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NPO法人宮崎自殺防止センターを応援したい

NPO法人国際ビフレンダーズ 宮崎自殺防止
センターでボランティア活動を始めました。
いろいろと勉強中です。

なお、このブログは、自死等の相談に応じるものではありません。


NPO法人宮崎自殺防止センター
■ TEL 0985(77)9090
■ 毎週 日・水・金曜日
   午後8時から午後11時まで(3時間)


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最新記事
最終回 関東平均視聴率40% み〜んなが家政婦のミタ 等(中日スポーツ、東京新聞) [2011年12月23日(Fri)]
2011(平成23)年12月23日(金・祝)
中日スポーツ
トップ>中日スポーツ>芸能・社会>紙面から一覧>記事

【芸能・社会】
最終回 関東平均視聴率40%
み〜んなが家政婦のミタ
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/entertainment/news/CK2011122302000085.html

松嶋菜々子が無表情な家政婦役を演じ、話題となった
ドラマ『家政婦のミタ』(日本テレビ系)で、
12月21日(水)に放送された最終回の平均視聴率が
関東地区で40.0%だったことがビデオリサーチの
調査で12月22日(木)分かった。
ドラマで40%以上を記録したのは11年9カ月ぶり。



瞬間最高視聴率(42.8%)を記録した、
希衣をミタが抱きしめるシーン



関西地区では36・4%、名古屋地区は34・6%。
近年、テレビ離れが指摘される中で、異例の大ヒットとなった。

ビデオリサーチによると、2000年以降のドラマでは、
TBS系で00年3月に放送された
『ビューティフルライフ』の最終回(関東地区、41.3%)
に次ぐ高い数字。

現在の調査方法になった1977年以降、
NHKの大河ドラマと朝の連続テレビ小説を除いたドラマでは
歴代5位タイとなった。



瞬間最高視聴率は
関東地区が 42・8%、
関西地区が 39・0%、
名古屋地区が36・7%。

いずれも番組の終盤で、松嶋演じる家政婦の三田 灯と、
派遣先の家族が別れを惜しむ場面などだった。

夫の浮気を理由に妻が自殺し、家族の気持ちが
ばらばらになったサラリーマン家庭を三田が再生させる物語。
ミステリアスな三田の存在が話題を呼んだ。

◆主題歌もトップ やさしくなりたい

シンガー・ソングライター斉藤和義(45)が歌う
『家政婦のミタ』の主題歌『やさしくなりたい』が、
音楽配信サービス「レコチョク」の「レコチョクランキング」
で、自身初のデイリーチャート(12月21日(水)付)
1位を配信開始から2カ月で獲得した。

ドラマ最終回のエンディングで同曲が流れたときの
視聴率は42%以上をマーク。
同曲は11月2日にリリース。携帯電話やパソコンなどの
すべての配信サービスの合算は100万ダウンロードを
突破した。

ドラマの高視聴率に合わせ、オリコンシングルウイークリー
ランキングは12月5日付の34位が、
最新の12月26日付は13位に上昇した。



驚異的な視聴率で幕を閉じた『家政婦のミタ』。
脚本家の遊川和彦氏(56)が、
12月上旬に一部メディアに対し

「1人の女性の再生を描き切りたかったので、
 あとは三田がこれからどう生きていくかを
 視聴者の皆さんに想像してもらいたい。」

と明言しており、日本テレビでは
続編・映画化などの予定はないとしている。
今後、緊急再放送も予定はないという。

なお、DVDとブルーレイのボックスが
来年4月18日に発売される。

◆テレビドラマに詳しい宇佐美 毅・中央大教授の話◆

最近10年間はドラマの視聴率が低下傾向で、
15%でも成功という中、40%は驚き。

松嶋菜々子さんが演じる家政婦は
過去に事件で家族を亡くしたという設定で、作品の根底には、
災害や事件で生き残った人が死者に罪悪感を覚えてしまう
「サバイバーズギルト」がある。

東日本大震災だけでなく、
自殺者が年間約3万人という日本で、
身近な人の死をどう乗り越えていくかは現代の大きな課題。

そこを捉えたからこそ、このドラマは面白さだけでなく、
重さ、深みがあったのだろう。

中日スポーツ 2011年12月23日(金・祝)

◇ ◆ ◇ ◆ ◇

2011(平成23)年12月23日(金・祝)
東京新聞 朝刊
トップ>暮らし・健康>暮らし一覧

【放送芸能】
日テレ「家政婦のミタ」最終回40% 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2011122302000039.html

