NPO法施行10年(上)宮崎日日新聞
[2008年05月25日(Sun)]
2008(平成20)年05月25日(日)
宮崎日日新聞 社会面
’08 みやざき最前線
NPO法施行10年(上)
地域活動参加身近に 規模小さく 資金面課題
特定非営利活動促進法(NPO法)の施行から
10年が経過した。県内ではここ数年、
特定非営利活動法人(NPO法人)が一気に増え、
200を超えた。昨年度からは設立認可の権限が
県から宮崎、都城など4市に委譲され、
住民の地域活動への参加が身近になった。
その一方、資金力に乏しい小規模な法人が大半を占め、
関係者は
「運営するのが精いっぱい」
と、苦しい現状も浮き彫りになっている。
NPO法は1995年の阪神・淡路大震災を契機に98年に施行。
当時、ボランティア団体などの任意団体は支援金を集める
口座の開設や事務所契約に団体名を使えず、
簡単に法人格を取得できる制度、法律が必要視されていた。
同法施行により、原則的に管轄する自治体に書類を提出する
だけで法人が設立できるようになったため、ボランティア活動など
地域活動を目指す住民の間で法人化が広まり、今年2月現在、
全国では3万4千法人を数えている。
県生活・協働・男女共同参画課によると、県内のNPO法人は
245(3月末現在)で、6、7割は福祉関連。
指定管理者制度の導入や障害者自立支援法施行が背景にある。
法人格がなければ自治体からの施設管理などの受託が困難な上、
補助金の交付が受けられないためだ。
8年前に設立されたNPO法人宮崎文化本舗(宮崎市)の
石田達也代表は
「当初は目的達成のために法人格が必要だった。
今は、法律や制度の縛りで仕方なくNPOを立ち上げることが
多くなった」
と役割の変化を挙げる。
NPO法人は、簡単に設立できるメリットがある半面、
財政面で苦しい運営を強いられているのが実情だ。
精神障害者の家族らで2年前に設立した通所施設の
「彩工房はまゆう」(宮崎市)の財津興一郎理事長は、
「家庭的な雰囲気を目指したが、経営重視に変わり、
楽しく活動しようという余裕がない」
と理想と現実とのかい離にあえぐ。
石田代表は
「年収600万円以下の小規模法人が全体の7割を
占めている。収入が事務所や職員の給与で
消えてしまう法人も多い」
と指摘。ボランティアと違い、確実な成果を出さなければ
ならないNPO法人の今後を、石田代表は
「これからは量より質の時代。社会のニーズを見極め、
中長期的な運営能力が求められる」
と見据え、合併や解散など再編の可能性も示唆している。
******************
以上、引用終わり
宮崎県の人口は、全国人口のだいたい1%ぐらい。
このため、全国のニュースや統計をチェックするときには、
宮崎県の数字が「全国の数字の1%」よりも多いか少ないかを
いつも気にして見ている。
全国のNPO法人が34,000法人ぐらいということは、
宮崎県のNPO法人は340法人ぐらいあってもおかしくないはず (^_^)b
●
宮崎県内でがんばっている優良なNPO法人はたくさんあるが、
市民活動を理解し、支援しようといった社会的な下地、
いわゆる「市民社会の成熟度」みたいなものの拡大、底上げは
まだまだこれからなのかも知れない。
先日、宮崎市議会で「コミュニティ税」の新設
(1人あたり500円/年ぐらい)がけっきょく通らず、
1年間の先送りにされたのは、象徴的だったなあと思う (^◇^;)
宮崎日日新聞 社会面
’08 みやざき最前線
NPO法施行10年(上)
地域活動参加身近に 規模小さく 資金面課題
特定非営利活動促進法(NPO法)の施行から
10年が経過した。県内ではここ数年、
特定非営利活動法人(NPO法人)が一気に増え、
200を超えた。昨年度からは設立認可の権限が
県から宮崎、都城など4市に委譲され、
住民の地域活動への参加が身近になった。
その一方、資金力に乏しい小規模な法人が大半を占め、
関係者は
「運営するのが精いっぱい」
と、苦しい現状も浮き彫りになっている。
NPO法は1995年の阪神・淡路大震災を契機に98年に施行。
当時、ボランティア団体などの任意団体は支援金を集める
口座の開設や事務所契約に団体名を使えず、
簡単に法人格を取得できる制度、法律が必要視されていた。
同法施行により、原則的に管轄する自治体に書類を提出する
だけで法人が設立できるようになったため、ボランティア活動など
地域活動を目指す住民の間で法人化が広まり、今年2月現在、
全国では3万4千法人を数えている。
県生活・協働・男女共同参画課によると、県内のNPO法人は
245(3月末現在)で、6、7割は福祉関連。
指定管理者制度の導入や障害者自立支援法施行が背景にある。
法人格がなければ自治体からの施設管理などの受託が困難な上、
補助金の交付が受けられないためだ。
8年前に設立されたNPO法人宮崎文化本舗(宮崎市)の
石田達也代表は
「当初は目的達成のために法人格が必要だった。
今は、法律や制度の縛りで仕方なくNPOを立ち上げることが
多くなった」
と役割の変化を挙げる。
NPO法人は、簡単に設立できるメリットがある半面、
財政面で苦しい運営を強いられているのが実情だ。
精神障害者の家族らで2年前に設立した通所施設の
「彩工房はまゆう」(宮崎市)の財津興一郎理事長は、
「家庭的な雰囲気を目指したが、経営重視に変わり、
楽しく活動しようという余裕がない」
と理想と現実とのかい離にあえぐ。
石田代表は
「年収600万円以下の小規模法人が全体の7割を
占めている。収入が事務所や職員の給与で
消えてしまう法人も多い」
と指摘。ボランティアと違い、確実な成果を出さなければ
ならないNPO法人の今後を、石田代表は
「これからは量より質の時代。社会のニーズを見極め、
中長期的な運営能力が求められる」
と見据え、合併や解散など再編の可能性も示唆している。
******************
以上、引用終わり
宮崎県の人口は、全国人口のだいたい1%ぐらい。
このため、全国のニュースや統計をチェックするときには、
宮崎県の数字が「全国の数字の1%」よりも多いか少ないかを
いつも気にして見ている。
全国のNPO法人が34,000法人ぐらいということは、
宮崎県のNPO法人は340法人ぐらいあってもおかしくないはず (^_^)b
●
宮崎県内でがんばっている優良なNPO法人はたくさんあるが、
市民活動を理解し、支援しようといった社会的な下地、
いわゆる「市民社会の成熟度」みたいなものの拡大、底上げは
まだまだこれからなのかも知れない。
先日、宮崎市議会で「コミュニティ税」の新設
(1人あたり500円/年ぐらい)がけっきょく通らず、
1年間の先送りにされたのは、象徴的だったなあと思う (^◇^;)