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民間公益の増進のための公益法人等・公益認定ウォッチャー (by 出口正之)

日本の民間公益活動に関する法制度・税制は、10数年にわたって大きな改善が見られました。たとえば、公益認定等委員会制度の導入もその一つでしょう。しかし、これらは日本で始まったばかりで、日本の従来の主務官庁型文化の影響も依然として受けているようにも思います。公益活動の増進のためにはこうした文化的影響についても考えていかなければなりません。内閣府公益認定等委員会の委員を二期六年務めた経験及び非営利研究者の立場から、公益法人制度を中心に広く非営利セクター全体の発展のためにブログをつづりたいと考えております。


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IFR4NPOが国際非営利会計ガイダンス (INPAG) の公開草案を公表 [2022年11月23日(Wed)]
国際非営利会計基準(IFR4NPO)プロジェクトについてはこれまでも何回も本ブログで紹介してまいりました。

詳しい経緯など知りたい方は、

出口正之2021「国際非営利会計基準策定議論の動向と我が国への影響」産業経理Vol81 No.3 pp.19−33

等をご覧ください。

この度、IFR4NPOは、財務報告の状況を変革し、非営利セクターが説明責任を示し、多くの利害関係者の信頼を確保するためのより強固な基盤を作成する、一世一代のチャンスだと表明しております。

今回、国際非営利会計ガイダンス (INPAG) と呼ばれるガイダンスを作成しており、最初の公開草案は、2023 年 3 月 31 日までパブリック コメントを受け付けています。

本プロジェクトには出口も関与していますが、いささかトリックスターとしての役割を演じていたように思いますし、世界の会計士界の構造もよくわかりました。

21世紀が会計士の不正による株式市場の信頼の揺らぎ(エンロン事件、ワールドコム事件)が、会計士の役割を大きくし続けていったこと、グローバルな価値観の対立が先鋭化してきた現代において、なぜか「財務報告」の考え方が「一般性」を持って語られていく様など学術的にも面白い「フィールド」に身を置いたように思います。

さはさりとて、できるだけ多くの方々に先入観を持たずに、国際非営利会計ガイダンス (INPAG) の公開草案に接していただければと存じます。

是非パブリックコメントを出していただくようにお願い申し上げます。

なお、必要があれば、時間の許す限り、説明会などは実施させていただきたいと思っております。

特に実務の方々が現場を踏まえて積極的に発言していかないと、「監査」をする視点から演繹的に作られていますので、世界は会計士に支配されてしまいますよ。

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