県自殺予防協会、保健文化賞を受賞(朝日新聞、毎日新聞/徳島)
[2009年09月30日(Wed)]
2009(平成21)年09月30日(火)
朝日新聞
asahi.com>マイタウン>徳島
県自殺予防協会、保健文化賞を受賞
http://mytown.asahi.com/tokushima/news.php?k_id=37000000909300003

「1人でも自殺を思いとどまってくれれば」
と語る近藤治郎・県自殺予防協会理事長=徳島市昭和町7丁目
「徳島いのちの電話」を主宰する社会福祉法人・県自殺予防協会
が、保健衛生の向上に尽くした団体・個人に贈られる
「第61回保健文化賞」(第一生命保険相互会社主催、
朝日新聞厚生文化事業団など後援)を受賞した。
深刻な悩みを抱えた人の相談に乗る活動を始めてから、
今年でちょうど30年。近藤治郎理事長(70)は
「相談者から寄せられるお礼の電話や手紙に支えられてきた」
と受賞を喜んでいる。
(柳沢敦子)
いのちの電話は、徳島、美馬、阿南、三好の4市にある事務所
で、約110人のボランティアが交代で相談に応じている。
夫婦の不和や仕事のストレス、失業、借金、いじめ……。
昨年の相談件数は1万5,347件。
うち「死にたい」など自殺志向が見られたのは589件あった。
開設は79年7月。徳島市昭和町7丁目のキリスト教会
「希望館」の牧師でもある近藤理事長が、自宅の一室で始めた。
76年ごろ、当時近藤さんが通っていた教会を訪ねてきた、
20代の女性との出会いが原点だった。
「自殺しようとしたけれど死にきれず、行き場がないんです」。
近藤さん夫婦の自宅へ招き、一緒に暮らすことにした。
女性は、育った環境から自分を
「いらない人間だ」
と思っているらしかった。
誕生日に、ケーキを用意してあげた。女性は
「今まで誕生日を祝ってもらったことがなかった」
と、声を上げて泣いた。近
藤さんは、喜びが大きいほど、その裏にある悲しみの深さを
思い、胸が痛んだという。
本当に苦しんでいる人に手を差し伸べる方法はないか。
話を聞いてあげるだけでも救いになるのではないか――。
その女性は家族のように暮らすうちに表情が明るくなり、
1年後に結婚した。
開設当初は妻の文子さん(71)と2人で電話を受けていたが、
活動を長く続けるため、3年後には相談員の養成を始めた。
98年には、市民活動として定着させる目的で
社会福祉法人を設立。
近藤さんが自殺予防について話す講演会も県内各地で開いている。
活動を始めて間もない80年、県内の自殺者は188人と
47都道府県で6番目に多かった。
それが03年には最少(165人)に。
全国の自殺者数が80年は2万 542人、
03年は3万2,109人と増えているのを見ると、
徳島の減少ぶりがわかる。
県保健福祉政策課の黒石康夫課長は
「熱意と覚悟のいる活動を根気強く続けてきた、
近藤さんたちの力が大きい」
と話す。
課題は、相談者が電話しようとしても、
話し中でつながらない時が多いことだ。
06年、こんなことがあった。ある自殺者の携帯電話を
警察が調べたら、発信履歴にいのちの電話の番号が残っていた
が、つながっていなかったことがわかった。
相談員や電話機を増やして24時間対応にするのが、
近藤さんの今の目標だ。
10月27日に、東京で保健文化賞の表彰式がある。
◇
県自殺予防協会は、30周年記念の「ありがとう講演会」を
開く。近藤さんが活動を振り返り、課題を語る。
10月30日午後7時、徳島市藍場町2丁目のあわぎんホール
(県郷土文化会館)▽
31日午後2時、阿南市羽ノ浦町中庄の市情報文化センター
(コスモホール)▽
11月1日午後2時、三好市池田町の市保健センター。無料。
朝日新聞 2009年09月30日(火)
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
