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NPO法人宮崎自殺防止センターを応援したい

NPO法人国際ビフレンダーズ 宮崎自殺防止
センターでボランティア活動を始めました。
いろいろと勉強中です。

なお、このブログは、自死等の相談に応じるものではありません。


NPO法人宮崎自殺防止センター
■ TEL 0985(77)9090
■ 毎週 日・水・金曜日
   午後8時から午後11時まで(3時間)


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集会:「サービサー」って? 多重債務者らが情報交換−−高松/香川(毎日新聞) [2009年03月15日(Sun)]
2009(平成21)年03月15日(日)
毎日新聞 地方版
トップ>地域ニュース>香川

集会:「サービサー」って?
多重債務者らが情報交換−−高松/香川
http://mainichi.jp/area/kagawa/news/20090315ddlk37040367000c.html

不良債権を譲り受けて回収することを認められた業者
「サービサー」などについて理解を深めるための集会が
14日、高松市松島町1の市民文化センターであった。
弁護士や多重債務者ら約100人が情報交換した。

サービサーになるのに、法務省の許可が必要。
日弁連の「債権回収会社に関する委員会」で幹事を務める
黒木和彰弁護士(福岡県弁護士会)は、

「勝手に債権を買ってきて、裁判を起こして回収しようとする
連中がいる」

と無許可業者の存在を指摘。その上で
「法務省は『無許可営業は管轄外』と取り締まらない」

と国の姿勢を批判した。

集会では、先月23日に東京地裁に民事再生法の適用を申請した
商工ローン大手のSFCG(旧商工ファンド)を巡るトラブルも
話題に上った。

県内で建築会社を経営する女性(50)は、同社から
「全額をすぐ返せ」
などと強引な取り立てを受けて自殺を考えた体験を明かし、

「弁護士に相談することで救われた。
苦しんでいる人もどうか死なないで」

と訴えた。

多重債務問題についての相談は、「高松あすなろの会」
(087・897・3211)が受け付けている。

【大久保 昂】

毎日新聞 2009年03月15日 地方版
追跡京都2009:男性介護者の孤立防げ 当事者と支援者の全国ネット発足/京都(毎日新聞) [2009年03月15日(Sun)]
2009(平成21)年03月15日(日)
毎日新聞 地方版
トップ>地域ニュース>京都

追跡京都2009:男性介護者の孤立防げ
当事者と支援者の全国ネット発足/京都
http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20090315ddlk26100355000c.html

◇身の置き所作り目指す

妻や子を介護する「男性介護者」。在宅介護者の3割を占める
ようになっているものの、女性に比べてSOSを出すのが苦手で
孤立しがちな上、離職を余儀なくされて家計が破たんする例も
少なくない。

そんな男性介護者の「駆け込み寺」となるべく、当事者と支援者
の初の全国組織「男性介護者と支援者の全国ネットワーク」が
8日、京都で産声を上げた。
立命館大(北区)での発足会や交流会の発言などから、
ネットワーク発足の意味を考える。【藤田文亮】

発足会には北海道から九州の約150人が出席。参加団体も
荒川区男性介護者の会おやじの会(東京都)
▽シルバーバックの会(長野県)
▽認知症の人と家族の会(京都市)
▽豊中市老人介護者(家族)の会(大阪府)

−−など全国に及んだ。

前夜の交流会。福岡県から来た介護歴12年の男性(72)は
「女性と圧倒的に違うのは、一家の大黒柱が介護生活に入ると、
会社を辞めなければならない場合が多いこと。
私も4回転職し、その度に給料が下がった」

と語った。妻や子供ら要介護者は5人。
分担して頑張ってきた兄は昨年自殺した。

「現行制度は不備だらけ。その制度すら十分使いこなすには
知識と経験がいる。だから、この日が来るのを待っていた。
法やさまざまな制度を変えねばならない」

と訴えた。

発足式のリレートークでは、京都府の男性が
「認知症を発症した妻は『なぜ私が。神様助けて』と嘆いたが、
何をしていいか分からなかった。
先輩男性の体験を共有する場が必要」

と期待。千葉県からの参加者も
「家庭を顧みなかった反省もあり、妻の介護に意気込み過ぎた。
自分もがんを発症し、初めて援助の必要性を素直に認めるように
なった。体験を伝えたい」

