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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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第12期 西雄也奨学生、帰国[2020年08月28日(Fri)]
第12期 西雄也奨学生、帰国

8月27日、第12期の西雄也奨学生が留学を修了し、無事に日本に帰国しました。

Photo.jpg
<感染予防対策はしっかりと、東京国際空港(羽田空港)にて>

留学中は、ギャロデット大学大学院で、ろう教育やデフアートを学び、その後、米国のろう学校で1年間の職場経験を積んできました。
今後の活躍にご期待ください。
ご支援いただいたみなさま、ありがとうございました。

かわいい速報かわいい
西奨学生の留学報告会は、11月3日(火・祝)に開催です!
 (詳細や参加申込方法等は、改めてご案内します。)

事業担当:根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 23:13 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL
2020年7月生活記録【第16期生 皆川愛】[2020年08月08日(Sat)]
今夏は日本に一時帰国の予定でしたが、パンデミックの影響で米国への入国制限がある中で、
再入国はリスクがあるとし、ワシントンDCに留まることにしました。
DCには日本から寄与された桜の木が植樹されており、春の花見を心待ちにしていましたが、3密を避けるために、今年は断念しました。
先月オープンした清水裕子さんというアーティストを中心にテクノロジーと融合した
プロジェクトマッピングを見に行き、花見を楽しむことができました。
IMG_3200.PNG


昨年8月より留学助成を受けて一年がたちます。
今月は留学目標を振り返る機会とさせてください。

カチンコ手話動画はこちらより


私の留学目標は「ろう者への医療・看護支援」をテーマに以下の二つです。

@医療者のろう者に対する文化的技術向上トレーニングプログラムの開発


なぜ医療者へのろう者についての直接的なトレーニングが必要なのかについて考えていたとき、
「銃の傷跡にバンドエイドを貼れば解決?」の論文(DeMeluder & Hauland, 2019)がヒントになりました。
手話通訳制度をバンドエイドに見立て、
それによって医療や教育の分野におけるろう者のアクセスの問題は解決したのか、
すなわち、バンドエイドを貼れば銃の傷跡は根治するのかと疑問を投じています。

スライド1.jpeg


真のアクセスとは何か。
ろう当事者はそう信じておらずとも、政策立案者や医療者の中には
「手話通訳の利用がろう者のアクセスを確保する唯一かつ最良の方法」と信じ、
実際アクセシビリティにに対して多大な予算を投じています。
そこで、著者は単にアクセスが整備されるからといって、
インクルージョンが推進されるわけではないと問題提起しています。
手話通訳制度をはじめとしたアクセシビリティの保障はあくまでもバンドエイドで傷口を覆っているだけで、
それで満足している人たちは、彼らの「錯覚」なのだと主張します。

世界ろう連盟も、“Inclusion is an experience, not a placement.(インクルージョンは単に配置することではなく、経験である)”と声明を出しています(World Federation of the Deaf, 2018)。
下記のイラストのように当事者を手話通訳を配置し、当事者を中央に設置すれば、
それで適切なサービスが確保されたり、当事者がエンパワーメントされたりするのか。

スライド2.jpeg


例えば、術後、片腕に点滴、もう片腕に血圧計などの機器を装用され、
両腕が動かないということがろう者にとってどういう経験なのか。
筆談もできない、手話もできない。話す術を失います。
モニタリングは最低限にし、片腕だけでも自由にする。
これに対応できるのは、手話通訳者ではなく、医療者しかないと思います。

専門職が直接、手話で、文化を考慮した医療サービス (本論文では“Language concordant services”と称している)が不可欠というのが私の結論です。
トレーニングのコンテンツについては、現在修士論文にて作成・評価を進めておりますので、また報告させてください。

Aろう者を対象にした医療アセスメントツールの開発
2019年11月の生活記録2020年4月の生活記録での報告からも、
ろう者の文化・言語的背景を考慮したアセスメントや調査が重要だと再確認することができました。

例えば、「〇〇の用語を聞いたことがありますか?」という質問に対しては、
聞く」という表現より、「見聞きして、知っている」というような表現が適切だろうということは、
アメリカ手話でも日本手話でも一致しました。
冗長に感じるかもしれませんが、ニュアンスを適切に伝えるという点では大切なプロセスだと思います。