ドラマとしては11年9カ月ぶりに視聴率が40%に達した、
日本テレビの『家政婦のミタ』
(12月21日(水)最終回)。

ドラマ冬の時代といわれて久しい中で、主人公が使う
「承知しました。」
などの言葉が流行語となるなど、社会現象ともいえる
人気の理由を探った。

(早川由紀美、宮崎美紀子)



「家政婦のミタ」は松嶋菜々子演じる、ロボットのように
無表情な家政婦の三田 灯(あかり)が主人公。

雇い主からの命令には絶対服従で、
「殺してくれ。」
と言われれば刃物を振り上げ、
「家を燃やしてくれ。」
と言われれば灯油をばらまく。

破天荒な行動の数々がやがて、
母を自殺で亡くし、ばらばらとなった
サラリーマン家庭の一家5人を再生させていく。





視聴率は、10月12日の初回が19.5%。
現在の視聴率の“相場”では、20%近い数字が出ていれば
大健闘の部類に入る。

ドラマは初回が一番高く、その後落ちる傾向にあるが、
『ミタ』は中盤にかけてじりじり上昇。
三田が自分の過去を明かす第8回(11月30日)は
29・6%を記録した。

このことがニュースで取り上げられたことなどで
さらに関心が強まり、最終回の40%到達につながった
とみられる。



子どもたちに支持を広げたことが、大ヒットの1つの要因だ。
中学1年の長女、小学4年の長男の2人の子どもをもつ
東京都内の母親は

「風呂に入浴剤を入れてと頼んでも、(三田が使う)
 『それは業務命令でしょうか。』
 と聞き返してくる。」

と苦笑する。

「承知しました。」
も含め、“ミタ語”が会話の1/3程度を占めているという。



メディアと教育に詳しい藤川大祐・千葉大学教授は

「大人の複雑な感情は子どもには理解できない部分もある。
 無表情で感情がまったく分からないというのは、
 逆にとっつきやすかったのではないか。」

と推測する。

そのうえで

「震災後の空気の中では、
 ほのぼのとしたドラマだとウソっぽい。
 簡単には解決しない状況の中で、
 それでも希望を見いだしたいという視聴者の
 気持ちに沿う筋立てだったのでは。」

主人公の名前が「灯」なのも象徴的だ。





稲増龍夫・法政大学教授(メディア文化論)は

「登場人物は、三田が
 『承知しました。』
 とロボットのように返すことで、
 結局は自らの愚かさに気付かされる。」

という人間関係のありように注目する。

「震災後、ある意味『絆』が求められたが、
 それは昔に戻ることなのか、と疑問に思う人もいる。
 昔の親子関係や絆が崩壊したといわれる今、
 心の中に踏み込んでくる昭和のコミュニケーションとは
 違う、優しくない三田のオウム返しは極めて現代的。」

と指摘している。

(視聴率はいずれもビデオリサーチ調べ、関東地区)

◆通販も好調

日本テレビ宣伝部によると、番組の放送を受けて始めた
インターネットによる通信販売も
「数字は公表しないが好調。」
だという。

第4回が放送された週末の金曜(11月4日)、
松嶋がドラマで持っていた「ドクターズバッグ」を
受注生産で売り出すと同社ホームページに告知した。

視聴者から「どうすれば手に入るか。」という声があったこと
などによるビジネス展開で、価格は、そのまま再現した
バッグが6万5,000円、ミニは3万8,000円。
続いて売り出した7,500円のエプロンは
品切れで追加生産に。
「番組は終わったが注文があれば販売を続ける。」
と宣伝部。

東京新聞 朝刊 2011年12月23日(金・祝)

◇ ◆ ◇ ◆ ◇

2011(平成23)年12月22日(木)
スポニチアネックス
ホーム >芸能>ニュース&デイリーフォト一覧(芸能)
>2011年12月22日(木)

理想像 癒し それとも毒…
『家政婦のミタ』大ヒットのウラにあるもの
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2011/12/22/kiji/K20111222002292570.html

寡黙で無表情、不気味な雰囲気。でも仕事は完璧なプロ―。
風変わりなヒロイン像を打ち出した
ドラマ『家政婦のミタ』(日本テレビ系)が
最終回で平均視聴率40%に達した。
大ヒットした背景には何があるのか?



