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NPO法人宮崎自殺防止センターを応援したい

NPO法人国際ビフレンダーズ 宮崎自殺防止
センターでボランティア活動を始めました。
いろいろと勉強中です。

なお、このブログは、自死等の相談に応じるものではありません。


NPO法人宮崎自殺防止センター
■ TEL 0985(77)9090
■ 毎週 日・水・金曜日
   午後8時から午後11時まで(3時間)


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最新記事
死を望む妻殺害 猶予付き判決(NHKオンライン) [2010年03月05日(Fri)]
2010(平成22)年03月05日(金)
NHKオンライン
トップ>ニュース/報道>ニューストップ>社会

死を望む妻殺害 猶予付き判決
http://www3.nhk.or.jp/news/k10013018171000.html

難病の息子を殺害したあと、自分も死にたいと訴えるように
なった妻を殺害したとして、嘱託殺人の罪に問われた
神奈川県相模原市の66歳の夫に対し、横浜地方裁判所は

「いかなる理由でも人の命を奪うことは決して許されない。
 しかし、被告の苦悩は深く、同情の余地がある」

として、執行猶予の付いた懲役3年を言い渡しました。



相模原市の元運転手、菅野幸信被告(66)は
去年10月、自宅で妻の初子さん(当時65歳)から
殺してほしいと言われ、包丁で首を切りつけて殺害したとして、
嘱託殺人の罪に問われました。

妻もこの5年前に、難病だった長男から頼まれて
人工呼吸器の電源を切って殺害したとして、
嘱託殺人の罪で執行猶予の付いた有罪判決を受けていました。

判決で、横浜地方裁判所の川口政明裁判長は

「息子を殺害してから自殺願望を口にする妻を励ましてきたが、
 自殺をみたび試みた妻から
 『いっしょに死んでやれないで、息子にうそをついてしまった』
 と聞かされ、その希望をかなえることが
 自分の責任と考えるようになった」

と、事件のいきさつを指摘しました。

そのうえで

「いかなる理由があろうとも、
 人の命を奪うということは決して許されない。
 しかし、長年連れ添った妻を死なせようと思った
 苦悩や葛藤(かっとう)、悲しみは深く、同情の余地がある」

として、懲役3年執行猶予5年を言い渡しました。



このあと、裁判長が

「難病に苦しむ人たち、その家族はいろいろな葛藤の中で
 一生懸命生きようとしている。
 命の大切さを確認してほかの人たちにも伝えてほしいです。

 『自分は生きる』という約束をしっかりと守って、
 頑張って生活してください」

と諭すと、被告は深々と頭を下げていました。

NHKオンライン 2010年03月05日(金)18時10分
シリーズ「救える命・自殺未遂者を支える:第1部・現場 1〜3」(毎日新聞) [2010年03月05日(Fri)]
2010(平成22)年02月24日(水)
毎日新聞
トップ>地域ニュース>秋田
救える命・自殺未遂者を支える:
第1部・現場/1 繰り返し防止策、急務/秋田
http://mainichi.jp/area/akita/news/20100224ddlk05040091000c.html