とネットワークにかかわっていく決意を述べた。

初の全国実態調査を昨年まとめた「男性介護研究会」代表で、
同ネットの事務局長に就いた津止正敏・立命館大産業社会学部
教授によると、77年には約1割だった在宅介護者に占める
男性の割合は今や3割。
核家族と呼ばれた世代が高齢化し、大家族の中で
「介護は嫁の仕事」とされた時代は去ったという。

津止教授は
「仕事さえしていれば良しとされてきた団塊世代は、家事や
近所付き合いなど私的な能力が低い。しかもプライドが高く、
1人で抱え込み、助けを求めることが下手で孤立感を深めやすい。
男性介護者が抱える問題は、介護離職による経済的破たんだけ
ではない」

と指摘する。

一方、男性だからこそのメリットもある。
「高齢社会をよくする女性の会」理事長の樋口恵子さんは
発足へのメッセージで
「介護しない男を人間と呼ばない」

と強い言葉を投げかけ、
「男性には長年にわたって築き上げた社会的スキルがある。
まとまれば社会を動かせる」

と励ました。そして
「今は小さな介護休業制度を、男性管理職モードに作り替えれば、
企業の中の介護の位置付けが変わり、働く女性もどんなに助かる
か」

と指摘した。

同ネットは、介護の当事者・支援者組織の交流促進と情報交換を
進め、孤立解消と支え合いのシステムを全国各地に作る。
また、発足に向けて募集し、152通が集まった介護体験記も
出版する。

津止教授は
「介護保険制度ができて10年たつが、在宅介護の負担が増す
方向に動いている部分が多い。ネットはまず、在宅の孤立化を
防いで男性同士が支え合う身の置き所作りを目指す。
そして、男性が得意とする組織化や意見集約力、政策立案力を
発揮し、女性と共に国の政策を変える力になりたい」

と意気込んでいる。

事務局(075・811・8195)は
「認知症の人と家族の会」内に置く。
ホームページはhttp://dansei−kaigo.jp/

毎日新聞 2009年03月15日 地方版

◇ ◆ ◇ ◆ ◇

2009(平成21)年03月08日(日)
毎日新聞
トップ>ニュースセレクト>話題

介護:孤立しがちな男性の全国ネット発足 切実な声、続々
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090309k0000m040049000c.html



全国から介護当事者らが集まった
「男性介護者と支援者の全国ネットワーク」の発足会
=京都市北区の立命館大で2009年3月8日、藤田文亮撮影

男性介護者の“駆け込み寺”として相談や交流、政策提言にあたる
初の全国組織「男性介護者と支援者の全国ネットワーク」
(京都市上京区、荒川不二夫代表)発足会が8日、京都市北区の
立命館大であった。
約150人が集まり、男性介護の現場を巡る切実な声が続々と
上がった。

男性介護者とは、在宅で妻や親を介護する夫や息子ら。
在宅介護者の3割を占め、女性よりも孤立しやすいとされる。
発足会では事務局長の津止正敏・同大学産業社会学部教授が

「介護のため職場を失い、追いつめられた末の殺人も後を
絶たない。男性介護者の声を集め、身の置き所を作り、
八方ふさがりの状態に風穴を開けたい」

と強調した。

リレートークで
「認知症を発症した妻は『なぜ私が。神様助けて』と嘆いたが、
何をしていいか分からなかった。先輩男性の体験を共有する場が
できてうれしい」

などの声が出た。事務局(075・811・8195)。

【藤田文亮】

毎日新聞 2009年03月08日 19時57分
(最終更新 03月08日 21時07分)
パネル展:「自殺防ぐ優しい社会を」 遺書など集め−−18日まで枚方/大阪 等(毎日新聞、朝日新聞) [2009年03月15日(Sun)]
2009(平成21)年03月15日(日)
毎日新聞 地方版
トップ>地域ニュース>大阪

パネル展:「自殺防ぐ優しい社会を」
遺書など集め−−18日まで枚方/大阪
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20090315ddlk27040222000c.html

◇野田担当相も会場を視察

職場での過労やストレスなどでうつになり、自ら命を絶った
50人の遺書や写真、遺族の手記を集めたパネル展
「私の中で今、生きているあなた」

が、枚方市で開かれている。
同市の竹井京子さん(59)は、05年に亡くなった長男、
大地さん(19)の生前の写真やメモを展示。
竹井さんは14日、視察で会場を訪れた野田聖子・自殺対策
担当相に
「自殺を防ぐには、自助努力だと突き放すのではない、
優しい社会をつくらないと」

