
教育は6年・3年・3年までは学費免除で18歳になると徴兵の制度があります。内戦以前は殺人も乞食もなかったと聞いています。

アレッポはシリア第2の都市、人口は200万人。人が住み始めて5000年以上になり首都のダマスカスについで古い都市です。
シリアでは長引く内戦のなかで人口の半分にもあたる人々が難民となり国外に逃れています。残された市民も一家族に成年男性は1人、その他の男性は軍隊に送られています。それまでに男性が担っていた仕事を今は女性が働き手となり支えています。空爆で被害の大きかったアレッポでは水はほとんどなく、食糧は国連やNGOからの支援に支えられています。

古代メソポタミア文明に石鹸についての記述が出ています、固形石鹸になったのはイスラーム帝国時代、このころにアルカリを合成する技術ができました。石鹸の生産者、アデル・ファンサ社では今も1000年前の伝統を受け継ぎ石鹸を作っています。2015年に工場を地中海寄りの街、ラタキアに移し生産を続けて伝統産業を護っています。



参加者の感想として、

・シリアについて知らなかったことを多く伝えてもらった。映像の力は強い、被害の悲惨さを実感。
・内戦前の写真を見て破戒の凄まじさを再確認。文化遺産の破壊は誰に何の得があるのか。
・伝統を引き継ぎ石鹸作りを続ける生産者の思いが伝わった。石鹸作りの動画が良かった。
・内戦のもつ複雑な問題を知り、シリアの人々が平和な暮らしを取り戻すまでには時間がかかることを改めて教えてもらった。

と、映像とお話について、深刻な意見も出ました。
アーシアンでは2016年度より引き続き、シリア緊急支援・アレッポ石鹸のキャンペーンを行っていきます。
この記事のURL
https://blog.canpan.info/earthian93/archive/23
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