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NPO法人宮崎自殺防止センターを応援したい

NPO法人国際ビフレンダーズ 宮崎自殺防止
センターでボランティア活動を始めました。
いろいろと勉強中です。

なお、このブログは、自死等の相談に応じるものではありません。


NPO法人宮崎自殺防止センター
■ TEL 0985(77)9090
■ 毎週 日・水・金曜日
   午後8時から午後11時まで(3時間)


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自殺志願者が自殺防止NPOから止められるまでの一部始終(NEWSポストセブン) [2011年05月15日(Sun)]
2011(平成23)年05月15日(日)
NEWSポストセブン
トップ>国内>2011年05月15日(日)

自殺志願者が自殺防止NPOから止められるまでの一部始終
http://www.news-postseven.com/archives/20110515_20031.html

平成22年度の自殺者数、3万1,690人。
現在発表されている東日本大震災の犠牲者を上回る。

作家の山藤章一郎氏が「自殺防止NPO」と
自殺志願者のやり取りについてレポートする。

* * *

高田馬場にも、NPO法人〈東京自殺防止センター〉がある。
夜8時から朝6時までの受付で、1日平均40件の相談に乗る。
スタッフ総勢100人を越す大所帯の代表者・
西原由記子さんは、死ぬ人と一歩手前で引き返してくる人の
違いをいう。

「電話口で彼らはいいます。
 『なぜ生きていなければならないんですか。死にたいんです。
  どうして止めるんですか。』
 と。」



たとえばある日、センターに電話が入った。男はいう。

「死ぬことに決めました。遺言だ、聞いてくれ。」

睡眠薬を飲んでいる。ろれつがまわらない。

「どこで死ぬおつもりですか。」

「川で、近くの。いや、練炭で。」

「練炭? 車のなか?」

「そうです。」



練炭なら、窓を開けさせなければならない。
根気よく押し問答を繰りかえした。
とうとう外の雑音が受話器に伝わってきた。

「死ぬあなたをとめられないけど、
 どこにいるのかだけ教えてください。
 あなたが死んだら最後に話をした私が
 あなたの後始末をしなければなりませんから。
 あなたの言葉にいま私は心を震わせています。」

やがて男は少しずつ話し始める。

「××市の××寺に、お母さんが眠ってるんだ。
 死んだら、俺はお母さんに抱かれて眠りたいんだ。」

「分かりました。そうしましょ。」

「うん。」

「それにしてもいまの場所を教えてくれないと
 お寺にもいけない。」

東京近郊の××山の麓だった。



こういう時の世界的ルールがある。
ふたりひと組で向かうこと。
1時間と少しかかって到着した。たしかに車が停まっていた。

男はいま元気で働いている。西原さんの願い。

「『死にたいし、生きたい。
 生きたいけど、死にたい』。

 ちょっとしたでこぼこで人は転びかけます。
 支えようと思わず出した私の手で、
 死から引き返してくれればと願っているのです。」

※ 週刊ポスト 2011年5月20日号

NEWSポストセブン 2011年05月15日(日)07時00分
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