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民間公益の増進のための公益法人等・公益認定ウォッチャー (by 出口正之)

日本の民間公益活動に関する法制度・税制は、10数年にわたって大きな改善が見られました。たとえば、公益認定等委員会制度の導入もその一つでしょう。しかし、これらは日本で始まったばかりで、日本の従来の主務官庁型文化の影響も依然として受けているようにも思います。公益活動の増進のためにはこうした文化的影響についても考えていかなければなりません。内閣府公益認定等委員会の委員を二期六年務めた経験及び非営利研究者の立場から、公益法人制度を中心に広く非営利セクター全体の発展のためにブログをつづりたいと考えております。


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最新記事
月別アーカイブ
新型コロナウイルス対策その16:リモート会議(WEB会議) [2020年05月31日(Sun)]

町内会をITで変えた80代のおばあちゃんの話が話題となっています。


80代のおばあちゃんが率先して町内会のIT化を進めたという微笑ましい事例の紹介です。


新型コロナウイルスの影響であらゆるところでリモート会議が花盛りです。


理事会、評議員会、社員総会などでもリモート会議に挑戦を検討している法人も多いことと思います。


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新型コロナウイルス対策その15:データで見る公益法人の脆弱性 [2020年05月27日(Wed)]

本ブログでも新型コロナウイルスに関連しての公益法人の業績の悪化に対する対策については

新型コロナウイルス対策:その2

新型コロナウイルス対策:その3 でも触れていたところです。



公益法人協会の雨宮孝子理事長(元内閣府公益認定等委員会委員長代理)が、新型コロナウイルスに関連して、「公益法人」5月号及びJFCVIEWS(助成財団センター)において、公益財団法人を含む一般財団法人の二年連続純資産300万円未満の自動解散規定(一般社団財団法第202条第2項)について重ねて危惧を表明しています。


平成30年「公益法人の概況及び公益認定等委員会の活動報告」の集計データによれば、正味財産300万円未満の公益法人が276法人(うち公益財団法人9法人)もあります。


正味財産320万円未満だと公益法人316法人のうち公益財団法人が32法人となって、300万円ギリギリの公益財団法人が多いことがうかがえると思います。


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公益認定等委員会議事録非公開 理由は等 [2020年05月24日(Sun)]

今回の公益法人会計基準についてのパブコメを受けて同基準案を決定した5月15日の第453回議事要旨.pdfがアップされました。


例によってリンクが貼れない構造となっていますので、一部を下記に転載しました。


委員の皆様、内閣府職員の皆様、平素公益法人の議事録の記載方法までうるさく言っている方々が下記についてどのようなお気持ちをお持ちなのでしょうか?


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会計基準改正及び会計研究会報告の発表 [2020年05月21日(Thu)]

昨日5月20日に「令和元年度公益法人の会計に関する諸課題の検討結果及び整理について」及び「公益法人会計基準及び同運用指針の一部改正」の公表について が内閣府のホームページに掲載されました。



前者がパブコメに付されたのが3月18日。後者がパブコメに付されたのは実に2月5日のことです。



時間がかかったことは新型コロナウイルスのことがあるので、大目に見るとしても、この間の議論、透明性は十分だったのでしょうか?


公益認定等委員会が提案している「公益法人会計基準及び同運用指針の一部改正」についての公開すべき議事録が公表されていません。そのことを指摘したパブリックコメントに対して、委員会運営規則第7条2項を根拠に「非公開とした」と開き直った回答してしまっています。


このことは委員会の委員長や事務局幹部は承知していらっしゃるのでしょうか?

驚くべきことです。



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内閣府が1月31日開催の公益認定等委員会の議事要旨を公開 [2020年05月18日(Mon)]

 かねてより公開されていなかった第443回の内閣府公益認定等委員会(1月31日開催)の議事要旨と資料のみがようやく公開されました。公益法人会計基準改正案に関する重要な議事でした。


 当該箇所の議事録(5.(2))は、まだ、公開されておりませんが、後日、公開されるのではないでしょうか?

 そういえば、3月6日に締め切った同改正案のパブリックコメントの結果も後日公表されるのではないかと期待しております。


同じ事務局が事務を司る「公益法人のガバナンスの更なる強化等に関する有識者会議」については、適宜、議事録が公開されているのですが、会計に関する議論になると、この数年、途端に透明性を欠く事態が随所に見られます。


理由がよくわからないのですが、今後、善処いただけるものと期待しております。


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新型コロナウィルス対策14:内閣府の公益法人等の運営に関するお知らせの追加 [2020年05月18日(Mon)]

内閣府の「新型コロナウィルス感染症の拡大に伴う公益法人等の運営に関するお知らせ」が本日5月18日付で新しくなりました。

https://www.koeki-info.go.jp/administration/pdf/20200518_houzinunei.pdf


下記の部分が追加されました。

※このお知らせは、移行法人も対象にしています。


これで移行法人(旧来の民法34条に基づく公益法人で、一般社団法人、一般財団法人へ移行して公益目的支出計画を実施している法人)も、総会、理事会、評議員会の開催等で、当初予定していた時期に開催できない場合など斟酌してもらえます。

また、書類の行政庁への提出が遅れる場合は、行政庁としては、その状況を斟酌して対応してもらえます。。


また何よりも、変更等についても行政庁としては、今般の状況を斟酌して対応してもらえるそうです。


積極的なご活動を期待しています。


新型コロナウイルス対策13:公益法人間の協力と「稲盛財団文化芸術支援プログラム」 [2020年05月17日(Sun)]

 少々忙しくしており、ご紹介するのが遅くなりすぎましたが、公益財団法人稲盛財団「稲盛財団文化芸術支援プログラム」が素晴らしいですね。


 4月28日にプレスリリースを出して、本日(5月17日)申請を締め切りですが、新型コロナウィルス感染拡大防止のために公演を中止またはキャンセルされた実演芸術団体およびプロダクション、スタッフ会社、企画制作会社等の実演芸術関連企業の活動継続、次なる創作・公演準備のための資金を6月上旬には支援することとなっています。


 総額3 億円(1,000 万円:10 件、500 万円:40 件)というのも、魅力的な額だと思います。


 申請書も必要最小限度のことだけを要求して、記載しやすい工夫がされています。


 何よりも、公益社団法人 日本芸能実演家団体協議会(芸団協)の協力も仰いで、公益法人同士でスクラムを組んでいるところが嬉しくなります。



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新型コロナウイルス対策12:ひょうごコミュニティ財団が支え合い基金設置 [2020年05月11日(Mon)]

公益財団法人ひょうごコミュニティ財団が「ひょうごみんなで支え合い基金」を開始しました。

https://hyogo.communityfund.jp/sasaeai/


1.新型コロナウイルスによって一層厳しい状況に追い込まれる人を支える市民活動を資金面で支えること。

2.支え合いの社会を作ってきた市民活動が、コロナ下の状況でも、「コロナ後」の社会においても、さらに継続、発展していくようにその基盤を支えること。


以上の二つを目的としています。


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