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民間公益の増進のための公益法人等・公益認定ウォッチャー (by 出口正之)

日本の民間公益活動に関する法制度・税制は、10数年にわたって大きな改善が見られました。たとえば、公益認定等委員会制度の導入もその一つでしょう。しかし、これらは日本で始まったばかりで、日本の従来の主務官庁型文化の影響も依然として受けているようにも思います。公益活動の増進のためにはこうした文化的影響についても考えていかなければなりません。内閣府公益認定等委員会の委員を二期六年務めた経験及び非営利研究者の立場から、公益法人制度を中心に広く非営利セクター全体の発展のためにブログをつづりたいと考えております。


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大注目!! 猪瀬直樹大阪府・市特別顧問の参考資料 [2016年09月29日(Thu)]
猪瀬直樹氏が9月21日の大阪府・大阪市の副首都推進本部会議において、二つの注目すべき資料を提出。先ごろ、大阪府市のWEBにアップされました。

 一つ目は、これまでの主張を端的にまとめたものです。

これまでの第1の動脈(税)ではない、第2の動脈(フィランソロピー)の活性化が必要


という大変わかりやすいメッセージですね。
 
 二つ目は、全国公益法人協会の機関誌『公益・一般社団法人」でのインタビュー記事です。

 猪瀬さんの主張は公益庁を創設し、サードセクターを活性化させようとするもので、何の不思議もないインタビューですが、実はこれには本当に驚きました。少々解説をしてみましょう。

 猪瀬氏は「日本国の研究」で道路公団の実態を探っていくうちに、行政につながっている公益法人の問題に遭遇しています。

 政府系公益法人の問題を「日本国の研究」の一環として取り上げたのでした。ちょうどそのころ、猪瀬氏は政府税制調査会の非営利法人課税・ワーキンググループの委員として、公益法人税制についても当時の状況では優遇措置など、まかりならんと、幾度となく主張していました。

 このときの政府税制調査会は、この問題で、財務省事務方、公益法人関係者、猪瀬氏の三つ巴の議論の中で紛糾しています。

 さらに火に油を注いだのは、猪瀬氏が、名指しで書いた公益法人協会、全国公益法人協会については、取材不十分な書き方として指弾されかねない部分もあったことです。公益法人の状況を正確につかむことは本当に難しいということもあったろうと思います。

 当時は、公益法人関係者の間には「猪瀬けしからん」の意識が蔓延していたといっても過言ではありません。

 10年以上の前のことですが、人間社会の常として、そのような「しこり」が残っていないとも限りません。

 しかし、そのような心配を猪瀬氏も全国公益法人協会も吹き飛ばしたのが、このインタビュー記事です。

 両者がそのぞれの主張を理解しあい、過去のやりとりを全く感じさせない形で、インタビューが実現しています。両者の懐の深さに改めて感服します。

 その後、公益法人制度改革を経て、公益法人の問題が解決した後、猪瀬さんがまさに「日本国の研究」の集大成として、「第二の動脈としてのフィランソロピー」と主張するのは、論旨は明白、一貫しています。政府系公益法人の問題に切り込んだからこその提案ともいえるでしょう。

 まさかこの資料を大阪府市の会議に出すとは、さすがに猪瀬さん、また、一本とられた感があります。
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