「承知しました。」
「それは業務命令ですか。」

ドラマの舞台は、夫の浮気を理由に妻が自殺し、
家族の気持ちがばらばらになったサラリーマン家庭。

松嶋菜々子が演じる家政婦の三田灯は家事だけでなく、
「家を燃やして。」
という無理難題を命じられても淡々とこなそうとする。



三田には独自の行動基準がある。

大平 太プロデューサーは
「日本全体が軟弱化する中、誰に対しても信念を貫く
 三田は1つの理想像になっている。」
と胸を張る。

放送評論家の藤久ミネ氏は、他人との深い関わりを
敬遠するムードがヒットの背景にあるとみる。

「親切な人と付き合うのはとかく面倒だったりするが、
 三田にはそういうところがない。
 細かい配慮が不要な彼女のような人こそが
 都合がいい存在なのではないか。」

ドラマの分析が専門の日大芸術学部の中町綾子教授は

「感情を殺して生きている理由も視聴者に伝わった。
 でも、そもそも情感たっぷりの演技というのは
 リアルではないんです。
 現実を生きる人間は、そんなに感情を表に出さない。」

と指摘する。

「三田は日常の中に入り込んだエイリアン。
 家族の病根を客観的に映し出す鏡の役割と、
 黙って話を聞くという癒やしの役割の両方を担っている。」

と分析するのは、家族の崩壊と再生を描いた
名作『岸辺のアルバム』を演出した大山勝美氏。

大山さんがヒットの理由に挙げたのは「毒」。
いじめやいやがらせ、親の身勝手さなど、
人間の中に潜む悪意や弱さを容赦なく描く。

「優等生的なドラマが求められた
 東日本大震災から半年以上たち、
 毒がある作品も支持されるようになった。

 日常の持っている病巣を映しつつ、
 救いの方向を示唆しているから、
 受けているのだと思います。」

スポニチアネックス 2011年12月22日(木)10時28分
倉本脚本20年目の映像化 ドラマ『學』 人間の復活を描く(読売新聞) [2011年12月22日(Thu)]
2011(平成23)年12月22日(木)
読売新聞
総合トップ>エンタメ>テレビ&ラジオ
>テレビ&ラジオニュース

【テレビ&ラジオニュース】
倉本脚本20年目の映像化
ドラマ『學』 人間の復活を描く
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/tv/tnews/20111222-OYT8T00839.htm

■WOWOW・1月1日(日)夜

『北の国から』などで知られる脚本家・倉本 聰の
オリジナルドラマ『學(がく)』が、
有料衛星放送のWOWOWプライムで
2012年1月1日(日)午後8時から放送される。

倉本が20年前に書き下ろしながら、
長い間、映像化されなかった“幻”の作品だ。

(井上晋治)



雄大なカナダ・ロッキー山脈の大自然の中で、
風間信一(仲代達矢=左)は
何事にも消極的な孫の學(高杉真宙=右)の再生に
命の限りを尽くす。



物語は重厚だ。

海外で働く両親と離れ、東京で
パソコン相手に孤独に暮らす少年・學が、
過って4歳の少女を殺してしまう。

世間の追及を受け、両親も自殺した。
罪悪感で無気力になった孫の學の再生のため、
元南極越冬隊隊員の祖父・風間信一は、
病をおして死力を尽くす。

風間を演じるのは、倉本作品初出演のベテラン仲代達矢。
學はオーディションで選ばれた新人の
高杉真宙まひろが演じる。

脚本は1992年、雑誌掲載のために執筆された。

「『連続幼女誘拐殺害事件』(88〜89年)があったり、
 コンピューターが登場して機械に熱中する子供が
 増えたりした頃。
 一方、カナダでは多くの子供たちが自然の中で暮らすのを
 見て、日本の子育ての仕方は異常ではないかと思った。
 そんな世相への怒りをこめた。」