と訴えた。【田倉直彦】

大阪市のNPO法人「働く者のメンタルヘルス相談室」
(伊福達彦理事長)の主催。
同法人はうつとなり、休職している人や、自殺した人の遺族の
支援に取り組んでいる。
展示会は全国を巡回中で、今回で10回目。
会場には宮城、島根などの遺族らも訪れた。

「自分と同じ仲間がほしい」
「自立がとても恐(怖)い」。

会場のパネルの1つに展示された大地さんの手書きのメモの
一節だ。

大地さんは竹井さんの1人息子。
「ゆっくりと話す、気のやさしい子」
だった。中学1年生の秋から不登校になり、精神科の治療も
始めた。
定時制高校に入学したが、ほとんど登校できないまま退学。
感情も不安定な状態でアルバイトも長続きしなかった。

05年10月、知人宅を出た後、行方が分からなくなり、
警察から連絡があったのは5日後。
自宅近くの公園の池に身を投げて亡くなっていた。

竹井さんは当時
「以前よりも落ち着いた様子で、精神科の医師も危険な状況とは
言わなかった。変に死を意識させたくなかった」

と、あえて深く聞かなかったことを今も悔やむ。
14日、会場で
「息子にもっと寄り添ってあげたらよかった。
家族や友人が示す小さなサインを見逃さないでほしい」

と訴えた。

野田担当相は、大地さんのメモを見て竹井さんに
「息子さんはもがいてたんですね」
と声をかけ、

「親はうつなどの専門家ではない。社会とつながっていないと
(自殺を)防げない」
と語った。

同展は18日まで。午前10時〜午後6時(最終日は午後5時)。
無料。会場は枚方市岡東町のひらかたサンプラザ3号館5階
市民ギャラリー。労災や休職などの相談も受け付ける。

毎日新聞 2009年03月15日 地方版

◇ ◆ ◇ ◆ ◇

2009(平成21)年03月13日(金)
朝日新聞
asahi.com>マイタウン>大阪

小さなSOS 大きな喪失感
http://mytown.asahi.com/osaka/news.php?k_id=28000000903130002



05年になくなった1人息子・大地さんのパネルに寄り添う
竹井京子さん。
「写真がきれいに仕上がってうれしい」=枚方市岡東町

過労やうつから自ら命を絶った50人の遺書や写真、遺族の手記を
集めたパネル展が、13日から18日まで、枚方市で開かれる。
05年に一人息子を亡くした同市の竹井京子さん(59)は
14日、自ら会場に赴いて来場者と語り合うつもりだ。

体験をひとに話すことで初めて喪失感を癒やすことができたと
いう竹井さんは
「家族、友達の小さなSOSに気付く大切さを伝えたい」
と思っている。


パネル展「私の中で今、生きているあなた」は、大阪市の
NPO「働く者のメンタルヘルス相談室」(伊福達彦理事長)が、
働き盛りで命を絶った会社員、医師、教員らを通じて自殺の実態
を訴えるために全国で開いている展示会で、今回が10回目。

竹井さんは、パネル展が地元で開かれることを遺族同士の交流の
中で知り、初めて参加した。パネルには、19歳で亡くなった
大地さんが青いペンで

「仲間が欲しい」
「テキパキできないのが苦痛」
「将来が明日が不安」

などと記したメモと一緒に、亡くなる直前の写真を並べた。
「会いたい」
とつづった自作の詩も掲げ、
「おっとりした純粋な子だった。
この街で大地が暮らしていたことを知ってもらいたい」

と話す。

竹井さんは大地さんと2人暮らしだった。
中学校になじめなかった大地さんは1年生の秋から不登校になり、
進学した定時制高校は退学。精神科で治療を続けたが、感情の起伏
を抑えられないことがあり、アルバイトは長く続かない状態が
続いていた。

05年10月30日、知人宅に遊びに行った大地さんは、
深夜になっても帰ってこなかった。警察に捜索願を出し、眠れない
夜を過ごした。5日後の11月4日午後、警察からの電話で
「自宅近くの公園で見つかった」
と知らされた。池に飛び込んだ自殺。遺書はなかった。

30日の夕方に電話で
「寄り道して帰る」
「晩ご飯はいらない」
と聞いたのが、最後の会話だった。

喪失感は大きく、5階にある自宅ベランダから何度も飛び降りよう
と思った。半年ほどたって、事故や自殺で家族を亡くした遺族の
会合に参加するようになって、やっと
「苦しいのは自分だけじゃない」

