「こども・若者からの恩返し」をどう受ける?
[2024年07月26日(Fri)]
下記の質問をいただきました。
「現在、A地区でもこども食堂に取り組んでいる団体があり、
経済的苦境に直面するこども達が増えていることからも、
その取り組みが広がりを見せているところです。
食べ物や学習の機会などの提供を受けたこども達も、
いつか恩返しをしたいという気持ちを持っているものの、
その方法が分からず、またご相談くださったBさんご自身も
情報提供することができないでいることについてもどかしさを
感じているとのことです。
Bさんの立ち位置としては、こども食堂の主宰者と同志のため、
サポートをしています。
ついては、全国の事例として、こども達が恩返しする方法について
情報があればお教えいただきたく、連絡させていただきました。
本来であれば、彼ら自身が考え、行動するべき部分もございますが、
事例があればヒントになり得るとも思います。
Bさんの問題意識を補足させていただきますと、
こども食堂だけでなく、Bさんの活動には数多くの学生たちが
関わっており、BさんやBさんのコミュニティーに
「ありがとうございました。」と、菓子折りなどをいただく機会もあり、
このような時に、
「菓子折りなんていいから、いつに日が〇〇してね」
「〇〇で返してくれればいいから」、と言いたいとのこと。
この「〇〇」を川北さんに教えていただきたいというニュアンスです。
時間がかかっても、心で深く結び付く機会になればいいなと
企んでいらっしゃいます。笑
ご質問くださった市職員のHさん、ありがとうございます。
さて、みなさんだったら、どうお答えになりますか?
お答えするに際して、確認すべきことはいくつかあるのですが、
一般論として、こどもであれ、若者であれ、高齢者であれ、
その方々を対象とした活動や場づくりをしていらっしゃる方たち
(ここでは、こども食堂を運営する大人たち)ご自身にとっては、
その場に関わることだけで十分に、感謝を受けることを超える
体験をしていらっしゃることかと思います。
むしろ、感謝を伝えるべき相手は、場の担い手となっている
大人自身ではなく、その方を支えてくださっている方、
たとえば、寄付者や協力者、さらには、担い手の大人のご家族に、
お礼をお伝えいただくことが、長続きするためのポイントです。
私が大学在学中からかかわっていた国際的な冒険体験プロジェクトで、
卒業後に代表になったときには、企業にご協力いただいた際
(注:1980年代後半です。。)のお礼としては、
参加した若者たちに、プロジェクトの途中で白紙のハガキを
渡して、感じていることなどを書いてもらい、宛名をシールで
貼ってお送りしたのですが、とても喜んでいただきました。
もうひとつ、感謝してもらうより、手伝ってもらうほうがいい、
ということもあります。当日の準備や片付けはもちろん、
大掃除や、備品の手入れなど、敢えて「手伝ってほしい」と
伝えて、運営する側に回ってもらう、ということもありますね。
こどもや若者自身にとっても、サービスを受ける側だけであることが
心苦しいというか、居心地悪い、ということもあるかもしれず、
その場合には、担い手側に回ってもらう、という方法もあります。
ただ、それが義務だと感じられるのも困るため、
「手伝ってくれる」こども・若者のためのお約束として、
「してあげる」のではなく、自分の気持ちの問題として
手伝う方が居心地がいいからする、手伝わないことも、
何も問題ない、ということを、繰り返し繰り返し、
共有する必要があります。
それでも、与える側・与える側を固定しない、ということは、
こどもや若者の主体性を育てる上でも、とても大切なことですよね。
「現在、A地区でもこども食堂に取り組んでいる団体があり、
経済的苦境に直面するこども達が増えていることからも、
その取り組みが広がりを見せているところです。
食べ物や学習の機会などの提供を受けたこども達も、
いつか恩返しをしたいという気持ちを持っているものの、
その方法が分からず、またご相談くださったBさんご自身も
情報提供することができないでいることについてもどかしさを
感じているとのことです。
Bさんの立ち位置としては、こども食堂の主宰者と同志のため、
サポートをしています。
ついては、全国の事例として、こども達が恩返しする方法について
情報があればお教えいただきたく、連絡させていただきました。
本来であれば、彼ら自身が考え、行動するべき部分もございますが、
事例があればヒントになり得るとも思います。
Bさんの問題意識を補足させていただきますと、
こども食堂だけでなく、Bさんの活動には数多くの学生たちが
関わっており、BさんやBさんのコミュニティーに
「ありがとうございました。」と、菓子折りなどをいただく機会もあり、
このような時に、
「菓子折りなんていいから、いつに日が〇〇してね」
「〇〇で返してくれればいいから」、と言いたいとのこと。
この「〇〇」を川北さんに教えていただきたいというニュアンスです。
時間がかかっても、心で深く結び付く機会になればいいなと
企んでいらっしゃいます。笑
ご質問くださった市職員のHさん、ありがとうございます。
さて、みなさんだったら、どうお答えになりますか?
お答えするに際して、確認すべきことはいくつかあるのですが、
一般論として、こどもであれ、若者であれ、高齢者であれ、
その方々を対象とした活動や場づくりをしていらっしゃる方たち
(ここでは、こども食堂を運営する大人たち)ご自身にとっては、
その場に関わることだけで十分に、感謝を受けることを超える
体験をしていらっしゃることかと思います。
むしろ、感謝を伝えるべき相手は、場の担い手となっている
大人自身ではなく、その方を支えてくださっている方、
たとえば、寄付者や協力者、さらには、担い手の大人のご家族に、
お礼をお伝えいただくことが、長続きするためのポイントです。
私が大学在学中からかかわっていた国際的な冒険体験プロジェクトで、
卒業後に代表になったときには、企業にご協力いただいた際
(注:1980年代後半です。。)のお礼としては、
参加した若者たちに、プロジェクトの途中で白紙のハガキを
渡して、感じていることなどを書いてもらい、宛名をシールで
貼ってお送りしたのですが、とても喜んでいただきました。
もうひとつ、感謝してもらうより、手伝ってもらうほうがいい、
ということもあります。当日の準備や片付けはもちろん、
大掃除や、備品の手入れなど、敢えて「手伝ってほしい」と
伝えて、運営する側に回ってもらう、ということもありますね。
こどもや若者自身にとっても、サービスを受ける側だけであることが
心苦しいというか、居心地悪い、ということもあるかもしれず、
その場合には、担い手側に回ってもらう、という方法もあります。
ただ、それが義務だと感じられるのも困るため、
「手伝ってくれる」こども・若者のためのお約束として、
「してあげる」のではなく、自分の気持ちの問題として
手伝う方が居心地がいいからする、手伝わないことも、
何も問題ない、ということを、繰り返し繰り返し、
共有する必要があります。
それでも、与える側・与える側を固定しない、ということは、
こどもや若者の主体性を育てる上でも、とても大切なことですよね。