自殺予防へ理容師の力 富山で初の養成講習会 等(富山新聞、読売新聞)
[2010年10月05日(Tue)]
2010(平成22)年10月05日(火)
富山新聞
トップ>ホッとニュース>10月5日
自殺予防へ理容師の力 富山で初の養成講習会
http://www.toyama.hokkoku.co.jp/subpage/TH20101005411.htm
富山市メンタルヘルスサポート協力店養成講習会は
4日、同市桜町の県民小劇場「オルビス」で開かれ、
参加した市内の理容店員ら約70人が、
悩みや不安を持つ客の心を落ち着かせる会話術や知識を
講義と演習で磨いた。
日常生活に身近な理容・美容院を悩み相談の場にし、
自殺予防につなげる目的で同市保健所が全国で初めて実施した。
話し手、聴き手、観察者に分かれて実践する参加者
=富山市の県民小劇場「オルビス」
○
講習会では、角田雅彦富大附属病院神経精神科診療准教授が
「メンタルヘルスの基礎知識」
を講義し、密田博子臨床心理士が
「相談の受け方と傾聴方法について」
と題して演習した。
参加者は、会話で相づちを打ったり、
話を最後まで聴いてあげることなど、
心が弱っている人との会話の要点や接し方を学んだ。
3人1組で話し手と聴き手、観察者に分かれて実践にも挑んだ。
○
11月1日には主に美容院を対象とした講習会が
同市保健所で開かれる。
市は参加した約70人の店舗を協力店として今後登録していく。
登録店は500店舗を目指している。
参加した清水松雄さん(70)=同市八尾町=は
「仕事を通じて人の役に立てるならうれしい。
自殺者が減ってほしい」
と話した。
富山新聞 2010年10月05日(火)02時53分
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
2010(平成22)年10月05日(火)
読売新聞
ホーム>地域>富山
理容師70人うつ病学ぶ
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/toyama/news/20101005-OYT8T00011.htm
自殺防止へ悩み聞き役
理美容師が散髪客の悩みの聞き役となり、
自殺防止につなげる富山市の取り組みが動き出した。
同市桜町の県民小劇場で4日、市の呼びかけに応じた
理容師約70人が精神科の専門医と臨床心理士から、
自殺の要因となるうつ病などの基礎知識を学んだ。
国が2009年度から3年限定で始めた
基金「地域自殺対策緊急強化交付金」を活用したもので、
県内では様々な自殺防止策が始まっている。 (鯨岡 学)
富山市内の協力店に張るステッカー
○
「話を聞いてほしいから、悩みを明かす。
話をはぐらかしたり、説教したりせず、
親身になって聞くことが大切」。
講習会で富山大学付属病院神経精神科の角田雅彦准教授が、
わかりやすく説いた。
職場の人間関係や家庭内のストレス、多重債務――。
自殺の背景には、誘因となる問題が複雑に絡み合う。
角田准教授によると、自殺志願者のほとんどがうつ病患者。
〈1〉意欲や食欲の低下
〈2〉頭痛や腹痛
〈3〉死にたくなるという「自殺念慮」
――などが2週間続けばうつ病という。
「(散髪客に)元気がないなと思ったら、
ぜひ声をかけてほしい。
専門医や行政だけで自殺者を減らすことはできない」
心の健康の基礎知識を学ぶ参加者
(4日午前、富山市桜町の県民小劇場で)
○
■会話に着目
同市が理美容師に着目したのは、
接客時間が長く、常連客の変化に気づきやすい点だ。
講習会は11月も美容師を対象に開かれる。
同市は理美容師の受講者全員に
「メンタルヘルスサポート協力店」
のステッカーなどを配布。
協力店を500店舗にまで増やす方針だ。
同市藤木で「ヘアーサロンIKEDA」を経営する
池田 毅さん(57)は講習会に夫婦で参加。
「早速、ステッカーを張りたい。
散髪客の聞き役となり、地域の役に立ちたい」
と話した。
同市保健所は「地域ぐるみの対策が急務」としている。
■全国平均上回る
09年の県内の自殺率(人口10万人あたりの年間自殺者数)
は27.1と、全国平均(24.4)を上回る。
ここ20年をみても、すべて全国平均より高い数字で
推移している。
国の地域自殺対策緊急強化交付金から県内に配分されたのは
1億4,737万円(09年度から3年分)。
県は、仕事や生活の環境の変化で自殺者が集中しやすい
3〜5月を警戒し、直前の2月22〜28日を
独自の自殺予防週間に設定。
出身タレントの柴田理恵さんをポスターに起用し、
05年の30.7から2割以上減らす目標を掲げ、
運動を展開している。
■「不眠」「産後」
交付金を活用した取り組みは、県内の全市町村に広がっている。
08年の自殺率が63.1と県内で最も高い入善町は、