と思えるようになった。
「ポカッと心に大きい穴が開いて生きがいがなくなっちゃった。
せめてつらい者同士が支えあっていけるようにしたい」。

07年には自ら会を立ち上げ、遺族の交流会を開くようになった。

息子の死については今もいろいろと思い返し、悔いることがあると
いう。

「死にたい」
ともらすこともあった大地さんに、正面から取り合わなかった。

大地さんの表情は暗くなかったし、死をさらに意識させると思い、
話題にするのを避けた。
「もっとよく話し合えばよかった」

行方不明になる前日の29日には大地さんはアルバイトの面接に
行っていた。数日前から
「自信がない」
「もうだめだ」
と不安がる息子を「大丈夫」と励ました。

「面接がうまくいかずに追い詰められたのかもしれない」

「中学生の時に最初のつまずきがあった。違う道もあったはず
だが、小さなつまずきが、大きな悲劇につながってしまった。
今回のパネル展を、家族も学校も医師も大切な人のつまずきを
思い返す機会にしてほしい」

警察庁によると、国内の自殺者は98年から年間3万人を
超え続け、07年は3万3,093人。
都道府県別では、大阪は2,241人で東京に次ぐ2位だった。

パネル展は枚方市岡東町のひらかたサンプラザ3号館5階にある
市立枚方市民ギャラリーで。
午前10時〜午後6時(最終日は午後5時まで)。
入場無料。休職や労災申請の相談にも応じる。

13〜15日には遺族が会場で来場者と交流する。
14日は自殺防止策を担当する野田聖子担当相が視察に訪れる
予定。
問い合わせは、伊福理事長(090・1148・9290)へ。

2009年03月13日(金) 朝日新聞


特集:「開かれた新聞」委員会 千葉・東金事件、検証続け真実へ(毎日新聞) 2/2 [2009年03月15日(Sun)]
以下、毎日新聞記事(続き)の引用。(2枚中の2枚目)

*******

2009(平成21)年03月15日(日)
毎日新聞 東京朝刊
トップ>ニュースセレクト>話題

特集:「開かれた新聞」委員会
千葉・東金事件、検証続け真実へ
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090315ddm010040022000c.html

毎日新聞の「開かれた新聞」委員会は、昨年9月に千葉県東金市
で起きた女児死体遺棄事件の本紙報道について議論しました。
容疑者の弁護人から委員会に対し、報道は
「倫理違反、人権侵害ではないか」
との申し立てがあったためです。委員会の議論を紹介します。

【司会は冠木雅夫「開かれた新聞」委員会事務局長、
写真は平田明浩】=委員会は3月9日に開催しました。
紙面は東京本社発行の最終版を基にしています。

◆千葉・東金事件

◇知的障害のある容疑者取材をめぐって
<申し立ての内容と対応>

08年9月、千葉県東金市の路上で、保育所園児、成田幸満ちゃん
(当時5歳)の遺体が見つかりました。死体遺棄と殺人容疑で
逮捕された勝木諒容疑者の弁護人からの申し立ては
「(勝木容疑者を)犯人視して密着取材し、知的障害者と知り
ながら友だちのような関係と思わせて取材した。
倫理違反、人権侵害だ」

などというものでした。広田勝己東京本社地方部長から
「通常取材の範囲の接触で、犯人視した密着取材はしていない」
などと返信しています。

◇記者の疑問も生かせ−−玉木委員
◇捜査監視の仕組みを−−田島委員
◇記事化はより慎重に−−吉永委員
◇もう一度「全体像」を−−柳田委員

司会 今回は事件の容疑者に知的障害がある場合の取材と
報道の問題です。

( 中 略 )

柳田委員 何カ月か後に、より真実に近いものが分かってくること
がある。今回の事件でも今後精神鑑定が出るだろうし、そうした
段階で記事を書いたらどうなるか、直後の記事と並べて比較し、
検証してはどうか。

「○日にこう書いたが、こういう事実の意味づけが違った」
とか、訂正も必要に応じてきちんと入れる。それができたら、
報道のあり方の画期的な財産になりうる。

細かい事実の間違いだけを断片的に訂正されても、読者は事件像
や容疑者像を再構築できない。
全体をもう一度書き直す検証記事が求められている時代だ。

地方部長 どこか節目でまとめてみたい。

地方部デスク 事件取材の指揮を担当しました。千葉県警は、
容疑者は精神発達遅滞として匿名にしましたが、事案の重大性を
考慮するとして口頭で実名を発表しました。

異例の対応で、きちんと説明しなければと思い、
翌7日朝刊に精神科医の談話も入れました。
談話前半の
「10代で軽度の精神発達遅滞と診断されても、社会適応でき、
成人後に障害が残ることは少ない」