と、倉本は当時の心境を話す。



発表以来、映像化の話もあったが、
そのスケールの壮大さから、なかなか実現しなかった。
WOWOWが開局20周年記念番組として初めて制作した。

撮影は今年の6〜8月に、カナダ西部のロッキー山脈や
北海道・富良野市の一帯などで行われた。

演出は
『真実の手記 BC級戦犯加藤哲太郎 私は貝になりたい』
『遠まわりの雨』などの雨宮 望。
こちらも倉本作品は初めてだ。



現代の若者や教育、役者論まで幅広く語り合った
倉本 聰(左)と仲代達矢



富良野ロケの合間、倉本と仲代は
報道陣を前に対談を行った。

仲代は

「(役者を)60年やって、晩年のこの時期に
 倉本さんの作品に出会えたのは非常に幸せ。」

と話し、穏やかな満足の笑みを浮かべた。

倉本は

「描きたかったのは人間の復活、
 生きることはどういうことかということ。
 東日本大震災や原発事故が起きたこの年に
 制作に入ったことに意味を感じます。」

と語る。



劇中で、風間は學の生きる気力を呼び覚まそうと
北海道で1年間のサバイバル訓練を施した後、
南極観測隊の旧友が暮らすカナダ・ロッキー山脈へ向かう。

學と2人で、ヘリコプターでしか行けない山中に入り、
キャンプを始めるが、風間は學に
1人で生還させる覚悟を決める。

生と死の尊厳を、倉本が大胆に表現した
前半最大の見せ場だ。

「最近は無反応な若者がすごく多いが、
 それでも教え続けることが愛情。
 旧漢字の『學』を使ったのも
 “学び方”の1つのテーマなんです。」

と、倉本。

このドラマは、放送日に喜寿を迎える脚本家から若者への、
愛情あふれるメッセージでもある。

同チャンネルでは今月12月25日(日)午後10時から
関連番組
『倉本 聰×仲代達矢〜 學 まなぶということ〜』
も放送する。

読売新聞 2011年12月22日(木)
ピカソ、シャネル、キューブリック…無名時代描く『巨匠たちの“青の時代”』(NHKオンライン) [2011年12月10日(Sat)]
2011(平成23)年12月10日(土)
MSN産経ニュース
トップ>ニューストップ>エンタメ

ピカソ、シャネル、キューブリック
…無名時代描く『巨匠たちの“青の時代”』
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/111210/ent11121007010000-n1.htm

『巨匠たちの“青の時代』第1回は、
天才画家、パブロ・ピカソを特集する

巨匠たちの無名時代にスポットを当てた
ドキュメンタリー『巨匠たちの“青の時代”』が、
NHK・BSプレミアムで、
12月19日(月)から4夜連続で放送される。

若き青年たちの挫折や苦悩の中に、
芸術家が生まれる瞬間を見いだしていく。





初回はパブロ・ピカソ、
12月20日(火)はココ・シャネル
(ファッションデザイナー)、
12月21日(水)はスタンリー・キューブリック
(映画監督)、
12月22日(木)はマイルス・デイビス
(トランペット奏者)。

第1回のピカソ(1881〜1973年)は、
時代とともにスタイルを変え続けた天才芸術家。

美術教師の父・ホセの指導で、パブロは幼い頃から
あらゆる絵画技法を習得。

しかしパブロは、形式美ではない独創的な絵を模索し、
葛藤していた。



悩みを打ち明けることのできた親友、
カルレス・カサヘマスが自殺。
その悲しみから作品は暗く青みを帯びていく。

画商に評価されず貧しい暮らしをしながら、
社会の底辺で深い悲しみの中生きる人々を
描き続け、やがてオリジナルが確立されていく。

MSN産経ニュース 2011年12月10日(土)07時00分
【演劇】刻まれた復活の記憶(読売新聞) [2011年11月30日(Wed)]
2012(平成23)年11月30日(水)
読売新聞
トップ>エンタメ>舞台・伝統芸>演劇

【演劇】刻まれた復活の記憶
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/stage/theater/20111201-OYT8T01019.htm

2001年に活動を封印した
第三舞台が帰ってきた。

だが、1980年代の小劇場ブームの中心だった
劇団の復活公演は、同時に解散公演でもある。

10年待ったファンの熱気が、
新宿・紀伊国屋ホールにあふれた。



写真・田中亜紀



作・演出の鴻上尚史が書いたのはSFだ。

はるかな未来、銀河系の果ての惑星アルテア65は、
地球連邦の支配下にある。

地球連邦軍生体科学研究所の桜木(長野里美=写真左)が、
駐留する地球軍の異常な自殺率の高さについて調べるため、
この星にやってくる。

一方、星の共同墓地に住む神崎(筧(かけい)利夫=同右)
は、なぜ自分がそこにいるか思い出せない。

自殺の原因と、神崎の記憶の欠落と。
2つの謎が交錯して物語は展開する。
惑星と地球の関係は、日米関係を想起させる。



テンポのいいギャグの応酬、青春時代特有の恋愛と喪失、
危機的な社会状況。

これら3層をめまぐるしく行き来しつつ、
ダンスと鮮やかな衣装、シンプルな装置(松井るみ)
で世界を創る。

スピード感は年齢相応にやや落ちた気がしないでもないが、
役者たちの持ち味は変わりなく、客演の
高橋一生=同中央= も劇団メンバーに負けていない。



「自分が死んだ後、
 自分のブログってどうなるんだろう。」

――という疑問が作品のモチーフとして流れている。

解散しても、観客に刻まれた第三舞台の記憶は、
繰り返し「再読」されるに違いない。

(山内則史)