うつ病患者の約9割にみられる「不眠」をテーマに、
「ぐっすり睡眠キャンペーン」を始めた。
先行例の静岡県富士市の取り組みを参考に、
内科医などが診察の時に不眠かどうか声かけするほか、
今月から町内8つの薬局に睡眠に関するパンフレット
を置くことにしている。
射水市は、うつ病が産後の母親にかかりやすいことを重視。
7月にセミナーを開き、父親に絵本の読み聞かせを
体験してもらうなど、夫婦のコミュニケーションを深め、
協力して子育てすることの大切さを伝えた。
読売新聞 2010年10月05日(火)
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
平成22年10月04日(月)
読売新聞
トップ>yomiDr.>ニュース
髪と一緒に心のケア…理美容師と連携
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=31600
自殺防止で富山市
散髪客と会話する時間が長い理美容師に
客の悩み事の聞き役になってもらい、
自殺防止につなげようという試みを富山市が始める。
理美容師は自殺のサインを感じ取れば
相談機関への橋渡しをして、悲劇を食い止める。
客との会話を通じて自殺防止に一役買うことになった
理容師(富山市のタケヘアーサロンで)
○
富山市は4日、まず市内の理容師、11月に美容師を対象に、
心の健康に関する専門医や臨床心理士による講習会を開く。
修了証として「メンタルヘルスサポート協力店」の
ステッカーと、子育てから金銭トラブルまで
自殺の誘因となる様々な悩みの『相談窓口紹介ガイド』を配る。
理容師はケアが必要と判断した客にガイドを渡し、
相談に行くことを勧めたり仲介したりする。
2009年の市の自殺者は102人。
自殺率(人口10万人あたりの年間自殺者)は
全国平均と同じ24.4だが、
5年前(23.9)から増加傾向にある。
富山市が自殺防止対策を検討したところ、女性職員が
「悩みを行きつけの美容師に相談すると、
ストレス発散になる。」
この一言をヒントに、全国初という
理美容店との連携を考え出した。
○
富山市は市内650の理美容店に協力を呼びかけている。
理容店「タケヘアーサロン」を35年営む
竹部健次さん(62)は
「仕事や家庭の悩みはよく聞く。
それも信頼されているからこそ。
協力店に加わり、悩む人の力になりたい。」
と話している。
読売新聞 2010年10月04日(月)
富山新聞
トップ>ホッとニュース>10月5日
自殺予防へ理容師の力 富山で初の養成講習会
http://www.toyama.hokkoku.co.jp/subpage/TH20101005411.htm
富山市メンタルヘルスサポート協力店養成講習会は
4日、同市桜町の県民小劇場「オルビス」で開かれ、
参加した市内の理容店員ら約70人が、
悩みや不安を持つ客の心を落ち着かせる会話術や知識を
講義と演習で磨いた。
日常生活に身近な理容・美容院を悩み相談の場にし、
自殺予防につなげる目的で同市保健所が全国で初めて実施した。
話し手、聴き手、観察者に分かれて実践する参加者
=富山市の県民小劇場「オルビス」
○
講習会では、角田雅彦富大附属病院神経精神科診療准教授が
「メンタルヘルスの基礎知識」
を講義し、密田博子臨床心理士が
「相談の受け方と傾聴方法について」
と題して演習した。
参加者は、会話で相づちを打ったり、
話を最後まで聴いてあげることなど、
心が弱っている人との会話の要点や接し方を学んだ。
3人1組で話し手と聴き手、観察者に分かれて実践にも挑んだ。
○
11月1日には主に美容院を対象とした講習会が
同市保健所で開かれる。
市は参加した約70人の店舗を協力店として今後登録していく。
登録店は500店舗を目指している。
参加した清水松雄さん(70)=同市八尾町=は
「仕事を通じて人の役に立てるならうれしい。
自殺者が減ってほしい」
と話した。
富山新聞 2010年10月05日(火)02時53分
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
2010(平成22)年10月05日(火)
読売新聞
ホーム>地域>富山
理容師70人うつ病学ぶ
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/toyama/news/20101005-OYT8T00011.htm
自殺防止へ悩み聞き役
理美容師が散髪客の悩みの聞き役となり、
自殺防止につなげる富山市の取り組みが動き出した。
同市桜町の県民小劇場で4日、市の呼びかけに応じた
理容師約70人が精神科の専門医と臨床心理士から、
自殺の要因となるうつ病などの基礎知識を学んだ。
