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民間公益の増進のための公益法人等・公益認定ウォッチャー (by 出口正之)

日本の民間公益活動に関する法制度・税制は、10数年にわたって大きな改善が見られました。たとえば、公益認定等委員会制度の導入もその一つでしょう。しかし、これらは日本で始まったばかりで、日本の従来の主務官庁型文化の影響も依然として受けているようにも思います。公益活動の増進のためにはこうした文化的影響についても考えていかなければなりません。内閣府公益認定等委員会の委員を二期六年務めた経験及び非営利研究者の立場から、公益法人制度を中心に広く非営利セクター全体の発展のためにブログをつづりたいと考えております。


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自由・平等・フィランソロピー:ヨーロッパ財団センター年次大会 [2019年06月11日(Tue)]

ヨーロッパ財団センター(本部:ブリュッセル)のパリで開催された30周年年次大会が話題を呼んでいます。

世界から800名以上の財団関係者を集めて、同センターにとっては過去最大の催事となりました。

米国の財団協議会は例年1500名以上の人を集めていますから、財団関係の世界最大の会議というわけではありません。

しかし、ヨーロッパ財団センターは、日本の助成財団センターよりも、4年も「若い」財団センターです。この間の成長には目を瞠ります。

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IMG_1054.JPG

                       (撮影:出口正之)


日本では「フィランソロピー」という用語とともに、1970年代、80年代に盛んに米国の財団活動を吸収して、米国の財団センターをモデルに、助成財団センター(当初は助成財団資料センター)が、1985年に設立されました。


当時はベルリンの壁に象徴されるように、ヨーロッパは東西に分断され、いくつかの歴史的な大型財団は確かに存在していましたが、概していえば財団活動はイギリスなどごく一部の国を除けばそれほど活発だったとは言えなかったといえるでしょう。


  1989年にヨーロッパ財団センターがスタートしたときにはわずか7財団の小さなセンターでした。

  「フィランソロピー」という用語はどこまでもアメリカ的な響きがありました。


今回、主催国のフランスが、敢えて「国是」の「自由・平等・博愛(フラタ二ティ)」を「自由・平等・フォランソロピー」と変えて会議をしたことは、そうした歴史を知る者にとっては衝撃的なタイトルでした。


「自由」が脅かされている現状から財団に何ができるのか?「平等」についてはかつてない危機の中で財団が何ができるのか、そうした議論は、「剰余金を同処理したらよいのか」という日本の財団間の話題とのギャップの大きさを感じないわけにはいきません。


報道の自由の危機に対してはジャーナリズムへの支援がどのようにすれば可能かといった議論が飛び交っています。アフリカの財団の関係者の主張も目に付きました。


 今では数多くの企業が企業財団を設立して、企業のCSRの中心に位置付けられ、SDGsにも真剣に取り組もうとしています。


 なお、出席者リストの中から小生を見つけた米国の専門誌からブログを執筆するように依頼があり、すでにネット上で公開されています。是非ご覧になってください。

https://www.alliancemagazine.org/blog/the-universality-of-philanthropy/



 アジアの中でも、日本の財団活動は大きく遅れをとっています。それが、零細のまま抜け出せない多くのNPOを生んでいるひとつの要因にもなっているのではないでしょうか?


日本では制度改革に明け暮れましたが、「文化」に着目して、この現状を打破していく必要性を強く感じています。

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