CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る

民間公益の増進のための公益法人等・公益認定ウォッチャー (by 出口正之)

日本の民間公益活動に関する法制度・税制は、10数年にわたって大きな改善が見られました。たとえば、公益認定等委員会制度の導入もその一つでしょう。しかし、これらは日本で始まったばかりで、日本の従来の主務官庁型文化の影響も依然として受けているようにも思います。公益活動の増進のためにはこうした文化的影響についても考えていかなければなりません。内閣府公益認定等委員会の委員を二期六年務めた経験及び非営利研究者の立場から、公益法人制度を中心に広く非営利セクター全体の発展のためにブログをつづりたいと考えております。


<< 2020年01月 >>
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
最新記事
月別アーカイブ
守るべきルールが明確ならば皆守れます:備え置き書類のルール [2019年10月30日(Wed)]
 公益法人の方々のお話を聞くと、行政庁が監督に入ってきて実に細かな指摘をして帰る、と言います。しかし、複数の法人の話を伺うと、ほとんど同じ指摘をして帰ると言うのです。
中には単なる一般論を個別の法人にして帰ることも多いようです。

 公益法人の方は従順で行政庁の指摘には黙って従うことが多いのですが、このやり方は「行政改革本部」を母体としてできた制度としては、群を抜いて税金のかかる手法をとっているといえるのではないでしょうか?

 言い換えれば、遵守すべきルールさえしっかり提示してあげれば、個別に同じことを指摘し続けるよりも遥かに効率的だと思うのですが、いかがでしょうか。

そう思っていたところ、内閣府が待望の情報を公益法人メールマガジン第82号で公益法人に送付しました。


誰もが、公益法人の業務時間内は財産目録等その他府令で定める書類について閲覧の請求ができ、正当な理由がないのにこれを拒んではならないことになっています。(公益認定法第21条第4)


このことについて以下の通り、メールマガジンで周知されました。

実は何を備え置いておいたらよいのか、というのは、公益認定法や一般社団財団法、公益認定法施行規則等を様々に読み込まないと分からないのです。

今回、何がよかったかというと、備え置くべき書類に、番号を振ってくれていることです。

今までは、個別に監督に入ってこの書類が備え置かれていない、あの書類が備え置かれていない、という監督を行っていたわけですから、このようにルールを明確にして公表した方が遥かに、法令は遵守しやすいですね。とても良いメールマガジンです。


そこで、以下、メールマガジンから、抜書きをさせていただきました。


〇事業計画書等

1)事業計画書

2)収支予算書

3)資金調達及び設備投資の見込みを記載した書類

※ 上記(1)(3)は、主たる事務所に毎事業年度開始の日の前日から当該事業年度の末日までの間、従たる事務所に写しを備え置くこと(認定法第21条第1項、同法施行規則第27条第1)


〇事業報告等

4)財産目録

5)役員等名簿

6)役員報酬等の支給基準

7)キャッシュ・フロー計算書(会計監査人設置法人)

8)運営組織及び事業活動の状況の概要及びこれらに関する数値のうち重要 なものを記載した書類(事業報告等に係る提出書の「別紙1:認定法施行規則第28条第1項第2号に掲げる書類」のこと)

9)社員名簿(公益社団法人)

※ 上記(4)(8)は、主たる事務所に毎事業年度の経過後3か月以内から5年間、従たる事務所に写しを3年間、備え置くこと(認定法第21条第2項、同法施行規則第28条第1項)。

また、(9)は、主たる事務所に常時、備え置くこと(法人法第32条第1)

なお、(5)(9)については、当該公益法人の社員又は評議員以外の者から請求があった場合には、個人の住所部分を除外して閲覧させることができる(認定法第21条第5)


〇計算書類等

10)貸借対照表(注記を含む)及びその附属明細書

11)損益計算書(注記を含む)及びその附属明細書

12)事業報告及びその附属明細書

13)監査報告

14)会計監査報告(会計監査人設置法人)

※ 上記(10)(14)は、主たる事務所に定時社員総会又は定時評議員会の日の2週間前の日のから5年間、従たる事務所に写しを3年間、備え置くこと(法人法第129条第1項・第2項、同法第199)


〇その他の書類

15)定款

16)特定費用準備資金の積立限度額やその算定の根拠等について記載された書類(認定法施行規則第22条第3項第4号)

17)資産取得資金の目的である財産の取得(又は改良)に必要な最低額やその算定の根拠等について記載された書類(認定法施行規則第22条第3項第3号)

185号財産及び6号財産の内容等について記載された書類(認定法施行規則第22条第3項第5号・第6号)

※ 上記(15)は、主たる事務所及び従たる事務所に常時、備え置くこと(法人法第14条第1項、同法第156条第1)

また、(16)(18)は、認定法第21条の規定の例により備置き及び閲覧等の措置が講じられている必要がある(認定法施行規則第18条第3項第5号、同規則第22条第4項・第5)


 以上の書類については、閲覧用としてファイリングし取り出しやすい場所に置いておくのが望ましいでしょう。

このほか、以下の議事録についても備置きが必要ですのでご留意ください。

(ア)社員総会又は評議員会の議事録

・開催の日から10年間、主たる事務所に、写しを従たる事務所に5年間、備え置くこと(法人法第57条第2項・第3項、同法第193条第2項・第3)

(イ)理事会の議事録

・開催の日から10年間、主たる事務所に備え置くこと(法人法第97条第1)

(内閣府 公益法人メールマガジン第82号より引用)

なお、小生の研究遂行上、上記の閲覧の請求について、突然、公益法人の事務所にお伺いしております。これまでもすべての法人様にご協力いただいておりますので、皆様方におかれましても、訪問の際には何卒よろしくお願い申し上げます。

トラックバック
※トラックバックの受付は終了しました
コメント