四季が被災地巡演 体育館公演に涙と拍手(朝日新聞)
[2011年07月26日(Tue)]
2011(平成23)年07月26日(火)
朝日新聞
asahi.com>エンタメ>映画・音楽・芸能>日刊スポーツ
>芸能ニュース
四季が被災地巡演 体育館公演に涙と拍手
http://www.asahi.com/showbiz/nikkan/NIK201107260038.html
岩手、宮城、福島の被災地3県を巡演する
劇団四季ミュージカル『ユタと不思議な仲間たち』の
東北特別招待公演が7月25日(月)、
岩手・大槌町の吉里吉里中学校体育館で始まった。
○
拍手が鳴りやまなかった。涙を手でぬぐう女子生徒もいた。
体育館を埋めた小中学生560人にとって初めて見る舞台。
巡演は急きょ決まった。
大きな被害に傷ついた子供たちを元気づけようと
約1万4,000人を招待する。
被災地とあってホールは使えず、
会場は小中学校の体育館で公演が行われた。
この日の吉里吉里中体育館は震災直後に遺体安置所になり、
168体が安置された。校庭には仮設住宅が立ち並ぶ。
その中、東北を舞台にした『ユタ−』が始まった。
東京から転校した少年は田舎の子供にいじめられる。
自殺願望を口にした少年の前に現れた
座敷わらし(間引きされた赤ちゃん)が
「生きるってすばらしい。」
と生きることの大切さを説く。
最後に少年といじめっ子が心を通わせ
「友達はいいもんだ。」
と歌う。
○
観劇した大槌中の6割の生徒の家が全壊か半壊し、
2人の生徒が亡くなった。
親を失った生徒も約20人いる。
吉里吉里中も8割の生徒の家が全壊か半壊し、
3人が親を亡くすなど、心に傷を負った子どもが多い。
終演後、家が半壊した大槌中3年の兼沢桃花さんは
「勇気と希望を持って前向きに生きるという
メッセージが伝わってきた。」
と言えば、仮設住宅で暮らす吉里吉里中3年の西村綾華さんも
「不自由な生活が続くけど、
皆さんからもらった元気を糧に頑張ります。」
その言葉に釜石市出身の座敷わらしペドロ役の
菊池 正(55)は
「元気をもらったという言葉を聞いて安心した。」
と涙を浮かべた。
劇団四季代表 浅利慶太氏の
「演劇の原点は見る人に生きる勇気を与えること。
原点に返った公演にしたい。」
との思いは子供たちに確かに伝わった。 【林 尚之】
朝日新聞 2011年07月26日(火)
朝日新聞
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四季が被災地巡演 体育館公演に涙と拍手
http://www.asahi.com/showbiz/nikkan/NIK201107260038.html
岩手、宮城、福島の被災地3県を巡演する
劇団四季ミュージカル『ユタと不思議な仲間たち』の
東北特別招待公演が7月25日(月)、
岩手・大槌町の吉里吉里中学校体育館で始まった。
○
拍手が鳴りやまなかった。涙を手でぬぐう女子生徒もいた。
体育館を埋めた小中学生560人にとって初めて見る舞台。
巡演は急きょ決まった。
大きな被害に傷ついた子供たちを元気づけようと
約1万4,000人を招待する。
被災地とあってホールは使えず、
会場は小中学校の体育館で公演が行われた。
この日の吉里吉里中体育館は震災直後に遺体安置所になり、
168体が安置された。校庭には仮設住宅が立ち並ぶ。
その中、東北を舞台にした『ユタ−』が始まった。
東京から転校した少年は田舎の子供にいじめられる。
自殺願望を口にした少年の前に現れた
座敷わらし(間引きされた赤ちゃん)が
「生きるってすばらしい。」
と生きることの大切さを説く。
最後に少年といじめっ子が心を通わせ
「友達はいいもんだ。」
と歌う。
○
観劇した大槌中の6割の生徒の家が全壊か半壊し、
2人の生徒が亡くなった。
親を失った生徒も約20人いる。
吉里吉里中も8割の生徒の家が全壊か半壊し、
3人が親を亡くすなど、心に傷を負った子どもが多い。
終演後、家が半壊した大槌中3年の兼沢桃花さんは
「勇気と希望を持って前向きに生きるという
メッセージが伝わってきた。」
と言えば、仮設住宅で暮らす吉里吉里中3年の西村綾華さんも
「不自由な生活が続くけど、
皆さんからもらった元気を糧に頑張ります。」
その言葉に釜石市出身の座敷わらしペドロ役の
菊池 正(55)は
「元気をもらったという言葉を聞いて安心した。」
と涙を浮かべた。
劇団四季代表 浅利慶太氏の
「演劇の原点は見る人に生きる勇気を与えること。
原点に返った公演にしたい。」
との思いは子供たちに確かに伝わった。 【林 尚之】
朝日新聞 2011年07月26日(火)