――
12月18日(日)まで紀伊国屋ホール。
1月6日(金)〜1月9日(月・祝)、
池袋・サンシャイン劇場。

読売新聞 2011年11月30日(水)
【映画評】「アントキノイノチ」(松竹、TBSほか)(読売新聞) [2011年11月18日(Fri)]
2011(平成23)年11月18日(金)
読売新聞
総合トップ>エンタメ>映画>映画評

【映画評】「アントキノイノチ」(松竹、TBSほか)
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/cinema/creview/20111118-OYT8T00708.htm

■死の現場で生を思う

亡くなった人の遺品が残された部屋は、
死に場所であるだけでなく、
人間が最期まで生きた場所でもある。

遺品整理業の現場で働く
杏平(岡田将生=写真右)と
ゆき(栄倉奈々=同左)は、
遺族に代わって、故人の部屋を片づけていく。

様々な理由で、独り暮らしを余儀なくされ、
寂しく死んでいった人がほとんど。

ベッドが体液で汚れ、虫がわき、
異臭を発する部屋も少なくない。
そこで、彼らは、遺品を分別していく。

不用品と供養品。故人が生きた証しとなる品は、
不用品と分けて、遺族に引き渡す。

供養品を手にした人は、死んだ人が
「ここで何を見ていたんだろう。」
と考える。死の現場で、生に思いを巡らすことになる。





さだまさしの原作小説では、
ゆきは居酒屋で働く女性の設定だが、
映画では、杏平の同僚に変更。

人間の尊厳を傷つけられた過去を持つゆきの
再生の場として、遺品整理業の現場はふさわしい。

杏平もそうだ。
高校時代に同級生のせいで友人を自殺に追いやられ、
自らもおとしめられるに至って、殺意を抱く。

やがて、精神に失調をきたし、
吃音(きつおん)が激しくなる。

そんな絶望を乗り越えるのに、遺品整理の仕事と、
同じ現場にいる女性の存在が必要だったのだ。



原作同様、映画も仕事の細部を丁寧に描き、説得力がある。

もちろん、仕事のノウハウを紹介するのがねらいではない。
並行して、杏平の過去が回想として挿入され、
ゆきの口から、自身の過去が語られる。

その重さを彼らと共に受け止めることで、
観客は2人の心情に寄り添うことができる。



日本映画の場合、このような題材を扱うと、
情緒過多になりがちだが、本作はそうなっていない。

前作『ヘヴンズ ストーリー』で、
人を殺すことの意味を問うた瀬々敬久監督の
真摯(しんし)なまなざしが、変わっていないからだろう。

岡田、栄倉の若い2人が、監督の期待によく応えている。
語る言葉を探せども、容易に見つからない困惑を、
繊細な表情の推移で表現。俳優としての力量を買う。



大きな災害に見舞われ、家族や知人の遺品を探す
人々の姿を、新聞やテレビで何度も見た。

目の前からいなくなった人とつながっていたいという
思いの深さを、感じずにはいられない。

それは、死と向き合った時、誰もが抱く思いである、
と、映画は教えてくれる。

2時間11分。有楽町・丸の内ピカデリーなど。

(近藤 孝)

読売新聞 2011年11月18日(金)
【演劇】映画監督・青山真治が会話劇(読売新聞) [2011年11月16日(Wed)]
2011(平成23)年11月16日(水)
読売新聞
総合トップ>エンタメ>舞台・伝統芸>演劇

【演劇】映画監督・青山真治が会話劇
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/stage/theater/20111116-OYT8T00714.htm

■せりふだけで「超大作」に

舞台『おやすみ、かあさん』が、
11月26日(日)から12月4日(日)まで
東京・東池袋のあうるすぽっとで上演される。

(祐成秀樹)

「2時間以内に自殺する。」

と宣言した中年女ジェシーと
止めようとする母親のスリリングな会話劇を、
映画監督の青山真治が演出する。

青山とジェシー役の中嶋朋子に話を聞いた。



「2人の生き物が真っ向からぶつかることが
 大事な作品です。」
と語る中嶋朋子。右は青山真治=武藤 要撮影



1983年度の米ピュリツァー賞に輝いた
米国の劇作家 マーシャ・ノーマンの名作だ。

40歳前後のジェシーは
60歳前後の母親(白石加代子)と2人暮らし。

離婚し、息子はグレてしまい、
体調も優れず、楽しいことはない。

そんな中、亡父の拳銃を捜し出し
「私は自殺する。」
と言い放つ。

「2人の女性の間に凝縮された40年の時が
 リアルタイムで流れ出す。
 スリルとせりふの粒立ち方がすごい。
 一読して演出したいと思いました。」

と青山。



青山は『EUREKA ユリイカ』『東京公園』
などの話題作を監督してきたが、
今年は坂東三津五郎、石丸幹二らが出演した
『GGR グレンギャリー・グレン・ロス』
で初めて舞台を演出した。