◇「本当は生きたいのに」

秋田大医学部付属病院(秋田市)の救急医、
中永 士師明(なかえはじめ)医師は、
数年前に救急部に運ばれてきた27歳の男性を忘れられない。

やけどが全身に広がり、真っ赤に焼けただれていた。
灯油をかぶって焼身自殺を図ったらしい。
だが彼は意識を失ってはいない。動く目は、何かを見ていた。



懸命の治療と強い生命力で、男性は一命を取り留めた。

仕事がうまくいかず自暴自棄になった末のとっさの行動。
容体が安定すると、家族にこう語ったという。

「死にたいなんて思いは一生続くわけではないのに、
 とんでもないことをした。
 これだけ支えてくれる人がいたんだと気付いた」

「これからは人の役に立つ側に回りたい。
 大学に入り直そうかな」

しかし熱傷で弱った体はその後かかった肺炎に抗しきれず、
1年たたないうちに息を引き取った。

中永医師は
「自殺を図る人も、本当は生きたいんだ」
と改めて思う。

追い詰められ異常な精神状態で起こしたことで、
ただやり直したいだけだと。

自殺を図って秋大病院に運ばれてくるのは年間30人前後。
救えた人も、処置が及ばなかった人もいる。
中永医師の目には、傍らで泣き崩れる家族の姿が焼き付いている。

「死にたいやつは死なせてやれとか、
 苦しませるなとかいう人もいるが、間違いだ。
 亡くなってよかったなんてことは1つもない」



内閣府の09年度版自殺対策白書によると、
08年に自殺した男性の13.5%、女性の28.6%に
未遂歴があり、20、30代の女性では約45%に上った。

一度救われた命を自ら再び断ち切ろうとする現実。
懸命に救っても、その後のケアがなければ
同じ選択をせざるを得なくなる背景が多くの未遂者にはある。

秋大病院では救急部に運ばれた未遂者について、
家族と相談のうえ院内の精神科か心療センターに
つなぐようにした。

中永医師は強調する。
「自殺も未遂も、対策をすれば確実に減らせる。
 未遂者の命は救える命だ」



自殺率全国一が続く秋田県。
行政や民間団体によるさまざまな予防活動が展開されているが、
死者の10倍以上ともいわれる未遂者のケアは進んでいない。

消えかけた命の灯を再びともそうと願い、
苦悩する現場を追った。

【百武信幸】=つづく

◇実態把握進まず

06年施行の自殺対策基本法第17条は

「国及び地方公共団体は、自殺未遂者が
 再び自殺を図ることのないよう、自殺未遂者に対する
 適切な支援を行うために必要な施策を講ずるものとする」

としている。

だが自傷行為との線引きが難しいなどの課題もあり、
実態の把握は進んでいない。

自殺を企てた人を秋大病院救急部が
99年4月〜01年12月に治療したのは延べ103人。

20代の女性が最も多く、過去にも経験のあった人は
約43.6%でうち3回以上が半数を占めた。
死亡率は7.8%だった。

また県医師会が01年7月から02年6月にかけて
実施した調査(対象は医師85人)では、
自殺に関して250例(人)の報告があった。

内訳は、
▽既遂者138人
▽未遂者105人
▽自殺願望がある者7人。

未遂者は若年層で特に女性が多く、
繰り返す傾向が見られたという。

毎日新聞 地方版 2010年02月24日(水)

◇ ◆ ◇ ◆ ◇

2010(平成22)年02月25日(木)
毎日新聞
トップ>地域ニュース>秋田

救える命・自殺未遂者を支える:
第1部・現場/2 自損行為、緊迫の出動/秋田
http://mainichi.jp/area/akita/news/20100225ddlk05040007000c.html

◇偏見恐れ搬送拒否も

「自損行為の模様」。

無線から救急車のもとへ緊迫した声が届くと、
出動した救急隊に緊張が走る。
自殺を図った人のもとへの現場急行は、独特の汗がにじむ。

指示する立場となった秋田市消防本部の菊地正人・
救急課主席主査も、かつては救急救命士として現場に走った。

「救命」に来たはずなのに、
目の前で自らを刃物で刺そうとする人。
多量服薬して死のうとする人。

比較的症状の軽いケースも少なくないが

「背景には深い理由があるはずで、それが晴れない限り
 繰り返し、いつか大事に至る危険性もある。
 うわべだけで判断してはだめだ」

と言い聞かせた。



同本部のまとめでは、08年に県内で自殺を図り
救急搬送されたのは139人。
その場は助かった「未遂者」が7割以上の99人だった。

これは
「明らかに自殺を図った」
例に限られ、実際の件数はさらに多いとみられる。

搬送拒否も少なくない。
家族が119番しても本人が
「大したことない」
と拒めば、受診を勧める以上の深入りは不可能。

また家族が搬送を拒否する場合もある。
自殺を図ったなどと知れ渡れば
「あの家族は」
などと後ろ指をさされるかもしれない。

だから救急車で到着した際は、人が集まらないよう注意する。
動揺する家族に「自殺」といった言葉を使わず、
「思慮深い言葉」を尽くすよう心を砕く。

たとえ命に別条はなくても、
患者の言葉にじっくり耳を傾けるよう心掛ける。

だが、駆け付けた現場が以前助けた人の家だったことも。
救急救命士は一通りの知識を持っているが、菊地さんは

「たとえ救急車で運ばなくても、
 関係機関と連携して手を差し伸べられないか。

 警察に連絡したら終わりではなく、
 それぞれの専門家が手分けしてフォローできないか」

と思わずにいられない。



いま菊地さんら同本部は、子供たちを対象にした
救命講習に力を入れている。

子どもたちは互いに心音を聞いたり、弱った人に
「大丈夫ですか」
の一声をかける練習をする。

「地道で時間がかかるが、小さいころから救命を学べば、
 命を投げようとは考えなくなるんじゃないか。
 苦しんでいる人に声をかけることが
 何よりすごいんだと分かってくれるんじゃないか」。

