公益法人にはどれだけの規程類がいるか:公益法人絶滅危惧種論
[2018年04月07日(Sat)]
トルストイの「人にはどれだけの土地がいるか」という民話があります。主人公パホームは、出発点までぐるりと回って日没まで一日歩いた分の土地を安く売ってもらえるという約束を村長とします。パホームは、この土地も、あの土地もと思いながら欲張って歩きすぎ、日没のときにとうとう息を切らして死んでしまうという内容です。より理想とする土地の広さを追い求めた結果、パホームには自らを埋葬する頭から足までのサイズの土地だけが与えられたというオチまでトルストイはつけています。
パホームの心境は文豪の筆に委ねるとして、公益法人の指導監督にパホームの心境が重なって見えたような気がします。柔軟な活動が期待されているとされる、公益法人にはどれだけの規程類がいるか、と。
ちなみに公益法人の職員の中央値(メジアン)は5名。言い換えれば、職員数5名以下の公益法人が50パーセントを占めています。