急がれる自殺防止対策(公明新聞)
[2011年06月27日(Mon)]
2011(平成23)年06月27日(月)
公明新聞(公明党ホームページ)
トップ>ニュース
急がれる自殺防止対策
http://www.komei.or.jp/news/detail/20110627_5584
今月6月10日に閣議決定された
2011年版『自殺対策白書』によると、
自殺者は13年連続で3万人を超え、
大きな社会問題となっている。
白書から、自殺防止対策の在り方を探るとともに、
公明党自殺防止対策プロジェクトチームの
赤松正雄座長(衆院議員)に
党の取り組みを聞いた。
◆13年連続の3万人記録
多重債務など経済的原因は減少 家庭不和が急増
2010年の自殺者は
昨年より1,155人減少したものの、
3万1,6901人。
(男性は2万2,283人、女性は9,407人。)
1998年に前年比で8,472人増の
3万2,863人を記録して以来、
自殺者は13年連続で3万人を超えた。

年代別にみると、
50代男性が4,593人で全体の14.5%を占め、
60代男性が4,179人、
40代男性が3,854人
と続いた。
職業別では失業者や年金生活者といった
無職が1万8,673人(58.9%)と
自殺者の半数以上を占めた。
遺書などから推定した原因や動機
(その内容から3つまで計上)は、
うつ病などの健康問題が最多で
1万5,802人に達する。
次いで
経済・生活問題が7,438人、
家庭問題が4,497人と続いた。
原因や動機を昨年と比較すると、
自殺者の増減と強い関係を持つ
経済・生活問題は11.2%減少。
中でも多重債務は19.9%、
事業不振は15.6%と、
それぞれ大きく減った。
この背景には08年秋以降の長期にわたる
経済・雇用情勢の悪化に歯止めが掛けられた
との見方がある。
その一方で、夫婦間や親子関係の不和に代表される
家庭問題は9.2%増加した。
発生月別に自殺者をみると、
3月が最多で、
自営業者や被雇用者、学生による自殺が多い。
曜日別では男女ともに“ブルーマンデー”との異名を持つ
「月曜日」が最も多い。
時間別では男性が「午前5時台、同6時台」
と早朝だったのに対し、
女性は対照的に「正午台、午後3時台」
に集中する結果となった。

◆予防的取り組みが急務
身近な人が悩む人支える体制を
自殺対策の基本的な考え方は、
2007年6月に閣議決定された
「自殺総合対策大綱」で示されている。
その考え方は、第一に
「自殺は追い込まれた末の死である。」
ということだ。
自殺は経済苦や健康問題、介護などの社会的要因と、
うつ病などによって引き起こされる将来への悲観といった
心理的要因が複雑に絡み合うことで生じるためだ。
第二は「自殺は防ぐことができる。」
自殺は複雑化した要因を解きほぐすことが
最大の予防策となる。
そのためには具体的な悩み事を専門家に相談するとともに、
うつ病などの精神疾患を治療することが重要だ。
第三は「自殺を考えている人はサイン(兆候)を発している。」
家族など身近な人が悩みを抱える人のサインに
気付くことも自殺予防につながるのだ。
こうした考え方を踏まえ、
自殺防止で重要な取り組みは、
継続的に自殺予防のメッセージを
社会に発信することだ。
長期にわたる不眠がうつ病の前兆であり、
それが自殺にもつながることから実施された
「お父さん、眠れてる?」
と題した睡眠キャンペーンのように、
当事者の気持ちに寄り添ったメッセージが
安心感につながるからだ。
悩みを持つ人に対し、家庭や職場などの身近な人が
「ゲートキーパー(自殺予防の門番)」
として、法テラスや精神科医といった
専門の相談機関などへつなぐことも重要だ。
うつ病など精神疾患への対応では、
内科や産婦人科などのかかりつけ医の
うつ病診断能力の向上や、
かかりつけ医と精神科医との連携強化が求められる。
また、自殺未遂の経験を持つ人への自殺予防も必要だ。
自殺者に占める自殺未遂経験者の割合は
男性が13.7%に対し、女性は30.1%に達する。
特に、20代と30代の女性は45%を超える。
再び自殺に走ることを防ぐためにも、
自殺未遂を起こして搬送された救急医療施設で、
精神科医による診察も同時に受けられる
体制の構築などが急がれる。
◆東日本大震災の影響懸念
