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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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■連載■海外留学奨学金 担当役職員のつぶやき<Part.13>[2024年02月26日(Mon)]
■連載■海外留学奨学金 担当役職員のつぶやき<Part13>

『日本財団聴覚障害者海外留学奨学金』を知って欲しい!と担当理事と事業担当者の2人が、事業のこと、募集のこと等を不定期につぶやいています。

キャプチャ.JPG

Nami_吹き出しなし35.jpg新型コロナやインフルエンザの患者数がまた増加傾向みたい。気を付けないとね。

Nemo_吹き出しなし35.jpgそういえば、風邪ひいた時って何を食べますか?奨学生に海外の様子を聞いてみました。米国では、鶏肉と野菜で作るチキンスープを食べるそうです。解熱効果や症状緩和作用があるのですって。

Nami_吹き出しなし35.jpg栄養満点って感じで風邪も一発で治りそう。

Nemo_吹き出しなし35.jpg英国では、hot toddy(ホット・トディ:ウイスキーにレモン果汁や蜂蜜、お湯を加えたもの)を飲んだりもするそう。風邪の特効薬として知られているそうですよ。

Nami_吹き出しなし35.jpg美味しそう、想像しただけで身体が温まるわぁ。

Nemo_吹き出しなし35.jpgですよね。身体を温めた後は、しっかりと睡眠をとる!これは万国共通ですね。

Nami_吹き出しなし35.jpg花粉の季節にもなるし、体調管理はしっかりと!


かわいい日本財団聴覚障害者海外奨学金事業かわいい
2024年度第21期生募集は、2024年4月に日本財団からの助成が正式に決定した後、実施が確定します。
お問い合わせ等は常時受け付け中。
■お問い合わせ先/ 本事業専用Email:ryugaku★npojass.org
 (ご利用の際は、「★」記号を「@」に置き換えください)

<参考>2023年度 第20期生募集要項
20th_Flyer300.jpg
https://blog.canpan.info/deaf-ryugaku/archive/1398


かわいいホップ・ステップ・ジャンプ!かわいい
〜日本財団聴覚障害者海外奨学金事業の成果〜として、支援修了した奨学生達へのインタビュー記事を掲載しています。こちらからご覧ください。
https://www.npojass.org/hopstepjump


事業担当:根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 18:35 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL
ホップ・ステップ・ジャンプ!〜奨学生たちの躍進〜[2024年02月26日(Mon)]
ホップ・ステップ・ジャンプ!〜奨学生たちの躍進〜

日本財団聴覚障害者海外留学奨学金事業は、2004年にスタートして20年になりました。これまでに計26名が海外留学を修了し、帰国後、留学で学んだ分野を中心に、ろう教育や情報コミュニケーション支援、相談支援、専門研究など各分野で当事者リーダーの一人として活躍しています。そんな奨学生たちの様子を不定期にご紹介していこうと思います。

●山本 芙由美さん(11期生)●
「ろうLGBTQ+サポートブック第3号」(右写真)を発刊ほか、精力的に活動中
Deaf LGBTQ Center代表として日々活躍する中、10年の歳月を経て、2024年1月、ついに第3号発刊となりました。今回は、多様な性の手話表現の拡大やろうLGBTQ運動10年の歩み、当事者へのインタビュー等が掲載されており、紙面・WEB(ダウンロードも可能)から読むことができます。

ダウンロードできます↓
https://sites.google.com/view/deaflgbtqbook/home/2024
WEB版↓
https://sites.google.com/view/deaflgbtqbook

              
また、『季刊みみ第182号(2023年冬季号)』(全日本ろうあ連盟発行)の特集「考えよう、 ろうLGBTQ+の生きづらさ」の座談会にも参加し、当事者からの意見を語っています。

この他にも、2024年2月11日に京都で開催された「さがの映画祭特別企画第2部シネマトーク」にファシリテーターとして手腕を振るう等各方面で活躍しています

かわいい日本財団聴覚障害者海外奨学金事業かわいい
2024年度第21期生募集は、2024年4月に日本財団からの助成が正式に決定した後、実施が確定します。
お問い合わせ等は常時受け付け中。
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 (ご利用の際は、「★」記号を「@」に置き換えください)

