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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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オンライン座談会”留学のススメ” 留学奨学生に聞いてみよう![2022年02月28日(Mon)]
ひらめき参加者募集ひらめき
オンライン座談会”留学のススメ” 留学奨学生に聞いてみよう!「ろう×留学 私にも海外留学はできる」(3/27)

昨年ご好評をいただいたオンライン座談会、今年も実施します!
海外留学にちょっと興味があるのだけど、大学や学部・コースは、どんなものがあるのだろう。
海外での授業や生活って、どんな感じなのかな。
何から準備を始めればよい?英語の勉強は?等々

海外留学した奨学生2名に参加してもらい、留学生活など伺います。
参加くださった方々からのご質問にもお答えしていきますよ!

2022年4月からは、第19期留学奨学生の募集が始まる予定です。
体験談を参考に、海外留学について検討してみませんか。

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テーマ:「ろう×留学 私にも海外留学はできる」
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◆進行役   武田太一さん(当協会理事/4期生)
        (米国ボストン大学大学院修了)
◆参加奨学生 牧谷陽平さん(11期生)
        (米国ロチェスター工科大学/国立聾工科大学大学院修了)
       山本芙由美さん(11期生)
        (米国ギャロデット大学国際特別生プログラム修了)
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1.日時:2022年3月27日(日)午前10時30分〜12時00分

2.方法:オンライン(Zoomミーティング)
     (カメラや音声をオフでもご参加頂けます)
     (事前や当日に文字チャット他でお受けします)

3.参加費:無料

4、定員:20名程度(先着順)

5、申込方法&申込締切:
  申込画面からお申込みください(クリックすると申込画面に変わります)
  または、Fax、Eメールで、@氏名、Aメールアドレスを明記の上、日本ASL協会まで。
  3月23日(水)まで *定員に余裕がある場合は、〆切後も受付いたします。
  お申込頂いた後に、アクセス方法等をご案内いたします。

6.その他:日本手話で話します。
      日本語音声通訳、字幕(UDトーク-修正なし)付予定  


かわいい2022年度 第19期生 4月募集開始(予定)ですかわいい
2022年4月に日本財団からの助成が正式に決定後、事業実施が確定します。

事業担当:根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 22:20 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL
■連載■海外留学奨学金 担当役職員のつぶやき<Part.3>[2022年02月28日(Mon)]
■連載■ 海外留学奨学金 担当役職員のつぶやき<Part.3>

『日本財団聴覚障害者海外留学奨学金』を知って欲しい!と担当理事と事業担当者の2人が、事業のこと、募集のこと等を不定期につぶやいています。
Part3.jpg

Nami_吹き出しなし35.jpg世界各地への感染症拡がりで、海外留学なんて出来るの?
日本は海外留学生の新規受入れをほぼ停止しているわよね。
Nemo_吹き出しなし35.jpgそうですね、どこでも留学できます!とは言えませんが、国、時期、対応など条件を満たせば、ビザ申請して留学可能なところはあります。米国他へ留学した人も複数いますよ。
Nami_吹き出しなし35.jpgえっ、そうなの?でも、国が違うと風習や考え方も違うし、医療体制だって…。
予防対策とかワクチン接種は必須ね。
Nemo_吹き出しなし35.jpgはい、日頃からの予防意識・対策は留学後こそ大切です。
留学前に必要なワクチン接種を終えておきましょう。
Nami_吹き出しなし35.jpgもし海外で新型コロナウイルスに感染したらどうなるの?
例えば、米国は医療費がとても高いと聞くし、不安だわ…。
Nemo_吹き出しなし35.jpg心配しなくても大丈夫!米国だけでなく海外では自由診療のところも多く、医療費が高額になることもありますが、出発前に海外留学保険に加入しておけばOK!新型コロナウイルスに感染しても診療や入院等補償でカバーしてくれます。(各自の加入契約内容によります)でも予防対策は忘れずに。さぁ、手洗い・うかいしますよ!
(2022年1月時点)

【日本財団聴覚障害者海外奨学金事業】

日本やアジア諸国の聴覚障害者の社会的地位の向上、聴覚障害者コミュニティやろう教育機関等の発展を担う聴覚障害当事者リーダーとして活躍することを志す、ろう者・難聴者・(一部の聞こえる人)を支援しています。
2004年に事業が始まって以来、これまでに26名の留学奨学生を海外へと送り出し、現地での学費や生活費の他、開始・終了時の渡航費用等の支援を行ってきました。
参考:2021年度第18期生募集案内
https://www.npojass.org/archives/23012


かわいい2022年度 第19期生 4月募集開始(予定)ですかわいい
2022年4月に日本財団からの助成が正式に決定後、事業実施が確定します。


かわいいホップ・ステップ・ジャンプ!かわいい
〜日本財団聴覚障害者海外奨学金事業の成果〜として、支援修了した奨学生達へのインタビュー記事を掲載しています。こちらからご覧ください。
https://www.npojass.org/hopstepjump

事業担当:根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 15:01 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL
2022年1月生活記録【第16期生 大西啓人】[2022年02月07日(Mon)]
※手話動画は準備が出来次第、載せます。

皆さんこんにちは。オミクロン株が拡大し、世界中がさらにコロナ禍の状況が悪くなっていますね。アメリカも感染者数も死亡者数も以前より大幅に増加しています。3回目のワクチンでオミクロン株が発生した頃より、増加を抑えることができていますが…油断できないです…!

