最期は家族といたい… 13歳少女、延命手術を断る 英国(朝日新聞)
[2008年11月14日(Fri)]
イギリスはボーイスカウト活動の発祥の地であるなど、
ボランティア活動がとても盛んなお国柄だそうだ。
自殺防止センターの活動も、イギリスの牧師、故チャド・バラー氏が
始めた市民活動が、共感と理解を得て世界中に広まったものである。
●
イギリスは「個」や個人の尊厳、自己決定を尊重する国、
いわゆる大人の国といったイメージを持っている。
「自死」と「尊厳死」の問題はきわめてむずかしいと
いつも感じているが、子どもの尊厳死の問題はさらに難問である。
自分が彼女の立場だったら、同じ行動を選択したかも知れないが、
自分が病院スタッフの立場だったら、おそらく彼女を全力で説得していた
かも知れない。
自分のなかでは未だに答えが出ず、迷いは解けない。
おそらくは、彼女と大切な他者(両親、きょうだい、親族、知人・友人、
医療関係者等)との間で十分に話し合って決まるべきテーマかと考える。
●
別の最近の毎日新聞のコラムで、英国人外交官のジョークが紹介されていて、
「英国人は議論自体が好き」
「米国人は議論に勝つことが好き」
「日本人は議論自体が嫌い」
との説明に、思わず納得し、苦笑してしまった (;^_^A
日本でも、もっと「生と死」について、広く議論や意見交換が
なされてしかるべきではないかと考える。
以下、引用
*******
2008(平成20)年11月14日(金)
朝日新聞
asahi.com>ニュース>国際>ヨーロッパ
最期は家族といたい…
13歳少女、延命手術を断る 英国
ハンナさん(右)と父アンドリューさん
=ケイターズ・ニュース提供
ハンナ・ジョーンズさん
=ケイターズ・ニュース提供
ハンナ・ジョーンズさん
=ケイターズ・ニュース提供
【ロンドン=土佐茂生】
半年の命と宣告された英国の13歳の少女が、
延命策としての心臓の移植手術を拒否した。
病院側は手術の実施を求めて法的手段を試みたが、
少女自らが説得して断念させた。
病院ではなく自宅で家族に囲まれ、
普通に暮らしながら死んでいく権利を勝ち取った。
英メディアによると、英中西部ヘレフォード近くに住む
ハンナ・ジョーンズさんは5歳の時、白血病を患った。
心臓に穴を開けて化学療法を受けるなど入退院を繰り返し、
過去2年間で数回の手術を受けた。それでも心臓の10%しか
正常に機能しない状態で、今年7月には医師から余命半年と
告げられた。
病院側が勧める心臓の移植手術は、成功する可能性は高くなく、
白血病が再発する恐れもあった。ハンナさんは失敗して
病院で死ぬより、家族と暮らすことを選び、移植手術を拒否、
自宅に戻った。
ところが、病院側は手術の実施こそがハンナさんの命を助ける手段と思い、
裁判所に提訴して家族からハンナさんを引き離す意向を伝えてきた。
これに対して、ハンナさんは
「小さい時からずっと病院で、ひどい思い出ばかりだった。
家族と離れたくない」
と訴え、病院側に提訴を断念させたという。
娘の決断について、元集中治療室の看護師だった
母のカースティさん(42)は
「親にとって軽い決断ではなかった。
でも、彼女の意思をかなえてあげたい。
娘は、親が思うより成長していた。
心から誇りに思う」
と話している。
2008年11月14日17時01分
*******
以上、引用終わり
ボランティア活動がとても盛んなお国柄だそうだ。
自殺防止センターの活動も、イギリスの牧師、故チャド・バラー氏が
始めた市民活動が、共感と理解を得て世界中に広まったものである。
●
イギリスは「個」や個人の尊厳、自己決定を尊重する国、
いわゆる大人の国といったイメージを持っている。
「自死」と「尊厳死」の問題はきわめてむずかしいと
いつも感じているが、子どもの尊厳死の問題はさらに難問である。
自分が彼女の立場だったら、同じ行動を選択したかも知れないが、
自分が病院スタッフの立場だったら、おそらく彼女を全力で説得していた
かも知れない。
自分のなかでは未だに答えが出ず、迷いは解けない。
おそらくは、彼女と大切な他者(両親、きょうだい、親族、知人・友人、
医療関係者等)との間で十分に話し合って決まるべきテーマかと考える。
●
別の最近の毎日新聞のコラムで、英国人外交官のジョークが紹介されていて、
「英国人は議論自体が好き」
「米国人は議論に勝つことが好き」
「日本人は議論自体が嫌い」
との説明に、思わず納得し、苦笑してしまった (;^_^A
日本でも、もっと「生と死」について、広く議論や意見交換が
なされてしかるべきではないかと考える。
以下、引用
*******
2008(平成20)年11月14日(金)
朝日新聞
asahi.com>ニュース>国際>ヨーロッパ
最期は家族といたい…
13歳少女、延命手術を断る 英国
ハンナさん(右)と父アンドリューさん
=ケイターズ・ニュース提供
ハンナ・ジョーンズさん
=ケイターズ・ニュース提供
ハンナ・ジョーンズさん
=ケイターズ・ニュース提供
【ロンドン=土佐茂生】
半年の命と宣告された英国の13歳の少女が、
延命策としての心臓の移植手術を拒否した。
病院側は手術の実施を求めて法的手段を試みたが、
少女自らが説得して断念させた。
病院ではなく自宅で家族に囲まれ、
普通に暮らしながら死んでいく権利を勝ち取った。
英メディアによると、英中西部ヘレフォード近くに住む
ハンナ・ジョーンズさんは5歳の時、白血病を患った。
心臓に穴を開けて化学療法を受けるなど入退院を繰り返し、
過去2年間で数回の手術を受けた。それでも心臓の10%しか
正常に機能しない状態で、今年7月には医師から余命半年と
告げられた。
病院側が勧める心臓の移植手術は、成功する可能性は高くなく、
白血病が再発する恐れもあった。ハンナさんは失敗して
病院で死ぬより、家族と暮らすことを選び、移植手術を拒否、
自宅に戻った。
ところが、病院側は手術の実施こそがハンナさんの命を助ける手段と思い、
裁判所に提訴して家族からハンナさんを引き離す意向を伝えてきた。
これに対して、ハンナさんは
「小さい時からずっと病院で、ひどい思い出ばかりだった。
家族と離れたくない」
と訴え、病院側に提訴を断念させたという。
娘の決断について、元集中治療室の看護師だった
母のカースティさん(42)は
「親にとって軽い決断ではなかった。
でも、彼女の意思をかなえてあげたい。
娘は、親が思うより成長していた。
心から誇りに思う」
と話している。
2008年11月14日17時01分
*******
以上、引用終わり