当協会ホームページには、
かわいいホップ・ステップ・ジャンプ!〜日本財団聴覚障害者海外奨学金事業の成果〜かわいい
支援修了した奨学生達へのインタビュー記事を掲載しています。
留学で何を学び、何を目指し活動しているのかなどを読むことができます。
合わせてご覧ください。

事業担当:根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 17:27 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL
オンラインワークショップ・英語の資格試験にチャレンジ![2024年02月26日(Mon)]
ひらめき参加者募集ひらめき
オンラインワークショップ 英語の資格試験にチャレンジ!


海外留学や留学奨学金事業をもっと知ってもらおうと、ついに新企画オンラインワークショップがスタートです!留学といえば、やはり一番気になるのは”英語”。初回の今回は、出願時に提出が求められる英語の資格試験を取り上げます。英語の資格試験と言えば、英検、TOEFL、TOEIC、IELTSの他、留学先の各大学が実施するレベルテスト等さまざま。英語教育を学習してきた留学経験者が、みなさんの英語学習をサポートします。
海外留学に関心を持つろう者、難聴者のみなさまの参加をお待ちしています。

Photo1.jpg
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オンラインワークショップ 英語の資格試験にチャレンジ!
日 時:2024年3月30日(土)午前10時30分〜12時
コーディネーター:秋山なみさん(当協会会長、米国留学)
         大西啓人さん(16期生、米国留学)
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1、方 法:オンライン(Zoomミーティング)*カメラオンでのご参加となります。

2、対象者:海外留学に興味を持つろう者・難聴者及びその関係者

4、参加申込条件:18才以上、留学に関心のある、パソコンでZoomが使える

5、定 員:10名

6、参加費:無料

7、申込方法:申込画面(クリックすると申込画面に変わります)からお申込みください。

8、申込〆切:*3月25日(月)まで*
       お申込頂いた後に、後日、事務局より受付完了メールをお送りします。

9、その他:全体を通しては、日本手話で話します。(日本語音声通訳なし、字幕なし)

*オンラインのため、回線トラブルの場合はご容赦ください。
*アーカイブ配信ありません。    

かわいい日本財団聴覚障害者海外留学奨学金事業かわいい
2024年度第21期生募集は、2024年4月に日本財団からの助成が正式に決定した後、実施が確定します。
お問い合わせやご相談等は常時受け付け中。
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事業担当:根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 16:52 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL
2024年2月「受講申請争奪戦!!」森本恵実(20期生)生活記録[2024年02月24日(Sat)]
みなさん、こんにちは。
では2月分の生活記録を書きます。

12月末ごろから2ヶ月半に及ぶ長期休暇もそろそろ終わりを迎えてきました。
韓国の大学では日本より1ヶ月早く3月から新学期が始まります。

今月は受講申請争奪戦!!について書こうかなと思います。
学期が始まる前に一番大事なのは受講申請ですが、
韓国では受講申請の競争率が高いことで有名なのです。

日本の大学では基本的に受講したい科目をそのまま申請し、
その科目が人気な場合には抽選で決めることが大半であると思います。
しかし、韓国の大学の受講申請は「インターネット上の時間を基準に、
申込ボタンを早く押した順に授業を獲得することができる
」のです。
つまり先着順です!
だから受講申請の日は、朝から待機してみんな同時にクリックをし、
激闘の末に自分の理想の時間割を完成させるのです。

そのため、韓国の大学生は、1秒でも早く申込ボタンを押そうと、
インターネットの環境が良い場所で受講申請をします

韓国では、オンラインゲームをする人が多く、
PCバンというネットカフェのような場所で実施する人もいます。

私が在学中である崇実大学では、
受講申請時間が10時〜15時までという時間が設けられてはいますが、
10時にスタートしたらその一瞬で運命が決まってしまうのです…


果たして、

私は理想の時間割を獲得することができたのでしょうか…?





