「後に残る映画と違い、演劇は公演が終わると
 二度と戻ってこない。
 楽しくてお祭りの後のようなすがすがしさを感じた。」

と振り返る。

演出の仕方は
「常にノー・プランなんです。」
という。

「俳優の体や心から出てくるものが、
 心を打つ時をひたすら待ちます。」



中嶋はドラマ『北の国から』で
主人公の娘役を幼少時から21年間も演じて有名になった。

「ドキュメンタリーのような作品でした。
 役者さんのように演技をしないで
 『こう生きてみて。』
 と言われ、その通りに生きてきた。
 だから細かい演技の技術は、あんまりないんですよ。」

とはいえ、『ヘンリー六世』『血の婚礼』などの舞台では
迫真の演技を見せてきた。
今回も最期の時が迫ったジェシーを生き抜くつもりだ。

「様々な出来事を彼女はどんな色で見ていたのか。
 母親とぶつかって何が生まれ消えていくか。
 その2つを探しています。」



10年前に同じ母親役を演じた
大女優・白石との共演に感銘を受けている。

「発する言葉が生きている。その度合いが半端じゃない。
 えーっと思うほど技術がすごい。
 聞くだけでゾクゾクします。」

せめぎ合う2人の言葉の裏から、
孤独や諦め、愛、希望が浮かび上がる。

「優れた演劇作品は心のアクション映画。
 立って言葉を言うだけで、
 ハリウッドの超大作を見ている気持ちにさせる。
 そう作らないといけないでしょう。」

と青山。翻訳は酒井洋子。

(電)03・3352・1616。

読売新聞 2011年11月16日(水)
15歳大型新人・高杉真宙を倉本 聰氏が抜てき(スポーツ報知) [2011年11月03日(Thu)]
2011(平成23)年11月03日(木・祝)
スポーツ報知
トップ>芸能>2011年11月03日(木・祝)

15歳大型新人・高杉真宙を
倉本 聰氏が抜てき
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20111102-OHT1T00293.htm

新進俳優の高杉真宙(まひろ、15)が、
来年1月1日放送のWOWOWスペシャルドラマ
『學(がく)』に出演することになった。

『北の国から』シリーズなどを手がけた
脚本家・倉本聰氏(76)のオリジナルドラマ。
500人の中からタイトルロールの
風間 學役に抜てきされた。

高杉は
「(担当の)雨宮望監督に『よろしく。』と言われ、
 一瞬、何を言われたかよくわからなかった。」

と驚いたそうだが、倉本氏は

「清潔感と品の良さで決めた。
 演技的にはまだこれからですが、
 原石としての輝きと華がある。」

と絶賛する。



物語は、ささいなことから學が幼女を死なせ、
世論の追及を受けた両親が自殺するところから始まる。

主演の仲代達矢(78)演じる學の祖父・信一が、
カナダで命を懸けたサバイバル生活に孫を連れ出す
という骨太なストーリーだ。

今夏、カナダ・ロッキー山脈と北海道・富良野で
長期ロケを行った。

「やっぱり演技面が一番大変でした。
 泣くシーンも涙が出るまですごく時間がかかったりした。」

と新人の壁にもぶつかったが、倉本氏は

「自然の中にいきなり放り込んでも
 感性の良い知恵の使い方をする、
 頭の良い子だと思います。」

と過酷ロケを乗り越えた15歳をたたえた。



同局の開局20周年を飾る大作。高杉は

「エイリアンとまで言われた少年が
 自然を通して必死に生きようとし、
 どんどん感情を取り戻していきます。
 たくさんの方に見ていただきたい。」

と自信を見せる。

本人にとっても飛躍の作品になりそうだ。

◆高杉 真宙(たかすぎ・まひろ)

1996年7月4日、福岡県生まれ。15歳。
2008年、地元の花火大会でスカウトされ芸能界入りし、
2009年8月の舞台『エブリ リトル シング・』
でデビュー。

2010年、舞台『ジャンヌ・ダルク』で
幻影の少年役を演じ話題に。
2012年1月には初主演映画『カルテット!』
の公開を控える。身長167センチ。

スポーツ報知 2011年11月03日(木・祝)06時03分
シネマの週末・トピックス:ゲーテの恋〜君に捧ぐ『若きウェルテルの悩み』(毎日新聞) [2011年10月28日(Fri)]
2011(平成23 )年10月28日(金)
毎日新聞 東京夕刊
トップ>エンターテインメント>映画>映画の評

