CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る

民間公益の増進のための公益法人等・公益認定ウォッチャー (by 出口正之)

日本の民間公益活動に関する法制度・税制は、10数年にわたって大きな改善が見られました。たとえば、公益認定等委員会制度の導入もその一つでしょう。しかし、これらは日本で始まったばかりで、日本の従来の主務官庁型文化の影響も依然として受けているようにも思います。公益活動の増進のためにはこうした文化的影響についても考えていかなければなりません。内閣府公益認定等委員会の委員を二期六年務めた経験及び非営利研究者の立場から、公益法人制度を中心に広く非営利セクター全体の発展のためにブログをつづりたいと考えております。


<< 2022年08月 >>
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
最新記事
月別アーカイブ
公益法人協会をはじめとする3公益法人が学校法人ガバナンス改革会議に意見声明 [2022年01月25日(Tue)]

 公益法人協会、さわやか福祉財団 、助成財団センター の三団体(いずれも公益財団法人)は「公益法人として同じ民間の非営利活動を担っている立場から、こ の改革会議の結論に対し重大な疑念」を抱くとして意見表明を行っています。


公益法人関係団体が他の法人格の政府の議論に意見を表明することは異例のことですが、意見表明せざるを得ないほど、学校法人のガバナンス議論が迷走したためだと考えます。


学校法人の不祥事にたたみかけるような形で、「企業のガバナンス」を学校法人に導入しようとするあまり「評議員会」という摩訶不思議な機関に株主総会と同じような役割を期待しているわけですから、そのことで現場が混乱している公益財団法人が意見を述べることは無理からぬことと言えるでしょう。


企業のスタイルを無批判に「善」とする考え方を私は「ビジネスセントリズム」と称していますが、今回もまさに「ビジネスセントリズム」の極致といってよいと思います。


上場企業に適用されているコーポレート・ガバナンスも、その雄とされたT社が問題を惹き起こすなどしても、「ガバナンス」に対してしっかりとした考察が行われていません。


「ガバナンスの外形的強化→不祥事→ガバナンスが不十分という指摘」の繰り返しの中で一体何が起きているのかそろそろ考える時期ではないでしょうか?


 残念ながら、無批判のガバナンス礼賛といった宗教に近い信仰は一向に衰えることはありません。


 さらに、学校法人のガバナンス議論では、公益法人とりわけ公益財団法人のガバナンスがより良きモデルとされ議論が進みましたから、当の公益法人が戸惑いを隠せないこともよくわかります。


続きを読む...
公益法人のガバナンスの更なる強化等に関する有識者会議の「最終とりまとめ案」の公表 [2020年12月01日(Tue)]

 パブリック・コメントの募集が実施されていた「公益法人のガバナンスの更なる強化等に関する有識者会議」の「最終とりまとめ案」が公表されました。


 96件のパブコメが寄せられていることが記されています。その内容については近日中に公表されるのではないかと思います。

続きを読む...
国際学会ISTRにおける理事選任手法とガバナンス [2020年11月06日(Fri)]
国際学会であるISTR(International Society For Third Sector Research)についてはたびたび本ブログで紹介していますが、理事選任方法については これまで日本で紹介しておりませんでした。日本の手法とは全く異なり、日本においても参考になると思いますので、体験をお知らせしたいとおもいます。ガバナンスを考える上でも面白いと思います。あくまで体験談としてお読みください。

同学会は米国に本部があり、いわゆる内国歳入法501条(c)3の免税・所得控除対象団体です。つまり、日本の公益法人と同等のものと考えてよいでしょう。また、会員制度に基づきますから、公益社団法人と似ている組織とお考え下さい。


続きを読む...
ガバナンス有識者会議の議事録が全て公開。後は公益法人の出番です。 [2020年10月07日(Wed)]

公益法人のガバナンスの更なる強化等に関する有識者会議」の議事録が出そろいました。

ほとんどの委員の方々はしっかりと発言されていらっしゃったと思います。

パブコメの前の委員会というのは最終案の読み合わせなどで終わることも少なくないのですが、最後の最後までしっかりと議論されています。


さらに勝又委員は第9回会議議事録の中

「パブリックコメントが出ましたら、それも本当によく議論していただいて、必要に応じて、委員同士の中でもメールや何かで、パブリックコメントに対して、こちらの委員としての意見が言えるような形で、パブリックコメントを開示していただければと思います。」とまで言っていただいております。


委員がここまで言っている以上、あとは公益法人側の問題です。地方行政庁や合議制機関も是非積極的に発言される努力を行ってみてはいかがでしょうか?