との部分について、知的障害は治ることはなく偏見だと、
弁護人から指摘されました。

私たちとしては、後半の
「通常は刑事責任能力もあるが、一部には特殊な思考を持つケース
もあり、善悪の判断ができていたかは一概には言えない」

で、この事案で責任能力が問えるかはまだ分からないと
示したかった。まとめ方が行き届きませんでした。

柳田委員 今回、容疑者の弁護人から、法律上、報道が人権侵害
などに抵触するのではないかと申し立てがあった。
だが、報道をめぐる違法性の判断は法律家の仕事であって、
我々は新聞メディアのあり方、取材と報道のあり方の中で、
果たして妥当性があったのかを議論するためにここにいる。

精神障害者など個別に直接取材ができない、表現に気を付けなけ
ればいけないという条件がつくと、途端に事件自体が報道の中で
縮小してしまう。
歴史的には少年事件がそうだったし、精神障害者の事件もそう
だった。加害者の人権が尊重されるかたわらで、被害者側の報道
までが消え、被害者は孤立し二重の苦しみを味わう。
被害者の視点もしっかりと視野に入れて報道のあり方を考えるべき
だ。

メディアスクラムやプライバシー侵害は避けるべきだが、
安易に報道が萎縮(いしゅく)してはならない。

100日夜討ち朝駆けして真実の窓を開けられることがある。
積極的に取材をしなければ、法的責任を問われることもないが、
それは報道の自殺行為だ。あえて指摘しておきたい。

司会 ありがとうございました。本日の議論を取材や報道に
生かしていきたいと思います。



委員会には毎日新聞社側として山田道子サンデー毎日編集長も
オブザーバーで参加しました。「開かれた新聞」委員会は
毎日新聞の報道が対象ですが、同じ事件の報道について
「サンデー毎日」にも申し立てがあったためです。
今回の意見は今後の同誌の報道でも参考にしていきます。

==============

◆編集局長から

◇知的障害への理解を深めます
委員の皆さんから重要な問題提起を受けました。
事件現場の周辺で話を聞いて回る「地取り」取材は、捜査当局の情報を
チェックする意味でも、とても大事だと考えています。
特に被害者の女児がいなくなってから見つかるまで非常に近接している
この事件では、その地域に手掛かりがある可能性が強く、私たちも
この取材を重視していました。
しかし、その内容をどう報じるかという問題は別にあると思います。

今回は、容疑者が逮捕された時点で知的障害があることが明確になった
わけですから、その後の報じ方では、もっと多面的な視点が必要だった
かもしれません。ただ、他の事件を見ても、知的障害の特徴はさまざまで、
一定の報道ルールのようなものを作るのは簡単ではないでしょう。

毎日新聞はこれまで知的障害者が被害に遭ったり、事件に巻き込まれた
ケースを積極的に報道してきました。専門の知識を持った記者もいます。
今回の議論を受け、知的障害についての知識、理解を現場の記者が
共有して今後の取材・報道に生かす態勢をさらに整えようと思います。

事件報道には刑事司法手続きとは別の社会的役割、使命があり
ます。しかし、事件発生直後の情報は混乱していることが少なく
ありません。誤った報道を明確に訂正するのは当然ですが、
今回、問題提起があったように、時間がたってから記事を検証する
ことも有効な方法だと考えます。
容疑者が起訴されることになれば、公判取材を通じて事件の真相に
迫るのは私たちの当然の責務だと思います。

5月からの裁判員制度導入を前に、毎日新聞は事件・事故報道の新たな
ガイドラインをまとめました。容疑者を犯人と決めつけるような報道を避ける
ため、供述やプロフィルをめぐる取材・報道には特に慎重を期すよう定めて
います。知的障害のようなケースでは、とりわけこの原則が重要になると
思います。

今回の議論を踏まえ、より適切な報道を心掛けていきます。

■「委員会」の役割

毎日新聞の第三者機関「開かれた新聞」委員会は
(1)人権侵害の苦情対応のチェック=当事者から本紙記事による
   人権侵害の苦情や意見が寄せられた際、社の対応についての
   見解を示し公表する

