悪臭で通報…一面に血液や体液 事件現場清掃人が語る壮絶現場(MSN産経ニュース)
[2010年08月16日(Mon)]
2010(平成22)年08月16日(月)
MSN産経ニュース
ニューストップ>事件>犯罪・疑惑
悪臭で通報…一面に血液や体液 事件現場清掃人が語る壮絶現場
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100816/crm1008162203028-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100816/crm1008162203028-n2.htm
40代の男性が孤独死したマンションの一室。
血痕は黒く変色していた
100歳以上の高齢者の所在不明が相次ぎ、
大きな問題となっている。
核家族化が進み、親類はおろか親兄弟でも音信不通になる社会−。
増え続ける孤独死の現場に、事件現場清掃人と足を踏み入れた。
1,000件以上の現場を経験した職人は
「高齢者よりも働き盛りの男性が突然死するケースが多い」
と意外な実態を明かした。 (夕刊フジ)
●
「高齢者は病院に通っていたり介護されていることが多いので
異変に気づくのが早い。
孤独死で多いのは、ふだんは元気な45−65歳の男性で
独身の人。飲食はコンビニ弁当や酒など不養生で、
さらに失業していれば、発見までに時間がかかりますね」
と語るのは、A&Tコーポレーション代表の
高江洲 敦 氏(38)。
高江洲氏は2003年から自殺、孤独死、事件現場を専門に扱う
清掃業を始め、1,000件以上の死者の痕跡を消してきた。
今年4月に出版した
著書『事件現場清掃人が行く』(飛鳥新社)
で悲惨な現場や希薄な親族関係、憤る家主などの
人間模様を記した。
「孤独死自体は冬場に多いが、われわれが出ていくのは
夏場が多い。
本部だけで先月は27件も扱った」
といい、インタビュー中にも依頼の電話がかかってきた。
「まだ作業途中の部屋がある」
と聞き、同行させてもらうことにした。
●
死臭を消し去る特殊な薬剤など、仕事道具を満載した
ピックアップトラックで向かった先は
東京都内でも有数の高級住宅街。
まだ築年数の浅いワンルームマンションの2階に、現場はあった。
「室内の廊下で倒れていた。玄関に頭を向けていたので、
外に出ようとしていたのかも。
発見時は死後1カ月ぐらい。
同じアパートの住人がにおいで気づき、通報しました」
と高江洲氏。
玄関から廊下にかけてビニールシートが敷かれ、
毛髪や赤黒い血痕がはっきりと残る。
バラバラとハエの死骸が転がっている。
●
住んでいたのは40代前半の男性。サラリーマンだったが
最近になって仕事を辞めていた。
警察は急性疾患による病死と判断し、
遺骨や遺品の一部は遠隔地に住む妹が上京して引き取ったという。
「最初は一面に血液や体液が広がっていた。
かなりの部分をふき取った」(高江洲氏)
というが、においで息が詰まりそうだったという。
夏場の遺体は急速に腐敗が進み、
頭部と腹部から先に崩壊していく。
そして、血液や体液が広範囲に流れ出す。
フローリングの下や木製ドア、石膏ボードの壁にも染み込み、
ふいただけでは、においは消えない。
建材を外し独自に開発した薬剤で体液のタンパク質を分解し、
においを消し去る。リフォームできる直前にまで
物件を回復させるのが高江洲氏の仕事だ。
遺品整理も込みで費用は約30万円。
費用は遺族が支払うのが原則だ。
●
だが、
「親類が見つかっても費用の支払いは拒否して
『遺骨だけは引き取る』という人や、
保証人が見つからないケースが本当に多い。
遺品もほとんど資産価値がなく、
通帳があっても勝手に下ろすわけにはいかない。
結局は家主が泣き寝入りすることになります」。
すでに大手賃貸業者の一部には、
40代以上の単身者に物件を貸し渋る傾向があるという。
そこで高江洲氏は現在、孤独死した場合の家賃補償や
原状回復費用をカバーする損害保険の創設を目指して
