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NPO法人宮崎自殺防止センターを応援したい

NPO法人国際ビフレンダーズ 宮崎自殺防止
センターでボランティア活動を始めました。
いろいろと勉強中です。

なお、このブログは、自死等の相談に応じるものではありません。


NPO法人宮崎自殺防止センター
■ TEL 0985(77)9090
■ 毎週 日・水・金曜日
   午後8時から午後11時まで(3時間)


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最新記事
行政ファイル:大田原市議会が開会(毎日新聞/栃木) [2008年12月09日(Tue)]
自死(自殺)対策の担い手として、
「傾聴ボランティア」の働きは大きいと思う。
人材育成の1つのポイントとなることは確かだろう。

いま、地方議会の役割はたいへん大きい。
昨年、来宮してくださった浅野史郎氏(慶應義塾大学教授、
前宮城県知事)もそのように力説しておられた。

きちんと「聴く」ことができる方が、もっと全国のあちこちに
増え、展開してくださることが願いである。

以下、引用

*******

2008(平成20)年12月09日(火)
毎日新聞 地方版
トップ>地域ニュース>栃木

行政ファイル:大田原市議会が開会/栃木
http://mainichi.jp/area/tochigi/news/20081209ddlk09010111000c.html

大田原市の12月定例議会は8日開会、
自殺対策傾聴ボランティア養成講座委託料などを
盛り込んだ補正予算案など27議案を提出。
会期は19日まで。
一般質問は10、11日で計10人が予定。

毎日新聞 2008年12月09日 地方版

*******

以上、引用終わり
知恵比べ[秋田支局](秋田魁新報) [2008年12月09日(Tue)]
ガマン比べ、知恵比べとはよくぞ言ったものだと思う。

北東北の自死(自殺)対策に携わるみなさんは、
実際的にはわが国の自死対策のトップランナーとして、
さまざまな困難さとも向き合いながら、
知恵を絞り、手を変え品を変え、新たなチャレンジに
取り組みながら、着実な成果を挙げてきている。



「赤提灯作戦」もおもしろい ( ^_^)/□☆□\(^_^ )
北東北にはおいしいお酒がたくさんあってうらやましい。
(宮崎県の焼酎、ワイン、日本酒などもまたすばらしくうまい)

アルコール問題(依存症など)、うつ病、自死の問題には
それぞれリンクする部分があるが、地元発の新たな
試みとしては、大きな意味があるのではないか。

以下、引用

*******

2008(平成20)年12月09日(火)
秋田魁新報
TOP>秋田のニュース>地方点描

■ 秋田のニュース:地方点描

知恵比べ[秋田支局]
http://www.sakigake.jp/p/column/chihou.jsp?kc=20081209ay

「ことしは
『赤提灯(ちょうちん) よってたもれ』
を始めました」。

秋田市で6日開かれた
「北東北いのちを考え、いのちを守るフォーラム」
で、パネリストを務めた藤里町の住民団体
「心といのちを考える会」
の袴田俊英会長が、会の最近の活動についてこんな紹介をした。

自殺予防と地域のきずなの強化を掲げて活動を続けている
同会の会員が、集落の集まりに酒を持って参加するのだという。

ターゲットは地域の男性。普段さまざまな集まりを開いても、
まず来てくれない人たちである。
こういう人たちが一杯入ると“秘められた”半生を語り始める。
それが実に面白い。普通の生活を送ってきたとばかり思っていた
隣の人に、実はドラマのような過去があり、驚かされることがある。

普段自宅にこもりがちなお年寄りに、気軽に集まって
世間話をする場をつくりたい。
そんな思いで2003年に始めたのが
コーヒーサロン「よってたもれ」だった。

だが遠くに住む人はなかなか来てくれない。
それじゃあ、と昨年春に始めたのが
「出前サロン よってたもれ」。
町内の各集落にこちらが出掛ける。

「待ち」から「攻め」へ。
それでも働き盛りの男性は出てこない。
そこで登場した切り札が「赤提灯 よってたもれ」というわけだ。

こうした悩みはどこも共通のようだ。
フォーラムでも岩手県の担当者が
「直接男性を集めるのではなく奥さんを集めた。
奥さんから男性に伝えた方が効果的だった」
と明かした。

待っても攻めても出て来ない男性陣。
それをどうやって取り込むのか。
我慢比べ、知恵比べが続いている。

(2008/12/09 09:18 更新)

