大臣決定に伴う有識者会議なので、そもそも会計研究会とは位置付けが異なっていますが、それにしても会議の情報公開にかける意気込みを強く感じさせる素晴らしいスタートです。
メンバーも「ガバナンス有識者会議」と呼ぶにふさわしい面々であるとともに、同志社大学の佐久間毅氏、北海道大学の吉見宏氏など京都府や北海道で公益認定の地方の委員会の経験をされた優れた学者も含まれ、地方の状況も十分に配慮されながら議論が展開されるものと期待されます。
座長の山野目章夫氏は直接存じ上げておりませんが、「公益法人制度改革に関する有識者会議」の際に設けられた「非営利法人ワーキング・グループ」の委員である法学者で、一般社団財団法の法人ガバナンス部分について実質的に議論された方ですので、座長に相応しい方だと思います。
今後のスケジュールなども公開されていますが、公益法人の方々は積極的な発言を行って「ガバナンス有識者会議」に十分な提供されることをお勧めいたします。
とりわけ、株式所有の多数者による企業のガバナンスと、原則的には一人一票の各種機関による非営利法人のガバナンスの相違点など本質論を十分に踏まえていただきたいと思います。
また、「ルールが明確であるようで実はそうでもない」状況であれば、法令順守に対する考え方が法人内で意思統一が取れずに、無用な抗争を誘発してしまうケースも予想されます。
タテマエ論に終始するのではなく、法人のためのガバナンスに資するような議論を期待しております。
余談になりますが、初代公益法人室長の小山裕氏の「不祥事→規制強化→不祥事→規制強化の繰り返しが何をもたらすかといえば、自由な法人活動の萎縮である。」という警鐘もしっかり押さえて頂きたいと思います(小山裕. (2009). 公益法人制度改革前史・序章: 改革はこう始まった. 嘉悦大学研究論集, 51(3), 115-131.)

