フィランソロピーの醍醐味
[2020年06月02日(Tue)]
SIIF(社会変革推進財団)インパクトオフィサー:小柴優子氏が、米国でのロックフェラー・フィランソロピー・アドバイザーやオープン・ソサエティー財団でのインターンの経験を踏まえて、noteを公開しています。
「前例がないことに対して自分のお金を投じてプロトタイプをつくるのがフィランソロピーの醍醐味であり、日本でもそうした活動が広がってほしいと願っています。」と呼びかけています。
また、なぜ日本で富裕層の社会貢献活動に深みや幅が生まれにくいのかという点を自問して、
「まず日本で財団を立ち上げる場合、節税という観点から会計士や税理士が窓口となることが一般的です。そこでは財団法人というハコを作ることはできてもプログラムを運営するノウハウはありません。フィランソロピー・アドバイザーのような財団の運営をカウンセリングする機能が足りません」と主張しています。
小生は、会計や税理士云々のくだりの主張を支持するバックデータを持ち合わせていませんが、「財団の運営をカウンセリングする機能が足りません」という点には同様の印象を持っています。
もともと従来は主務官庁がカウンセリングしながら、財団を設立してきたことからプログラム(公益目的事業)の内容に多様性を欠いてはおりました。今は違うと思いますが、それにしても公益目的事業に内容を見ると、どうしてこれほど皆同じなのかと思ってしまいます。
公益法人制度改革によって、このあたりが変わってくれることを期待していたのですが、ごく一部の法人を除けば、なかなかうまくいきません。
何しろ社会変革推進財団自体も一般財団なのですから、この問題の奥深さを感じます。