長期にわたる心のケアが必要に
東日本大震災から3カ月半が過ぎたが、
5月の全国の自殺者は3,329人(暫定値)で、
昨年より19.7%増加。
中でも東京電力福島第1原発事故で
深刻な被害に遭っている福島県の自殺者は
68人で、昨年よりも38.7%増えている。
被災者は地震と津波による心の傷や大震災で
多数の死者や行方不明者が出たことに対し
喪失感を強めている。
避難所などでの様子から、
PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの発症は
少ないとみられているが、
精神的な不調や不安感を持っている危険性は
高い。
特に、原発事故によって大打撃を受けている
福島県の畜産農家や野菜農家の心労は深い。
自殺を防止するためにも医療・福祉関係者などによる
「アウトリーチ(訪問支援)」を充実させ、
長期にわたって心のケアに取り組む
体制の構築が求められている。
◆公明 活力に満ちた社会へ先導
党自殺防止対策プロジェクトチーム
赤松正雄 座長(衆院議員)
わが国は交通事故によって
毎年1万人が死亡する社会から転換を遂げたが、
この流れに逆らうかのように
自殺者が3万人を超えるという事態に陥っている。
この背景には「失われた10年」とも「20年」ともいわれる
長期の経済停滞が招いた格差の拡大や
雇用の悪化などがある。
また、インターネットを通して
若者が自殺希望者を募る姿にみられるように、
「死」を安易に考える社会的風潮もある。
自殺予防の取り組みとして、
セーフティーネット(安全網)の再構築は
欠かせない。
具体的には、生活保護に代表される
経済的な支援だけでなく、
若者や高齢者の特性を生かした仕事を
提供できる仕組みをつくることなどが
考えられる。
全国各地には自殺予防で成果を挙げている
NPO法人などがある。
増え続ける自殺者に歯止めを掛けるためにも、
こうした団体の活動を後押しすることも重要だ。
自殺を押さえ込むためには、
明るく活力に満ちた社会を築かなければならない。
公明党はその先導役を果たしていきたい。
公明新聞 2011年06月27日(月)付
公明新聞(公明党ホームページ)
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急がれる自殺防止対策
http://www.komei.or.jp/news/detail/20110627_5584
今月6月10日に閣議決定された
2011年版『自殺対策白書』によると、
自殺者は13年連続で3万人を超え、
大きな社会問題となっている。
白書から、自殺防止対策の在り方を探るとともに、
公明党自殺防止対策プロジェクトチームの
赤松正雄座長(衆院議員)に
党の取り組みを聞いた。
◆13年連続の3万人記録
多重債務など経済的原因は減少 家庭不和が急増
2010年の自殺者は
昨年より1,155人減少したものの、
3万1,6901人。
(男性は2万2,283人、女性は9,407人。)
1998年に前年比で8,472人増の
3万2,863人を記録して以来、
自殺者は13年連続で3万人を超えた。

年代別にみると、
50代男性が4,593人で全体の14.5%を占め、
60代男性が4,179人、
40代男性が3,854人
と続いた。
職業別では失業者や年金生活者といった
無職が1万8,673人(58.9%)と
自殺者の半数以上を占めた。
遺書などから推定した原因や動機
(その内容から3つまで計上)は、
うつ病などの健康問題が最多で
1万5,802人に達する。
次いで
経済・生活問題が7,438人、
家庭問題が4,497人と続いた。
原因や動機を昨年と比較すると、
自殺者の増減と強い関係を持つ
経済・生活問題は11.2%減少。
中でも多重債務は19.9%、
事業不振は15.6%と、
それぞれ大きく減った。
この背景には08年秋以降の長期にわたる
経済・雇用情勢の悪化に歯止めが掛けられた
との見方がある。
その一方で、夫婦間や親子関係の不和に代表される
家庭問題は9.2%増加した。
発生月別に自殺者をみると、
3月が最多で、
自営業者や被雇用者、学生による自殺が多い。
曜日別では男女ともに“ブルーマンデー”との異名を持つ
「月曜日」が最も多い。
