線維筋痛症 治療進む 昨秋保険適用 抗てんかん薬で緩和も(東京新聞)
[2011年06月28日(Tue)]
2011(平成23)年06月28日(火)
東京新聞
トップ>暮らし・健康>健康一覧
【健康】
線維筋痛症 治療進む 昨秋保険適用
抗てんかん薬で緩和も
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/health/CK2011062802000103.html
体のあちこちに激しい痛みが出る線維筋痛症。
知名度はまだ低く適切な診断や治療を
受けられないまま、医療機関を転々とする患者も多い。
一方、使える薬が増えるなど、
療養環境は変化しつつある。
(佐橋 大)

治療法や痛みとの付き合い方などを情報交換して
支え合う患者会は全国に広がる
○
三重県東員町の女性(60)は十数年来、
腕や背中など全身を襲う激痛に苦しんできた。
ひどいときは、箸を持つだけで痛みが走った。
整形外科などを何カ所受診しても
「原因不明」「異常なし」と言われるばかり。
痛みを周囲に信じてもらえなかったのがつらかったという。
線維筋痛症と診断され、昨秋から同症を含む
「末梢(まっしょう)神経障害性疼痛(とうつう)」
で使えるようになった抗てんかん薬、
プレガバリン(商品名リリカ)を服用。
体に合ったのか、痛みが和らいでいる。
「もっと早く診断してもらい、
薬を処方してもらえたら。」
と感じている。
○
線維筋痛症の痛みは、痛みを感じる神経の異常などが
原因との説があるが、根本的な原因は明らかになっていない。
激痛で日常生活が困難になる人も多い。
関節リウマチのような関節の炎症はなく、
エックス線検査や、炎症反応を見る血液検査で
異常を示さないのも特徴だ。
国内では、1990年にできた
米国リウマチ学会の基準に基づき、医師が診断。
広い範囲の痛みが3カ月以上続き、決められた全身18カ所の
圧痛点を4キロの力で押し、11カ所以上に痛みがあれば
線維筋痛症と判定している。
全国に200万人の患者がいるとの推計もあるが、
病気の認識や診断技術が広がっていないこともあって、
実際に治療を受けている人は、ごくわずか。
2004年の調査では、症状が出てから初診に至るまでの
時間は平均4.3年。
男女比では1対5で女性が多く、中年以降で多発する。
痛みとともに、疲労感や関節のこわばり、抑うつ症状を
伴うことによって、関節リウマチやうつ病などと
間違えられやすい。
関節リウマチなど症状の似た病気との併発も
しばしばあることが、この病気の診断を困難にしている。

○
線維筋痛症に詳しい藤田保健衛生大・七栗サナトリウム(津市)
の松本美富士(よしふじ)教授(内科)は
「誤った診断から、効果的でない無駄な治療が
続けられるケースが後を絶たない。」
と指摘する。
「圧痛点を4キロの力で押す」など、
診断基準が専門的過ぎることも、
診断が一般に広がらない要因のようだ。
松本教授が注目するのは、昨年、米国で提唱された
新しい診断基準だ。
新基準では、痛みや疲労感などを問診し、答えを数値化、
一定以上の点数だと「線維筋痛症の可能性が高い」と判断。
合計点数によって重症度も分かる。
東京の一部の医療機関で検証が済み、
年内にも全国的な検証が始まる予定。
「専門的な技術がなくても診断でき、
早く治療につながる。」
と松本教授は期待する。
◇
線維筋痛症は原因不明のため、
治療は、痛みを抑え、和らげる対症療法に終始している。
一般的な痛み止めである非ステロイド性抗炎症薬は
効かないことが多く、神経伝達物質セロトニンなどの
再取り込みを阻害する抗うつ薬(SSRI、SNRI)、
抗てんかん薬のプレガバリンなどを用いることが多い。
全員に効く薬はなく、使ってみて効果を確かめる
という状態だ。
抗うつ薬は多くの患者で保険が使える。
患者の7割で抑うつ症状が現れ
抑うつの治療薬として処方できるからだ。
これらの抗うつ薬を用いると、
痛みを抑える神経回路が活発になり、
痛みが抑えられると考えられる。
プレガバリンが昨年、末梢神経障害性疼痛で
保険が適用されるようになるなど、
海外で有効とされる薬が、国内でも徐々に使えるように
なってきた。
軽い運動が症状軽減に有効な場合もある。
ストレスを減らす生活習慣の見直しも有効とされる。
線維筋痛症を診る医療機関は、
日本線維筋痛症学会(学会名で検索)
ホームページで閲覧できる。
東京新聞 2011年06月28日(火)
東京新聞
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【健康】
線維筋痛症 治療進む 昨秋保険適用
抗てんかん薬で緩和も
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/health/CK2011062802000103.html
体のあちこちに激しい痛みが出る線維筋痛症。
知名度はまだ低く適切な診断や治療を
受けられないまま、医療機関を転々とする患者も多い。
一方、使える薬が増えるなど、
療養環境は変化しつつある。
(佐橋 大)

