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NPO法人国際ビフレンダーズ 宮崎自殺防止
センターでボランティア活動を始めました。
いろいろと勉強中です。

なお、このブログは、自死等の相談に応じるものではありません。


NPO法人宮崎自殺防止センター
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■ 毎週 日・水・金曜日
   午後8時から午後11時まで(3時間)


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支局長からの手紙:隣国で生まれたら/高知(毎日新聞) [2008年12月14日(Sun)]
2008(平成20)年12月14日(日)
毎日新聞 地方版
トップ>地域ニュース>高知

支局長からの手紙:隣国で生まれたら/高知
http://mainichi.jp/area/kochi/news/20081214ddlk39070366000c.html

「人を殴ったことがありますか」「いいえ」

「誰かに殴られたことがありますか」「いいえ」

取材中に流暢(りゅうちょう)な日本語で
尋ねられました。
目の前にいる温厚で柔和なキム・ゼヒョンさん
(35)=高知市小津町=はどちらも「はい」です。
軍隊での体験です。

「行きたくはなかったけれど、仕方がなかった。
高校へ行くようなものです」。
キムさんは韓国南部の麗水出身です。
大学1年終了時に休学し、93〜96年の30カ月間、
空軍に入隊しました。

韓国の男性は17〜18歳で徴兵検査を受け、
2年余り兵役に就かなくてはなりません。
ソウルから北朝鮮の最前線までわずか約50キロ。
高知市で言えば、田野町や四万十町窪川あたりまでの
距離です。分断国家ゆえの法的義務です。

キムさんは大学1年の時、徴兵検査を受けました。
普通の健康状態なら合格します。
現在は7階級に分けられ、1〜3級が合格です。
兵役免除を狙い、人差し指を自分で切る人も
いるそうです。

「大学1年は目標が見つからない」。
以前、キムさんとランチをともにする機会があり、
そう言われて驚きました。入学早々なぜ。

「恐怖の軍隊生活が控えており、未来の設計が
できないのです」。
ばく然と知っていた徴兵制が身に迫り、
取材を思い立ちました。

工学部に在学中だったキムさんは空軍を志願しました。
パイロットになるのではなく、後方支援です。
専攻が生かせそうで、陸軍のように最前線に
行かなくてもよいからです。その代わり陸軍より
期間が長くなっています(当時は4カ月)。
レーダーを搭載した車両の整備や運転を担当
しました。

入隊時期は先送りできますが、入隊が1日でも
早ければ年下でも先輩です。大学の大切な時期に
入隊する理由です。

ミスの度に連帯責任の体罰が待っています。
30人ほどが腕立て伏せのような体勢で、
木の棒で殴られます。手をお尻に置き、頭で体を
支えます。時には1時間も。
慣れると、この姿勢でも寝られるそうです。

耐えかねた後輩は自殺を2回図り、結局除隊しました。
最初はネズミ駆除の薬を飲んで、次にトイレで手首を
切ったのです。自殺や脱走、事故死は後を絶ちません。

射撃訓練では銃を使います。ずしりと重い銃です。
撃つ度に反動で体を揺さぶられ、騒音で耳がこだま
します。
「人を殺せる武器だとは深く考えなかった」。
嫌なおもちゃだと感じていました。

階級が上がると、やらないつもりだった体罰を
していました。
「好きでやる人はいません。甘く見られない
ためです」。
復学すると、「頭は石」になっていました。

日本人女性と結婚し、03年以来、高知で暮らし、
韓国語を教えています。2歳の息子がいます。
どちらの国籍を選ぶかは本人に任せます。

軍隊は今、悪習を改善したとされています。
徴兵制は否定しませんし、軍隊では忍耐力が
つきましたが、
「子どもは送りたくはないです」。

もし隣国で生まれていたら……
自答を繰り返しています。

【高知支局長・大澤重人】

※ 次回は24日に掲載します。

shige.oozawa@mbx.mainichi.co.jp

毎日新聞 2008年12月14日 地方版
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