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民間公益の増進のための公益法人等・公益認定ウォッチャー (by 出口正之)

日本の民間公益活動に関する法制度・税制は、10数年にわたって大きな改善が見られました。たとえば、公益認定等委員会制度の導入もその一つでしょう。しかし、これらは日本で始まったばかりで、日本の従来の主務官庁型文化の影響も依然として受けているようにも思います。公益活動の増進のためにはこうした文化的影響についても考えていかなければなりません。内閣府公益認定等委員会の委員を二期六年務めた経験及び非営利研究者の立場から、公益法人制度を中心に広く非営利セクター全体の発展のためにブログをつづりたいと考えております。


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新型コロナウイルス対策その2:特定費用準備資金と資産取得資金 [2020年03月15日(Sun)]

 新型コロナウイルスに対する公益活動についてはすでに一度すでに記載しております。

 それぞれの法人での公益活動とは何かという原点に戻って、この社会全体の難局に立ち向かっていただければと期待しております。


 状況が刻々と変わりますが、社会のことまで考える余裕もないという公益法人の方々たくさんいらっしゃるでしょう。年度末を迎えて認定法との関係で動きにくいと感じていらっしゃる法人も多いものと思います。


 公益法人制度改革は公益法人が柔軟に活動できるように改革されました(このことを信じていない方が多いことは残念です)。したがって、制度設計上も各種、柔軟対応ができるように設計されています。その典型例が特定費用準備資金と資産取得資金です。


これらは、とても柔軟に使いやすく設計されています。


 企業は活動の自粛はそのまま、収益の減少につながりますが、公益法人の場合には、法人の活動の種類によって以下の二つの相異なる問題が生じる可能性があります。


@(企業と同様の)収益の悪化に伴う資金繰りの悪化

A(公益法人特有の)逆に費用の減少に伴う収支相償上の問題の発生


 きちんと各法人の規定に沿う手続きを踏むことが大前提ですが、上記の二つに対していずれも、特定費用準備資金や資産取得資金は対応可能です。


 資金繰りが苦しければ、手続きを経て積んである特定費用準備資金や資産取得資金を取り崩して活用し、資金が急に余り、すぐに支出ができないのであれば、特定費用準備資金や資産取得資金を積んで柔軟に対応できるように制度がつくられています(意図せざる間に各法人内の規定をガイドライン以上に厳している法人は別です。この際見直されることをお勧めします)。


 もう少し踏み込んで言えば、社会が「柔軟な対応」を求められたときに、公益法人ならば対応可能だという前提をもとに、「みずみずしい力を発揮する」ために、設計がなされ、税制も改正されています。


 今回のことで社会全体にWEB会議が広がりを見せて機関決定もすばやくできる環境が整ってきました。情勢が刻々と変わる中で、「公益とは何か」、「公益法人として行いうるものは何か」を考えて必ず機関決定をしながら活動の展開をお願いいたします。


 なお、特定費用準備資金、資産取得資金の今回のような使用にあたっては、変更認定が必要なこともあり得ます。これらについても法制度設計時の精神を忘れずに行政庁及び合議制機関が対応してくれるのではないかと期待しております(個人的な見解かつ希望です)。


 その証拠に東日本大震災直後でも以下のようなメッセージが出ております。

(平成 23 年 3 月 31 日東北地方太平洋沖地震に関する公益認定等委員会委員長からの メッセージ)

https://www.koeki-info.go.jp/commission/pdf/230331_message.pdf


(東日本大震災時の変更認定・変更届に関する質問と回答)

https://www.koeki-info.go.jp/regulation/pdf/yokuarugokai.PDF


(平成 24 年7月 24 日東日本大震災の復旧・復興活動に取り組まれている皆様へ)

http://www.reconstruction.go.jp/topics/120724message.pdf


また、昨年の令和元年の台風19号の後には大阪府から災害支援に関する大阪府公益認定等委員会からのメッセージ.pdfが出されております。


災害支援に関する大阪府公益認定等委員会からのメッセージ




公益法人の信頼回復が、仮に必要だとしたら、それは優れた公益活動によってのみ可能だと思います。

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