活動しているという。
MSN産経ニュース 2010年08月16日(月)22時03分
MSN産経ニュース
ニューストップ>事件>犯罪・疑惑
悪臭で通報…一面に血液や体液 事件現場清掃人が語る壮絶現場
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100816/crm1008162203028-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100816/crm1008162203028-n2.htm
40代の男性が孤独死したマンションの一室。
血痕は黒く変色していた
100歳以上の高齢者の所在不明が相次ぎ、
大きな問題となっている。
核家族化が進み、親類はおろか親兄弟でも音信不通になる社会−。
増え続ける孤独死の現場に、事件現場清掃人と足を踏み入れた。
1,000件以上の現場を経験した職人は
「高齢者よりも働き盛りの男性が突然死するケースが多い」
と意外な実態を明かした。 (夕刊フジ)
●
「高齢者は病院に通っていたり介護されていることが多いので
異変に気づくのが早い。
孤独死で多いのは、ふだんは元気な45−65歳の男性で
独身の人。飲食はコンビニ弁当や酒など不養生で、
さらに失業していれば、発見までに時間がかかりますね」
と語るのは、A&Tコーポレーション代表の
高江洲 敦 氏(38)。
高江洲氏は2003年から自殺、孤独死、事件現場を専門に扱う
清掃業を始め、1,000件以上の死者の痕跡を消してきた。
今年4月に出版した
著書『事件現場清掃人が行く』(飛鳥新社)
で悲惨な現場や希薄な親族関係、憤る家主などの
人間模様を記した。
「孤独死自体は冬場に多いが、われわれが出ていくのは
夏場が多い。
本部だけで先月は27件も扱った」
といい、インタビュー中にも依頼の電話がかかってきた。
「まだ作業途中の部屋がある」
と聞き、同行させてもらうことにした。
●
死臭を消し去る特殊な薬剤など、仕事道具を満載した
ピックアップトラックで向かった先は
東京都内でも有数の高級住宅街。
まだ築年数の浅いワンルームマンションの2階に、現場はあった。
「室内の廊下で倒れていた。玄関に頭を向けていたので、
外に出ようとしていたのかも。
発見時は死後1カ月ぐらい。
同じアパートの住人がにおいで気づき、通報しました」
と高江洲氏。
玄関から廊下にかけてビニールシートが敷かれ、
毛髪や赤黒い血痕がはっきりと残る。
バラバラとハエの死骸が転がっている。
●
住んでいたのは40代前半の男性。サラリーマンだったが
最近になって仕事を辞めていた。
警察は急性疾患による病死と判断し、
遺骨や遺品の一部は遠隔地に住む妹が上京して引き取ったという。
「最初は一面に血液や体液が広がっていた。
かなりの部分をふき取った」(高江洲氏)
というが、においで息が詰まりそうだったという。
夏場の遺体は急速に腐敗が進み、
頭部と腹部から先に崩壊していく。
そして、血液や体液が広範囲に流れ出す。
フローリングの下や木製ドア、石膏ボードの壁にも染み込み、
ふいただけでは、においは消えない。
建材を外し独自に開発した薬剤で体液のタンパク質を分解し、
においを消し去る。リフォームできる直前にまで
物件を回復させるのが高江洲氏の仕事だ。
遺品整理も込みで費用は約30万円。
費用は遺族が支払うのが原則だ。
●
だが、
「親類が見つかっても費用の支払いは拒否して
『遺骨だけは引き取る』という人や、
保証人が見つからないケースが本当に多い。
遺品もほとんど資産価値がなく、
通帳があっても勝手に下ろすわけにはいかない。
結局は家主が泣き寝入りすることになります」。
すでに大手賃貸業者の一部には、
40代以上の単身者に物件を貸し渋る傾向があるという。
そこで高江洲氏は現在、孤独死した場合の家賃補償や
原状回復費用をカバーする損害保険の創設を目指して
活動しているという。
MSN産経ニュース 2010年08月16日(月)22時03分