(2)紙面への提言=報道に問題があると考えた場合、意見を
   表明する

(3)メディアの在り方への提言=よりよい報道を目指すための
   課題について提言する−−

の3つの役割を担っています。記事による人権侵害の苦情やご意見
は各部のほか、委員会事務局(ファクス03・3212・0825)
でも受け付けています。

==============

■ことば

◇東金女児死体遺棄事件
08年9月21日、千葉県東金市の路上で、保育所園児、
成田幸満(ゆきまろ)ちゃん=当時5歳=の遺体が見つかった。
千葉県警東金署は12月6日、遺体発見現場近くに住む
無職、勝木諒(かつき・りょう)容疑者(22)を死体遺棄容疑
で逮捕、同26日に殺人容疑で再逮捕した。勝木容疑者には
知的障害があり、刑事責任能力を判断するため、現在精神鑑定が
行われている。

◇知的障害
一般的に、知的機能の障害が発達期(18歳ぐらいまで)に表れ、
日常生活に支障がある状態を指す。法律上の定義はない。
厚生労働省知的障害児(者)基礎調査では
「知能指数がおおむね70以下(注・平均値は100)」
とされ、知能指数と日常生活能力を総合判断し、
軽度、中度、重度、最重度に分けている。

全国に約55万人(同調査)とされ、障害者手帳を持たない
知的障害者は100万人以上と見られている。
法務省によると、新規受刑者のうち「知能指数70未満」の
知的障害者は2割以上。生活環境の厳しさのほか

「反論する能力に欠け、有罪になりやすい」
との指摘もある。

==============

◇委員会メンバー
柳田 邦男委員(作家)

玉木 明 委員(フリージャーナリスト)

田島 泰彦委員(上智大学教授)

吉永みち子委員(ノンフィクション作家)

◇毎日新聞社側の主な出席者
菊池哲郎・主筆▽伊藤芳明・東京本社編集局長▽河野俊史・
同編集局総務▽斉藤善也・同編集局次長▽広田勝己・同地方部長
▽小川一・同社会部長▽松藤幸之輔・同地方部デスク

==============

「開かれた新聞」委員会は、中川昭一・前財務・金融担当相の
「もうろう会見」の報道についても議論しました。
16日朝刊メディア面に掲載します。

毎日新聞 2009年03月15日 東京朝刊

*******

以上、引用終わり
特集:「開かれた新聞」委員会 千葉・東金事件、検証続け真実へ(毎日新聞) 1/2 [2009年03月15日(Sun)]
とても興味深く読んだ。報道の姿勢を考えさせられた。
以下、原本記事を2回に分割して掲載。(2枚中の1枚目)

以下、引用

*******

2009(平成21)年03月15日(日)
毎日新聞 東京朝刊
トップ>ニュースセレクト>話題

特集:「開かれた新聞」委員会
千葉・東金事件、検証続け真実へ
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090315ddm010040022000c.html

毎日新聞の「開かれた新聞」委員会は、昨年9月に千葉県東金市
で起きた女児死体遺棄事件の本紙報道について議論しました。
容疑者の弁護人から委員会に対し、報道は
「倫理違反、人権侵害ではないか」
との申し立てがあったためです。委員会の議論を紹介します。

【司会は冠木雅夫「開かれた新聞」委員会事務局長、
写真は平田明浩】=委員会は3月9日に開催しました。
紙面は東京本社発行の最終版を基にしています。

◆千葉・東金事件

◇知的障害のある容疑者取材をめぐって
<申し立ての内容と対応>

08年9月、千葉県東金市の路上で、保育所園児、成田幸満ちゃん
(当時5歳)の遺体が見つかりました。死体遺棄と殺人容疑で
逮捕された勝木諒容疑者の弁護人からの申し立ては
「(勝木容疑者を)犯人視して密着取材し、知的障害者と知り
ながら友だちのような関係と思わせて取材した。
倫理違反、人権侵害だ」

などというものでした。広田勝己東京本社地方部長から
「通常取材の範囲の接触で、犯人視した密着取材はしていない」
などと返信しています。

◇記者の疑問も生かせ−−玉木委員
◇捜査監視の仕組みを−−田島委員
◇記事化はより慎重に−−吉永委員
◇もう一度「全体像」を−−柳田委員

司会 今回は事件の容疑者に知的障害がある場合の取材と
報道の問題です。

吉永みち子委員 取材者は、容疑者が知的障害者だとどの時点で
認識したのか。

地方部長 逮捕前の取材は、あくまで現場周辺の聞き込み取材の
一環であり、容疑者視した密着取材ではありませんでした。
記者としては変わったところがある人だなという印象は持った
ものの、受け答えはスムーズで
「当然に知的障害者だ」
とまでの認識は持ちませんでした。逮捕段階の取材でも捜査当局は
「刑事責任は問える」
としていました。