時間別では男性が「午前5時台、同6時台」
と早朝だったのに対し、
女性は対照的に「正午台、午後3時台」
に集中する結果となった。

◆予防的取り組みが急務
身近な人が悩む人支える体制を
自殺対策の基本的な考え方は、
2007年6月に閣議決定された
「自殺総合対策大綱」で示されている。
その考え方は、第一に
「自殺は追い込まれた末の死である。」
ということだ。
自殺は経済苦や健康問題、介護などの社会的要因と、
うつ病などによって引き起こされる将来への悲観といった
心理的要因が複雑に絡み合うことで生じるためだ。
第二は「自殺は防ぐことができる。」
自殺は複雑化した要因を解きほぐすことが
最大の予防策となる。
そのためには具体的な悩み事を専門家に相談するとともに、
うつ病などの精神疾患を治療することが重要だ。
第三は「自殺を考えている人はサイン(兆候)を発している。」
家族など身近な人が悩みを抱える人のサインに
気付くことも自殺予防につながるのだ。
こうした考え方を踏まえ、
自殺防止で重要な取り組みは、
継続的に自殺予防のメッセージを
社会に発信することだ。
長期にわたる不眠がうつ病の前兆であり、
それが自殺にもつながることから実施された
「お父さん、眠れてる?」
と題した睡眠キャンペーンのように、
当事者の気持ちに寄り添ったメッセージが
安心感につながるからだ。
悩みを持つ人に対し、家庭や職場などの身近な人が
「ゲートキーパー(自殺予防の門番)」
として、法テラスや精神科医といった
専門の相談機関などへつなぐことも重要だ。
うつ病など精神疾患への対応では、
内科や産婦人科などのかかりつけ医の
うつ病診断能力の向上や、
かかりつけ医と精神科医との連携強化が求められる。
また、自殺未遂の経験を持つ人への自殺予防も必要だ。
自殺者に占める自殺未遂経験者の割合は
男性が13.7%に対し、女性は30.1%に達する。
特に、20代と30代の女性は45%を超える。
再び自殺に走ることを防ぐためにも、
自殺未遂を起こして搬送された救急医療施設で、
精神科医による診察も同時に受けられる
体制の構築などが急がれる。
◆東日本大震災の影響懸念
長期にわたる心のケアが必要に
東日本大震災から3カ月半が過ぎたが、
5月の全国の自殺者は3,329人(暫定値)で、
昨年より19.7%増加。
中でも東京電力福島第1原発事故で
深刻な被害に遭っている福島県の自殺者は
68人で、昨年よりも38.7%増えている。
被災者は地震と津波による心の傷や大震災で
多数の死者や行方不明者が出たことに対し
喪失感を強めている。
避難所などでの様子から、
PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの発症は
少ないとみられているが、
精神的な不調や不安感を持っている危険性は
高い。
特に、原発事故によって大打撃を受けている
福島県の畜産農家や野菜農家の心労は深い。
自殺を防止するためにも医療・福祉関係者などによる
「アウトリーチ(訪問支援)」を充実させ、
長期にわたって心のケアに取り組む
体制の構築が求められている。
◆公明 活力に満ちた社会へ先導
党自殺防止対策プロジェクトチーム
赤松正雄 座長(衆院議員)
わが国は交通事故によって
毎年1万人が死亡する社会から転換を遂げたが、
この流れに逆らうかのように
自殺者が3万人を超えるという事態に陥っている。
この背景には「失われた10年」とも「20年」ともいわれる
長期の経済停滞が招いた格差の拡大や
雇用の悪化などがある。
また、インターネットを通して
若者が自殺希望者を募る姿にみられるように、
「死」を安易に考える社会的風潮もある。
自殺予防の取り組みとして、
セーフティーネット(安全網)の再構築は
欠かせない。
具体的には、生活保護に代表される
経済的な支援だけでなく、
若者や高齢者の特性を生かした仕事を
提供できる仕組みをつくることなどが
考えられる。
全国各地には自殺予防で成果を挙げている
NPO法人などがある。
増え続ける自殺者に歯止めを掛けるためにも、
こうした団体の活動を後押しすることも重要だ。
自殺を押さえ込むためには、
明るく活力に満ちた社会を築かなければならない。
公明党はその先導役を果たしていきたい。
公明新聞 2011年06月27日(月)付



