2011(平成23)年04月28日(木)
NHKオンライン
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震災孤児 3県で130人に
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110428/k10015614851000.html
東日本大震災で両親を失った子どもは、4月28日までに、
岩手、宮城、福島の3県で合わせて130人に上り、
このうちほとんどの子どもたちを親族が受け入れている
ことが、NHKの調査で分かりました。
○
NHKが厚生労働省や各地の児童相談所に問い合わせたところ、
今回の震災で両親を失った子どもは、4月28日までに
▽岩手県で57人、
▽宮城県で55人、
▽福島県で18人
と、3つの県で合わせて130人に上っているということです。
このうち、宮城県の姉妹2人が児童養護施設に入所
することになったほかは、すべて祖父母などの
親族が受け入れているということです。
また、3県以外の地域に住む親族が受け入れている子どもは、
現時点では宮城県で詳しい状況が把握できていないものの、
岩手県で3人、福島県で7人の合わせて10人となっています。
○
厚生労働省は、子どもを受け入れた親族に対して
養育費用を支給する制度を紹介するほか、
経済的な理由などで受け入れを継続するのが難しい場合には、
里親につなげることも検討しています。
また、今後も引き続き、両親を失って震災孤児となった
子どもがいないかどうか、調査を続けるということです。
NHKオンライン 2011年04月28日(木)15時51分
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
2011(平成23)年04月23日(土)
NHKオンライン
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震災孤児の里親を希望 200件超
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110423/k10015501231000.html
東日本大震災で両親を失った子どもを
受け入れたいと、全国の里親でつくる団体には、
国内だけでなく海外からも含めて、
これまでに200件以上の問い合わせが
寄せられていることが分かりました。
○
全国の里親でつくる団体、「全国里親会」には、
今回の震災で両親を失った子どもを受け入れる
にはどうしたらいいかといった問い合わせが
相次いでいます。
全国里親会によりますと、里親になりたいという
問い合わせは通常は年間でも数件程度ですが、
震災が発生してからは、すでに
200件以上に上っているということです。
中には
「子育て中だが、部屋が余っているので受け入れたい。」
という申し出や、アメリカやカナダなど海外で暮らす
日本人からのメールでの問い合わせもあったということです。
里親になるには、児童相談所による面接や研修を
受ける必要があることから、問い合わせには
児童相談所に連絡するよう説明しているということです。
厚生労働省によりますと、
今回の震災で両親を失った子どもは、
4月22日までに岩手、宮城、福島の3県で
合わせて115人に上っています。
このうち、ほとんどの子どもは親族が受け入れています
が、親族がいない場合には里親に委託することも
あるということです。
全国里親会は
「虐待の増加などによって里親は不足しているため、
これをきっかけに増えてくれればありがたい。」
と話しています。
NHKオンライン 2011年04月23日(土)04時53分
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
2011(平成23)年04月19日(火)
MSN産経ニュース
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【東日本大震災】
震災孤児に里親希望者相次ぐ
一方で「離郷」に懸念の声も
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110419/trd11041900370000-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110419/trd11041900370000-n2.htm
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110419/trd11041900370000-n3.htm
東日本大震災で両親が死亡もしくは行方不明となった
「震災孤児」を支援する動きが全国で広がりをみせている。
全国里親会(東京都港区)が孤児の受け入れ可能な家庭数の
調査を始めたほか、同会には里親登録の希望者からの
問い合わせが相次いでいる。
各地から子供への支援の声が上がる一方で、専門家は
「なるべく住み慣れた地域から子供を引き離すべきではない。」
と指摘している。
(岡嶋大城、荻窪 佳)
■阪神上回る103人
自宅のあった場所には、土台が泥に埋まっていた。
宮城県石巻市のがれきの中で
武山翔平さん(19)、優希さん(17)、直樹さん(13)
の3人は立ちすくんだ。両親と祖父は波にのまれ、いない。
震災で両親を失った18歳未満の子供を「震災孤児」という。
優希さんと直樹さんは震災孤児になった。
3人は親戚の家に身を寄せる。
直樹さんは一時、首まで水に漬かった。
翔平さんは
「どうすればいいか分からないが、3人で生きていきたい。」
と話す。
津波で大きな被害を受けた石巻市釜谷で
両親と祖父を失って震災孤児となった3兄弟。
長男の武山翔平さん(中央)、長女の優希さん(右)、
二男の直樹さん=1日、宮城県石巻市(荻窪佳撮影)
◇
今回の震災では多くの震災孤児が生まれた。
厚生労働省の4月18日のまとめでは、
孤児の数はすでに阪神大震災の68人を上回る103人。
祖父母ら親族らが県外に連れ出して保護している場合など
があるため実態把握は困難で、さらに増える可能性が高い。
京都府立大の津崎哲雄教授(61)=児童福祉学=は
「孤児の数は阪神大震災の2〜3倍にのぼるだろう。」
とみている。
■問い合わせ急増
これらの震災孤児に対し、
「里親になりたい。」
という問い合わせが関係機関で急増している。
他人の子供を養育する里親の組織「全国里親会」によると
震災直後から
「どういう手続きが必要か。」
「里親になるまでにどのくらい日時がかかるのか。」
といった電話が1日に5、6件かかってくるようになった。
夫と2人の娘と福島県いわき市で暮らす主婦、
小川美代子さん(45)も里親を希望している。
小川さんの自宅から車で5分ほど走った
太平洋沿岸部は津波でほぼ壊滅状態となった。
小川さん宅は被害を免れたが、
「もし自分の子供が両親を失っていたらどうしただろう。
施設ではなく、一般の家庭で育ってほしい。」
と思い、夫や娘と話し合って養育里親になろうと決めた。
今は児童相談所や自治体で手続きなどの相談をしている。
■二重の喪失感
しかし、急増する里親希望者に懸念の声も上がっている。
里親登録までには調査などで数カ月から半年程度かかるが、
全国里親会など関係機関には里親希望者の一部から
「手続きを簡素化してほしい。」
という声が寄せられているというのだ。
3月に被災地を視察した同会の竹中勝美さん(54)は
「善意を疑うわけではない。
しかし、大切な子供の命を第三者に預けるのだから、
制度を簡略化できるわけないのに。」
と話す。
里親希望者は全国にわたるが、孤児を故郷から引き離して
育てることにも慎重な判断が求められる。
阪神大震災後、故郷を離れざるを得なかった孤児が
被災と離郷の二重の喪失感を味わい、
体調悪化を訴えたケースがあったからだ。
阪神大震災の孤児調査を行った
筑波大の樽川典子准教授(58)=家族社会学=は
「家族や友人との思い出がつまった土地を
離れるのは大きな決断。
安心な所に移ればいいというものではない。」
と指摘している。
◇
■里親制度
保護者のいない子供や保護者による養育が
適当でないと判断された子供を育てる「養育里親」と、
祖父母など3親等以内の親族が養育する「親族里親」、
虐待などで専門的な援助を必要とする子供を養育する
「専門里親」に大別される。
里親家庭はそれぞれの区分や子供の受け入れ人数
に応じ、手当や生活費などを受け取る。
MSN産経ニュース 2011年04月19日(火)00時36分