吉永委員 テレビで逮捕前の容疑者の映像をいくつか見ただけ
だが、知的障害を思わせるものが感じられた。
「当然に知的障害だという認識はなかった」
というが、納得しにくい。ある程度知的障害を認識した時、
どう取材をしたらいいのかと考えたのか、逆に取材しやすく、
取りあえず話や映像を取っておくと考えたのか。

地方部長 「この人は普通とは違うな」と思っても、周辺に確認
取材するのはなかなか難しい。確認できない以上、通常と同様に
取材するしかない。逮捕時に千葉県警が精神発達遅滞と発表した
後は
「知的障害者は証言を誘導されやすい」
という認識のもと、警察に対する供述内容を報道する際には
弁護側の意見もできるだけ掲載するなど配慮してきました。

柳田邦男委員 弁護人は母子手帳の記録や専門医の診断など
詳細なデータを添えて、取材過程や逮捕以降の記事の違法性を
問うている。しかし弁護士という、データをそろえて法的に
違法性の線引きをする立場と、その時点時点で、凶悪犯罪や悲惨
な事件を伝えていかなければならないメディアとは目指すものが
違う。

この事件は、幼子が無残に殺害され、放置された重大事件で、
すべてを調査し終えてから初めて記事を書くなどということは
ありえない。資料として提出された療育手帳判定結果を見れば、
知的障害の内容は実によく分かるが、取材の初期段階ではまず
入手できない資料だ。今後も、特に軽度の知的障害者の場合、
取材者が最初から全部データを持ちうることは不可能だ。
事件とのかかわりや障害の程度を可能な限り検証しようとすれば、
どうしても当事者取材が必要になる。それは、全否定されるもの
ではないと思う。報道の任務としての徹底取材と、法的に厳しく
縛ろうとする立場の接点をどうするか。これから議論を成熟させ
なければいけない。

玉木明委員 問題がありそうな記事は、逮捕翌日の
「女性つけ回しも 部屋一面少女漫画」(7日朝刊社会面)
ではないか。これだと読者は、事件は性的な変質者の犯行という
印象を持つだろう。警察は、過去の犯罪の類型に合わせて捜査
し、パターン化されたわかりやすい物語を描こうとする。
逆に弁護人は、事件の個別性や特殊性に固執することで
その類型化された物語を突き崩そうとする。

7日の記事は、性的変質者の犯行という警察の物語を裏打ちする
ような記事になっていないか。
これは個別の記者の問題ではなく、犯罪報道の手法そのものが
パターン化しているせいだと思う。

地方部長 容疑者の部屋に幼児向けアニメのポスターが張られて
いたり、少女漫画が並んでいたというのは、確かに警察からの
情報です。でも同じマンションの女性のつけ回しは、独自の
聞き込み取材で明らかになった。取材した事実を積み上げて
容疑者像に迫ろうとしたもので、警察の手中にはまったとは
考えていません。本紙女性記者が何度も無言電話を受けたり
後を付けられたことも記事にしました。
容疑者に関する事実の記録の1つとして必要だと判断したから
です。

田島泰彦委員 それ自体は事実でも、その事実をこの記事の文脈
の中で出すと「変な人」という印象を助長する。独自取材をいくら
重ねても、捜査側の情報を強化する材料を提供するだけなら、
本来の独自の意味はあまりない。

容疑者像に迫るのは大事だが、一方で今後どういう事実が明らかに
なるか分からないのだから、あえて違う見方や別の可能性も同時に
提示しておくべきではないか。弁護人は雑誌などで「(知的障害者
のつきまといは)一般の性的不審者とか性的行為とは違う」と
主張されている。ほかの専門家の意見もいろいろあり得るだろう。
これらも受け止めつつメディアは警察とも、弁護人とも違う、
主体的に事実を伝えていくべきだ。

特に、犯罪報道では捜査機関の権力行使のチェック、監視が
ジャーナリズムの最大の使命だ。
知的障害などハンディキャップがある事件関係者への格別の配慮
は欠かせない。捜査情報依存から脱却するためには、捜査情報の
公開とともに、ビデオ撮影による取り調べの全面可視化や、
取り調べ時の弁護士の立ち会いなど、捜査をチェックする仕組み
の導入を求めていくこともメディアの重要な役割だと思う。

