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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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オンライン座談会”留学のススメ” 留学奨学生に聞いてみよう![2021年02月26日(Fri)]
オンライン座談会”留学のススメ” 留学奨学生に聞いてみよう!

海外に興味があるし、海外留学にも関心あり。でも海外の大学で学ぶって、どんな感じなのかな 。海外ではどう学ぶのだろう。
留学を目指すには? 語学力はどの程度必要? 奨学金募集応募に必要な準備は?
留学中また帰国した留学奨学生を招いて、オンライン座談会を開催します。
参加してくださった方々からのご質問にもお答えしていきます。
奨学生の体験談を参考に、海外留学について検討してみませんか。

これから留学をする/留学を希望している方他、多くの皆さまの参加をお待ちしています。
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◆進行役   武田太一さん(当協会理事/4期生)
◆参加奨学生 福島愛未さん(12期生)(2016−2018年米国留学)
       橋本重人さん(13期生)(2017年−米国留学)
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キャプチャ.JPG
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1.日時:2021年3月21日(日)午後1時〜2時

2.方法:オンライン(Zoomミーティング)
     (カメラや音声をオフでもご参加頂けます)
     (ご質問は、チャットにて受け付けします)

3.参加費:無料

4、定員:30名程度(先着順)

5、申込方法&申込締切:
  申込画面からお申込みください(クリックすると申込画面に変わります)
  または、Fax、Eメールで、@氏名、Aメールアドレスを明記の上、日本ASL協会まで。
  3月17日(水)まで *締切を延長して、お申込みを受け付けております。
  お申込頂いた後に、アクセス方法等をご案内いたします。

6.その他:日本手話で話します。
      日本語音声通訳、字幕(UDトーク-修正なし)が付く予定  

事業担当:根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 23:05 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL
2021年1月生活記録【第16期生 大西啓人】[2021年02月07日(Sun)]
2021年1月生活記録

今回は手話動画はありません

新年に入ってから今月が初投稿です。昨年は少しの間だけでしたが、留学ブログを応援してくださりありがとうございました。今後もブログを投稿していきますので、引き続き応援よろしくお願いします。

今月は学習記録ではなく「生活」について書こうと思います。実はギャロデット大学は冬季休暇が1ヶ月もあるのです!

ギャロデット大学院:20年12月19日~21年1月18日
日本の大学:12月25日あたり~1月6日あたり

日本の大学の冬季休暇は短かったので、1ヶ月もあると不思議な感覚でした。本来は旅行や友達に会うなど様々な経験をしたかったところですが、新型コロナウイルス感染予防のため、安易に外出せず家で映画鑑賞したり、YouTubeや他の論文で知識を深めたりしました!日本での過ごし方と似ているため、“アメリカ感”があまりないかもしれません…。唯一アメリカ感がある日帰り観光を紹介します。
※マスク着用、消毒、ソーシャルディスタンスなどコロナ対策を意識しながらの観光です。

冬季休暇中に私が赴いた観光先は「Baltimore(ボルチモア)」と「Annapolis(アナポリス)」の2箇所です。どちらも日帰りでコロナ対策をしっかりした上で友達や同居人と一緒に楽しみました!


■駅、電車(地下鉄)

電車ですが、アメリカではコロナのおかげ(?)せい(?)で、利用者が極端に少なかったのです。同居人の話ではコロナで車移動か、在宅勤務中心になっているため、電車を利用する人は少ないとのことでした。私もボルチモアへは電車で向かいましたが、アナポリスへは車で向かいました。

日本で駅にコンビニなどの売店が売られてありますが。私も学校帰りにいろいろ買って、空腹を凌ぎました。アメリカにもあります。ただ販売されているのはおやつやつまみなどの軽食で、飲み物も種類が少なく、日本より不便さを感じました。(おにぎりのような小腹がすいたときに食べられるものがほしいと思いましたが良いものがなく、駅付近のSUBWAYへ…)

ボルチモア駅ではコロナ対策なのか不明ですが、出入口が1つしかなく、他は閉鎖されており、制限されていました。これは利用人数を減らすため?密集しないため?とにかく斬新な経験でした。
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※運賃は日本と同様に「切符を買う」か「電子マネー」が主流で、馴染みのある方法です。


■Baltimore:ボルチモア

ボルチモアはメリーランド州(MD)に属し、州最大の都市で独立都市として知られているところです。昔から良港として栄えており、ハーバープレイスが美しいところでした。また初代大統領で建国の父であるジョージ・ワシントン氏を讃えて造られた塔もあり、歴史を感じられる都市でした。ボルチモアはとても広く、観光できたのは一部の地域だけでしたが、ボルチモアの都会的な景色、港町ならではの景色、2つの側面を体感することができました。