自殺に対する偏見を取り除き、未遂者に対し
温かい手を差し伸べられる社会になればと願っている。=つづく

◇昨年、59件増198件

秋田市消防本部によると、救急出動全体は
08年の1万  56件から09年は9,927件に減少
したが、「自損出動」は139件から198件に増えている。

08年については薬物関係が37.4%と最も多く、
搬送拒否は5%。

年代別では、
41〜60歳が34.8%、
21〜40歳が34.1%を占めた。

男女はほぼ同数だったが、
重篤者は男性が67.5%と女性(32.5%)の2倍を超す。

毎日新聞 地方版 2010年02月25日(木)

◇ ◆ ◇ ◆ ◇

2010(平成22)年02月26日(金)
毎日新聞 地方版
トップ>地域>秋田

救える命・自殺未遂者を支える:
第1部・現場/3 対症療法に医師葛藤/秋田
http://mainichi.jp/area/akita/news/20100226ddlk05040025000c.html

◇患者あふれる精神科

県内で最も救急搬送件数が多い秋田赤十字病院。
橋本 誠医師(47)は、その精神科を1人で守っている。

外来と、身体疾患で入院する患者の心のケアを担当し、
患者の声に静かに耳を傾ける姿勢は患者からの信頼を集める。

だが待合室が日々あふれる現状に、橋本医師は
「1人1人に多くの時間を割くことができない。
 これでいいのかと葛藤(かっとう)しながら続けている」

と胸の内を明かす。

特に自殺未遂者ケアの現状に満足していない。

「わずかな診察でできるのは対症療法に過ぎない。
 本当に大切なのはその後の時間。
 未遂者に大事なのはつながりだ」。

橋本医師がそう強調する背景には、
かつての自身の“未遂経験”がある。



埼玉県の進学校に通っていた高校時代。
集団で群れることに違和感を感じ、
さらに教育熱心な母への反発と描けぬ将来への不安に苦しんだ。

「自分はこのまま生きていていいのか。
 価値はないんじゃないか」。

思いの重なりは、ふいに一線を越えた。
寒さが増す晩秋か初冬の夜、
「このままいなくなろう」
と思い家を出た。

いつもぼんやり考えていた「苦痛のない死に方」
を考えながら、歩き続けた。

3、4時間たったろうか。気づけば小学生のとき
友人と探検した町に来ていた。足が痛み歩道に座り込む。

目の前を過ぎる車を見ながら
「飛び込んで死のう」。
ただタイミングがわからなかった。

放心した視界の先で、空が赤みがかってきた。
朝日がゆっくり自分に差してくる。

「わあ、きれいだなあ」。

風景が急に色づき出し、さっき飛び込もうとした
無機質な車の流れに
「こんな早くから活動している人たちがいるんだ」。

ぼおっと照るヘッドライトの奥に、人の営みを感じた。



橋本医師は、この経験が今の仕事を志す力になったという。

同病院では夜間に運ばれた自殺未遂の患者は、
たとえ軽症でも救急医と相談のうえ救急病棟に入院させて
翌日に確実に診察するようにした。
再び自殺を図る恐れがあるからだ。

だが
「そうした取り組みだけでは限界がある」
と感じている。

「家族やその人の暮らす地域につなぐことが大事。
 自分が車を走らせる人たちを身近に感じたように、
 死を考える人から孤立感を取り除くつながりを
 生み出せないか」

=つづく

◇病院勤務を敬遠

総合病院の精神科医が不足する一方で、
精神科医の数は近年増加している。

秋田赤十字病院の橋本医師らが08年11月にまとめた調査では、
県内の精神科医数は06年に160人程度で71年の3倍、
89年の2倍以上。

厚生労働省のまとめた医療施設従事医師数でも、
心療内科や神経内科などを除いた精神科のみの医師数は
06年末の131人から08年154人と確実に増えている。

橋本医師によると、多忙な総合病院勤務が敬遠されることに加え、
他の診療科に比べて医療機器設備に資金がかからず、
若くして開業医になる人も多い。
勤務医は数が減りさらに負担が増えるという悪循環があるという。

毎日新聞 地方版 2010年02月26日(金)
シリーズ「救える命・自殺未遂者を支える:第1部・現場 4〜6」(毎日新聞/秋田) [2010年03月05日(Fri)]
2010(平成22)年02月27日(土)
毎日新聞 地域版
トップ>地域ニュース>秋田

救える命・自殺未遂者を支える:
第1部・現場/4 相次ぐ精神科病棟休止/秋田
http://mainichi.jp/area/akita/news/20100227ddlk05040004000c.html

