究・求・救・Q:自死遺児支援へプロジェクト発足/岡山(毎日新聞)
[2010年09月18日(Sat)]
2010(平成22)09月18日(土)
毎日新聞 地方版
トップ>地域ニュース>岡山
究・求・救・Q:
自死遺児支援へプロジェクト発足/岡山
http://mainichi.jp/area/okayama/news/20100918ddlk33040530000c.html
◇地域に根ざし「現状変える」
−−声聞ける体制を
自殺で家族を亡くした子供たちを支える支援プロジェクトが
岡山市で発足し、第1回会合が23日に開かれる。
自死遺族の支援団体「Live(リブ)on(オン)」
が呼びかけ、当事者や犯罪被害者サポート団体の関係者が
ゆるやかなネットワークを築いてサポートの方法を模索する。
中心メンバーで自らも自殺で父親を亡くした
渡辺雅斗さん(23)=岡山市=は
「地方と都市部では支援のニーズが違う。
いろんな当事者の声を基に
地方で求められているものを考えたい」
と話す。 【石戸 諭】
●
支援プロジェクトは、渡辺さんや
NPO「犯罪被害者サポート・ファミリーズ」
で被害者支援を続けてきた川崎政宏弁護士らが中心になって
進める。
ファミリーズにも自死遺族の問い合わせは多くあり
「突然、大事な人を失った苦しみは犯罪被害者だけに限らない」
とサポートに乗り出している。
今月も「Live on」の尾角(おかく)光美さん(26)
を招いたイベントを津山市で開いた。
●
渡辺さんは愛媛県出身。高校入試を目前に控えた03年、
父が借金苦で自殺した。その後、岡山大に進学し今年3月に卒業。
現在は児童福祉施設と学習塾のバイトを掛け持ちしながら
活動を続けている。
渡辺さんは
「地方では近所のうわさがしつこかったりする。
支援団体が整いつつある都市部と異なり、
支援が行き届かない場合が多い」
と話す。
自殺遺児の相談を受ける窓口や対応の体制づくりを目指す。
さらに渡辺さんは
「予備校に通うお金があれば選択肢は広がった」
という思いもあり、奨学金制度の充実や金銭的支援を
提言としてまとめる考えだ。
●
プロジェクト発足のきっかけは今年3月、渡辺さんが、
神戸市で開かれたビジネスプランコンペ「edge(エッジ)」
で尾角さんと出会ったことだ。
尾角さんとともに自死遺児の文集編集、発行を手がける中で、
地域に根ざした支援のあり方を考えるようになった。
渡辺さんは
「経済的な理由や人間関係の問題で
遺児の選択肢が減る現状を変えたい」
と話す。
==============
第1回会合は23日午後1時から、
北区奉還町の国際交流センターで。
プロジェクト参加希望者はEメールで
「Live on」(m.liveon@gmail.com)まで。
==============
■ことば
◇日本の自殺者
自殺者数は98年から12年連続で3万人を超えている。
同時期の県内自殺者数は380人〜450人前後で
推移しており、98年以前よりも増加傾向にある。
うつ病や生活苦を原因とする自殺が多いとみられる。
今年、厚労省は初めて自殺やうつ病などに伴う
経済的損失額を2.7兆円(09年)と発表。
さらなる自殺対策が求められている。
毎日新聞 地方版 2010年09月18日(土)
毎日新聞 地方版
トップ>地域ニュース>岡山
究・求・救・Q:
自死遺児支援へプロジェクト発足/岡山
http://mainichi.jp/area/okayama/news/20100918ddlk33040530000c.html
◇地域に根ざし「現状変える」
−−声聞ける体制を
自殺で家族を亡くした子供たちを支える支援プロジェクトが
岡山市で発足し、第1回会合が23日に開かれる。
自死遺族の支援団体「Live(リブ)on(オン)」
が呼びかけ、当事者や犯罪被害者サポート団体の関係者が
ゆるやかなネットワークを築いてサポートの方法を模索する。
中心メンバーで自らも自殺で父親を亡くした
渡辺雅斗さん(23)=岡山市=は
「地方と都市部では支援のニーズが違う。
いろんな当事者の声を基に
地方で求められているものを考えたい」
と話す。 【石戸 諭】
●
支援プロジェクトは、渡辺さんや
NPO「犯罪被害者サポート・ファミリーズ」
で被害者支援を続けてきた川崎政宏弁護士らが中心になって
進める。
ファミリーズにも自死遺族の問い合わせは多くあり
「突然、大事な人を失った苦しみは犯罪被害者だけに限らない」
とサポートに乗り出している。
今月も「Live on」の尾角(おかく)光美さん(26)
を招いたイベントを津山市で開いた。
●
渡辺さんは愛媛県出身。高校入試を目前に控えた03年、
父が借金苦で自殺した。その後、岡山大に進学し今年3月に卒業。
現在は児童福祉施設と学習塾のバイトを掛け持ちしながら
活動を続けている。
渡辺さんは
「地方では近所のうわさがしつこかったりする。
支援団体が整いつつある都市部と異なり、
支援が行き届かない場合が多い」
と話す。
自殺遺児の相談を受ける窓口や対応の体制づくりを目指す。
さらに渡辺さんは
「予備校に通うお金があれば選択肢は広がった」
という思いもあり、奨学金制度の充実や金銭的支援を
提言としてまとめる考えだ。
●
プロジェクト発足のきっかけは今年3月、渡辺さんが、
神戸市で開かれたビジネスプランコンペ「edge(エッジ)」
で尾角さんと出会ったことだ。
尾角さんとともに自死遺児の文集編集、発行を手がける中で、
地域に根ざした支援のあり方を考えるようになった。
渡辺さんは
「経済的な理由や人間関係の問題で
遺児の選択肢が減る現状を変えたい」
と話す。
==============
第1回会合は23日午後1時から、
北区奉還町の国際交流センターで。
プロジェクト参加希望者はEメールで
「Live on」(m.liveon@gmail.com)まで。
==============
■ことば
◇日本の自殺者
自殺者数は98年から12年連続で3万人を超えている。
同時期の県内自殺者数は380人〜450人前後で
推移しており、98年以前よりも増加傾向にある。
うつ病や生活苦を原因とする自殺が多いとみられる。
今年、厚労省は初めて自殺やうつ病などに伴う
経済的損失額を2.7兆円(09年)と発表。
さらなる自殺対策が求められている。
毎日新聞 地方版 2010年09月18日(土)