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フォトサロンる〜ふ:木戸さん、店頭の黒板に言葉と絵 人々元気づけ−−盛岡/岩手(毎日新聞) [2009年03月01日(Sun)]
2009(平成21)年03月01日(日)
毎日新聞 地方版
トップ>地域ニュース>岩手

フォトサロンる〜ふ:
木戸さん、店頭の黒板に言葉と絵 人々元気づけ−−盛岡/岩手
http://mainichi.jp/area/iwate/news/20090301ddlk03040002000c.html

◇昭和の温かい時代をイメージ

あなたの悩み、燃えるゴミの日に出しておいたから−−。
盛岡市西青山の写真店「フォトサロンる〜ふ」。
店頭の黒板に描かれる言葉と絵が、道行く人々を元気づけている。

チョークを握るのは、同店を切り盛りする木戸志保子さん(53)。
不景気に伴う失業や生活不安など、とかく暗くなりがちな時代
だけに、木戸さんは
「みんなの顔がパッと明るくなってもらえれば」

と笑顔あふれる街を願っている。【狩野智彦】

IGRいわて銀河鉄道青山駅や近くの小学校に通じる県道沿い。
店先には
「しほさんのちょっぴり元気のでるミニギャラリー」
と銘打った1メートル四方の黒板がある。

メッセージとイラストを描くのは、朝夕1回ずつ。朝は1日を
過ごす前向きさ、夕方は「お疲れ様」の癒やしを込める。

「笑顔にまさる化粧なし」
の一言に励まされたという近くの無職女性(73)は
「短い言葉だけど、明るい気持ちになれます」
と笑顔をみせる。

着想の大部分はラジオや本からの引用。
「あ、いいな」
と思えば、すかさずメモ。朝1時間ほどの愛犬の散歩で思いついた
言葉を書く時もある。イラストは7色使用。
招き猫や地蔵、フクロウなど縁起がいい絵が多い。
子育てで身に着いた「自己流のお絵かき」と笑う。

始めたのは4年ほど前。ラジオで
「下ばかり見て歩いても青い空は見えない」
という言葉を聞き、愛犬の散歩中にふと目を向けると下を向いて
歩く人の多さに気づいた。看板用に設置した黒板に一節を書いて
みた。

「そこに山があるから登るのと同じ。
自然とチョークを握っていました」
と話す。

周りからはさまざまな反響が届いた。介護で疲れ、息子にも
「最近笑っていない」

と言われたある中年の女性は、黒板の言葉を見て突然店内に入り、
木戸さんの手を握りしめた。

「ありがとう。これからは笑顔を忘れない」
と涙ながらに悩みを明かした。

逆にやっかみや非難もある。木戸さんの家事無精を知る人は
「自分のことを棚に上げて」
「よく恥ずかしくないね」……。

そんな声を聞くと黒板には
「雨にも負けず/風にも負けず/世間にも負けず」

の言葉が躍る。

そんな木戸さんも、昨年末から1カ月間、チョークをおいた時が
ある。黒板は「無事故がふるさとへの一番のおみやげ」のまま。
一戸町で夫が経営する豆腐屋の経営難や親せきとの死別、愛犬の
行方不明など、押し寄せる災難に心が暗くなっていたからだ。

しかし、
「人は泣いたり感動したりして心のバランスを取っている。
悲しみを経験しないと人の痛みは分からない」

と思い直した。

黒板に向かってイメージするのは「昭和の温かい時代」。
道ばたの七輪でサンマを焼くにおいや、長屋から聞こえる家族の
笑い声。不況が止まらず、自殺者も減らない閉塞(へいそく)
した時代だからこそ、チョークを握り続けるのだという。

西日が差し、手がかじかむ2月26日夕方。
木戸さんは、ほほ笑むひな人形とともに
「春はもうすぐそこ」

と黒板に書いた。
小春日和のように笑みをこぼす街ゆく人が目に浮かんだ。

毎日新聞 2009年03月01日 地方版
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