吉永委員 記者は「通常取材と同じ範囲の接触しかしていない」
と言うが、通常の取材がこの人(容疑者)には誘導的に働いて
いなかったか。取材者と取材対象者という関係が認識されていた
のかどうか。理解力が低いという障害を持つ人が話したことを、
全部そのまま書いていいのかということになると思う。

活字にする時、つまり取材で得た情報をどう整理して表に出すかを
きちっと判断できていたのか。申し立てとは別に、私たちが考え、
検証しなければいけない問題だ。
ここがあいまいだと、類似の事件が起きた時、逆に取材現場が
フリーズしてしまう恐れがある。

田島委員 「レジ袋に容疑者毛髪」(08年12月8日)の記事
では、警察への独自取材を根拠に、被害者の衣服が入っていた
レジ袋にあった毛髪は容疑者のものだと書いている。

しかし、その後の取材で、実は容疑者の母親の毛髪と判明した。
返信では、13日夕刊の記事「絵描かせ慎重捜査」で、そのこと
を書き、事実上訂正したとしているが、分かりにくいと思う。
証拠と思われるかなり大事な部分についての間違いなのに
「容疑者の毛髪と書いたのは間違いで」
と、明確に書かれていないからだ。なぜ間違ったか、説明もほしい。

地方部長 継続的な事件報道では、一度書いた内容を修正すべき
だと判断した場合、記事で「実はこうだった」と書くことは
よくあります。訂正より、むしろ読者に分かりやすいからです。

しかしこの場合は、最初の記事で「容疑者毛髪」と見出しにあり、
修正記事でも見出しにすべきでした。
書き方ももっと丁寧にすべきだったと反省します。

玉木委員 現場の記者が弁護人に
「容疑者は人の死というものを認識できているのか」

と質問した、と報告があった。この疑問は重要だ。この記者の思い
を率直に語る署名記事があってもよかったのではないか。
事件報道では、記者が捜査の方向などに疑問を持っても、紙面には
出てこない。だから警察の情報も相対化されない。
警察に依存した報道と批判されることにもなる。

吉永委員 申し立ても指摘しているが、朝日と読売新聞は
「容疑者が職場で暴力を受けた」
ことを報道しているが、毎日にはない。これは取材不足だったと
いうことではないのか。

社会部長 20数年前、授産施設を取材したことがあります。
そこに1人の知的障害の方がいて、女性と会うと必ず胸を触る。
外形的には強制わいせつですが、職員の女性たちは来訪者に
「この人はゴメン、胸触りに行くからねえ」
と笑いながら説明し、彼をケアしていました。

もし何か事件があって、この知的障害の方が容疑者になったら
どう報じられるか。記者が生活実態を知っているかいないかで
大きく違うでしょう。知らなければ「強制わいせつ常習者」かも
しれないが、時間をかけ取材すれば違う人物像になる。
神ならざる身としては、最初から完ぺきな記事は書けず、
時間をかけ書き足すしかない、と思っています。

*****

以上、引用終わり(このブログの次頁へ続く)
【週刊知事】石原知事 失恋しない若者嘆く(MSN産経ニュース) [2009年03月15日(Sun)]
2009(平成21)年03月15日(日)
ニューストップ>地方>関東>東京

【週刊知事】石原知事 失恋しない若者嘆く
http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/tokyo/090315/tky0903150837001-n1.htm

一橋大在学中に「太陽の季節」を書き、23歳で芥川賞を受賞
した石原慎太郎知事。13日に開かれた都議会予算特別委員会で、
青少年・治安対策本部に関連した質疑の際、現代の若者について
「残念ながら、今の若者にはあまり期待できない」

として持論を展開した。

青春を全速力で駆け抜けた石原知事は
「私たちの青春時代はもっと貧しかった。現在の若者は生まれ
ながらに便利な機械文明に囲まれ、苦労して物事を成し遂げる
機会そのものを奪われている」

と分析。
「現代は情報の摂取が多過ぎて、その情報の評価まで情報に
頼っている」

という首都大学東京の宮台真司教授の話を紹介した。

「このごろの若者は勘違い、思い違いをしない。失恋もしない。
片思いで、思い詰めてふられて自殺する、
そういう青春にありがちな現象は淘汰(とうた)された」

と嘆き、
「若者には文明の便利さに飲み込まれず、自分で物を考えて
もらうことを熱願している」

と話した。

2009.03.15 08:37 MSN産経ニュース
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