2009(平成21)年09月30日(火)
毎日新聞
トップ>地域ニュース>徳島
阿波ひと物語:県自殺予防協会理事長・近藤治郎さん/徳島
http://mainichi.jp/area/tokushima/news/20090930ddlk36040625000c.html
◇「徳島いのちの電話」30周年 思い悩む人と向き合う
−−近藤治郎さん(70)
県自殺予防協会が運営する「徳島いのちの電話」が
今年、活動開始から30周年を迎えた。
現在は徳島と美馬、阿南、三好各市に相談窓口を設置。
「1人1人が生まれてきて良かったと実感できるような社会に」。
創設者で、協会理事長の近藤治郎さん(70)は
生死の境で迷う多くの人たちと向かい合ってきた。
戦争で父を失い、結核を患って就職にも苦労した。
幼少時から
「人間の幸せとは何か」
と考え続けてきたという。
自殺未遂者を立ち直らせたのを機に、79年7月から
妻 文子さん(71)と2人で活動を始めた。
健康問題に悩む人、借金に苦しむ人……。
命を絶とうとする動機はさまざまだが、
いつも電話の向こうに「孤独」を感じる。
県によると、県内の自殺者は近年、年間150人以上で推移。
自殺率は全国平均に比べ低いが、自ら命を絶とうとする人は
後を絶たない。
電話相談員は現在110人だが、年間約1万5,000件の
相談に対応するには十分とは言えない。
近藤さんは
「命を守る人材の育成にもっと力を入れたい。
まだまだ救える命がある」
と訴える。
◇ ◇
「徳島いのちの電話」30周年を記念し、
近藤さんの講演会が開かれる。
県郷土文化会館(10月30日午後7時)、阿南市コスモホール
(同31日午後2時)、
三好市保健センター(11月1日午後2時)。
相談員のボランティア養成講座の受講者も募集中。
問い合わせは、県自殺予防協会(088・652・6171)。
【岸川弘明】
毎日新聞 地方版 2009年09月30日(火)
朝日新聞
asahi.com>マイタウン>徳島
県自殺予防協会、保健文化賞を受賞
http://mytown.asahi.com/tokushima/news.php?k_id=37000000909300003

「1人でも自殺を思いとどまってくれれば」
と語る近藤治郎・県自殺予防協会理事長=徳島市昭和町7丁目
「徳島いのちの電話」を主宰する社会福祉法人・県自殺予防協会
が、保健衛生の向上に尽くした団体・個人に贈られる
「第61回保健文化賞」(第一生命保険相互会社主催、
朝日新聞厚生文化事業団など後援)を受賞した。
深刻な悩みを抱えた人の相談に乗る活動を始めてから、
今年でちょうど30年。近藤治郎理事長(70)は
「相談者から寄せられるお礼の電話や手紙に支えられてきた」
と受賞を喜んでいる。
(柳沢敦子)
いのちの電話は、徳島、美馬、阿南、三好の4市にある事務所
で、約110人のボランティアが交代で相談に応じている。
夫婦の不和や仕事のストレス、失業、借金、いじめ……。
昨年の相談件数は1万5,347件。
うち「死にたい」など自殺志向が見られたのは589件あった。
開設は79年7月。徳島市昭和町7丁目のキリスト教会
「希望館」の牧師でもある近藤理事長が、自宅の一室で始めた。
76年ごろ、当時近藤さんが通っていた教会を訪ねてきた、
20代の女性との出会いが原点だった。
「自殺しようとしたけれど死にきれず、行き場がないんです」。
近藤さん夫婦の自宅へ招き、一緒に暮らすことにした。
女性は、育った環境から自分を
「いらない人間だ」
と思っているらしかった。
誕生日に、ケーキを用意してあげた。女性は
「今まで誕生日を祝ってもらったことがなかった」
と、声を上げて泣いた。近
藤さんは、喜びが大きいほど、その裏にある悲しみの深さを
思い、胸が痛んだという。