国が2009年度から3年限定で始めた
基金「地域自殺対策緊急強化交付金」を活用したもので、
県内では様々な自殺防止策が始まっている。 (鯨岡 学)
富山市内の協力店に張るステッカー
○
「話を聞いてほしいから、悩みを明かす。
話をはぐらかしたり、説教したりせず、
親身になって聞くことが大切」。
講習会で富山大学付属病院神経精神科の角田雅彦准教授が、
わかりやすく説いた。
職場の人間関係や家庭内のストレス、多重債務――。
自殺の背景には、誘因となる問題が複雑に絡み合う。
角田准教授によると、自殺志願者のほとんどがうつ病患者。
〈1〉意欲や食欲の低下
〈2〉頭痛や腹痛
〈3〉死にたくなるという「自殺念慮」
――などが2週間続けばうつ病という。
「(散髪客に)元気がないなと思ったら、
ぜひ声をかけてほしい。
専門医や行政だけで自殺者を減らすことはできない」
心の健康の基礎知識を学ぶ参加者
(4日午前、富山市桜町の県民小劇場で)
○
■会話に着目
同市が理美容師に着目したのは、
接客時間が長く、常連客の変化に気づきやすい点だ。
講習会は11月も美容師を対象に開かれる。
同市は理美容師の受講者全員に
「メンタルヘルスサポート協力店」
のステッカーなどを配布。
協力店を500店舗にまで増やす方針だ。
同市藤木で「ヘアーサロンIKEDA」を経営する
池田 毅さん(57)は講習会に夫婦で参加。
「早速、ステッカーを張りたい。
散髪客の聞き役となり、地域の役に立ちたい」
と話した。
同市保健所は「地域ぐるみの対策が急務」としている。
■全国平均上回る
09年の県内の自殺率(人口10万人あたりの年間自殺者数)
は27.1と、全国平均(24.4)を上回る。
ここ20年をみても、すべて全国平均より高い数字で
推移している。
国の地域自殺対策緊急強化交付金から県内に配分されたのは
1億4,737万円(09年度から3年分)。
県は、仕事や生活の環境の変化で自殺者が集中しやすい
3〜5月を警戒し、直前の2月22〜28日を
独自の自殺予防週間に設定。
出身タレントの柴田理恵さんをポスターに起用し、
05年の30.7から2割以上減らす目標を掲げ、
運動を展開している。
■「不眠」「産後」
交付金を活用した取り組みは、県内の全市町村に広がっている。
08年の自殺率が63.1と県内で最も高い入善町は、
うつ病患者の約9割にみられる「不眠」をテーマに、
「ぐっすり睡眠キャンペーン」を始めた。
先行例の静岡県富士市の取り組みを参考に、
内科医などが診察の時に不眠かどうか声かけするほか、
今月から町内8つの薬局に睡眠に関するパンフレット
を置くことにしている。
射水市は、うつ病が産後の母親にかかりやすいことを重視。
7月にセミナーを開き、父親に絵本の読み聞かせを
体験してもらうなど、夫婦のコミュニケーションを深め、
協力して子育てすることの大切さを伝えた。
読売新聞 2010年10月05日(火)
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
平成22年10月04日(月)
読売新聞
トップ>yomiDr.>ニュース
髪と一緒に心のケア…理美容師と連携
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=31600
自殺防止で富山市
散髪客と会話する時間が長い理美容師に
客の悩み事の聞き役になってもらい、
自殺防止につなげようという試みを富山市が始める。
理美容師は自殺のサインを感じ取れば
相談機関への橋渡しをして、悲劇を食い止める。
客との会話を通じて自殺防止に一役買うことになった
理容師(富山市のタケヘアーサロンで)
○
富山市は4日、まず市内の理容師、11月に美容師を対象に、
心の健康に関する専門医や臨床心理士による講習会を開く。
修了証として「メンタルヘルスサポート協力店」の
ステッカーと、子育てから金銭トラブルまで
自殺の誘因となる様々な悩みの『相談窓口紹介ガイド』を配る。
理容師はケアが必要と判断した客にガイドを渡し、
相談に行くことを勧めたり仲介したりする。
2009年の市の自殺者は102人。
自殺率(人口10万人あたりの年間自殺者)は
全国平均と同じ24.4だが、
5年前(23.9)から増加傾向にある。
富山市が自殺防止対策を検討したところ、女性職員が
「悩みを行きつけの美容師に相談すると、
ストレス発散になる。」
この一言をヒントに、全国初という
理美容店との連携を考え出した。
○
富山市は市内650の理美容店に協力を呼びかけている。
理容店「タケヘアーサロン」を35年営む
竹部健次さん(62)は
「仕事や家庭の悩みはよく聞く。
それも信頼されているからこそ。
協力店に加わり、悩む人の力になりたい。」
と話している。
読売新聞 2010年10月04日(月)