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NPO法人宮崎自殺防止センターを応援したい

NPO法人国際ビフレンダーズ 宮崎自殺防止
センターでボランティア活動を始めました。
いろいろと勉強中です。

なお、このブログは、自死等の相談に応じるものではありません。


NPO法人宮崎自殺防止センター
■ TEL 0985(77)9090
■ 毎週 日・水・金曜日
   午後8時から午後11時まで(3時間)


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支え合う「いのち」 県内・広がる自殺予防の輪 6 「現場」に聞く(下)(秋田魁新報社) [2008年12月06日(Sat)]
2008(平成20)年12月06日(土)
秋田魁新報社
トップ>企画・特集>

支え合う「いのち」 県内・広がる自殺予防の輪
http://www.sakigake.jp/p/special/08/inochi_wa/inochi_wa_01.jsp

■6 「現場」に聞く(下)
http://www.sakigake.jp/p/special/08/inochi_wa/inochi_wa_06.jsp
自分を語る場が大切
総合対策面の強化を

県内自殺予防活動のキーパーソンの1人、
藤里町の「心といのちを考える会」会長
の袴田俊英さん(50)と、活動全体の
ブレーンである秋田大医学部長の
本橋豊さん(54)に今後の課題を聞いた。



2008(平成20)年12月06日(土)
秋田魁新報社
トップ>企画・特集>

支え合う「いのち」 県内・広がる自殺予防の輪
http://www.sakigake.jp/p/special/08/inochi_wa/inochi_wa_01.jsp



写真:袴田俊英さん

袴田俊英さん
「5人」。昨年自殺で亡くなった藤里町民
の数である。
2003年にコーヒーサロン「よってたもれ」
を始めてから町の自殺者は減少してきた。
活動の成果が表れたと思っていたが、
そうではなかった。
死ぬほど悩んでいる人が少なくなったわけ
ではない。死ななかっただけだったのだ。

藤里町は自殺予防活動に早くから取り組んできた。
町民は自殺に関する情報をたくさん持っている。
例えば
「亡くなる人は何かのサインを出す」。
だがこんな言葉を知っていることが、
逆に自殺者の出た地域の人を苦しめてもいる。
「おれはあいつの出していたサインを
見逃してしまったのではないか」と。

亡くなった5人は全員が男性。
男性は講演会やコーヒーサロンに
あまり顔を出してくれない。どうしたらいいか。
会で真剣に話し合った。
そんなとき、自殺のあった地域の人から
要請があった。
「地区で何か話してほしい」。

男性の参加を増やすため、夜にお酒を持参して
出前サロンを行うことにした。
名付けて「赤提灯 よってたもれ」。
午後7時から9時ぐらいまで。
まずは会の説明をして乾杯、
その後は自己紹介となる。

自己紹介がとても面白い。
「おれはこんなところに出稼ぎに行っていた」
「山の奥ではこんな仕事があった」
という具合に自分の半生を語ってくれる。
家にいたら「くでえなー」と言われる話が、
ここでは新鮮な話題になる。
皆楽しそうに自分を物語る。

悲しい気分で始めた「赤提灯 よってたもれ」
だが、意外な効果を生むかもしれないという
予感がしている。





写真:本橋 豊さん

本橋 豊さん
自殺者が大きく減った翌年はリバウンド
するのが普通だが、ことしの減少傾向
(10月末現在で前年同期比15人減)
は対策の効果がはっきり表れているのだと思う。
特に男性が激減しているのは、
多重債務など社会経済的な取り組みが
奏功したといえる。

自殺総合対策大綱や自殺対策基本法など
自殺予防対策の大枠が国レベルでできたことが、
市町村の取り組みに弾みをつけた。
本県は関係者のこれまでの努力や蓄積もあり、
予防対策へ向けたアクセルをより踏みやすくなった。

対策の先進県である秋田には関係者の地道で
継続的な努力や民間団体の存在など、
他に誇るべきものがたくさんある。

悩んでいる人にいつ、どこで、どうやって
アクセスし、救いの手を差し伸べるか―
というノウハウがあるが、これは一朝一夕に
できるものではない。秋田の底力である。

今後は秋田の優位性をさらに伸ばすとともに、
自殺未遂者への対応や自死遺族対策といった
課題をクリアしていかなければならない。
これらは総合対策という面ではまだまだ弱い。

最近の都市部における自殺者の減少についても
分析が必要だ。
(世界的金融危機の拡大で)短期的には、
社会経済的に追い詰められている人にどう対応
するかも考えていかなければならない。

(秋田魁新報社2008.12.6付)

<完>
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