*******

以上、引用終わり
山梨県、年末に自殺予防CM放映(MSN産経ニュース) [2008年12月09日(Tue)]
かの有名な富士山の青木ヶ原樹海を抱えている
山梨県のみなさまの取り組みはとても興味深い。

歳末にかけて自死対策の取り組みを強化する、
という組み立て方は、一理あるような気もする。

伊武雅刀さんの渋〜いナレーション、
相田みつをさんの詩、
そして天下の富士山の朝焼けの背景を描いたTVCM。

すてきなコンテンツがそろっている。

ぜひとも観てみたいものだ。



NPO法人「自殺対策支援センターライフリンク」(東京)
が行ってくださった都道府県毎の自死(自殺)対策の調査は、
たいへん有意義なものだったと思う。

いま、山梨県庁のHPをちょっと見ただけでも、
山梨県ではさまざまな対策、情報発信が行われていることが
分かる。

NPO法人ライフリンクの調査の結果を受けて、
山梨県知事さん以下、トップダウンで対策が加速した
のではなかろうか。

生き心地、住み心地のよいわがまち[地域]づくりについて、
地方自治体内及び地方自治体間での協力、連携、工夫、学び合い、
そして良い意味での競争が、ますます進んでいったらいいなと
考える。

以下、引用

*******

2008(平成20)年12月13日(土)
産経ニュース
ニューストップ>生活>トレンド・話題

「命の大切さに気付いて」 自殺防止に山梨県がテレビCM



相田みつをさんの書を使って
山梨県が制作したCM(山梨県提供)

山梨県は自殺を防ごうと、命の大切さを訴える
テレビCMを制作、15日から地元のふたつの
放送局で放映を始める。

警察庁によると、昨年の人口10万人当たりの
自殺率は39人と、秋田県を抜いて全国で最悪に。
山梨県の担当者は
「年末は自殺が増える季節。自殺を考えている人や
周囲の人にとって、命について考え直すきっかけ
になれば」
としている。

CMは15秒。富士山の山頂越しに朝日が昇る
様子を背景に、書道家、相田みつをさんの
「自分の意思で生まれてきたのではないから、
勝手に死んではいけない」
という書が映し出される。

県の相談窓口を紹介し、ひとりで悩みを抱え込まない
よう呼び掛ける。
総予算はざっと650万円。

放映は28日まで。県のホームページでも配信する。

2008.12.13 16:57



2008(平成20)年12月13日(土)
朝日新聞
asahi.com>マイタウン>山梨

「勝手に死んではいけねんだよ」
http://mytown.asahi.com/yamanashi/news.php?k_id=20000000812130003

「自分の意志で勝手に死んではいけねんだよ」。
書家で詩人の相田みつを(1924〜91)
の作品を利用して命の尊さを呼びかける
スポットCMを、県は15日から地元の民放2局で流す。
28日まで。

自殺予防を目的に県がCMを制作するのは初めて。
制作費は300万円。
「ダイヤモンド富士」を背景に、みつをの詩が画面に
浮かび上がり、ナレーターに起用した俳優伊武雅刀が
朗読する。
「あなたの気持ち、話してください」
で締めくくる。
景気後退に伴う雇用不安も高まりを見せるなか、
1日平均9回、計130回の放映を予定している。

07年の県民の自殺者は225人。
健康問題や経済的な問題を理由に、
毎年200人を超えるペースで自殺者が出ている。
一方、県は昨年、NPO法人
「自殺対策支援センター ライフリンク」
の調査で自殺予防対策が
「全国最下位」
と指摘されていた。

2008年12月13日



2008(平成20)年12月09日(火)
MSN産経ニュース
ニューストップ>地方>中部>山梨

山梨県、年末に自殺予防CM放映
http://sankei.jp.msn.com/region/chubu/yamanashi/081209/ymn0812090319002-n1.htm

山梨県内の自殺者数を減らそうと、
県は年末の15〜28日に、
県内民放テレビで自殺予防CMを放映することにした。

詩人の相田みつを氏の詩を、俳優の伊武雅刀氏が朗読する。
県広聴広報課は
「経済状況がよくないこともあり、家族や周りで
様子のおかしい人がいたら、一緒に話し合うなどの
機会につながれば」
としている。

平成19年の県内自殺者は225人で、
10年連続で200人を超える“高止まり”が続く。
一方、NPO法人「自殺対策支援センターライフリンク」
(東京)の昨年調査で県の自殺予防対策は全国最下位となり、
県は対策に乗り出していた。