受講申請争奪戦、無事に勝ち取りました!
理想の時間割とともに今学期も学業に励んでまいります。

Posted by 森本 at 21:35 | 奨学生生活記録 | この記事のURL
2024年1月「ろう青年会、史上初の合同企画」森本恵実(20期生)生活記録[2024年02月19日(Mon)]
みなさん、こんにちは。
では1月分の生活記録を書きます。

韓国の大学では12月末ごろから2月末まで、長い冬・春休みになります。
そのため、現在長期休暇中です。

1月13日、14日の2日間あるろう青年会の史上初のイベントへ参加してまいりました!
さてそれはどんなイベントだったのでしょうか?

ろう者青年会で初めて、京畿道ろう青年会江原道ろう青年会による
合同のスキーキャンプ企画が行われました。
スキーキャンプ_5.jpg
※旗「合同スキーキャンプ 2024.1/13〜14」

ちなみに、韓国内のろう青年会は14箇所あり、各地域で運営されています。
そのうち私が参加してきたろう青年会が運営する地域である
京畿道、江原道はどこにあるのでしょうか?

京畿道は、ソウル特別市をドーナツのように囲んでいる地域のことで、
江原道は、韓国の右上に位置し2018年平昌五輪の開催地ともなった場所です。
それらの地域で運営しているろう青年会が実施したスキーキャンプへ参加してまいりました。

スキーキャンプ_2.jpgスキーキャンプ_3.jpg

1日目の12時頃スキー場へ現地集合し、13時から17時まで4時間、スキーとスノーボードに分かれて滑ってまいりました。初心者には安全教育とスキーの基本を教える時間を設けていました。このスキーキャンプ企画で初めてお会いするろう者もたくさんおり、リフトに乗った時には自己紹介や世間話など多様な会話があったり、体を動かすことで楽しさを共有することができたり、スキー場ならでは親交を深めることができました。

スキーキャンプ_4.jpg
※黄色のウェアが私です。この日初対面の韓国人ろう者たちと。

夜はクイズやゲームなどのレクリエーションが行われ、
次の日には、豪傑にカニを盛った江陵ちゃんぽんをいただきました。
スキーキャンプ_6.jpg

今回のスキーキャンプ企画についてのインタビューを受けてきました
インスタグラムのリンクを置いているので、もし良かったら見て行ってください^^
※私は最後 4番目に登場します!
Posted by 森本 at 01:57 | 奨学生生活記録 | この記事のURL
【自己紹介】第20期生 森本恵実[2024年02月12日(Mon)]

初めまして、第20期の森本恵実と申します。

日本ASL協会聴覚障害者海外奨学金事業では、
今までアジア圏へ留学したという前例がないため、
選出頂けるのかとても不安でいっぱいでした…

しかし自分の成し遂げたい目標や熱意をお伝えした結果、
本事業の第20期留学奨学生に無事に選出いただけました。
半年間という長期にわたる審査をしていただき、ありがとうございました。

私の留学先は、韓国ソウル特別市にある崇実大学で、「スンシル大学」と読みます。
明洞という観光地から地下鉄で30分ほどの場所にあります。
2023年9月から編入し、今月で韓国生活5ヶ月となりました。
挨拶_崇実大学.jpeg

主に韓国人ろう者を対象に、
第二言語としての日本語を教える仕事がしたい
と思い、
崇実大学日語日文学科へ編入しました。

ろう者が第二言語を学ぶ時、音声を聞いたり話したりしながら、
健聴者と同じような方法で言語を習得するのが難しい現状にあります。
だからこそ、手話など視覚的な方法で日本語を学ぶことができる環境、
聴覚障害の特性、ろう社会やろう文化について
理解ある日本語教師の人材が必要だと思いました。

崇実大学では、「ろう者への第二言語としての日本語習得の支援」をテーマに、
日本語教育の手法や韓国から見た日本の文化や経済、社会など広範囲にわたって学んでいます。
韓国留学の先駆者として、その目標を達成できるよう、
日韓ろう関係構築に貢献できる人材になれるように邁進してまいります。

このブログでは大学生活だけではなく、
韓国手話や韓国ろう社会についてもお伝えできたらと思っております。
約2年半となりますが、温かい目で見ていただければ幸いです^^

