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民間公益の増進のための公益法人等・公益認定ウォッチャー (by 出口正之)

日本の民間公益活動に関する法制度・税制は、10数年にわたって大きな改善が見られました。たとえば、公益認定等委員会制度の導入もその一つでしょう。しかし、これらは日本で始まったばかりで、日本の従来の主務官庁型文化の影響も依然として受けているようにも思います。公益活動の増進のためにはこうした文化的影響についても考えていかなければなりません。内閣府公益認定等委員会の委員を二期六年務めた経験及び非営利研究者の立場から、公益法人制度を中心に広く非営利セクター全体の発展のためにブログをつづりたいと考えております。


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公益認定等委員会の英文名称について [2015年07月02日(Thu)]
多くの人にとってどうでもいいことかもしれませんが、小生にとっては重大なことを少し書きます。深読みしていただけるとありがたいなと思っています。

小生の認定等委員会時の名刺の裏には、Public Interest Corporation Commissionとあります。公益認定等委員会の英語呼称については、PICCやPIC Commissionとして、定着しかけていました。ところが、あるとき内閣府のホームページを見たところ、Public Interest Commissionと変わっていました。平成25年5月8日に、英文ホームページのリニューアルがあり、その時に変わったようです。そこで、事務局に問い合わせをしたところ、「平成25年5月の委員会での正式決定による」とのことでした。委員会で決定したのであれば仕方ありません。しかし、あまり納得がいかなかったので、「英文名称を変えるのでしたら、もう少しはっきりと広報してもらえないでしょうか」と頼んでみたところ、平成26年1月27日に以下のようにホームページにアップされたのです。


○ 平成25年11月末をもって移行期間が満了したことに伴い、英文HPを更新しました。昨年5月以来の大幅改訂(major update)です。
○ 今回の改訂では、移行期間満了に伴う新制度への法人数等の時点更新に加えて、新旧公益法人制度との違い、税制優遇の詳細などを充実させています。
○ あわせてこれを機に、内閣府では、公益認定等委員会の英語名称(英訳)について、`Public Interest Commission'を用いることといたしました(従前、"Public Interest Corporation Commission"も一部併用の状況にありましたが、今後は統一いたします。)。

 周知のとおり、イギリスでは、同様の機関を”Charity Commission”というのですが、”Charity”に相当する日本の組織名が「公益法人」(Public Interest Corporation)ですので、”Public Interest Corporation Commission” と初期制度設計者は訳したものと思います。また、小生の都合だけでいうと、公益法人=Public Interest Corporation=PICで普及しているものですから、公益認定委員会がPublic Interest Commissionになると、略称もPICと公益法人と同じにせざるをえないために、使いにくいのです。

委員会ではどのような不都合があって、英語名称を変えたのでしょうか?そして、誰が不都合を感じたのでしょうか?興味深いですね。意外と「会計の変更」と「英語名称の変更」にも共通点があるのかもしれません。

 ということで、小生の論文は、PICCないしPIC Commissionを相変わらず、使用しております。あしからず、ご了承ください。
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コメント
はっきりと書くと、英文名称をホームページを新しくしたときに、事務局が間違えて記載しました。間違いを指摘すると、それを修正せずに委員会で名称を変更してしまったのです。とんでもないですね。

一事が万事です。
Posted by:出口  at 2019年04月23日(Tue) 12:33
はっきりと書くと、英文名称をホームページを新しくしたときに、事務局が間違えて記載しました。間違いを指摘すると、それを修正せずに委員会で名称を変更してしまったのです。とんでもないですね。
Posted by:出口  at 2019年04月23日(Tue) 12:22