ギャロデット大学では、マスクの常時着用、教室内でのランチやスナックなど食べ物禁止、飲み物も教師やクラスメートの許可を得てからマスクを外す、PCR検査は週2回受けること、などなど以前より厳しくなっています。(授業は最初の2週間のみオンラインでしたが、今は対面授業が再開されています。)

日本でも感染者数が増えているので皆さんもコロナ感染防止対策をしっかりして、体に気をつけてくださいね!

さて、今月は、今学期で履修した「言語獲得(習得)と認知能力の発達」から「言語習得理論」について様々な理論を紹介したいと思います。今回紹介したいのは

・ノーム・チョムスキー(Noam Chomsky)心理学者
・ジャン・ピアジェ(Jean Piaget)心理学者
・レフ・ヴィゴツキー(Lev Vygotsky)心理学者

の三人です。この三人は言語獲得における理論を基に言語獲得プロセスについて説いた人たちであり、当時の世間では、反復することで学習するという「行動主義」が主流になりつつあったものに対して批判しました。

理論的視点の違いと、三人が説いたそれぞれの主張について考えていきましょう。

○理論的視点
⁃ チョムスキー/生得主義(言語学的理論)
当時、主流であった行動主義に対してチョムスキーはこの理論を基に反論を述べています。行動主義は「人間は白紙の状態で生まれて、行動によってすべての知識と能力が習得、蓄積されていくもの」だと考えていますが、チョムスキーは以下の点を主張しています。

・人間が言葉を生み出すことの根底には全ての言語に共通の文法である「普遍文法」が存在するのではないか。
誰にも言語獲得のためのプログラムが誕生したときから生得的に備わっている

つまり、子どもたちは初めから言語獲得のための生得的能力生得的な文法知識が備わっており、誰かから教わったわけではなく知らぬ間に自由に言語を使い分けができているようになっていることから証明できるのではないかとされています。もちろんチョムスキーは言語学習における環境の必要性に対して否定しているわけではありません。環境による言語学習に対して肯定的ですが、チョムスキーは生得的な能力/知識から言語能力が獲得されている点を重視しています。

⁃ ピアジェ/構成主義(認知的理論)
ピアジェの思考は構成主義に属しており、認知的理論を基に言及しています。ただ上記で述べた生得的理論に類似しているところがあります。彼は「言語獲得における思考(認知)の発達は生得的構造に依存しているが、言語発達はより一般的な認知能力の発達の一部である」と考えています。つまり個々の頭の中の生得的構造にある認知能力発達に注目しているというわけですね。ピアジェは主に以下のことを主張しています。

・言語と認知の間に相互依存性があると信じ、認知発達に言語獲得のための基盤がある
・「子どもたちは能動的に学習しており、主体的な役割を果たしている」
・子どもたちは育った環境から自ら知識を構築していく力がある

環境によって認知能力が発達できると考えているので環境(交流)は認知発達を促すための重要な要素として見ており、否定しているわけではありません。

⁃ ヴィゴツキー/社会構成主義(社会的相互作用理論)
ここから、上記で述べた生得主義と構成主義から大きく異なってきます。この2つの主義は子どもたちの中にある生得的能力/知識について肯定的ですが、社会構成主義はそうではありません。ヴィゴツキーももちろん言語と認知の間に密接な関係があると考えていますが、言語学習なくして認知発達ができないとも考えてます。この言語と認知の発達には社会的交流が重要な要素であると主張しています。つまり彼は「子どもは大人や様々な人たちとの交流を通してフォーマル・カジュアルな場面で会話することにより言語学習される」とされているということです。ヴィゴツキーの主張は主に以下のようなことです。

・言語の発達は「生得的に指定されているものではなく、発達の過程で獲得または出現するもの」だ。
・言語が人間の相互作用の中で果たす社会的役割に基盤がある。

もちろんピアジェの認知的成長の概念は支持しています。ただポイントとしては言語発達の重要なきっかけは環境であると考えていることです。

○それぞれの主張
併せて三人が説いたそれぞれの主張を少し深めていきましょう。
⁃ チョムスキーの言語獲得装置(LAD)
LADは人間に生得的な言語能力が備わっており、子どもが言語を理解して、その構造と意味付けの可能性を発見するための準備となるものと定義付けられています。このような準備(装置)が生得的に備わっていることから、人間は誰しもどの言語を獲得できるとされています。この装置によってみんなは自然に言葉を理解し、生得的知識によって言語能力が発達されていくというわけです。

