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民間公益の増進のための公益法人等・公益認定ウォッチャー (by 出口正之)

日本の民間公益活動に関する法制度・税制は、10数年にわたって大きな改善が見られました。たとえば、公益認定等委員会制度の導入もその一つでしょう。しかし、これらは日本で始まったばかりで、日本の従来の主務官庁型文化の影響も依然として受けているようにも思います。公益活動の増進のためにはこうした文化的影響についても考えていかなければなりません。内閣府公益認定等委員会の委員を二期六年務めた経験及び非営利研究者の立場から、公益法人制度を中心に広く非営利セクター全体の発展のためにブログをつづりたいと考えております。


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非営利会計の国際標準化とオンライン研究会のご案内 [2020年06月18日(Thu)]

非営利会計は各国で様々に定められています。

それに大きな影響を与える大きな存在として、各国の企業会計及び公会計があります。

企業会計や公会計は別個に国際標準化が行われています。国際財務報告基準(IFRS)、中小企業向けIFRS、さらに国際公会計基準(IPSAS)です。これらは企業や公的組織に適用されることを前提に作られており、非営利会計に適用することは想定されていません。


デービスやマードックを嚆矢として、非営利会計は、企業会計・公会計とは15か所の重要な相違があるという主張が様々な国の非営利会計議論に影響を与えています(なお、日本には全く影響を与えていないと思われます)。


特に国際NGOに助成する各国の助成団体及び当該助成金を受け取る国際NGOはこの問題に頭を悩ませていました。それぞれ報告書や決算書が異なるからです。こうしたことから非営利の国際会計基準を、企業会計や公会計とは異なる観点から作り上げるべきだという主張はこの10年ほど国際的に高まっています。ごく自然な流れだと思います。



英国の会計士団体が委託した専門家による130頁余の詳細な国際調査報告書が出たのは2012年のことでした。


非営利会計の国際標準化については、強い反対がある一方で、調査回答者の72%が、非営利独自に適用可能な会計基準を望んでいます。


15 箇所の重要な相違があれば、これも当然の反応だと思います。


このブログに沿った言い方をすれば「相違説に基づく非営利会計の国際標準化」です。


「相違説」とは非営利組織は公会計や利益を求める企業会計とは本質的に異なる点に着目して関係を考えていこうとする立場です。非営利法人を企業の亜流としてしてみてしまう立場(このブログでは「ビジネスセントリズム」と言っております)に固執すると知らずに思考が硬直されてしまうのではないでしょうか?


考えてみれば、「相違説」は故番場嘉一郎という会計学の泰斗が主張されたことです。それが21世紀に十分に継承されていないということは残念で仕方ありません。


こうしたことを踏まえて、公益社団法人非営利法人研究学会関西部会で以下のように発表します。今回はZOOM開催ということで学会員以外でもどなたでも無料で参加できるそうです。


幸か不幸か本ブログは想像以上にビュー数を誇っていますが、中には「主張が気に入らない」という方も多いと思います。そういう方ほど逆に熱心に読んで頂いているのではないかと想像します。そういう方が万一いらしゃれば、是非ご参加してご批判を頂戴できればと思います。


以下研究会のご連絡です。公益社団法人非営利法人研究学会関西部会

日 時:7月18日(土) 14:00 ―17:00(報告件数によって多少変動あり)


場 所:ZOOMを用いたウェッブ開催(後日、案内URLをお知らせします)


(ZOOMのアカウント、招待等は世話役にて行います:最大500名可能)




報 告:出口正之(国立民族学博物館)


「相違説に基づく非営利会計の本質と国際標準化」


報告は、あと1件または2件が追加される可能性があります。


関西部会世話役   


近畿大学   吉田忠彦 tdhkysd(at)gmail.com  (at)を@に変換


非会員の方にもご参加いただけますが、質疑の調整などもございますので

参加ご予定の方は、世話人まで事前にご連絡いただけましたら幸いです。


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