米国では別れ際に”See you.(またね/じゃあね。)”とよく言います。
ろう盲の方にも同様に伝えた時に、
Touch you.”の方がいいなと言われ、ハッとさせられたことがあります。

スライド3.jpeg


@の目標にも通じますが、こうしたようにコミュニティにおける用語の使われ方に敏感になることは重要だと考えます。

ろう健康研究センターで経験を積みながら、より多くのヒントを得る一年にしたいと思います。

なお、5月に集計したろう者を対象にした新型コロナウイルス調査については、
8月中に集計結果を公表予定です。公表し次第、こちらに掲載させていただきます。

<参考文献>
De Meulder, M., & Haualand, H. (2019) Sign language interpreting services: A quick fix for inclusion? Translation and Interpreting Studies. The Journal of the American Translation and Interpreting Studies Association, Setember 6th, 2019,
https://doi.org/10.1075/tis.18008.dem

World Federation of the Deaf. (2018). WFD position peper on inclusive education. Retrieved August 7th, 2020 from https://wfdeaf.org/wp-content/uploads/2018/07/WFD-Position-Paper-on-Inclusive-Education-5-June-2018-FINAL-without-IS.pdf
Posted by 皆川 at 11:24 | 奨学生生活記録 | この記事のURL
日本財団笹川会長を表敬訪問[2020年08月06日(Thu)]
日本財団笹川会長を表敬訪問

7月17日(金)午後、2018年6月に留学を修了し帰国した山本綾乃10期生と、同じく2018年12月留学を修了し帰国した福島愛未12期生、そして今年8月から留学することとなった大西啓人16期生が、三人揃って、本事業の助成元である笹川会長を訪問し、ご挨拶に伺いました。
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感染予防対策で、マスク着用で訪問しました

●留学ではろう教育(初等教育)を学んだ山本奨学生
現在、母校である群馬大学の手話サポーター養成プロジェクト室で日本財団からの支援を受けた学術手話通訳に対応した専門支援者の養成事業に従事。コロナ禍の今、オンラインに対応した手話学習コンテンツの準備・実践が進められており、笹川会長からは「日本財団と協働で進めていこう」とお話し頂きました。
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群馬大生対象に日本手話やASL指導を行っている山本奨学生

●デフスペースデザインを学ぶ福島奨学生
帰国した後、留学で学んだ米国の建築ベースのろう者のための建築を、日本にも適するか、どう応用させるか等について、帰国後に進学した大学院やインターンシップを通して研究中と報告。笹川会長からは「ぜひ、一級建築士になってください」と励ましの言葉をいただきました。
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現場の声を設計に活かす、そんな"ろう建築家"になりたいと福島奨学生

●ろう児のための英語教育を学びたいと大西奨学生
8月に渡米して現地での留学生活を開始する予定が、新型コロナウイルス感染拡大により未だ米国は受入不可。今秋学期はオンライン受講となりそう。笹川会長からは「焦っても仕方がないから、ゆっくり慌てずに。早く行けるといいね。」と励ましの言葉をいただきました。
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ギャロデット大学大学院に留学することになった大西奨学生

ご挨拶終了後に、笹川会長と記念撮影
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左から -山本綾乃10期生、日本財団笹川会長、大西啓人16期生、福島愛未12期生


かわいいお知らせかわいい
<2020年 第17期 留学奨学生募集>
応募受付を開始いたします。ご希望の方は、直接下記までお問い合わせください。
<留学奨学金窓口> ryugaku@npojass.org


事業担当 根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 08:03 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL
第16期留学奨学生の紹介[2020年08月05日(Wed)]
第16期留学奨学生の紹介

2019年度の第16期留学奨学生募集選考において、候補者として選出された1名の留学先が決定し、2020年6月から奨学生の一員として仲間入りしました。
新奨学生をご紹介します。

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第16期留学奨学生
大西 啓人(おおにし ひろと)

留学目標:ろう児のための英語教育、英語教材の研究
留学先 :ギャロデット大学 大学院 教育学部 ろう教育研究プログラム
    米国 ワシントン D.C.

<手話動画であいさつ>

撮影日:2020年7月17日(約1分 、Youtube字幕on/off)

今夏から留学生活がスタートします。今後ともよろしくお願い致します。

事業担当:根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 11:37 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL