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今日の人107.伊藤博芳さん [2013年10月14日(Mon)]
 今日の人は、ダイバーシティドリプラのプレゼンター、大正15年生まれ御年87歳ですが「日野原重明さんに比べれば自分はまだ若い」とおっしゃる伊藤博芳さんです。
写真 (7).JPG
娘さんの加藤愛理子さんと愛犬と一緒に
 
 伊藤さんが幼少期を過ごしたのは現在の富士市。旧制中学から海軍兵学校に進んだエリートでした。
 
 海軍兵学校で鍛えられた伊藤さん。体が弱かった伊藤さんが柔道5段にまでなったのも、この時に鍛えられたからに他ならなかったのです。
 海軍では3Sが重視されました。スマート、スムース、スピーディの3つのSです。日常生活の中でも常に機敏な動きを求められました。軍人である前に国際人であれ、というのが海軍の方針でしたから、日常のことも英語で言うくらいでした。そして上の人にも忌憚なく意見を言える風潮でした。
 
 そんな伊藤さんが戦後は陸上自衛隊に入りました。陸は上のいうことは絶対、という風潮でしたが、伊藤さんはそれに反発。上の人に生意気だと文句を言われながらも自分の意見を言い続けてきました。そういうわけで、部下からは慕われていたのです。
 伊藤さんは第11施設群の初代群長としても大いに活躍されました。第11施設群(JGSDF 11th Engineer Group(Construction))は、福島県福島市の福島駐屯地に駐屯する陸上自衛隊第2施設団の隷下部隊で施設科部隊としてさまざまな災害派遣や国際貢献活動で活躍しています。そして東日本大震災でも大きな働きをされた部隊です。
 ご存知のように震災時の自衛隊の働きを見た被災地の男の子の夢は断トツで自衛官が多かったそうです。それだけ大きな大きな働きをされた第11施設群の基礎をしっかりと築いた方が誰隠そう伊藤さんなのです。
 
 転勤に次ぐ転勤を重ね、富士宮に居を構えられた後は、そこを終の棲家にするつもりでいました。しかし、奥様の病気が発覚し、その手術のために娘さんのいらっしゃる富山に越してこられたのが平成21年末でした。

 伊藤さんは実に愛妻家です。でもご本人曰く
「うちのが亡くなってから愛妻家になったんだ。それまでは恐妻家だったよ」
 ご近所でも評判の仲のよいご夫婦でした。いろいろな話をよくしましたが、ケンカもありました。
伊藤さんが「おまえ、出て行け」と言うと、
「私は出て行く所がないから、あなたが出ていらっしゃい」と奥様。
どうやら奥様の方が一枚上手でいらっしゃったようで…

 近所の人に「ケンカが出来るうちはいいですよ。私は連れ合いをなくしましてね。」
と言われたのですが、その気持ちが奥様を亡くされた今は痛いほどよくわかります。
 奥様は家のことも外に対しても万事にキチンとしていらした方でした。亡くなる時も誰にも迷惑はかけたくない、とその言葉通りすべてをキチンと片付けられた上で旅立っていかれました。「最期の言葉は『お父さん、鼻ほじらない』だったよ。ちょうど鼻を触っていたんだろうねえ」と涙ぐまれる伊藤さん。自分も最期は奥様のように、立つ鳥跡を濁さず、そんな死に方ができればなと思っています。
 
 死に方は選べないけれど、キレイな死に方に近づくためにはきちんとした生き方をしていないとダメだと伊藤さん。だらしない生き方だと、結局死に方もだらしなくなってしまうことが多い。だから、せいいっぱい生きることが大切、そうおっしゃいます。
 
 でも、伊藤さんの言うせいいっぱい生きるとは無理をすることでは決してありません。気楽に人と話せて、自然体でいる。自分が楽しんでいたら相手もきっと楽しんでくれるだろう。人とにこやかに過ごし、美しいものは美しいと言える心を持って生きていきたい。そんな風に人と自然体で接する伊藤さんですから、今もとてもおモテになります。

 伊藤さんが大切にしていることに『三惚れ』があります。
人生において三つのものに惚れるのが大事だと。仕事に惚れる。女房に惚れる。土地に惚れる。
 今までもそしてこれからもその生き方は変わりません。
そして、土地に惚れるの章に新たな土地、砺波が加わるのです。

 伊藤さんの娘さん、加藤愛理子さんが今度砺波にコミュニティハウスをオープンされます。そのコミュニティハウスを核に砺波に誰もが自分らしく暮らせる村を作ろうと思っていらっしゃいます。伊藤さんは娘さんと一緒に砺波の野に新たなコミュニティを拓いていこうと思っているのです。それは砺波の地を愛し、そこに住む人を愛していくことでもあります。
 今、伊藤さんは新たなコミュニティでいろいろなことをやっていこうと考えています。生活の場であり、学びの場であり、憩いの場であり、遊びの場でもあるそんな村にしたい。そしてまさに生病老死がそこに自然にある村にしたいのです。

 87歳、これからできることがたくさんあります。人生何歳になっても楽しんだらいい、そんな伊藤さんのプレゼンが、とっても楽しみです。

伊藤さんもプレゼンに立つダイバーシティドリプラは
10月19日(土)午後1時から
ウイングウイング高岡大ホールにて!
http://diversity-toyama.org/?p=942

ぜひ伊藤さんの生プレゼンを聴きにいらしてください!
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