◇地域との連携に難題

09年11月半ばの深夜、厚生連由利組合総合病院
(由利本荘市)の夜間救急に、10代後半の男性がやってきた。

統合失調症の病歴があり、自傷の恐れに加え、
「殺したい」
などと口走ったのを心配した家族が連れてきたのだった。

病院はすぐ自宅に待機していたこの日の当番医に連絡。
当番医が救急車で付き添って、
精神科専門の秋田東病院(秋田市)に引き継いだ。



由利本荘市の救急搬送先の65%を占め、
本荘・由利地域の医療の中核を担う同病院。
しかし常勤の精神科医がいなくなり、
08年1月に精神科病棟を休止した。

平日の外来は秋田大からの派遣で対応するが、
夜間は県の「精神科救急医療システム」に基づき、
輪番制の当番精神科病院に受け入れてもらう。

内閣府の自殺対策白書で示された世界保健機関の統計では、
自殺者の6割以上がうつ病などの精神疾患を抱えていた。
精神科救急は、自殺未遂者のケアとも密接な関係がある。

本荘・由利地域は域内の受け入れ先が2病院のみで、
秋田市か大仙市がほとんどだ。

由利組合の菊地顕次院長は
「当番を務める精神科以外の医師が輪番の病院と連携し、
 全体で機能を維持している」

と話す。



県によると、精神科病棟がありながら休止している
総合病院(09年4月現在)は由利組合のほか、
鹿角組合、米内沢の2病院。

地域の中核的な位置付けである平鹿、雄勝、仙北、秋田の
各組合病院などは、精神科病院と機能分担し
精神科病棟自体を持たない。

自殺未遂者をフォローするためには、入り口となる
中核病院の救急と地域医療との連携が不可欠となる。

だが入り口が身近な地域でない場合、
その後のケアにつなぐのは容易ではない。

身体の病気から精神的な病気を引き起こす患者もおり、
総合病院で同時に治療が必要な場合もある。

「なんとか精神科病棟を復活してほしい」
との声を住民や地域の診療所などから受ける菊地院長は

「非常に危うい綱渡りをしている。
 このままでいいわけではない」
と厳しい現状を吐露する。



自殺未遂をする人の多くは、精神科に行く前に
別の診療科にかかっている。

地域の診療所や病院内の別の科の医師が気づき
専門医に橋渡しすれば、継続ケアにつなげられる。

常勤医確保が困難な状況で、いかにして危険サインを
いち早く察知できるか。菊地院長は言う。

「人はいきなり自殺をするのではなく、必ず前兆がある。
 まわりの医師もそれを見逃さないようにすることが大事だ」

=つづく

◇従事医師数に格差

県によると、08年の精神科従事医師数は
秋田周辺医療圏(秋田市、男鹿市など)が
人口10万人当たり19.1人に対し、

湯沢・雄勝     5・5人
大館・鹿角     6・6人
北秋田       7・3人
横手        8・0人
由利本荘・にかほ  8・7人
能代・山本     9・8人
大仙・仙北    15・4人

−−と地域差が大きい。

一方、秋田大医学部付属病院の中永 士師明医師によると、
秋田市消防本部がまとめた県内で自殺を試みた人の
救急搬送事例は05〜07年に1,288例。

人口10万人当たりでみると
由利本荘の53.6が最も多く、次いで鹿角が51.4。

だが両地区とも精神科医が常勤している総合病院は1つもない。

毎日新聞 地方版 2010年02月27日(土)

◇ ◆ ◇ ◆ ◇

2010(平成22)年03月02日(火)
毎日新聞 地方版
トップ>地域ニュース>秋田

救える命・自殺未遂者を支える:
第1部・現場/5 悩む精神保健福祉士/秋田
http://mainichi.jp/area/akita/news/20100302ddlk05040055000c.html

