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なお、このブログは、自死等の相談に応じるものではありません。


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境界を生きる:性分化疾患・決断のとき 〜当事者、読者の声〜 男、女である前に人間 等(毎日、MSN産経) [2011年11月03日(Thu)]
2011(平成23)年11月03日(木・祝)
毎日新聞 東京朝刊
トップ>ライフスタイル>境界を生きる

境界を生きる:性分化疾患・決断のとき
〜当事者、読者の声〜
男、女である前に人間
http://mainichi.jp/life/dsd/news/20111103ddm013100006000c.html

◇理解得て結婚、自由に生きる
 告白「死ぬまでしない」

染色体やホルモンの異常が原因で男女の区別が難しい病を
取り上げた連載『境界を生きる〜性分化疾患・決断のとき』
(10月17〜19日)に多くの反響をいただきました。

当事者の立場から寄せられた体験や、
読者の声を紹介します。【丹野恒一】



「性分化疾患は簡単に割り切れるものではないが、
 男や女である前に人間なのだという
 命の原点を見つめ直すことが大切ではないか。」

神奈川県藤沢市の尼僧、高井叡空(えくう)さん(72)は、
連載にこんな感想を持ったという。

生まれつき膣(ちつ)がなかった高井さん。

「女性としての性発達に何らかの問題があったのは確か。
 性分化疾患という言葉は最近になって知ったが、
 そういったものの1つだと思って生きてきた。」

人生の転機は高校を卒業した直後に訪れた。
縁談が持ち上がり、すぐにまとまりかけたが、
体のことが問題になった。生理はなく、性交渉もできない。
子どもも産めないだろうと思われたからだ。

「半世紀以上も前の時代だから、拒絶されて当然だったはず。
 でも、相手はご家族を含めて
 『それでもいい。』と言ってくれた。」

両親の
「せめて形だけでも整えて。」
という勧めで、結婚前に手術を受けて膣を作ることになった。

近くでは病院が見つからず、大阪の大学病院に3カ月、
入院した。

「診察の時はいつも研修医たちが取り囲み、
 物珍しげにのぞき込んできた。」

という。

退院して半年後、20歳の秋に無事結婚した。
しかし、形成した膣が小さくなっていかないよう、
プラスチックの棒を常に挿入しておかねばならなかった。

入れておくだけでも恥ずかしかったが、
装着していた7年間で、人前で抜け落ちてしまったことが
3度もあった。

「そのたびパニックになった。」

つらい思い出がよみがえり、高井さんの目から涙が流れた。



子どものいない結婚生活。高井さんは自由に生きた。
アングラ劇団員、現代芸術家、レストランの経営にも
挑戦した。

そして50歳のとき、比叡山に登り、
修行中の僧と出会ったのがきっかけで尼僧になった。

「空庵(くうあん)」と名付けた自宅は寺の体裁をとらず、
ヨガの会を開いたり、若者が集まって
性のことから社会問題まで語り合う場になっている。



3年前に夫に先立たれた。
ふと思い立ち、かつて造膣手術を受けた大学病院に
カルテが残っていないか問い合わせた。
医師にも親にも詳しい説明を受けた記憶がなかったからだ。

カルテは既に廃棄され、自分がどんな体で生まれ、
何という病気と診断され、どんな手術を受けたのか、
分からないままになった。

高井さんは尼僧になった時、献体登録をした。

「私自身は知ることができないが、
 これからも生まれてくる性分化疾患の子どもたちが
 生きやすくなるよう、この体を医学の発展に
 生かしてほしい。」

と柔和な表情でほほえんだ。



2年前の連載時にも感想を書いてくれた
匿名の女性(62)からは、7枚の便箋につづった
手紙が届いた。

結婚から約3年後、30歳を過ぎたころに
下腹部に精巣が見つかり、性染色体も男性型であることが
判明したという。

子宮と卵巣がないことは19歳の時に知り、
自殺まで考えたが、ショックはそれ以上だった。

思わず医師に
「(男性としてならば)子どもを作る能力があるのか。」

と尋ねた。

もし「ある。」というなら、
夫とは離婚して男性として生きようと思った。
しかし、返ってきた答えは「能力はない。」だった。

いったん自分の中に男性的な部分を見つけてしまうと、
特に30代、40代は折り合いをつけて生きることに
苦しんだ。

築き上げた生活を壊さないよう、
「夫には死ぬまで絶対に告白しない。」
と決めている。

遺伝がかかわっているためか、
親族の中に似た症状の女性が複数いる。

周囲から差別的な扱いを受けていると聞いたこともあるが、
タブーになっていて互いに触れることはない。

女性は「私と同じ性分化疾患の若い人に言いたいこと」
として

「もし人生のパートナーを求めて生きようとするなら、
 生まれ育った場所ではなく、東京のような、
 いざとなればよそに移れるところがいい。

 病気のことを告白する場合は、
 人の心の痛みが分かる人かどうか
 しっかり見極めてほしい。」

と率直にアドバイスする。



人々の意識や社会の在り方に対する疑問や、
今後目指すべき方向についての意見も寄せられた。

静岡市駿河区の派遣社員、大原三琴さん(40)は

「人間は男と女にデジタル的に分けられるものではない。
 極めてアナログ的で幅のあるものだということが
 連載を通してはっきりした。
 自然界を見れば、それは珍しいことではなく、
 人間の認識の仕方に問題があったということだろう。」