同行していた友達の話では、昔ワシントンD.C.に多くの人種が住んでいたそうですが、首都として政治が行われるようになってから白人優位に変わり、多くの移民や人種はボルチモアに流れてきたとのことでした。確かに周囲を見ると、黒人が多くいたように感じました。日本では人種差別に馴染みのないため、場所によって白人中心、黒人中心と分かれているという話は悲しくなります。また肌の色、言語などの視点・見方によってアジア人と黒人の優劣が逆転するなどの話も聞きました。「人種のサラダボウル」と呼ばれるほど多種多様さが有名なアメリカに隠れた不便さを強く感じられた一日でした。多民族、多人種社会こその強みを活かせられる反面、人種差別などの問題はこれからも続くのだと改めて考えさせられました。
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(ワシントンモニュメント)
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(ボルチモアの都心部)
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(ボルチモアの港湾部)


■Annapolis:アナポリス

ボルチモアと同様にメリーランド州に属し、中央部に位置する州都です。歴史的建造物が多く、日本でいう国会のような政治が行われる議事堂もあり、その近くに飲食店、書店、服飾店、カフェなど商店街のように様々な店がありました。私は書店に興味を持ちました。訪れたのは漫画専門店で漫画しかありませんでしたが、日本の漫画(ポケモンや侍関連など)として紹介されるコーナーがあって嬉しくなりました。他にもハリーポッターシリーズの漫画もありましたが高価でした…。(分厚いため1冊4000~5000円相当) またアナポリスには、世界中から集めたワインを扱う酒店もありました。

ここでは、同居人からアメリカ首都と州都の関係性について学びました。首都であるワシントンD.Cは州都アナポリスに関与しておらず、全米のまとめ役として役割を担っています。最初は“日本”と“都道府県”のような関係性だと想定していましたがそうではなく、ヨーロッパのEUのような関係性だそうです。たとえばイタリア、フランス、ドイツそれぞれが主体となって担う政治があって、国どうしがEUとして協力関係にあるのと同じように、アメリカもこのように構成されています。改めてUnited States of America(USA)の意味を正確に理解できたような気がします。
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(アナポリスにある漫画専門店)
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(州都アナポリスのメリーランド州会議事堂)
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(アナポリスの街風景)

現時点ではまだワシントンD.Cやメリーランド州都市など比較的近い都市しか観光していませんが、コロナ感染拡大が収まり、終息に向かえば様々なところへ観光しようと計画中です。

アメリカではワクチン接種をすでに開始しており、医療関係者、政治関係者、高齢者などが優先して接種していますが、まだ一般人の多くは接種できていません。留学生である私はいつ受けられるのか…、アメリカでは受けられず日本で受ける必要があるのか…そのあたりはまだギャロデット大学から情報がありませんので分かりません。(または大使館からの情報でしょうか)

アメリカのコロナ感染はまだまだ拡大しており、ギャロデット大学では春学期も引き続きオンライン授業のみとなっています。秋学期と同様に外出を控え、家で過ごす時間が長くなりそうです…。従来の留学生活とまた違う斬新な経験ができているとプラス思考に考えながら、新たに学ぶためのテキストたちと一緒に家でできることをやっていこうと思います。


第16期生
大西
Posted by 大西 at 23:56 | 奨学生生活記録 | この記事のURL
2021年1月生活記録【第16期生 皆川愛】[2021年02月07日(Sun)]
2年にわたる修士課程の学業生活も最終学期を迎えました。
ろう者学の大学院はどんなことを勉強するの?とよく聞かれるので、
ギャロデット大学の修士課程に限局してしまいますが、授業内容を紹介したいと思います。

カチンコ動画はこちらより


@ろう者学の学位プログラム
ろう者学の正規学位プログラムが設置されたのは1981年のボストン大学に始まり、
カリフォルニア州立大学ノールリッジ校(CSUN)、英国のブリストル大学などにわたります。
ギャロデット大学がろう者学の学術プログラムを開始したのは1994年で、2001年には修士号が設置されました。
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現在、ボストン大学とCSUNは学士号の提供のみ、ブリストル大学は2013年にカリキュラム廃止されています。

Aギャロデット大学ろう者学修士課程の専攻

2021年現時点で、ギャロデット大学の修士課程ろう者学部は以下の3つの専攻があります。
※以下の情報は今後変更があることを承知の上、読んでください。

文化学研究(Cultural studies)
文化学研究(カルチュラルスタディーズ)は単なる学問領域ではなく、
政治、歴史、哲学、文学、アドボカシー、様々な学問、スキルを網羅する多学際的な学術領域です。
世界を批判的に捉え、「ろう」の意味とは何かの探究を通じて、新しい知識を創生し、ろう者学、そして、社会に貢献します。