◇支え合う仕組みなく

「私が死なせちゃったのかな……」。
精神保健福祉士の井上祥子さん(28)=仮名=
はかつて、同僚にこう漏らした。

3年前の冬、受け持っていた20歳前後の女性患者が
電話相談の直後に自ら命を絶った。

今は
「中途半端な気持ちで向き合っていたわけではない。
 やれることはやった」
と思うようになった。

それでも
「彼女が好きだったミスターチルドレンの曲を聞くたび
 思い出す。もっとできることはあったのかなって」。



精神科や精神障害者のデイケアなどの施設で、
医師や作業療法士らと連携しながら
医療者とは違う立場から患者や利用者を支援する精神保健福祉士。

井上さんは中規模病院で、患者の相談に応じる
「医療ソーシャルワーカー」を務めている。

かつて働いた精神障害者の社会復帰施設では、
多くはないが利用者が自殺未遂を起こす場面に何度か遭遇した。
女性患者も未遂を重ねた末の出来事だった。

自殺を図った人のほとんどは若い女性。
不安になって井上さんのもとに電話がかかってくることも
たびたびあった。

とことんかかわればいいというわけではなく、
適度な距離感が必要。

しかし死の願望をほのめかし
自傷や未遂を繰り返す人たちに対して、

「話を聞き、その病状を医師に伝えることしかできない」
もどかしさがあったという。

良くなったと思った人が突然落ち込んで
自殺未遂を起こすこともあり、心理的負担は大きい。

女性の死に触れた井上さんは
「同僚と気持ちを出し合い、それが支えになった」

というが、少ない人数に加えみな同じような悩みを抱える中で、
別の職場へ移った同僚も多い。

「離れた立場の人も含め、もっと支え合う仕組みがあっても
 いいのでは」
との思いを抱いている。



心の浮き沈みがあり自殺の危険性を抱える患者もいるが、
「普段は優しい人たちばかりだった」
と井上さんは強調する。

当初は独り言などに怖いイメージを抱いていたが、
仕事で「元気?」と声をかけられ、
こちらが励まされることも多かった。

逆に
「家族が病気を分かってくれない」
との嘆きを何度も聞き、周囲の無理解や偏見で
さらに追い詰められていると考えている。

「精神障害者や自殺未遂者は、人の気持ちに敏感な人が多い。
 地域の中で身近に接する機会が増えれば、
 理解が深まりケアも広がるのでは」 =つづく

◇登録者、全国43位

財団法人社会福祉振興・試験センターによると、
秋田県の精神保健福祉士(PSW)登録者数は273人。

隣県の青森(418人)、岩手(417人)の6割程度で、
全国でも 鳥取187人▽山梨254人▽山形257人▽
和歌山258人−−に次ぎ5番目に少ない。(1月末現在)

県精神保健福祉士協会によると、秋田看護福祉大が
09年4月に学科を新設する以前は養成機関がなかったことや、
県内で活動する職場の絶対数が少ないという背景がある。

加藤雅史会長は

「PSWの仕事は、病院や相談機関など
 社会資源へつなぐ支援をすること。

 地域の行政や社会福祉士、臨床心理士など
 他職種のネットワークと連携できれば、
 自殺未遂者や精神障害者のサポートができる」

と強調する。

毎日新聞 地方版 2010年03月02日(火)

◇ ◆ ◇ ◆ ◇

2010(平成22)年03月03日(水)
毎日新聞 地方版
トップ>地域ニュース>秋田

救える命・自殺未遂者を支える:
第1部・現場/6 信頼構築へ臨床心理士/秋田
http://mainichi.jp/area/akita/news/20100303ddlk05040002000c.html

◇解決への糸口を模索

中通総合病院(秋田市)の臨床心理士、成沢ゆうこさんは、
院内に設けられた日当たりのよい「心理検査室」という一室で
患者の相談を聞き、悩みの解決や軽減に向けた援助をしている。

部屋には、人形や箱庭、子供用のボードゲームなども置かれ、
和やかな雰囲気が漂う。

「患者さんのもやもやした心の状態を表現してもらうため
 使うことがある」
と成沢さん。

自殺未遂や自傷の患者ともここで対話し、
解決の糸口を共に探す。



同病院では、自殺未遂の患者の救急処置を終えると、
救急医が神経精神科に紹介。
その後、精神科医が自殺の切迫度を確認し、
継続的な治療が必要と判断すれば、成沢さんがケアにかかわる。

ただ、救急の治療後に帰ってしまったり、再受診しないなど、
手前の段階で患者との関係が切れてしまうこともある。

「現状ではその後どうなったのか分からない患者もいる。
 きちんと医療につなげたのか、実態を調査しなければ」

精神科医の診察は初診こそ1時間だが、
患者が多く、その後は5分程度。

代わりに成沢さんが1日2人程度、時間をかけて話を聞くという。
「自殺未遂は再度やってしまう危険がある。
 じっくりと、少しずつ治していくしかない」。

ただ生活苦など、社会的背景で患者が抱える悩みも
多様化する中で、成沢さんは

「もっと多職種で連携し、医療者同士や患者さん
 それぞれがつながることが大事」

と感じている。



病院のほか学校、福祉施設など
活動の場が多岐にわたる臨床心理士。

繰り返せば自殺につながる恐れがあり自殺未遂の一歩手前
ともいえる自傷行為にいち早く気づくことも多い。

大仙、仙北市の中学校などでスクールカウンセラーをしている
ケイメンタルクリニックの浅沼知一さん(44)は、
時にリストカット(手首を傷つける行為)など
自傷の悩みを本人から直接聞くこともある。