CMでは富士山の朝焼けを背景に、伊武氏が
「自分の意志で勝手に死んではいけねんだよ」
などと朗読したあと、
「あなたの気持ち話してください」
と語りかける。
この15秒CMを民放2社が各65回放映する。

2008.12.09 03:19



2008(平成20)年12月08日(月)
山梨県庁ホームページ
トップ>広聴広報課>山梨県の広報番組 >爽快やまなし! NOW

「いのちを大切にしよう〜あなたの気持ち話してください〜」
12/13(土)11:30ー11:45(YBSラジオ)
http://www.pref.yamanashi.jp/pref/news/viewNewsSimple.jsp?id=1228700139547&dir=200812&update_time=1228700736466
リリース日:2008年12月8日



詳細内容
山梨県の昨年の自殺者数は225人、
過去10年にわたって、毎年200人を超える人が
自らの命を絶っている深刻な状況です。
自殺は、家族や周りの人への影響も大きく、
社会全体で考えていかなければならない問題です。

県では、さまざまな自殺予防の対策をとっていますが、
このたび、多くの方にいのちの大切さについて考えてもらおうと、
テレビコマーシャルを制作し、放送することにしました。
12月15日(月)から28日(日)の2週間、
YBSと、UTYで放送されます。

番組では、このテレビコマーシャルにあわせ、
県障害福祉課の職員に相談窓口の案内をしてもらったり、
うつ病が自殺に深く関係することから、うつ病について、
その症状や、周りの人が気をつけたいことなどを教えて
もらいます。
また、テレビでの放送に先立ってコマーシャルを
お聞きいただきます。

思い悩んでいる方も誰かに話すと解決の糸口が
見えてくるかもしれません。
ご家族や周りの方、あるいは相談機関に
ぜひ相談する勇気をもってください。

問い合わせ先
障害福祉課(甲府市丸の内)(055―223―1495)
 
関連サイトから、いのちのセーフティネットをご覧いただけます。



山梨県庁ホームページ
山梨県>障害福祉課>いのちのセーフティネット
いのちのセーフティネット
http://www.pref.yamanashi.jp/barrier/html/shogaifk/08546565648.html

いのちがね 生きたいようって さけんでる
小林 由奈 (小学生)

自殺について
現代は、ストレスの多い社会であり、
誰もが心の健康を損なう可能性があります。
ひとりでは抱えきれない悩みや苦しみも、
誰かに話すことで解決できるかもしれません。

まずは相談してみませんか。

自殺を考えたことがあるひとへ
・話してください あなたの気持ち
・あなたに伝えたい言葉があります
・始めようこころの健康づくり (60KB)

身近に心配な方はいませんか
・こころ元気に (91KB)
・自殺予防の十箇条
・出張メンタルヘルス講座
・中高年男性の自殺予防

自殺を予防する活動
・いのちのセーフティネット連絡協議会
・いのちをつなぐボランティア講座
・かかりつけ医うつ病対応力向上研修
・自殺事後ケア支援事業
・自殺予防推進大会
・街頭キャンペーン

休養・こころの健康
・健やか健康21  2008年版 
・休養・こころの健康(抜粋)

山梨県の自殺者数の状況
・自殺数の動向 HP用(5KB)
・自殺者の推移 HP用(93KB)

問い合わせ先
福祉保健部障害福祉課
e-メール: shogai-fks@pref.yamanashi.lg.jp
住所 甲府市丸の内1-6-1
電話 055(223)1460
FAX 055(223)1464



2008(平成20)年07月02日
山梨県公安委員会ホームページ

公安委員会定例会議開催概要
http://www.pref.yamanashi.jp/police/kouaniinkai/H200702.htm

◎ 開催の日
平成20年7月2日(水)

◎ 開催の場所
山梨県公安委員会室

◎ 議題・報告事項の概要は、次のとおりであり、それぞれ審議した。

( 中 略 )

○ 平成19年中の自殺の概要等について
生活安全部長から、
「平成19年中の自殺者に関する統計が出されたので、
その概要を報告する。全国では33,093人の自殺者があり、
うち山梨県における自殺者数は342人であった。

人口10万人当たりの自殺者数では、39.0ポイントと
全国平均の25.9ポイントを大きく上回りワースト1と
なっているが、これは発生地における自殺者数をカウントしたため
であり、自殺者の居住地別の統計であると人口10万人当たり
26.1ポイントであり全国18位となっている。