シネマの週末・トピックス:ゲーテの恋〜君に捧ぐ
『若きウェルテルの悩み』
http://mainichi.jp/enta/cinema/review/news/20111028dde041070090000c.html

ドイツの文豪ゲーテが1774年に発表した
『若きウェルテルの悩み』は、多くの読者が
主人公の運命をまねて自殺する社会現象を巻き起こした。

本作は、この小説のもとになったゲーテの恋愛体験を
映画化したもの。作家を志しながらも、
父親の命令で地方に飛ばされた若きゲーテ
(アレクサンダー・フェーリング)と、貧しい家庭に育った
女性ロッテとの報われぬ愛の軌跡が綴(つづ)られる。



情熱まかせに突っ走る若者の自分探し、
そして絶望と再起のドラマが展開。
田舎の美しい風景や流麗な音楽など、欧州映画らしい情緒が
全編を彩る。

しかし主人公がゲーテという点を除けば、
どこかで見た悲恋物語という感も。
もっと荒々しい狂おしさがほしかった。

フィリップ・シュテルツェル監督。1時間45分。
TOHOシネマズシャンテほか。(諭)

毎日新聞 東京夕刊 2011年10月28日(金)
細川貂々 : 「理想をかなえてくれた」 映画『ツレがうつになりまして。』作者に聞く(毎日新聞) [2011年10月08日(Sat)]
2011(平成23)年10月08日(土)
まんたんウェブ(毎日新聞デジタル)
トップ>映画>2011年10月08日(土)

細川貂々 : 「理想をかなえてくれた」
映画『ツレがうつになりまして。』作者に聞く
http://mantan-web.jp/2011/10/08/20111008dog00m200012000c.html

女優の宮崎あおいさんと俳優の堺 雅人さんが
約3年ぶりに夫婦役を演じることで話題の
映画『ツレがうつになりまして。』
が10月8日(金)公開された。

夫(ツレ)のうつ病と向き合って暮らした実話を
イラストを交えてつづった、06年の発売以来
ベストセラーを記録している同名のエッセーマンガ(幻冬舎)
の原作者である細川貂々(てんてん)さんに話を聞いた。

(毎日新聞デジタル)



インタビューに応じた映画『ツレがうつになりまして。』
原作者の細川貂々さん



映画は『半落ち』(03年)や
『夕凪の街 桜の国』(07年)などで知られる
佐々部清監督が“ハルさん”(宮崎さん)と“ツレ”(堺さん)
の夫婦模様を笑いを交えてひょうひょうと描いている。

うつ病というデリケートな題材であるため、
脚本の依頼から映画化実現までに
4年の歳月がかかったという。

脚本を見た段階で、
「とてもいい出来で、すべてお任せすることにしました。」
という細川さんは、完成した映画について、
「自分の理想、願っていたことをかなえてくれた。」
と絶賛。

「あおいちゃんのお団子頭とか、日本家屋に住むこと、
 近所に骨董(こっとう)屋があること」もさることながら

「ツレがうつだったときに(私は)
 こういうふうに接したかったんだなあとか、
 こうしてあげたかったんだというのを
 映画でかなえてくれたので、すごくうれしかった。」

と語る。

細川さんは

「私はツレの自殺未遂の現場に立ち会っていなかったんです
 が、映画ではハルさんが自殺未遂の現場に遭遇し、
 自殺を止められたのは大きかった。
 それが一番心残りだったんです。」

と振り返り、

「映画で私がやり残したことをやってもらえたので
 もう後悔はない、気持ちに区切りがついた。」

と話す。



宮崎さんと堺さんについては、

「宮崎さんとはイグアナの話や、絵の描き方、
 私は鉛筆の持ち方が変なのでそれを教えたりしました。

 堺さんとは雑談が多かったんですが、
 うつ病についてすごく勉強されていて。
 病気の様子をよくとらえているなと。
 しぐさだったりうつの人がまとっている空気を
 ちゃんと醸し出していてすごいなと思いました。」

と感心する。

また、

「堺さんのツレの演技がコミカルで面白くて、
 笑うところが結構あったんですが。」
といい、

「私もツレを見て笑っちゃうことはたくさんあって。
 それを素直に笑えるシーンにできるかどうかは
 あおいちゃんの受け止め方にかかっているので、
 それがちゃんと素直に笑えるシーンになっていたので
 よかったです。
 あの感じはお2人だからできたんじゃないかな。」

と絶賛した。



作中に「うつの原因ではなくて意味を考える」
という描写が登場するが、細川さんは

「うつになったことの意味は、自分自身を見つめ直す
 きっかけになったこと。
 私だけではなくツレもそうなんですけれど、
 やっぱり自分自身と向き合っていなかった。