本当に苦しんでいる人に手を差し伸べる方法はないか。
話を聞いてあげるだけでも救いになるのではないか――。
その女性は家族のように暮らすうちに表情が明るくなり、
1年後に結婚した。
開設当初は妻の文子さん(71)と2人で電話を受けていたが、
活動を長く続けるため、3年後には相談員の養成を始めた。
98年には、市民活動として定着させる目的で
社会福祉法人を設立。
近藤さんが自殺予防について話す講演会も県内各地で開いている。
活動を始めて間もない80年、県内の自殺者は188人と
47都道府県で6番目に多かった。
それが03年には最少(165人)に。
全国の自殺者数が80年は2万 542人、
03年は3万2,109人と増えているのを見ると、
徳島の減少ぶりがわかる。
県保健福祉政策課の黒石康夫課長は
「熱意と覚悟のいる活動を根気強く続けてきた、
近藤さんたちの力が大きい」
と話す。
課題は、相談者が電話しようとしても、
話し中でつながらない時が多いことだ。
06年、こんなことがあった。ある自殺者の携帯電話を
警察が調べたら、発信履歴にいのちの電話の番号が残っていた
が、つながっていなかったことがわかった。
相談員や電話機を増やして24時間対応にするのが、
近藤さんの今の目標だ。
10月27日に、東京で保健文化賞の表彰式がある。
◇
県自殺予防協会は、30周年記念の「ありがとう講演会」を
開く。近藤さんが活動を振り返り、課題を語る。
10月30日午後7時、徳島市藍場町2丁目のあわぎんホール
(県郷土文化会館)▽
31日午後2時、阿南市羽ノ浦町中庄の市情報文化センター
(コスモホール)▽
11月1日午後2時、三好市池田町の市保健センター。無料。
朝日新聞 2009年09月30日(火)
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
2009(平成21)年09月30日(火)
毎日新聞
トップ>地域ニュース>徳島
阿波ひと物語:県自殺予防協会理事長・近藤治郎さん/徳島
http://mainichi.jp/area/tokushima/news/20090930ddlk36040625000c.html
◇「徳島いのちの電話」30周年 思い悩む人と向き合う
−−近藤治郎さん(70)
県自殺予防協会が運営する「徳島いのちの電話」が
今年、活動開始から30周年を迎えた。
現在は徳島と美馬、阿南、三好各市に相談窓口を設置。
「1人1人が生まれてきて良かったと実感できるような社会に」。
創設者で、協会理事長の近藤治郎さん(70)は
生死の境で迷う多くの人たちと向かい合ってきた。
戦争で父を失い、結核を患って就職にも苦労した。
幼少時から
「人間の幸せとは何か」
と考え続けてきたという。
自殺未遂者を立ち直らせたのを機に、79年7月から
妻 文子さん(71)と2人で活動を始めた。
健康問題に悩む人、借金に苦しむ人……。
命を絶とうとする動機はさまざまだが、
いつも電話の向こうに「孤独」を感じる。
県によると、県内の自殺者は近年、年間150人以上で推移。
自殺率は全国平均に比べ低いが、自ら命を絶とうとする人は
後を絶たない。
電話相談員は現在110人だが、年間約1万5,000件の
相談に対応するには十分とは言えない。
近藤さんは
「命を守る人材の育成にもっと力を入れたい。
まだまだ救える命がある」
と訴える。
◇ ◇
「徳島いのちの電話」30周年を記念し、
近藤さんの講演会が開かれる。
県郷土文化会館(10月30日午後7時)、阿南市コスモホール
(同31日午後2時)、
三好市保健センター(11月1日午後2時)。
相談員のボランティア養成講座の受講者も募集中。
問い合わせは、県自殺予防協会(088・652・6171)。
【岸川弘明】
毎日新聞 地方版 2009年09月30日(火)