これは、自殺の名所と言われる青木ヶ原樹海等における
県外居住者の自殺が多いためであり、山梨県の居住者が
特別多く自殺しているということではない。

青木ヶ原樹海における自殺者を防止するため、
いのちをつなぐ青木ヶ原樹海ネットワーク会議を開催したり、
自殺防止監視カメラを設置したり、自殺企図者の捜索、
保護用資機材や車両を整備するなどして、自殺防止対策を講ずる。」

との報告があった。

委員から、
「新聞等の広報で、山梨が全国1位の自殺率と出たものだから、
非常に驚いた。説明を聞いて理解できたが、青木ヶ原樹海が
自殺の名所として全国から自殺志願者が山梨県に訪れることは、
観光立県を目指す山梨県としてはイメージが悪い。
諸対策を講じて自殺防止の措置を推進されたい。」
旨の発言があり、生活安全部長から、
「タクシー、バス、住民等に対する不審者情報の通報要請や
ミニ広報誌、市町村広報誌、各種広報等を活用した不審者情報の
収集に努め、自殺防止を図っていく。」
との説明があった。  



2008(平成20)年03月05日
山梨県公安委員会ホームページ

公安委員会定例会議開催概要
http://www.pref.yamanashi.jp/police/kouaniinkai/H200305.htm

◎ 開催の日
平成20年3月5日(水)

◎ 開催の場所
山梨県公安委員会室

◎ 議題・報告事項の概要は、次のとおりであり、それぞれ審議した。

( 中 略 )

○ 県内における自殺者の状況について(平成19年中)
生活安全企画課長から、
「平成19年中の自殺者は県内では342人であり、
前年比で34人減少した。
原因別で一番多いのは、健康問題で143人と前年比で
81人増加、続いて経済・生活問題が69人と前年比で
2人減少の順である。
年齢別で一番多いのは、60歳以上で87人、
続いて50代68人の順である。
自殺防止対策として、県外からの自殺者が多い
青木ヶ原樹海を管轄する富士吉田警察署では、
『自殺防止一斉パトロール』、
『自殺防止対策連絡会議』
の開催等の活動を通じて、管内市町村や消防・防犯団体のほか
周辺の売店や交通機関等に対する協力依頼や今後の対策に向けて
の確認等を行っている」
旨の報告がなされた。

委員から、
「山梨は、全国に比べて自殺者は多い方なのか。」
との発言がなされ、生活安全企画課長から、
「人口10万人当たりの自殺率は高い方で、また、
高齢化が進んでいる県が自殺者も多くなっている。」
旨の説明がなされた。

( 以下、省略 )

*******

以上、引用終わり


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語る:よしもとばななさん 『彼女について』を刊行(毎日新聞) [2008年12月09日(Tue)]
2008(平成20)年12月08日(月) 
毎日新聞 東京朝刊
トップ>エンターテインメント>芸術・文化

語る:よしもとばななさん 『彼女について』を刊行
http://mainichi.jp/enta/art/news/20081208ddm014070026000c.html

◇ 魂はいかにして救済されるのか
よしもとばななさんの書き下ろし長編小説
『彼女について』(文芸春秋)
が刊行された。
20代後半の女性が幼なじみのいとこと過去へさかのぼる
旅に出るファンタジー。
親による子殺しが頻発する暗い時代に、私たちはどうやって
生を慈しめばいいのだろうか。
よしもとさんに語ってもらった。
【米本浩二】

<「なにか手伝えることがあると思って来ました」>。
秋の夕方、東京のボロアパートに逼塞(ひっそく)する
二日酔いの「私」由美子を、突然いとこの昇一が訪ねてきて、
物語は動き始める。

2人が対面するのは小学校入学前に一緒に遊んで以来。
全く別の人生を歩んできたが、由美子の母の凶行という
禍々(まがまが)しい過去を共有している。
2人は、これまでの人生を確かめる旅に出る。

「いとこ同士だから逆に気楽さがある。
兄弟でも恋人でもないのに、即、親しい。
彼女の中には(母の暴力を免れた)彼に対する
憎しみとねたみが眠っているのかもしれません」。
よしもとさんは淡々と話す。

2人の母親は双子の姉妹である。
姉妹の母、由美子の祖母はイタリアの魔女の学校で
認定された白魔女。
姉妹は自分たちの母親が主宰する降霊会で集団自殺を目撃し、
心に傷を負う。
成人した姉妹は神秘的な力を手に入れるとともに
ビジネスに精を出す。
ところが、魔的なものに過剰に没入した結果、
由美子の母は由美子の父を殺害して自殺するという
悲劇を引き起こす。