そんな子供たちと接する際、
「二度としないで」
「やらないと約束して」
と頭ごなしに言わないようにしている。

信頼関係を築くため、その思いに寄り添い
「打ち込めるものを一緒に見つけよう」
などと声をかける。

「小さな悩みでも一生懸命聞き
 相談しやすい環境をつくることで、
 数字には見えなくても自殺予防につながっていく」

と考えている。=つづく

◇活動の場、少なく

臨床心理士は、国が指定する大学院を修了または修了後に
臨床経験を積み資格審査を合格した者に対し、
日本臨床心理士資格認定協会が認める資格。

県内の資格保有者は87人だが決して多くなく、
総合病院や学校現場で働く人も限られる。

自身も資格を持つ秋田大教育文化学部付属教育実践総合センター
の柴田 健教授によると、背景には国家資格ではなく
医療機関での活動に保険点数がつかない現状があるという。

県臨床心理士会の堺沢 大会長は

「市町村の小さな病院などに浸透しておらず、
 活動できる場が少ない。
 もっとすそ野が広がれば自殺予防に力を発揮できる」

と話す。

毎日新聞 地方版 2010年03月03日(水)
シリーズ「救える命・自殺未遂者を支える:第1部・現場 7〜8」(毎日新聞/秋田) [2010年03月05日(Fri)]
2010(平成22)年03月04日(木)
毎日新聞 地方版
トップ>地域ニュース>秋田

救える命・自殺未遂者を支える:
第1部・現場/7 悩み聞く電話相談員/秋田
http://mainichi.jp/area/akita/news/20100304ddlk05040004000c.html

◇受け身、もどかしさも

「手首切っちゃった。いま血が流れてる」

受話器の向こうから声が届いた。
秋田いのちの電話の相談員は、あわてず冷静な声で語りかける。

「まず手当てをしましょう。
 ひどければ救急車を呼んでください」

相手の状況がどこまで危険かわからないが、
落ち着いてメッセージを送り続けるしかない。

「電話だからこその強みもあるが、
 本当に危ない人に手を出せない。
 常に受け身というもどかしさがある」。

こう語る阿部恒夫事務局長は、相談員を始めて10年になる。
どこの誰かわからない相手の深い悩みを、
電話越しに静かに受け入れてきた。

中には電話に出たとたん、
「つながって安心しました」
と言って切る人も。

「電話が外との唯一のつながりという人も少なくない。
 1対1で向き合うことで気持ちをぶつけてくる。
 つながること自体が、その人にとって大きいのだろう」



阿部さんは最近、声や話し方から
若い人からの相談が増えたと感じる。

硫化水素や練炭、自殺サイト……。
自殺未遂や自傷をしたという内容も少なくない。
特にリストカットはブームのように広がった。

時には
「血が天井まで飛んだ」
という人もいる。

電話の向こうが本当はどうなっているのか、それはわからない。
ただ抱えているものの大きさを表現するほど、
本人にとって大きな悩みを持っているのだろうと受け止めている。

気がかりなのは、“常連”の人から電話が来なくなったときだ。
「死にたい」
と言って10年近くかけてきた県内の女性は、
08年にぱたりとかけてこなくなった。

「元気になり相談が不要になったのか、
 それとも本当に死んでしまったのか」。

そうした思いを乗り越えなくてはいけないと
自分に言い聞かせるが、割り切れなさが残る。



相談者と相談員をつなぐのは、
受話器を置いてしまえば切れてしまう電話という細い糸。

自殺未遂者も含め、摂食障害やアルコール依存症など
いろいろな病気を抱えているという内容が多いほか、
経済的な悩みが急増している。

阿部さんは、電話を通じてつながった“命の糸”を
しっかりと次の場所につなげていきたいと考えている。

「相談員の視点からのアドバイスだけでは支えきれない。
 あらゆる機関が連携し、生き方全体を支える態勢が必要だ」

=つづく

◇利用件数、最高に

秋田いのちの電話によると、08年4月〜09年3月に
いのちの電話を利用したのは過去最高の1万 619件
(男性6,331件、女性4,288件)。
20、30代が4,783件と4割以上を占めた。

自殺志向のある電話は、事務局が分類した深刻度別で、
▽念慮(考え)あり 1,483件
▽危険          91件
▽予告通知        40件
▽実行           8件

−−の計1,622件。
全体の15.3%(男12.3%、女19.7%)を占めた。

相手の地域を限定しておらず、
県外からの相談が半数以上を占める。

秋田いのちの電話(018・865・4343)の相談時間は
正午から午後9時までで、日曜は6時まで。

毎日新聞 地方版 2010年03月04日(木)

◇ ◆ ◇ ◆ ◇

2010(平成22)年03月05日(金)
毎日新聞 地方版
トップ>地域ニュース>秋田

救える命・自殺未遂者を支える:
第1部・現場/8 家族関係こじれ孤独/秋田
http://mainichi.jp/area/akita/news/20100305ddlk05040049000c.html