治療法や痛みとの付き合い方などを情報交換して
支え合う患者会は全国に広がる
○
三重県東員町の女性(60)は十数年来、
腕や背中など全身を襲う激痛に苦しんできた。
ひどいときは、箸を持つだけで痛みが走った。
整形外科などを何カ所受診しても
「原因不明」「異常なし」と言われるばかり。
痛みを周囲に信じてもらえなかったのがつらかったという。
線維筋痛症と診断され、昨秋から同症を含む
「末梢(まっしょう)神経障害性疼痛(とうつう)」
で使えるようになった抗てんかん薬、
プレガバリン(商品名リリカ)を服用。
体に合ったのか、痛みが和らいでいる。
「もっと早く診断してもらい、
薬を処方してもらえたら。」
と感じている。
○
線維筋痛症の痛みは、痛みを感じる神経の異常などが
原因との説があるが、根本的な原因は明らかになっていない。
激痛で日常生活が困難になる人も多い。
関節リウマチのような関節の炎症はなく、
エックス線検査や、炎症反応を見る血液検査で
異常を示さないのも特徴だ。
国内では、1990年にできた
米国リウマチ学会の基準に基づき、医師が診断。
広い範囲の痛みが3カ月以上続き、決められた全身18カ所の
圧痛点を4キロの力で押し、11カ所以上に痛みがあれば
線維筋痛症と判定している。
全国に200万人の患者がいるとの推計もあるが、
病気の認識や診断技術が広がっていないこともあって、
実際に治療を受けている人は、ごくわずか。
2004年の調査では、症状が出てから初診に至るまでの
時間は平均4.3年。
男女比では1対5で女性が多く、中年以降で多発する。
痛みとともに、疲労感や関節のこわばり、抑うつ症状を
伴うことによって、関節リウマチやうつ病などと
間違えられやすい。
関節リウマチなど症状の似た病気との併発も
しばしばあることが、この病気の診断を困難にしている。

○
線維筋痛症に詳しい藤田保健衛生大・七栗サナトリウム(津市)
の松本美富士(よしふじ)教授(内科)は
「誤った診断から、効果的でない無駄な治療が
続けられるケースが後を絶たない。」
と指摘する。
「圧痛点を4キロの力で押す」など、
診断基準が専門的過ぎることも、
診断が一般に広がらない要因のようだ。
松本教授が注目するのは、昨年、米国で提唱された
新しい診断基準だ。
新基準では、痛みや疲労感などを問診し、答えを数値化、
一定以上の点数だと「線維筋痛症の可能性が高い」と判断。
合計点数によって重症度も分かる。
東京の一部の医療機関で検証が済み、
年内にも全国的な検証が始まる予定。
「専門的な技術がなくても診断でき、
早く治療につながる。」
と松本教授は期待する。
◇
線維筋痛症は原因不明のため、
治療は、痛みを抑え、和らげる対症療法に終始している。
一般的な痛み止めである非ステロイド性抗炎症薬は
効かないことが多く、神経伝達物質セロトニンなどの
再取り込みを阻害する抗うつ薬(SSRI、SNRI)、
抗てんかん薬のプレガバリンなどを用いることが多い。
全員に効く薬はなく、使ってみて効果を確かめる
という状態だ。
抗うつ薬は多くの患者で保険が使える。
患者の7割で抑うつ症状が現れ
抑うつの治療薬として処方できるからだ。
これらの抗うつ薬を用いると、
痛みを抑える神経回路が活発になり、
痛みが抑えられると考えられる。
プレガバリンが昨年、末梢神経障害性疼痛で
保険が適用されるようになるなど、
海外で有効とされる薬が、国内でも徐々に使えるように
なってきた。
軽い運動が症状軽減に有効な場合もある。
ストレスを減らす生活習慣の見直しも有効とされる。
線維筋痛症を診る医療機関は、
日本線維筋痛症学会(学会名で検索)
ホームページで閲覧できる。
東京新聞 2011年06月28日(火)



