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民間公益の増進のための公益法人等・公益認定ウォッチャー (by 出口正之)

日本の民間公益活動に関する法制度・税制は、10数年にわたって大きな改善が見られました。たとえば、公益認定等委員会制度の導入もその一つでしょう。しかし、これらは日本で始まったばかりで、日本の従来の主務官庁型文化の影響も依然として受けているようにも思います。公益活動の増進のためにはこうした文化的影響についても考えていかなければなりません。内閣府公益認定等委員会の委員を二期六年務めた経験及び非営利研究者の立場から、公益法人制度を中心に広く非営利セクター全体の発展のためにブログをつづりたいと考えております。


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年度末に向け収支相償関連で絶対してはならないこと [2015年01月19日(Mon)]
 3月末決算の公益法人が多いのではないかと思います。年度末になると収支相償がことさら会計担当者への心理的なストレスになっているようにも聞いております。

「法人の運営上、お金を余らせても(黒字になっても)大丈夫ですよ」ということは先日のブログで指摘した通りです。このメッセージだけでもほっとするのではないかと思います。

 逆に、黒字を無理になくそうとして、妙なことをすることだけは絶対に避けて下さい。そのような誘因を無くすためにこそ特定費用準備資金があると考えてください。

 単年度会計は役所でずっと用いられているものですが、当然、運営面でやりにくく、年度末に予算が余りそうになることがあります。そこでそのようなときに予算を使い切るための、「悪い意味でのテクニック」が多くの役所に蔓延していました。会計検査院が度重なる検査を行い、これらの「悪い意味のテクニック」は、不適切な事務処理としての見解が何度も出ていますから、いくら法人のために行ったといっても、これらの「悪い意味のテクニック」は「不適切な会計処理」として、公益認定法5条2号(経理的基礎)や5条6号(収支相償=「適正な費用を償う額」として認められない)として公益認定法に抵触していることが疑われるものと思われます(会計検査院の結論をすべて適用してよいのかという議論はここではひとまず措いておきましょう。)

そのような「悪い意味のテクニック」の一つに、いわゆる「預け金」(会計上の「預り金」とは全く異なるものです)というものがあります。
 業者等に契約した物品が納入されていないのに納入されたとする虚偽の内容の関係書類を作成することなどにより費用を支払って、業者等に「預け金」として保有させて、後日、これを利用して契約した物品とは異なる物品を納入させるなどしていたものです。業者等をいわば財布代わりにしてつじつまを合わせる方法です。

この「悪い意味のテクニック」は、ルール上はっきりダメだとして考えておいた方がよいと思われます。

 無駄な支出も無駄ですよね。

 要は、収支相償のために無理やりつじつまを合わせるために支出を増やすのではなく、「余らせたうえで」ルールとして確立している特定費用準備資金を中心とした内閣府が勧める方法を活用することを強くお勧めします。余った場合のことを考えて、事前に、冷静に公益の増進のための計画を理事会などで話し合っていくことも、大切だと思います。

 なお、ガイドラインの「特定費用準備資金」の記載は、柔軟な対応を可能にするためのものだと考えてもう一度熟読してみてください。規制だと思って読むと難解な文体でなかなかわかりにくいものですが、柔軟な活動のための規制緩和の文章だと思って読むと全く違って読めると思います
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