簡潔ではありますが、以上挨拶ブログといたします。
ありがとうございました。

Posted by 森本 at 18:41 | 自己紹介/紹介 | この記事のURL
第20期留学奨学生の紹介[2024年02月09日(Fri)]
第20期留学奨学生の紹介

2023年度の第20期留学奨学生募集選考において、候補者として選出された1名が、2024年1月から奨学生の一員として仲間入りしました。新奨学生をご紹介します。

Photo2-1.jpg
第20期 留学奨学生
森本 恵実(もりもと えみ)

留学目標:ろう者への第ニ言語としての日本語習得の支援
留学先 :崇実大学 人文学部 日語日文学科
     韓国 ソウル特別市

よろしくお願い致します。

事業担当:根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 09:00 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL
2024年1月「記述文法と規範文法」鈴木美彩(18期生) 生活記録[2024年02月08日(Thu)]
2023年1月 第18期生 鈴木美彩 生活記録
記述文法と規範文法


https://youtu.be/8qAm6P3YVK8

 ライアン・レピック教授によるLanguages of the World: 世界の諸言語のクラスは言語学の中でも言語類型論に特化した授業です。世の中には様々な蝶々がいて、定義によって蝶と蛾に分けたり、色や大きさ、オスメスの区別など、様々な視点から分類することができます。それと同じように、世界中のあらゆる言語を様々な基準から分類するのが言語類型論です。この授業ではクラスの一人一人が個人的にこれまで聞いたことがない言語を1つ選び、それを学期を通して調査していきます。
 そのために必要なのが文法の本です。これはある言語の参考書やテキストのようなものではなくて、その言語の文法を事細かにに説明した本で、できる限り実例を広範囲に集めた記述本です。総量700は軽く超えるほどのページ数です。参考書は300ページ以上あるものもありますが、なぜそれだけでは不十分なのでしょうか。そこには記述文法(descriptive)と規範文法(prescriptive)という二つの対になる考え方が関係しています。この二つは言語学課程での最初の学期でも学ぶほど大事な基本です。 まず、規範文法の英語はprescriptiveで、prescribeの部分は指図するとか規定する、薬を処方するという意味もあります。学校教育における英語の授業は規範文法のいい例で、こう在らなければならないと説明することです。文法はSVOだとか、現在形、過去形、未来形のそれぞれのルール区別しなければならない、などが規範文法的なアプローチにあたります。逆に実際の事象のみをただ説明するのが記述文法です。言語学は限りなく記述文法に近く、規範文法的なアプローチは言語学者にふさわしくありません。規範文法的に言語の文法をこういうルールだからこう在らなければならないと説くのは言語学者の仕事ではなく、むしろ非文法的かどうかに関係なくある事象を分析し一つの仮説を立てることがより言語学的な行いです。だから、文法を参照した記述文法的な本は記述的がゆえに桁違いのページ量を持つのです。現在、受講している手話教育課程でもこの用語を学びましたが、そこでは記述文法も規範文法もバランスよく使っていく必要があるというように教えられました。手話教師は言語学者ではない人々に言語を習得させるのが仕事なので、誰が読んでもわかりやすいようにルールを整理し、それを活用することが必要です。ただ事象が説明されているだけでは応用に進むことができません。同じ言語を扱う学問でも、記述文法と規範文法においては全く異なる視点を持っているのが興味深いです。
 この授業では私はアフリカ大陸のエチオピアに沢山存在する言語のうち、Sidaamaを自分のテーマにしました。ギャロデット大学の近くにSidamoというエチオピアのカフェがあり、同じ名前の言語があることを知ったのがきっかけです。地元ではSidaamaと呼ばれているそうで、これからの調査が楽しみです!
Posted by 鈴木 at 12:08 | 奨学生生活記録 | この記事のURL
2024年1月「秋学期に勉強したこと」金本小夜(19期生)[2024年02月07日(Wed)]
こんにちは。
先日新年明けたばかりだという感覚でしたが、1月は何だかやることが多くて、あっという間に2月に入ってしまったような気持ちでいます…!皆様はどのような1月を過ごされたでしょうか?