◇女性ら、親代わりに相談

秋田市大町で働く女性たちの悩みを聞き、
支える1人の男性がいる。
同町で飲食店を経営する斉藤茂樹さん(66)=仮名。

自分の子供ぐらいの年代の女性たちの相談に応じるうちに、
いつしか頼られる存在になっていた。

「しようと思って始めたわけではない。
 本当は家族が支えるべきだが、
 家族自体に支えが必要な場合も多い。
 親代わり、兄弟代わりに話を聞いているだけ」

と静かに話す。

そんな斉藤さんには、苦い記憶がある。



「死んでやる」。
東京で働いていた97年の春、当時千葉で暮らしていた
同じ仕事場の23歳の女性から冷たい声で電話があった。
すでに睡眠薬を多量に飲んだという。

電話を切らずに必死に彼女の名を呼び続ける一方、
別の電話で警察に連絡。何とか間に合った。

「二度とするんじゃない」。
こう諭す言葉に対する彼女の真剣な表情に、
もう大丈夫だろうと安心した。

しかし、彼女を取り巻く環境の深刻さに気付いていなかった。
それから半年後の秋、彼氏と名乗る男性から電話があった。

「彼女が死んでしまった。
お父さん代わりの人だって聞いていたから」。

飛び降り自殺だったという。
父は酒におぼれ、母は家を出て帰る場所がなかったのだ。

斉藤さんは
「きっととっさだったんだ。
 そばにいれば何かできたはずなのに。
 1回止めたのに救えなかった。心残りが今もある」

と目を赤くする。



その後も同じように悩む女性とたくさん出会った。
急にやせたり太ったり、どうしたんだろうと尋ねると
ぽつりぽつりと胸の内を明かしてくる。
まじめな人ほど多いのだという。

店を辞めた後も電話を受け、時には「元気か」と
こちらから電話をかけて相談に乗る。

一方で病院の対応には不満もある。
「医者は薬を渡すだけ。本当はその後のフォローが大事だ」。

何種類もの薬をコレクションのように集める女性から
薬を取り上げ、一気に飲まないよう
少しずつ渡していたこともある。

多くは家族関係がこじれたり身内が自殺未遂を図ったりして、
身近に頼れない背景を抱える。

「いっぺんには解決できないが、
 時間をかけてフォローしなければ。
 救えるうち、助けられるうちに」

という斉藤さん。

「話を聞くことはできるが、家庭には踏み込めない。
 医療機関とは別に、本人や周囲が相談しやすい場所があれば」

と嘆いた。=つづく

◇服薬、最多の54人

県医師会が01年7月からの1年間、自殺に関して
会員医師85人を対象に実施した調査によると、
報告のあった250人中、自殺未遂者は105人。

10、20代が多く、70歳以上も目立つ。
女性が62人と多く、手段としては服薬が最多の54人だった。

一方、09年度版自殺対策白書で紹介される内閣府の
「自殺対策に関する意識調査」(08年2月)によると、
本気で「自殺を考えたことがある」と回答した人のうち、
60.4%が「だれにも相談したことはない」と回答。

「相談したことがある」(32・7%)と答えた人の相談先
(複数回答)は、最も多いのが「友人」の17.6%。

次いで「同居の親族(家族)」13.9%と
医療関係者よりも多かった。

毎日新聞 地方版 2010年03月05日(金)
’10県予算のポイント:自殺予防への対策拡充/福岡(毎日新聞) [2010年03月05日(Fri)]
2010(平成22)年03月05日(金)
毎日新聞 地方版
トップ>地域のニュース>福岡

’10県予算のポイント:自殺予防への対策拡充/福岡
http://mainichi.jp/area/fukuoka/news/20100305ddlk40010303000c.html

自殺率が先進国で最も高く、
年間の自殺者数が12年連続で3万人を超す日本。
県内でも毎年1,300人程度が自ら命を絶つ深刻な状況が続く。

県健康増進課は対策費として昨年度より1億円以上も上積みした
1億2,500万円を計上し、予防に本格的に乗り出す。

中高年を中心に自殺の動機として借金苦が大きな要因を占める
ことから、県が開く多重債務相談会に初めて保健師を派遣する。
資金面での相談だけでなく精神面での支援を拡充する。

また、うつ病と自殺の強い関連が指摘されていることから、
市町村職員や民生委員、福祉介護職員を対象にした
講演会を県内9カ所で実施。

従業員が30人未満の中小企業向けに
自殺予防の企業セミナーも開いて、
うつ病の早期発見と迅速な治療を目指す。

自殺予防には、自治体や医療、企業などの
情報共有と一体となった対策が必要とされ、
県は関係機関による協議会もつくる方針。

同課は
「自殺者数を減らすには地域に密着した
 地道な施策が求められている」

と話す。 【川名壮志】 〔福岡都市圏版〕

毎日新聞 地方版 2010年03月05日(金)
自殺衝動に駆られる「危機に立たされた老人たち」(東亜日報) [2010年03月05日(Fri)]
2010(平成22)年03月05日(金)
東亜日報
トップ>社会>2010年03月05日(金)

