本日の『青天を衝け』の最終回は、これまで描かれた渋沢栄一の側面とは異なる部分が非常に分かりやすく出ていたように思います。渋沢栄一は日本近代資本主義の父と呼ばれていますが、フィランソロピーやNPOの父であったことも間違いありません。
最終回は、中国での大水害の支援活動を命を賭して呼びかけた渋沢栄一のフィランソロピストとしての側面や日米の民間交流に懸ける熱意が見事に描かれていました。さらに、さらに渋沢栄一の孫の敬三の子(栄一の曾孫)の雅英さん(公益財団法人渋沢栄一記念財団前理事長)ご本人も元気なお姿をテレビで見せていらしたのはとても良かったと思います。
ご存じの方も多いと思いますが、国立民族学博物館(以下「民博」) のルーツの一つは渋沢敬三のアチックミューゼアムです。民博の収蔵品はそれを受け継いでいます。また、フィランソロピーやNPOの父とも言えるのももちろん渋沢栄一ですが、それを承継したのは曾孫の雅英さんだと思っております。
雅英さんや公益財団法人日本国際交流センターの創設の代表理事だった故山本正さんの貢献は、日本の平和やフィランソロピーにとって非常に大きなものだったと思います。本日の最終回はとりわけ民間国際交流の重要性を訴えていたように思います。
古い話で恐縮ですが、実は月刊みんぱくで「ひろがりゆくNPO・NGO」という特集を組んだ時に、小生は無理を言って雅英さんに対談をお願い致しました(2005年4月号第29巻第4号通巻第331号)。
https://older.minpaku.ac.jp/museum/showcase/bookbite/gekkan/200504txt