 私はマイナス思考で後ろ向きで、
 ちゃんと自分に向き合ってこなかった。
 でもツレがうつになったことで
 このままじゃいけないんじゃないかって
 気がつけるきっかけになった。

 ツレの方は自分は強くて怖いものなんてないという
 生き方をしていたのが、自分の弱さを見せつけられて、
 弱くてもいいんだ、こういう生き方もあるんだと
 考えを変えるきっかけになりました。」

といい、

「本人がちゃんと弱いということを認識していれば
 それが逆に強みになると思うので、
 弱いからといって後ろ向きに考えることはないかな。」

と語る。



映画では、1人の女性が「自分が本当に書きたいもの」
を見つけるまでの姿が描かれる。

細川さんは

「無理に何かをやらなきゃ、って思うんじゃなくて
 できるときがきたらやると思うんですよ。
 そういう気持ちでいたらつらくはならないし、
 時期が来たらやる、くらいでもいいんじゃないかな。」

と話した。

<プロフィル>

ほそかわ・てんてん。1969年生まれ、埼玉県出身。
1996年『ぶ〜けDX』で漫画家としてデビュー。
1996年、夫婦での闘病記をイラストを交えてつづった
実話エッセー『ツレがうつになりまして。』
がベストセラーに。

続編の『その後のツレがうつになりまして。』や
『イグアナの嫁』もヒット。
イラストエッセーブームの火付け役となる。

さらに『本当はずっとヤセたくて。』で
自身のダイエット体験を、
『ぷにぷに』で子育て体験を描き、大人気を博している。

最新作『7年目のツレがうつになりまして。』が発売中。

毎日新聞デジタル 2011年10月08日(土)
ベネチア映画祭 日本人俳優新人賞(NHKオンライン) [2011年09月11日(Sun)]
2011(平成23)年09月11日(日)
NHKオンライン
トップ>ニュース/報道>ニューストップ>社会

ベネチア映画祭 日本人俳優新人賞
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110911/k10015523831000.html

世界3大映画祭の1つ ベネチア国際映画祭で、
東日本大震災のあとの日本を舞台にした
映画『ヒミズ』に主演した10代の男女2人の
日本人俳優がそろって、最優秀新人俳優賞に当たる賞を
日本人として初めて受賞しました。





今年で68回目となるベネチア国際映画祭には、
最高賞を競うコンペティション部門に、
世界各国から23の映画がノミネートされ、
最終日の9月10日(土)(日本時間の9月11日(日)未明)
に授賞式が行われました。

このなかで園 子温監督の『ヒミズ』に主演した
染谷将太さん(19)と二階堂ふみさん(16)の2人が
最優秀新人俳優賞に当たるマルチェロ・マストロヤンニ賞を
日本人として初めて受賞しました。

『ヒミズ』は、親から虐待を受けている
中学生の男女が絶望的な生活の中で心を通わせ、
自分らしく生きようとする姿を描いた作品で、審査員は
「2人の情熱的な演技を評価した。」
としています。

園監督は、映画の撮影前に東日本大震災が起きたことから、
台本を震災後の日本を舞台としたものに書き直し、
津波で壊滅的な被害を受けた宮城県石巻市でも
撮影を行いました。

また、革新的な作品を集めたオリゾンティ部門では
塚本晋也監督の『KOTOKO』が
最高賞に当たるオリゾンティ賞を受賞しました。



染谷将太さんは、東京出身で19歳。
平成13年、9歳の時に映画デビューし、
映画やテレビドラマなどで幅広く活動を続けてきました。

おととしには、太宰 治の小説が原作の
映画『パンドラの匣(はこ)』で、
結核のため戦争に行くことができなかった主人公の少年を演じ、
高い評価を受けました。

最近では、NHKドラマ『テンペスト』のほか
『東京公園』や『アントキノイノチ』などの注目作に
相次いで出演し、今、最も期待される
若手の演技派俳優の1人です。



二階堂ふみさんは、沖縄県出身の16歳。
12歳の頃からファッション雑誌のモデルなどを始め、
おととし、役所広司さんが初めて監督をした
映画『ガマの油』でヒロインに抜てきされ、
映画デビューしました。

圧倒的な存在感と卓越した演技力で
今後の活躍が期待される若手女優です。

園 子温監督は表彰式のあと、

「役者を大事にして撮影しているつもりなので
 この賞はうれしい。主演2人の努力が実った結果だと思う。
 2人には本当に感謝している。」

と話し、受賞した染谷さんと二階堂さんを祝福しました。

NHKオンライン 2011年09月11日(日)05時45分
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