自殺衝動に駆られる「危機に立たされた老人たち」
http://japan.donga.com/srv/service.php3?bicode=040000&biid=2010030562358

「目をつぶれば死にたくなる。
 高いところに上って飛び降りたくなることもある…」。

チャ・テヒョン(仮名=70)さんは、
身長178センチに整った身なりをした老紳士だった。
ソウルのある老人自殺予防センター(西大門)の相談室で
会った彼は、昨年から自殺衝動に耐えることができず、
週1回のペースで心理治療を受けている。

「13年前に事業に失敗した後、家内が家を飛び出した。
 私も挫折が大きかっただけに放蕩な生活をした。
 その後、子供らとも連絡が途絶えてしまった」。

チャンさんの顔色が少し暗くなった。
それ以来、街を転々とし、
2年前からは地下の借家で1人暮らしをしている。

「自宅に一人で閉じこもっている時間が
 長引くにつれ、気が狂いそうだった。
 最初は無性に腹が立ち、寂しくはあったが耐えることができた。
 誰かが恋しくなったら、1日中ソウル駅や公園などを
 歩き回った。
 ところがある瞬間から死にたいという衝動が強くなった」。



金ヨンスン(仮名=72)さんも週に1度、
センターを訪れ、カウンセリングを受けている。

金さんは夫もおり、経済的にも豊かだったが、
数度も自殺を図った。
3年前は漢江(ハンガン)で飛び降り自殺を図ったが、
体が浮かんで、水から這い上がってきた。
その後も引き続き服毒自殺を図った。

金さんが自殺を図るようになったのは、
娘が外国で暮らし、息子と関係が疎遠になってからだった。

「最初はあまり気分がすっきりしない程度でした。
 しかし、次第に性格が内向的に変わってしまいました。
 ぼうっとしていれば涙が出たり、
 相談しながら泣きじゃくったこともある。
 自分に問題があることを、その時初めて気づきました」。



このように最近、地域内老人自殺予防センターを訪れる老人が
増えている。

ソウル西大門(ソデムン)や城北区(ソンブクク)、
蘆原区(ノウォング)の老人自殺予防センターや、
城南(ソンナム)、京畿(キョンギド)自殺予防センターなど
には毎週、少なくは30人、多くは400人以上の老人たちが
心理カウンセラーを訪れ、自殺衝動について悩み、
治療を受けている。

身の回りや生活にたいした問題がないのに、
自殺衝動を覚える老人たちが少なくない。



朴ジェヒ(仮名=71)さんも、自分が年を取ったせいで
無気力になったとばかり思っていた。
経済的にも豊かだったし、夫や子供らとの関係もよかった。

しかし、2年前からなんだか体が痛く、頻繁に眠りに襲われた。
病院を訪れたが、症状は現れなかった。
その後、自殺衝動が強くなった。

「いつからか自分が子供らにとって負担になる存在
 だという気がし始めたようだった。
 その瞬間から死にたくなる衝動をよく覚えた」。




ソウル市精神保健センターの李ミョンス・センター長は、

「お年寄りは若い人たちとは違って、長く生きるからといって、
 生活がよくなるという希望が持てず、自分が考えている
 現在の問題を、さらに誇張して感じるようになる」

と指摘した。

老人を対象にしたカウンセラーらは、
「老人の自殺予防のためには、
 自殺衝動者を見つけ出すのが最も重要だ」

という。
老人が進んで相談機関を訪れるケースは非常に稀なためだ。

記者が老人自殺予防センターで会ったほとんどの老人は、
最初は、
「私は精神病者でもないのになぜ(センターに)
 行かなければならないのだ」

と怒ったと話している。

自治体が運営する各老人自殺予防センターでは、
1年間上半期と下半期の2回、老人集合施設や教会などを訪れ、
老人を対象にアンケートを行っている。

彼らの自殺危険度を予め把握し、
危険度の高い老人の場合は、管理に入るためだ。

また、たびたび電話をかけて状態をチェックしたり、
話し相手をしたり、訪問カウンセリングやセンター内での
心理治療などを並行している。

西大門老人自殺予防センターのカン・スンソン・チーム長は、
「老人たちに、誰かが関心を持っていることを感じさせて
 こそ、自殺を予防することができる」

と話した。

東亜日報 2010年03月05日(金)09時56分
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