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民間公益の増進のための公益法人等・公益認定ウォッチャー (by 出口正之)

日本の民間公益活動に関する法制度・税制は、10数年にわたって大きな改善が見られました。たとえば、公益認定等委員会制度の導入もその一つでしょう。しかし、これらは日本で始まったばかりで、日本の従来の主務官庁型文化の影響も依然として受けているようにも思います。公益活動の増進のためにはこうした文化的影響についても考えていかなければなりません。内閣府公益認定等委員会の委員を二期六年務めた経験及び非営利研究者の立場から、公益法人制度を中心に広く非営利セクター全体の発展のためにブログをつづりたいと考えております。


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会計研究会に改善の兆し [2020年12月23日(Wed)]

第43回公益法人の会計に関する研究会議事次第及び資料.pdfが公表されました。


今回は、委員である金子良太先生のパワーポイント資料が上記資料の4ページ以降に公開されています。


本ブログは、一貫して会計研究会に批判的な立場でした。委員の方々には知己も多いのですが、不愉快な思いもしていたと思います。


その中にあって、金子先生は無視するのではなく、時たま反論もしてくれた貴重な存在でした。


本ブログは議論が深まってほしいということに重きを置いていますので、当然、批判等も歓迎しております。



 さて金子先生は、「会計基準改正につながる議論での留意点」として以下の三点をあげておられます。

  • 基準改正につながる議論は、(用語の微修正や説明の補足より)丁寧な議論が必要

  • 基準改正は外部の関心は高く、考えも多様であり、パブコメ等で多くの意見が予想される

  • (財務諸表利用者・公益法人・研究者等の)ステイクホルダーは会計基準設定にどう関与していくのか?


特に、第三点目は非常に重要な指摘であるばかりではなく、議論の流れからすれば非常に有益でかつ勇気ある指摘だったと思います。


日本公認会計士協会は「各関係省庁が管理、作成している個別の会計基準について、社会的な要請のもとに改正していくタイミングで、モデル会計基準を参考にしていただくことが行われています。」と説明していますが、公益法人会計基準では、改正のタイミングとは独立して、モデル会計基準に合わせることの妥当性が議論されるようになってきているように思います。



金子先生は公益法人協会のプロジェクトで英国の小規模のチャリティも訪問されています。小生のプロジェクトでニュージーランドの公益認定等委員会に相当する組織や会計基準策定の政府委員会等を訪問したときに、ご多忙の中、ご一緒していただきました。


今また、企業会計や公会計とは異なる非営利の国際会計基準の議論が進行している途中でもありますし、研究会自体の進行そのものを問いただすことは非常に意味があることだと思います。


会計研究会はもともと小規模法人対策ということでスタートしたのですが、小規模法人については「線が引けない」という理由を挙げたまま、議事録、議事要旨等を公開せずに小規模法人対策はやめてしましました。


英国をはじめ多くの国では規模別の会計が認められています。

英国のチャリティでは80%近くが現金主義です(CCAB2014:36)。


日本の会計の議論が米国のFASBの議論だけで「世界の潮流」と捉えられることがあり、英国の会計についても大規模法人にだけ適用されるSORP(Statements of Recommended Practice)と呼ばれる指針だけで議論が進行し、私の目からは非常に偏った議論として目に映っていました。


金子先生のご指摘で、会計研究会が少しでも改善されることを願ってやみません。


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