• もっと見る

2009年06月25日

冊子の感想

伊佐智子様 (生命倫理学研究者・大学講師)より、冊子を読んでの感想をいただきました。
了解を頂きましたので、ご紹介します。

私は生命倫理の法的、哲学的アプローチを専門としております。
大学で「いのちの倫理」という講義も担当している者です。AIDについても、講義のなかで取り扱います。そこで、当事者のご意見を伺ってみたいと、今回、ご連絡した次第です。

ご意見を拝読し、生殖補助医療の問題は、やはり、つくる側の親や医療者の都合ですすめられ、生まれてくる子どもの立場については、ほとんど考慮されていないのだということをあらためて痛感いたしました。(ひょっとすると、親の側のことも、十分に考慮されてはいないのかもしれないということも少し脳裏によぎりました。)

子どものアイデンティティ形成にとって、親という存在者は、不可欠なものだと思います。「昨日までの自分が、自分でなくなる」と言う言葉に強く表しておられるように、いくら離れていても、匿名であろうとも、自分の生まれる基になった親とのつながりは、子どもにとって決して切り離すことができないものです。
匿名でなければ良いのか、という問題もございますが、法律的問題の視点に限らず、AIDが「親子関係を複雑にする」、葛藤を生じるものだという点は実証可能だと感じました。  

技術によって出生した子どもさん自身だけでなく、やはり、治療を受けた親自身も、依然、何か心の傷を抱えているのだなということも感じました。なぜなら、生活の中で、通常の家族とはどこかやはり違うことを察知するとの記述があったからです。これも、ある程度予測は付きますね。  
このことは、子どもができたことで必ずしも、夫婦が円満になるわけではないと言うことの表れだと思います。子どもをつくる能力がない事実は、特に男性には受け入れ難く、自信喪失をもたらすかもしれません。しかし、それは、子どもができる人もいれば、そうでない人もいて、それがたまたま自分だったと言うことにすぎないのですが、事実を受容できず、一生これが負い目や傷になって行くのだろうなと感じました。  

この技術によって生まれた子どもさんたちはもちろんですが、治療を受ける、あるいは受けた親の方の心理的ケアも今後必要とされる領域なのではないかと感じました。また、このように考えると、いわゆる「不妊治療」は、本来「治療」とえるものではないように思いました。  
とりとめもなく記述してしまい、申し訳ありませんでした。ご活動が多くの反響を呼び、技術のあり方が正されることを祈念いたします。
posted by aya at 00:18 | TrackBack(0) | 活動紹介

2008年08月27日

世界乳幼児精神保健学会(WAIMH)

8月4日(月)パシフィコ横浜

2008年8/1〜8/5第11回世界乳幼児精神保健学会世界大会がパシフィコ横浜にて開催されました。
世界乳幼児精神保健学会とは、すべての赤ちゃんの健やかな心の発達を促進することを目的としたメンタルケアの国際的な学会です。

Workshop23「生殖補助医療によって出生した子どもたちの権利」に
才村眞理先生(帝塚山大学)、宮島淳先生(中部学院大学)、アメリカの生まれた当事者ビル・コードレイ氏と共に、自助グループのメンバー2名参加しました。

ビル・コードレイ氏の
『大切なことは、出自を隠しとおせるかどうかではなく、嘘のない親子関係の中で育てられることなのです。』という言葉は心に残りました。
イギリスのソーシャルワーカー、エリック・ブライス氏(Huddersfiled大学教員)からも、『提供精子によって人工的に作られた子どもが出自を知る権利を行使する難しさ』について述べられたメッセージをいただきました。

また、8/3、8/4と市民ブースに、「非配偶者間人工授精で生まれた人の自助グループ」として参加しました。
皆様、ご協力ありがとうございました。


多くの方々に出会い、支えられ、たくさんの力をいただいています。
深く感謝しております。

posted by aya at 11:10 | TrackBack(0) | 活動紹介

2007年12月05日

講演会の報告

12月1日(土) 日本財団ビルにて行いました講演会


「生殖技術について、今考えてほしいこと」


にお越しいただいた皆さま、どうもありがとうございました。
当日は82名の方にご参加いただきました。

講演会にて販売しましたパンフレット
「子どもが語るAID−生殖技術について、今考えてほしいこと」


今後の販売方法につきましては
詳細が決まり次第、お知らせしたいと思います。

posted by haru at 20:33 | TrackBack(0) | 活動紹介

2007年09月10日

日本生殖看護学会にて

9/9日本生殖看護学会学術集会にて、当事者としてお話させていただきました。

告知がどうして大事なのか、出自を知る利益とはを主にお話しました。
個人的に私は現状のAIDには反対です。
告知を勧めるお話をしたのは、既に生まれている、そしてこれから生まれてくる子ども達とその家族のためです。
AIDで家族になるということは「血の繋がりがなくても家族として愛していく」という決意をしたからだと思います。
その決意なくしてはAIDに進んではいけないと思いますし、告知をする人にだけ許される技術であって欲しいと思います。

けれども、告知や出自に関すること以外にも
AIDには問題点が多くあります。
医療によるデータがないこともそのひとつです。
倫理的に許されるのかといった問題も残されています。
不妊で悩む人の心のうちを思うと察するにあまりありますが
現状のAIDの課題がクリアされても、生殖技術には慎重にというのが私の個人的な意見です。

今回の学術集会に参加させていただいての感想は
生殖技術による不妊治療は親にとってかなりのストレスにさらされることになり、出産で燃えつきてしまうこともあるとのことでした。
そうまでする不妊治療が、本当に親の為になっているのでしょうか。
子育てはエネルギーのいることです。
何年も続きます。
不妊治療にかけるエネルギーを、喪失体験を癒しゆっくり心の整理をすることに使う人生があってもいいのではないかと考えさせられました。
posted by aya at 09:22 | TrackBack(0) | 活動紹介

2007年08月26日

大阪子どもネットワーク

8月25日(土) 大阪府社会福祉会館にて
大阪子どもネットワーク 活動交流のつどい

パネルトーク「AIDで生まれた子ども達からのメッセージ」というテーマで
コーディネーターの帝塚山大学の才村眞理先生と共に、
自助グループのメンバー3名でお話しさせていただきました。

・AIDの現状
・AIDの親子問題の解決に向けて
・AIDの問題提起と解決へ向けて

児童虐待・不登校・いじめ・引きこもり・少年犯罪・子育て支援・生殖補助医療などに関わっておられる様々な立場の方が参加して下さいました。
午後からはグループ別の活動交流に参加しました。
AIDという言葉も事情も知らなかったとおっしゃる方がかなりいらした中で、多くの方に「正しい情報で聞くことができて、よく理解できました。」と、興味をもってお聞きいただけたことはとても嬉しいことでした。
生殖技術に関わりのない方に「出自を知る権利というものがよくわかりました。子どもにとって嘘の時間(出自を隠されている時間)は少ない方がいいですね!」という感想をいただきました。多くの方に理解して頂けたことはとても励みになりました。

大阪子どもネットワークの皆様、参加くださった皆様
どうもありがとうございました。

これからも社会への啓発活動を広めていきたいと思っています。
また、どこかで私達当事者の話を詳しく聞きたいと思われる方がいらしたら、ぜひお話したいと考えています。
posted by aya at 22:47 | TrackBack(0) | 活動紹介