魔女、という非日常的で現実離れした言葉にひいてしまう
読者がいるかもしれない。
しかし、この作品における「魔女」とは、純粋な生を追求
するあまり、内にわきおこるエネルギーを持てあまし、
つい常識の軌道を外れてしまった人々の謂(い)いである。
だれもが魔女になる可能性がある、というわけだ。

由美子の母親の名前は読者にはついに知らされない。
「だれも名前で呼んでいないのです。
みんなが気軽に名前を呼べる人ではなかった。
それは書いていて意識しましたね」

彼女の匿名性は、台風の目のような不気味な空白を感じさせる。
その空白は埋められないまま、やがて、物語を根本から転覆させる
驚天動地の事実が明らかになる。
読者は、物語を読み進みながら、背筋が凍る体験を味わう。

今回の作品はダリオ・アルジェントの映画『トラウマ』
をベースにしたという。
現実と幻想が交錯して不思議な生のリアリティーを醸し出す
映画に加え、秋田県の連続児童殺害事件も頭から去らなかった
らしい。

「映画のノベライズ(小説化)のようなことをやるつもりでした。
そんな時、秋田の事件が起きた。
母親が幼いわが子や近所の子を手にかけた。痛ましい事件でした。
劇作家の山崎哲さんは実名でお芝居にしたが、私はファンタジーに
して書こうと思った」

よしもとさん自身の妊娠、出産の経験も作品に反映している。
「書いている間、精神的に厳しかった。自分はプロだし、
切り替えられると思ったけど、苦しかったですね。
日常的に子供と接しているから書けた部分もあります」

ファンタジーを書くとは、よしもとさんにとって日常の禁忌の領域に
入りこみ、その世界に対して、日常的なまなざしで光をあてること
なのかもしれない。
単なるリアリズムでは拾いきれない、未知の領域に
果敢に踏み込む方法なのだ。

「双子を出すと、ファンタジー性が高まり、いろんなことが
やりやすくなる。ただし、三軒茶屋という地名とか、実在のコーヒー店を
出すなど現実と接続しています。私の読者は現実的な生々しさに弱い人が
多いから寓話(ぐうわ)的なものを常に書くようにしている」

明日のピクニックを思って浮き立つ気持ち。
旅の途中で由美子は天啓を受けたような喜びを覚える。

<「ピクニックそのものよりも、そのイメージで人は活気づくんですね。
イメージが全(すべ)てなんだ」>

夢でも実際に生きた体験のように感じるなら、それは現実と同じでは
ないのか。
幼いころに思わぬ受難にあったヒロインにとって、生と死をめぐる
起死回生の思想というべきか。

<「でも、イメージ以上のものを知るには、今の瞬間にぐっと
参加することしかないんだ」>

そして、その夢をリアルに生きるなら、現実を生きるのと
何ら変わることはない、という発見が由美子を励ます。
車の心地よい揺れ、自分たちでいれるコーヒーやお茶の出来に
陶然とした、あの充実した瞬間。幻であるわけがない。

巻末近くの由美子とおばさん(昇一の母)との対話が感動的だ。
慈愛に満ちたおばさんのまなざしに読者も深く安堵(あんど)する。
そのおばさんが双子である由美子の母とそっくりだという事実も、
読み手を不思議な感銘に誘う。
生と死、現実と夢、善と悪が反転するダイナミズム。
「ラストでほっとしてもらえるとうれしいです」
と作家ははにかんだ。

◇ 理屈を削るのが小説
小説を書く時、一番大事にしていることは何か尋ねると、
すぐに
「思っていないことを書かないこと」
と答えが返ってきた。

「調子が悪いと理屈っぽくなるのです。疲労がたまって、
ちょっと気を抜くと、すぐそうなる。自分で点数つけて、
添削します。一番理屈っぽいところから減らす作業をします」

「理屈っぽい」とはどういうこと?

「自分の結論を書いてしまいそうになるのです。
結論を言葉にするのは小説で一番つまらない。
赤ペン先生のように推敲(すいこう)の時に気をつけています。
エッセイストとの大きな差ではないでしょうか」

=「語る」は随時掲載します。

==============

■ 人物略歴

1964年、東京生まれ。87年に『キッチン』でデビュー。
代表作に『TUGUMI』『王国』『イルカ』など。
海外での翻訳も多く、国際的に高い評価を受けている。

毎日新聞 2008年12月08日 東京朝刊

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