と考える。

千葉県市川市の会社員、島 昌代さん(49)は

「誰の迷惑になるわけでもなく、本人に痛みさえない場合、
 それを『疾患』と定義することには疑問がある。

 肉体にメスを入れたり、ホルモン治療を受けたり、
 なぜそこまで無理をして男と女というたった
 2つのカテゴリーに人間を押し込まねばならないのか。

 性分化“疾患”をありのままに受け入れることが
 できない、懐の狭い社会の方にこそ問題がある。」

と訴えた。

また、薬害肝炎や薬害エイズの被害者支援をしている
東京都足立区の江川守利さん(57)は

「効率化を求める現代においては、
 画一化された社会のレールからはみ出す者は
 みんなマイノリティーとなる。
 そんな社会の在り方そのものが新たな差別や偏見を
 生み出し、マイノリティーを生きにくくしている。
 まずは存在を知り、理解を分かち合うことから
 始めたい。」

と提言した。

一方、京都府の無職の女性(47)は精神科を受診している
立場から

「男っぽい性格の女性もいれば、女っぽい性格の男性もいる。
 私の中にも男性的な部分があることに気付くことがある。
 周囲との関係に強い違和感があるのは、
 私もある意味で境界を生きているからかもしれない。」

としたうえで

「デリケートな内容にもかかわらず、
 取材に答えた当事者や関係者、医療者に
 敬意を払いたい。」

とのメールを寄せた。

毎日新聞 東京朝刊 2011年11月03日(木・祝)

◇ ◆ ◇ ◆ ◇

2011(平成23)年11月02日(水)
MSN産経ニュース
トップ>ニューストップ>ライフ>暮らし・トレンド

助産師が「いのちの授業」 性と命の尊さを伝える
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111102/trd11110207200005-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111102/trd11110207200005-n2.htm
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111102/trd11110207200005-n3.htm

低年齢化する性体験や犯罪、いじめ、自殺…。
子供を取り巻く環境が悪化する中、神戸市の助産師グループが
小中学校など教育現場で「いのちの授業」に取りくんでいる。

生命の誕生に向き合う助産師だからこそ伝えられる、
性と命の尊さ。

「君たちは一生懸命生まれてきた命なのよ。」

熱いメッセージが、迷い悩む子供たちの心を
揺さぶっている。 (横山由紀子)



「かけがえのない命を大切に。」

新生児の人形を見せながら、「いのちの授業」を行う
永原さん = 兵庫県加西市の加西市立北条中学校



■人生を大切にする

「生まれたばかりの赤ちゃんは、
 まぶしそうに目をシュバシュバさせて
 お母さんのおっぱいを探すの。
 君たちも十数年前、そんな風にみんなに祝福されて
 生まれてきたんだよ。」

兵庫県加西市の加西市立北条中学校で、
3年生を対象に行われた「いのちの授業」。

助産師の永原郁子さん(54)=神戸市北区=は、
新生児の人形を手にして語りかける。

スライドで、誕生を喜ぶ両親や祖父母ら家族の様子を
見せると、生徒たちの顔が思わずほころんだ。

永原さんは話す。

「お産の様子を聞いてもらうことは意味がある。
 『自分が生まれてきたのには意味がある。』
 『私は愛されている。』
 という自己肯定感につながり、
 人生を大切にする基盤になる。」



平成12年、永原さんは助産師仲間たち約20人と
「いのち語り隊」を立ち上げた。
永原さんはその代表を務めている。

きっかけは、地元の神戸市で起きた中学生による
児童連続殺傷事件(平成9年)や
17歳少年による西鉄高速バス乗っ取り事件(12年)
など、多発する少年の凶悪犯罪だった。

「命の現場にいる者として、
 命はかけがえのないものだということを
 伝えていかなければ。」

兵庫県内外の幼稚園や小中高校、大学、少年院などから
依頼が寄せられ、メンバーで手分けして
年間約100件の出張授業や講演を行う。

依頼の際には、「命について」「性に関して」などの
要望がある。

「その言葉によって、それぞれの学校が抱えている
 問題や課題が読み取れる。
 『性と命』を同時に語ることが、
 子供たちが直面する問題を解決することになる。」

と永原さん。

授業の内容は、
『お母さんのための性といのちの子育読本』
(いのちのことば社、1,260円)
にまとめられている。



■「胸が熱くなった」

加西市立北条中学校での授業では、
学校の要望で性教育に重点を置いた。

男女が愛し合って結ばれ、おびただしい数の精子と
たったひとつの卵子が出合った受精卵は奇跡に近い存在だ。
そして、赤ちゃんが誕生する。

性交渉を通じて罹患(りかん)するクラミジアなどの
性感染症についても解説。
心に響くエピソードを交えながら、正しい知識を伝える。

同校の長田大成君(15)は

「両親や祖父母、きょうだいなど、
 多くの人たちに祝福されて生まれてきたんだと思うと
 胸が熱くなった。」

桝田百香さん(15)も
「性のことを踏み込んで教えてくれて、
 とてもためになりました。」

永原さんは

「男女交際や妊娠、DVやいじめ、
 時に自殺を考えることもあり、若い頃は悩み多き時代。
 助産師として子供たちの性と命を
 しっかり支えていきたい。」

と話している。



■15歳未満の人工妊娠中絶は年々増加

平成21年度の厚生労働省の調査によると、
20歳未満の人工妊娠中絶件数は2万1,535件。
ここ5年間をみると、年々減少傾向にある。

ただ、15歳未満の少女については、
前年度比13.8%増の395件に上っている。
最近5年間でも毎年増え続けている。

MSN産経ニュース 2011年11月02日(水)07時18分
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