言語と人権(Language and human rights)
グローバルの視点で人権とそれにまつわる政策や制度を吟味し、
それらがろう者にどう適用できるのか、特に言語権、アクセシビリティについて追究します。
どのように政策に働きかけるべきか学び、力をつけ、未来のろう者の言語権を擁護します。

早期言語獲得アドボカシー(Early intervention)
ろう児とその家族が辿っていく旅路をサポートします。
ろう児に資格言語へのアクセスが与えられるように、
医学モデルに基づく早期発見・早期介入のシステムへ対抗できる変革を目指します。

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Bギャロデット大学ろう者学修士課程文化学専攻の授業科目
私は文化学研究を専攻しており、2年間の授業科目は以下です。
※授業名と概要は皆川による拙訳です。

研究法
・DST700(ろう者学研究法T):研究疑問の設立から研究デザインの設計方法、またろうコミュニティを対象にした研究での倫理について学びます。
・DST701(ろう者学研究法U):Tで学んだことをもとに自身で研究疑問を立て、倫理審査や助成金確保に向けて、計画書作成を行います。

ろう者学と障害学の諸理論
・DST703(ろう文化学研究):カルチュラルスタディーズの視座に基づいて、ろう者学の諸理論に触れ、ろうのアイデンティティ、権力、文化について多学際的視点から学びます。
・DST705(言語、文化、権力):言語の消滅危機とその活性化の方略について、言語的マイノリティが直面する問題を追究します。文化や権力について学び、手話のイデオロギーについて古典時代に遡り19世紀までに手話やろうについて影響を与えた哲学的、言語的ディスコースを探リマス。
・DST712(正常化への挑戦:ろう者学と障害学):正常化(ノーマルシー)や障害、聴覚障害という分類がなぜ生まれたのか、主に19から20世紀のろう教育の情勢に鑑みてフーコーやブルデューらの権力の探究を行い、ろうコミュニティの行く末と今後について考察します。
・DST733(ろう者学におけるアイデンティティと理論):ろうアイデンティティ構築に関わる諸理論を学ぶ。マルクス理論、ブルデューの権力論、ポストコロニアリズム、構造主義などを学び、ろうを取り巻く社会構造を批判的に吟味する力を養います。
・DST 735(感覚学研究):人間の感覚経験は、単に感覚器官の機能に依拠するよりは、文化的経験に大きく左右されています。人々の多元的かつ、区分不可能な感覚経験を明文化し、その文脈で文化の意味を考察します。

ろうの歴史
・HIS731(アメリカろうコミュニティの歴史):主に米国ろうコミュニティの歴史を当時の社会、政治的文脈に沿って学び、「ろう」がどのように言説化されてきたのかを探ります。

ろうコミュニティの実践アプローチ
・DST710(ろうコミュニティでの文学):伝統的に文字や音声で継承されてきた文学の世界において、手話の文学のあり方を実際の媒体に触れて分析します。  
・DST737(ろうコミュニティを取り巻く法律と公共政策)
・DST743(ろうコミュニティにおける言語アドボカシー):手話の言語権擁護に向けて、現状を整理し、どのような政策立案や機関レベルでの支援ができるのかを学びます。

修士プロジェクト
DST780(修士プロジェクトT)・DST781(修士プロジェクトU):2年間の集大成として、研究プロジェクトに実際に取り掛かります。伝統的な修士論文のみならず、個々による創造的プロジェクト、アドボカシー実践など形式は自由ですが、文化学研究は修士論文となります。

インターンシップ
DST790(ろう者学実習):自分の専門分野やキャリアに応じて、インターンシップを行います。
具体的には、授業での第二教員やティーチングアシスタント、研究室の院生助手、
NPOや教育機関やろう者団体で一職員として働くなど、様々な選択肢があります。

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自主学習
学生が自分の希望する研究や学習テーマを担当希望教授と相談し、
単位履修科目として承認されれば、授業として実施することができます。
私は自主学習で、クシャルナガル先生による学部でのろう健康格差の授業でのティーチングアシスタントと個別課題、
モリアーティ先生によるアジアろうコミュニティでの言語人類学の授業の二つを履修しました。

以下のような人にはおすすめです。
・ろうを取り巻く問題や現象について言語化できるようにしたい
・学びを自分で消化し、アドボカシースキルに役立てることができる
 (専門職養成課程ではないので、即実践の知識を習得するとは限らない)
・理論や研究法に強くなりたい
・過去の専攻は基本問わない
世の中に疑問を持っている人、ぜひ!社会をいろんな理論メガネで吟味し、批判する学問です。
Posted by 皆川 at 22:44 | 奨学生生活記録 | この記事のURL