2010(平成22)年03月22日(月)
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京都市、自殺者2割減へ予防策強化
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P20100322000038&genre=A2&area=K00
16年度目標 総合対策推進計画案
京都市は21日までに、
「自殺総合対策推進計画(仮称)」案をまとめた。
計画最終年の2016年度までに
市内の自殺者数を2割減らす目標を掲げ、
未然防止や早期発見のための施策を盛り込んだ。
市内の自殺者数は1998年に300人を超えて以降、
毎年300人前後に達し、08年も316人になっている。
●
市は自殺予防計画の策定に向け、昨年3月に市民3,000人に
意識調査(有効回答数1,300人)を実施。
ストレスや悩みが「ある」と答えた人は67・4%に上り、
ストレスなどがあっても行政などの相談機関を
「利用しない」と答えた人は28.2%と約3割だった。
自殺につながるストレス社会を示す傾向がうかがえた。
こうした調査結果を踏まえ、計画案では5つの取り組み方針を
掲げ、自殺の予防や早期発見を重視し対策を強化していく。
具体的には、自殺未遂と疑われる患者が救急搬送された場合、
精神科や相談機関につなぐことができるよう
自殺未遂のチェックリストを作成する。
自殺の危険性が高い人を早期発見するため、
行政職員や企業関係者らを対象にした研修も行う。
市は予防対策の強化によって、16年度までに
「自殺者数を240人以下にしたい」
としている。
問い合わせは市こころの健康増進センター
TEL 075(314)0355。
京都新聞 2010年03月22日(月)17時31分
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2010(平成22)年03月22日(月)
読売新聞
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自殺訴え最多3,107件
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kyoto/feature/kyoto1207493808935_02/news/20100322-OYT8T00019.htm
昨年相談員不足も深刻
電話で悩みを聞く相談員。深刻な内容が増えている(京都市内で)
電話を通じて、様々な悩みを抱える人たちを励ましている
社会福祉法人「京都いのちの電話」(樋口和彦理事長)が、
昨年1年間の相談状況をまとめた。
総受信件数2万2,652件のうち、
自殺を示唆する電話は3,107件と、
2008年の3,035件を上回り、過去最多だった。
深刻な相談が増え続ける一方、
24時間体制で応じるボランティア相談員の不足で、
回線は常につながりにくくなっている。
「眠らぬ命のダイヤル」の現状と課題を追った。(田島武文)
■14%に急増
「今から死ぬつもりだ」
「生きていてもしょうがない」
「もう楽になりたい」
京都市内にある「京都いのちの電話」の相談室。
2つのブースでは昼夜を問わず、電話が鳴る。
「何としてもあなたに生きていてほしい」。
受話器を握る相談員の手に汗がにじむ。
「いのちの電話」は、42都道府県で計50センターある。
「京都いのちの電話」は、「関西いのちの電話」(大阪)の
メンバーらが中心になり、
「京都にも電話相談サービスを」
と、1982年4月に開設された。
無休で相談に応じ、85年からは24時間体制となった。
これまでに受けた電話は約57万件に上る。
病苦、人間関係、介護疲れ…。相談の内容は多岐にわたる。
経済状況が悪化するにつれ、自殺を訴える電話が急増、
90年の564件と比べると、昨年は5.5倍の
3,107件に上った。
総受信件数に占める割合も4%から14%に上昇した。
■過酷な相談業務
深刻な電話が増えるのに伴い、1件あたりの対応時間は
長くなり、昨年は08年より3分伸びて平均約26分。
なかには数時間に及ぶ電話もある。
話し中でつながらないことも多く、回線の増設とともに、
相談員の増員が求められている。
相談員になるためには、2年にわたって心理学やカウンセリング
などの研修を受けなければならない。
しかし、その間の受講料や研修費にかかる7万5,000円は、
京都市の補助金5,000円を除きすべて自己負担。
相談員に認定されたとしても相談業務は無報酬で、
交通費も支給されない。
特に過酷なのが、深夜帯の相談業務だ。
日中は1人3時間半ずつで交代するが、
夜間は午後10時〜翌午前8時の10時間にわたって
電話に応じる。
3人以上の相談員が交代で仮眠を取るのが理想だが、
2人しか確保できない場合が多い。
事務局によると、これまでに認定された相談員は
900人を超えるが、現在も活動するのは159人。
高齢による体力的な問題や転居のほか、
条件の厳しさから認定後すぐに辞めてしまうケースもあるという。
■大きな役割
平田真貴子事務局長は
「すがるような思いでかけてきた人に十分に応じられておらず
心苦しいが、相談員の『質』は落とせない。
進んで奉仕し、悩みに寄り添える人に、手を挙げてほしい」
と呼び掛ける。
全国の自殺者は昨年、12年連続3万人を超え、
06年には、国や自治体が自殺対策に責務を持つことなどを
盛り込んだ「自殺対策基本法」が制定された。
自殺予防は大きな課題となっており、24時間365日
休みなく相談に応じる「いのちの電話」が果たす役割は大きい。
活動の意義を広く伝え、相談員の確保につなげる取り組みが
求められる。
◇
「いのちの電話」は相談員養成講座の受講者を募集している。
資格は20歳以上の男女。申し込みは4月15日までに
同事務局(075・864・1133)へ。
受け付けは月曜から土曜の午前9時半〜午後6時半。
読売新聞 2010年3月22日(月)