イギリスの博士課程では1年目から2年目へと進級する試験のようなものがあり、私は目安としてはとりあえず3月末までにこれをこなさないといけないので、1月はほぼ毎週指導教官とその計画について話し合いをしていました。クリスマスは遊びましたからね… 勉強しないと…!

さて春学期はとにかく主要な障害学理論の読み込み、そして秋学期は日本における障害事情についての本を集めていたのですが、とりわけ日本に関する文献は日本を文化的に紹介する内容も含まれており、障害の問題だけでなく、日本がどのように見られ、紹介されているか、という点についても興味深いものでした。
まず近代以前の日本の障害事情について、複数の本で紹介される内容として目についたものが障害と神/妖怪の結びつきでした。例えば仙台四郎や福助人形のモデルとなった佐太郎とされる人物、また恵比寿さんが耳が遠いことなどがあげられ、欧米に比べ、日本人にとって障害はもっと身近で信仰の対象ともなるものであり、必ずしも差別の対象ではなかったのではないか、と述べられているのです。私は、どちらかといえば排他的で内向きな性質の文化を持つ日本において、障害者は常に肩身の狭い思いをしてきたのではないかと思っていたのでこれは面白い着眼点でした。(でもヨーロッパでも小人は実は障害者を描いていたんじゃないかとか、障害のある子が生まれたらそれは妖精の取り替え子だと言われたりしていましたから、日本だけではない気がするんですけどね。現代社会にこれらの考えがどれほど反映されているのかはさておき、比較のテーマとして掘り下げたら面白い問題だと思います)
しかし現代に目を移すと、いかに日本における共同社会を重視する考え方が、欧米の個人を主眼とした考え方と相容れず、障害者の自立を促すシステムや法の改正が困難となっているか、といった方へ話が進んでいきます。また社会学における障害学でよく言われる社会モデル(障害というのは個人の心身機能ではなく社会が作り出しているものであるという考え方)の考え方がなかなか日本に定着せず、障害者を助けて「あげる」、障害者は「感謝するべき」といった圧力が変わらず存在していることも問題だ、といった考えが複数の本で述べられていました。
日本における文学/メディアを見ると、障害者の描かれ方はいまだに個人モデル(障害はあくまで障害者個人の問題であり社会に責任はないという考え方)をベースとしているのではないか、と考えさせられます。とりわけ、健常者の間でも人気を博した作品である『1リットルの涙』(1986)や『聲の形』(2013−2014)、『Silent』(2022)などでは、障害を持つ主人公が周囲の健常者に対して申し訳なさを感じたり、健常者の間に入れない主人公が読者/視聴者の涙を誘ったり、といった障害者を可哀想に見せる演出が多く見られます。もちろん『癒しのセクシー・トリップ』(1993)のように社会モデルの影響を強く受けた作品や、『淋しいのはアンタだけじゃない』(2016)といったドキュメンタリー風の新しい手法の作品もありますが、発行部数や視聴者数を見ても、とても先にあげた作品群には届いていません。社会の実情を反映した作品と、社会の理想を反映した作品を読者がそれぞれどのように受け止めているか、この点を探るのも面白そうではないかと今考えているところです。
さて、こういったことを英語圏の文学/メディアにおいても同じように情報を収集して比較に繋げたいと思っていますが、なかなかまとめる作業が困難です…。ある程度勉強の話題がまとまったら、また色々書いていきたいな、と思います。

ところで個人的な話ですが、最近ロンドンへとお引越ししました。(指導教官との面談や授業は全部オンラインなのです。世の中便利です!)
ヨークシャーとはまた違った都会ならではの話題が提供できるよう、毎日の生活も頑張りますね。


あ、そういえば前からあげようと思っていた写真を。
これはリーズ駅なんですが、駅の案内看板にいつもBSL訳がついてるんです!ヨーク、ロンドン各駅ではまだお目にかかっていないので、イギリス全土であるわけではないようですが… 日本でもエキマトペみたいに流行ってくれたらいいなと思います。
IMG_6075.jpeg
Posted by 金本 at 00:22 | 奨学生生活記録 | この記事のURL