⁃ ピアジェの認知発達段階
ピアジェは認知的理論の概念に併せて、認知発達段階についても言及しました。認知発達は以下のような4つの段階があると主張されています。

Photo Feb 05, 19 39 37.png

@感覚運動期(0~2歳):言葉を習得するまでの期間、感覚と運動でモノを認識する。
A前操作期(2~7歳):言葉を取得する期間、ただ自己中心性があるため相手の立場を想定することが難しい。
B具体的操作期(7~11歳):理論的思考を学び始める時期、数や量の具体的概念の理解もできるようになる。
C形式的操作期(11歳~):抽象的的思考を学び始め、相手や他者の視点に立てるようになる。

このように育った環境において、子どもたちは上の発達段階を通して、自分の中で意味を構成されていく様子を言及されています。

⁃ ヴィゴツキーの発達の最近接領域(ZPD)/足場作り(Scaffolding)

Photo Feb 05, 19 41 07.jpg

発達の最近接領域は、個人において、「支援なしで自力でできる」「支援があればできる」「できないこと」と三つの領域が存在し、「支援があればできる」を重視した視点となっています。基本、幼児教育に割り当てられていることが多いですが、成人教育にも応用できることで有名だと思います。
この「支援があればできる」を発達の最近接領域とし、そこには個人が一番発達できるとヴィゴツキーは考えています。これを基に足場(Scaffolding)指導と呼ばれるものがあります。建築現場でよく見る足場は建物の高さ、難易度、職人のスキルなどを基に、足場はより細かく、より強固に組み立てられています。この概念は教育にも同じことがいえますね。学習者は最初から何でもできるわけではなく、他者からの支援があって、足場を固めながら少しずつ上へ上り詰めていくイメージです。


つまりチョムスキーは生まれながらに備わっている生得的言語能力に注目し、ピアジェは子どもたちの認知発達に注目し、ヴィゴツキーは社会的相互作用を適した個人の発達に注目しています。

Photo Feb 05, 20 00 15.jpg

○まとめ
現在において、言語獲得にはどんな理論が正しいのか判断するのはかなり難しいことだと思います。ただそれぞれが主張した重要な要素(生得的知識、子どもの認知能力発達、社会的相互作用)は言語獲得においてかなり強く結びついているでしょう。上記のように言語獲得に対して様々な理論がありましたが三つだけではなく、他にも様々な理論がありました。一つ一つ調べていくと、今にも苦戦していますが「言語獲得」における意識が変わるほど、より深いものだと気付かされるものがあります。私の興味分野である「英語教育」は「第二言語習得」と密接な関係にあります。ゆくゆくは第二言語習得において、上記のような理論的視点に基づいて教育を考えられるようになりたいです。チョムスキーが言及した生得的言語能力について、授業で議論した時に印象に残っているのが、日本人には日本語が生得的に存在している、英語圏には英語が生得的に備わっているわけではないということです。一般的な言語獲得のための「装置」が備わっているだけで誰しも様々な言語を獲得/習得できる可能性が秘めているということです。日本で生まれた場合、日本語が使われる場面に遭遇することが多くなるので自然と「日本語」として獲得されていくとなるということですね。実際に私自身もアメリカに移住してから、英語力が日本にいた頃より大幅に向上できていると実感しています。これは頭の中の生得的能力が環境によって言語習得を助けているのかもしれませんね!そう考えると奥が深いものがありますね。

今回履修した「言語獲得(習得)と認知能力の発達」で学んだことは今後の英語教育でも応用できるので、しっかり学んでいきたいと思います。引き続き応援よろしくお願いします。

今月はここまでとなります。ここまで読んでくださりありがとうございます。

第16期生 大西

【参考文献】
Piper, T(2007). Language and Learning: The home and School years. Ohio: Pearson(Selected chapters). https://www.pearson.com/us/higher-education/program/Piper-Language-and-Learning-The-Home-and-School-Years-4th-Edition/PGM232548.html

【言語学の革新者】チョムスキーの生成文法を分かりやすく解説!. https://www.bright-english-edu.com/entry/2020/10/11/213137

言語獲得装置(LAD)と言語獲得支援システム(LASS)の違い、覚え方, https://cp-info.net/archives/145

ピアジェ(Piaget)とヴィゴツキー(Vygotsky)の違いについて調べてみました。, https://www.nihongo-appliedlinguistics.net/wp/archives/119

ピアジェの4つの発達段階とは?育児に役立つ子どもの発達理論, https://chiik.jp/7h8rt/
Posted by 大西 at 08:30 | 奨学生生活記録 | この記事のURL