続きを読む...
公益法人のガバナンスの更なる強化等のために(中間とりまとめ) パブリックコメント [2020年09月15日(Tue)]

 本日9月15日に公益法人のガバナンスの更なる強化等のために(中間とりまとめ)パブリックコメントの募集が始まりました。全公益法人に関わることですので、是非、理事会などで検討の上、コメントを出して下さい。


なお、第8回第9回の議事録がいずれ公表されるとともいますので、それも是非参考にしてください。


 規制強化で狙い通りの効果が表れればよいのですが、他方で規制強化は法人の負担増を招きます。新型コロナで各法人が大変な時ですので、法人サイドや地方行政庁の状況をコメントで示すことは内閣府にとても有益だと思います。


 しっかりと全文を読んでいただきたいのですが、中間とりまとめから検討されていると考えられる規制強化等(全てを実施するということではないと考えます)を下記に抜き書きしておりますので、ご検討の一助としてください。



続きを読む...
公益法人協会が時宜を得た意見書。存在感を発揮 [2020年09月14日(Mon)]

公益法人協会の雑誌『公益法人』9月号に、内閣府「公益法人ガバナンス有識者会議」の「中間とりまとめ【素案】に対する意見書」が緊急に掲載されています。


誠に時宜を得た「意見書」で公益法人協会としての存在感を示したものといえるでしょう。

パブリックコメントが予定されているわけですが、それを待たずに間髪をいれずに意見書を

提出したことに意義があると考えます。


有識者会議の方では、8月5日に第8回会議が開催され、【素案】が提示された。

この【素案】をもとに、5項目からなる意見書が出されています。



続きを読む...
ガバナンス有識者会議の中間とりまとめ素案の公表 [2020年08月28日(Fri)]

 ガバナンス有識者会議中間とりまとめ素案議事概要が公開されました。

8月31日に会議としての案を決定して9月早々にはパブリックコメントが求められると思いますので、公益法人内でよくご検討をお願いいたします。


 なお、外部から強い圧力があった中で、現行の会計監査人の適用法人の規模が定められたことに関しては、合理的な理由があります。


 これを下げようとしていることに関しては、経済的には、公益法人側の負担増、会計監査人側の収入増という関係が成立します。十分な理由とその負担増に見合うものがあれば、問題はないと考えますが、果たしてその負担増に相当するメリットが公益法人側にあるのかよくご検討下さい。とりわけ、コロナ関係で各法人が疲弊していることも勘案する必要があろうかと考えます。


 いずれ議事録が公開されると思いますので、是非、しっかりとお読みください。


続きを読む...
「職員数の中央値は5名」公益法人のガバナンス議論は比例原則を前提に [2020年01月20日(Mon)]

 公益法人協会の機関誌「公益法人」の1月号は、「公益法人のガバナンス・コードについて考える」という新春座談会が掲載されて興味深いものがありました。公益法人の関係者が率直な意見を述べていたからです。


 ガバナンス強化についてはガバナンス有識者会議が設置されるなど、やや外堀を埋められた感がありますが、公益法人協会としては個々の法人が自主的なガバナンス・コードを策定する際の「モデル・コード」として「公益法人ガバナンス・コード」を策定していたところです。そのことに関して公益法人関係者等が率直な意見交換を行っています。


 セゾン文化財団の片山正夫さんから「公益法人におけるガバナンスというには何かについての議論に時間をかけたかった」という発言もあり、「ビジネスセントリズム」(非営利法人の問題を企業中心の視点で考えること。企業中心主義)の中で議論が進むことへの懸念がありましたが、それは無理もないことでしょう。公益法人の場合、ミッション遂行のメルクマールが、利潤を追求するという尺度のある企業ほど明確でないからです。結局、ガバナンスと言ってもコンプライアンスにウエイトがかかるガバナンスとなります。



続きを読む...
公益法人のガバナンスの更なる強化等に関する有識者会議の発足 [2019年12月24日(Tue)]
 令和元年12月24日に第1回「公益法人のガバナンスの更なる強化等に関する有識者会議」(以下「ガバナンス有識者会議」という)が開催され、議事要旨、議事録を除く会議資料が即日公開されました。

 大臣決定に伴う有識者会議なので、そもそも会計研究会とは位置付けが異なっていますが、それにしても会議の情報公開にかける意気込みを強く感じさせる素晴らしいスタートです。

 メンバーも「ガバナンス有識者会議」と呼ぶにふさわしい面々であるとともに、同志社大学の佐久間毅氏、北海道大学の吉見宏氏など京都府や北海道で公益認定の地方の委員会の経験をされた優れた学者も含まれ、地方の状況も十分に配慮されながら議論が展開されるものと期待されます。


続きを読む...